有価証券報告書-第213期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/20 13:44
【資料】
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【項目】
185項目
(2) 戦略
当行は、気候変動に関するリスクおよび機会を特定し、経営戦略に反映しています。
■リスク
気候変動に関するリスクには、気候関連の規制強化や脱炭素社会への移行に伴うリスク(移行リスク)と、気候変動に伴う自然災害や異常気象の増加等による物理的な被害に伴うリスク(物理的リスク)の2つがあります。これらのリスクについて、自行の事業活動への影響と、融資先が影響を受けることに伴う影響の両方について把握し、対応する必要があります。
気候変動に関するリスク(潜在的なリスク)について、主要なリスク分類毎に整理しています。
リスクの分類主なリスク時間軸
移行リスク政策・法規制・GHG排出規制の強化、炭素税の導入等、脱炭素社会への移行に伴う政策変更や規制強化等により、お客さまの事業活動や財務内容が(ネガティブな)影響を受けて信用コストが増加短期~長期
技術・市場・技術革新や技術転換への対応の遅れや、消費者の嗜好の変化に伴う既存商品・サービスの需要減少が、お客さまの事業活動や財務内容に(ネガティブな)影響を与えることにより信用コストが増加中期~長期
評判・当行の気候変動に対する取組みや情報開示が、外部ステークホルダーから不適切または不十分と評価されることにより、評判が悪化し株価が下落短期~長期
物理的リスク急性・気候変動に起因する自然災害の増加により、お客さまの事業活動が中断・停滞し、業績が悪化することで信用コストが増加
・大規模な自然災害等により、お客さまが保有する不動産等の担保価値が毀損することで信用コストが増加
・大規模な自然災害等により、当行の営業拠点、施設・設備が毀損
・当行の職員やその生活拠点が被災することにより、事業継続性に影響
短期~長期
慢性・平均気温の上昇や海面上昇等、長期的な気候パターンの変化に伴うお客さまの業績悪化により信用コストが増加
・当行の事業継続性強化のための設備費用が増加
中期~長期

短期:3年未満、中期:10年程度、長期:2050年まで
①移行リスク
当行は、移行リスクの把握にあたり、気候関連の規制強化や脱炭素社会への移行による影響が大きいセクターであることと、当行の融資ポートフォリオにおける構成割合の2点を踏まえ、分析対象セクターとして、「電力」「海運」「陸運」を選定しました。
分析対象の3セクターについて、IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)のNet Zero Emissions by 2050(1.5℃)シナリオ等を踏まえ、財務インパクトの影響について分析を行っています。
シナリオIEAによるNet Zero Emissions by 2050(1.5℃)シナリオ 等
分析方法①リスク重要度評価
気候変動に関する各リスク・機会が、分析対象セクターの事業に与える影響の定性的分析を行い、重要度を評価
②シナリオ群の定義
各シナリオ(主に1.5℃の世界)における、リスク・機会項目に関するパラメータの客観的な将来情報を入手し、セクターへの影響をより具体化
③事業インパクト評価(定量分析)
分析対象セクターにおけるサンプル企業の将来財務諸表を推計
ステップ1:外部環境の変化のみを反映
ステップ2:外部環境の変化を踏まえた企業の対応状況も反映
ステップ3:ステップ2の状況で再度、外部(マーケット環境等)の影響も反映
④当行財務への影響度評価
対象セクターの事業インパクト評価を踏まえ、当行の財務への影響を推計
対象セクター電力、海運、陸運
対象期間2050年まで
分析結果信用コスト増加額 最大約39億円


②物理的リスク
当行の事業活動に対する直接の物理的リスクとして、自然災害による本支店等の設備への被害、当行グループ役職員への人的被害が想定されます。これらのリスクについては、「業務継続計画(BCP)」を含む対応マニュアルの整備および災害対応訓練等を通じた災害対策の実効性向上や、本部建物が被災した場合に備えた2拠点化等を実施しています。
また、異常気象の発生による深刻な洪水等により、取引先の社屋や工場が被災することが想定されます。これにより、担保不動産の棄損や、休業による売上減少等が発生し、結果として当行の信用コストが増加することが想定されます。これらのリスクの把握については、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:国連気候変動に関する政府間パネル)のRCP(代表的濃度経路)8.5シナリオ(4℃シナリオ)等を踏まえ、財務への影響分析を行っています。
シナリオ国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のRCP(代表的濃度経路)8.5シナリオ(4℃シナリオ)等
分析方法①データ収集
・融資先の担保不動産の所在地および建物階数(階数不明分は2階建てと仮定)
・県内外の融資先企業の売上データ、拠点数および拠点所在地(拠点不明の場合は本店所在地)
※営業拠点:小売業→店舗、製造業→工場 など
②ハザードマップ分析
所在地データに基づく、各拠点の洪水発生時の想定浸水深を把握
③想定浸水深に基づく被害推計
各拠点の浸水深および浸水深別被害率に基づき、被害額を推計
④当行財務への影響度評価
被害額をもとに、当行の財務への影響を推計
分析対象洪水
対象期間2050年まで
分析結果信用コスト増加額 最大約54億円

③炭素関連資産の集中度合
炭素関連資産※(エネルギー・電力、運輸、素材・建築、農業・食糧・林業)[ただし再生可能エネルギー向けの貸出等を除外]の総貸出金に占める割合は39.6%です。
※当行の業種分類から、TCFD提言の炭素関連資産の該当業種を選定し集計
■機会
お客さまの気候変動への適応力向上や脱炭素社会への移行を踏まえた取組みを積極的に支援するため、サステナブルファイナンスのラインナップを充実させていきます。お客さまの持続可能性を高めるため、経営課題の解決に向けた伴走型支援を強化することで、当行の独自性である永代取引の実現とビジネス機会の拡大につなげていきます。
(サステナブルファイナンスのラインナップ)
カテゴリー商品名特徴
サステナビリティ全般あわぎんサステナビリティリンクローンサステナビリティに関する戦略と目標(SPTs)の達成状況に応じたインセンティブを付与することで、お客さまの取組みを支援
ソーシャルあわぎんソーシャルローン資金使途をソーシャルプロジェクトに限定し、お客さまの社会課題解決に向けた取組みを支援
グリーンあわぎんグリーンローン資金使途をグリーンプロジェクトに限定し、お客さまの気候変動への適応力向上や脱炭素化に向けた取組みを支援

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