有価証券報告書-第150期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は以下のとおりと分析しております。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
1.経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
[総論]
① 連結業務純益
・当連結会計年度の連結粗利益は前連結会計年度比128億円増加し、1,667億円となりました。
・営業経費は前連結会計年度比11億円減少し、1,004億円となりました。
・これらの結果、連結業務純益は、前連結会計年度比98億円増加し、578億円となりました。
② 親会社株主に帰属する当期純利益
・与信関係費用は、12億円の費用計上となりました。
・株式等関係損益は、前連結会計年度比159億円減少し、44億円の利益となりました。
・これらの結果、経常利益は、前連結会計年度比42億円減少し、592億円となりました。
・特別損益は、前連結会計年度比23億円増加し、2億円の利益となりました。
・税金関係費用は、前連結会計年度比39億円増加の172億円(損失)となりました。
・以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比60億円減少し、415億円となりました。
③ 重要な会計上の見積り
当行は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて財務諸表を作成しております。一部の会計基準は、経営者が重要な会計上の見積りをすることが必要であり、本質的に不確実で変化しやすい事項に対するものも含む、複雑で主観的な判断及び推計を行っております。そのような見積りは財務諸表作成日に利用可能な資料を基礎としており、会計期間によって見積りが異なることもあります。前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なることもあります。
当行及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。
・自己査定及び償却・引当
当行グループは、国内外に多様な業種の与信先を有し、国内外の景気動向、特定の業界における経営環境の変化、不動産等の資産価格下落等によっては、想定を超える新たな不良債権の発生、特定の業界の与信先の信用状態の悪化、担保・保証の価値下落等によって、与信関係費用の増加による追加損失が発生する可能性があります。
当行グループは、与信先への内部格付の付与及びキャッシュ・フロー見積法に使用する将来キャッシュ・フローの見積り等に基づいて貸倒引当金を計上しており、また、外部環境等の変化により過去に有していた債権の信用リスクと著しく異なる場合には、将来見込み等を勘案した貸倒引当金計上額の必要な修正を行っております。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が大きい業種・債務者属性を特定し、債務者ごとの事業環境が回復するのに要する期間及び本邦GDP成長率の予測等の仮定をもとに予想損失額を見積り、貸倒引当金を計上しております。
・金融商品の時価評価
当行グループは、銀行業における資金運用及び一部トレーディング業務のために様々な種類の金融商品を保有しており、その多くは時価をもって貸借対照表価額とし計上しております。時価で評価される金融商品には、株式、債券などの有価証券、及び金利、通貨、株式、クレジットなどのデリバティブ取引が含まれ、流動性が低く市場価格がない金融商品の一部は、経営者の合理的な見積りによる合理的に算定された価額を持って時価としております。
当該価額の算定においては、一定の前提条件等として、時価評価モデルを設定し、価格決定変数として、デフォルト率、回収率、ボラティリティなどを使用する場合があります。そのため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なる可能性があります。
・退職給付に係る資産及び負債
当行及び一部の連結子会社は、確定給付型の制度として、企業年金基金制度や退職一時金制度を設けております。退職給付費用及び債務は、死亡率、退職率、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、予定昇給率など、いくつかの年金数理上の仮定に基づいて計算されております。
割引率には、期末時点における退職給付の支払見込期間ごとに設定された長期国債利回り及び優良社債利回りの平均値を使用しており、測定日ごとに再評価しております。各資産の期待運用収益率は、主に過去の実績と市場環境を含む経済の長期的な見通しの様々な側面に基づいております。
採用した前提条件が適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績の分析
[損益の状況]
前連結会計年度及び当連結会計年度における損益状況は以下のとおりです。
(注) 費用項目は△表記しております。
*連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)+持分法による投資損益等連結調整
① 連結粗利益
連結粗利益は前連結会計年度比128億円増加し1,667億円となりました。項目ごとの収支は以下のとおりです。
(資金利益)
資金利益は、前連結会計年度比18億円減少し252億円となりました。
(信託報酬)
信託報酬は、前連結会計年度比41億円増加し591億円となりました。
(役務取引等利益)
役務取引等利益は、前連結会計年度比ほぼ横ばいの679億円となりました。
(特定取引利益・その他業務利益)
特定取引利益は、前連結会計年度比ほぼ横ばいの15億円となりました。その他業務利益は、国債等債券売却益の増加等により、前連結会計年度比106億円増加し128億円となりました。
② 営業経費
営業経費は、前連結会計年度比11億円減少し1,004億円となりました。
③ 不良債権処理額及び④貸倒引当金戻入益等(⑯与信関係費用)
与信関係費用(含む不良債権処理額及び貸倒引当金戻入益等)は、「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」(金融庁 令和元年12月18日)の趣旨を踏まえ、一部の与信に対して、新型コロナウィルス感染症の拡大による影響を反映して貸倒引当金をフォワード・ルッキングに計上したこと等により、前連結会計年度比7億円増加し12億円となりました。
⑤ 株式等関係損益
株式等関係損益は、株式等売却益の減少等により、前連結会計年度比159億円減少し44億円の利益となりました。
⑥ 持分法による投資損益
持分法による投資損益は、0億円の利益となりました。
⑦ その他
その他は、102億円の損失となりました。
⑧ 経常利益
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度比42億円減少し592億円となりました。
⑨ 特別損益
特別損益は、2億円の利益となりました。
⑩ 税金等調整前当期純利益
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比18億円減少し594億円となりました。
⑪ 税金関係費用
税金関係費用は、172億円(損失)となりました。
⑫ 当期純利益
以上の結果、当期純利益は、前連結会計年度比58億円減少し422億円となりました。
⑬ 非支配株主に帰属する当期純損益
非支配株主に帰属する当期純損益(利益)は、前連結会計年度比2億円増加し、7億円となりました。
⑭ 親会社株主に帰属する当期純利益(⑮包括利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比60億円減少し415億円となりました。また、包括利益は、前連結会計年度比147億円減少し98億円の利益となりました。
資金運用/調達の状況
(注)資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
役務取引の状況
-参考-
損益状況(単体)
(注) 費用項目は△表記しております。
[セグメント情報]
当グループは、顧客セグメント別のカンパニー制を導入しており、これに伴って当行グループは報告セグメントを3つの部門に分類しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報の概要は、以下のとおりです。
なお、詳細につきましては、第5経理の状況、1.連結財務諸表等、(1)連結財務諸表の(セグメント情報等)に記載しております。
報告セグメントごとの業務粗利益+ETF関係損益及び業務純益+ETF関係損益及び固定資産の金額に関する情報
(注)業務粗利益は、信託勘定償却前の計数であり、業務純益は、信託勘定償却前及び一般貸倒引当金繰入前の計数であります。
各部門の2019年度の取り組み内容は次のとおりです。
(リテール・事業法人部門)
個人のお客さまには、一人ひとりの多様なゴール(目標や展望)に寄り添い、ライフステージに応じた「資産形成・運用」「資産承継」のコンサルティングを行うとともに、法人のお客さまには、成長戦略や事業承継等における経営課題の解決に向け、グループ機能を活用した最適なソリューションの提供等に取り組みました。
(大企業・金融・公共法人部門)
社会・産業構造の変化を受けたお客さまニーズの変化を踏まえて、お客さまとの新たな関係の構築と価値共創の実現に向け、ビジネス機会創出に、多様な信託機能を発揮して取り組んでまいりました。
(グローバルマーケッツ部門)
ALM・投資業務においては、金融市場における不透明感が高まる中、予兆分析やヘッジ手段の高度化、投資分散の徹底により、金融市場の転換局面を的確に捉えたポートフォリオ運営高度化に努めてまいりました。また、安定的な資金調達を通じたお客さまのビジネスのサポートに努めてまいりました。
(2)財政状態の分析
前連結会計年度及び当連結会計年度における財政状態のうち、主なものは以下のとおりです。
[資産の部]
① 有価証券
有価証券は、その他の証券が増加したこと等により、前連結会計年度末比1,140億円増加し、9,542億円となりました。
② 貸出金
-参考-(単体:銀行勘定+信託勘定)
* 中小企業等とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社又は常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の企業等であります。
貸出金は3兆3,535億円と、前連結会計年度末比163億円増加しております。
また、当行単体の貸出金残高は4兆19億円と、前事業年度末比115億円減少しております。
当行単体の中小企業等貸出金残高は、前事業年度末比344億円減少し1兆9,359億円、うち居住用住宅ローンは同108億円減少し673億円となっております。
貸出金のうち連結ベースのリスク管理債権額(銀行勘定及び元本補てん契約のある信託勘定合算)は以下のとおりです。
* 銀行勘定及び元本補てん契約のある信託勘定合算
当連結会計年度末の連結ベースのリスク管理債権残高は、延滞債権の減少を主因に前連結会計年度末比22億円減少し、61億円となりました。
貸出金に対するリスク管理債権の割合は、0.18%となっております。
-参考-資産の査定
当行は、銀行勘定及び信託勘定について資産の査定を行っております。
銀行勘定の資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として区分するものであります。
信託勘定の資産の査定は、貸出金等の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として区分するものであります。
区分及び各々の金額は、次のとおりです。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
国内・海外別業種別貸出状況(末残・構成比)
(注)1.「国内」とは、当行(特別国際金融取引勘定分を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外及び特別国際金融取引勘定分」とは、当行の特別国際金融取引勘定分及び海外連結子会社であります。
[負債の部]
預金
-参考-(単体)
* 譲渡性預金及び特別国際金融取引勘定分は含まれておりません。
* 「金融機関・政府公金」に区分していた残高の一部を「一般法人」に組替えて記載しております。
預金は、定期預金が減少したこと等により、前連結会計年度末比1,871億円減少し、3兆1,519億円となりました。また、譲渡性預金は、前連結会計年度末比986億円増加し、6,647億円となりました。
なお、当行単体の預金者別預金残高は、個人が前事業年度末比552億円の減少、一般法人が同366億円の増加、金融機関・政府公金が同1,290億円の減少となっております。
[純資産の部]
当連結会計年度末の純資産の部合計は、前連結会計年度末比140億円減少し、6,124億円となりました。主な変動は以下のとおりです。
利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比176億円増加し、2,763億円となりました。
その他有価証券評価差額金は、前連結会計年度末比269億円減少し、505億円となりました。
(3)「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、提出会社1社です。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)
(注)1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託を除いております。
2.共同信託他社管理財産 前連結会計年度286,630百万円、当連結会計年度279,436百万円。
② 貸出金残高の状況(業種別貸出状況)(末残・構成比)
③ 有価証券残高の状況(末残・構成比)
④ 元本補てん契約のある信託の運用/受入状況(末残)
金銭信託
(注)1.信託財産の運用のため再信託された信託を含みます。
2.リスク管理債権の状況
前連結会計年度
貸出金9,840百万円のうち延滞債権額は2,770百万円であります。
当連結会計年度
貸出金8,773百万円のうち破綻先債権額、延滞債権額、3カ月以上延滞債権額及び貸出条件緩和債権額は、該当ありません。
(4)自己資本比率等に関する分析
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
総自己資本の額は、前連結会計年度末比137億円減少し、4,908億円となりました。一方、リスク・アセットの額は、前連結会計年度末比461億円減少し、2兆673億円となりました。この結果、連結総自己資本比率は前連結会計年度末比0.13ポイント低下し、23.74%となりました。
また、連結レバレッジ比率は前連結会計年度末比0.24ポイント上昇し、6.79%となりました。
(5)キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金やコールマネー等の減少等により5,004億円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得、売却及び償還等の結果1,279億円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより238億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比6,523億円減少しましたが、1兆7,710億円と十分な流動性を確保しております。
2.生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであり、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。
1.経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
[総論]
① 連結業務純益
・当連結会計年度の連結粗利益は前連結会計年度比128億円増加し、1,667億円となりました。
・営業経費は前連結会計年度比11億円減少し、1,004億円となりました。
・これらの結果、連結業務純益は、前連結会計年度比98億円増加し、578億円となりました。
② 親会社株主に帰属する当期純利益
・与信関係費用は、12億円の費用計上となりました。
・株式等関係損益は、前連結会計年度比159億円減少し、44億円の利益となりました。
・これらの結果、経常利益は、前連結会計年度比42億円減少し、592億円となりました。
・特別損益は、前連結会計年度比23億円増加し、2億円の利益となりました。
・税金関係費用は、前連結会計年度比39億円増加の172億円(損失)となりました。
・以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比60億円減少し、415億円となりました。
③ 重要な会計上の見積り
当行は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて財務諸表を作成しております。一部の会計基準は、経営者が重要な会計上の見積りをすることが必要であり、本質的に不確実で変化しやすい事項に対するものも含む、複雑で主観的な判断及び推計を行っております。そのような見積りは財務諸表作成日に利用可能な資料を基礎としており、会計期間によって見積りが異なることもあります。前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なることもあります。
当行及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。
・自己査定及び償却・引当
当行グループは、国内外に多様な業種の与信先を有し、国内外の景気動向、特定の業界における経営環境の変化、不動産等の資産価格下落等によっては、想定を超える新たな不良債権の発生、特定の業界の与信先の信用状態の悪化、担保・保証の価値下落等によって、与信関係費用の増加による追加損失が発生する可能性があります。
当行グループは、与信先への内部格付の付与及びキャッシュ・フロー見積法に使用する将来キャッシュ・フローの見積り等に基づいて貸倒引当金を計上しており、また、外部環境等の変化により過去に有していた債権の信用リスクと著しく異なる場合には、将来見込み等を勘案した貸倒引当金計上額の必要な修正を行っております。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響が大きい業種・債務者属性を特定し、債務者ごとの事業環境が回復するのに要する期間及び本邦GDP成長率の予測等の仮定をもとに予想損失額を見積り、貸倒引当金を計上しております。
・金融商品の時価評価
当行グループは、銀行業における資金運用及び一部トレーディング業務のために様々な種類の金融商品を保有しており、その多くは時価をもって貸借対照表価額とし計上しております。時価で評価される金融商品には、株式、債券などの有価証券、及び金利、通貨、株式、クレジットなどのデリバティブ取引が含まれ、流動性が低く市場価格がない金融商品の一部は、経営者の合理的な見積りによる合理的に算定された価額を持って時価としております。
当該価額の算定においては、一定の前提条件等として、時価評価モデルを設定し、価格決定変数として、デフォルト率、回収率、ボラティリティなどを使用する場合があります。そのため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なる可能性があります。
・退職給付に係る資産及び負債
当行及び一部の連結子会社は、確定給付型の制度として、企業年金基金制度や退職一時金制度を設けております。退職給付費用及び債務は、死亡率、退職率、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、予定昇給率など、いくつかの年金数理上の仮定に基づいて計算されております。
割引率には、期末時点における退職給付の支払見込期間ごとに設定された長期国債利回り及び優良社債利回りの平均値を使用しており、測定日ごとに再評価しております。各資産の期待運用収益率は、主に過去の実績と市場環境を含む経済の長期的な見通しの様々な側面に基づいております。
採用した前提条件が適切であると考えておりますが、実際の結果との差異や前提条件の変更が、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績の分析
[損益の状況]
前連結会計年度及び当連結会計年度における損益状況は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較 | ||
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
| 連結粗利益 | ① | 1,539 | 1,667 | 128 |
| 資金利益 | 270 | 252 | △18 | |
| 信託報酬 | 549 | 591 | 41 | |
| うち信託勘定与信関係費用 | ①' | - | - | - |
| 役務取引等利益 | 680 | 679 | △0 | |
| 特定取引利益 | 15 | 15 | △0 | |
| その他業務利益 | 22 | 128 | 106 | |
| 営業経費 | ② | △1,015 | △1,004 | 11 |
| 不良債権処理額 (含:一般貸倒引当金純繰入額) | ③ | △5 | △15 | △10 |
| 貸倒引当金戻入益等 | ④ | - | 2 | 2 |
| 株式等関係損益 | ⑤ | 203 | 44 | △159 |
| 持分法による投資損益 | ⑥ | 0 | 0 | △0 |
| その他 | ⑦ | △87 | △102 | △14 |
| 経常利益 (①+②+③+④+⑤+⑥+⑦) | ⑧ | 635 | 592 | △42 |
| 特別損益 | ⑨ | △21 | 2 | 23 |
| 税金等調整前当期純利益 (⑧+⑨) | ⑩ | 613 | 594 | △18 |
| 税金関係費用 | ⑪ | △132 | △172 | △39 |
| 当期純利益 (⑩+⑪) | ⑫ | 480 | 422 | △58 |
| 非支配株主に帰属する当期純損益 | ⑬ | △5 | △7 | △2 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(⑫+⑬) | ⑭ | 475 | 415 | △60 |
| 包括利益 | ⑮ | 245 | 98 | △147 |
| 与信関係費用(①'+③+④) | ⑯ | △5 | △12 | △7 |
(注) 費用項目は△表記しております。
| (参考)連結業務純益 | 479 | 578 | 98 | |
| (参考)連結業務純益+ETF関係損益 | 508 | 572 | 63 | |
*連結業務純益=連結粗利益-経費(除く臨時処理分)+持分法による投資損益等連結調整
① 連結粗利益
連結粗利益は前連結会計年度比128億円増加し1,667億円となりました。項目ごとの収支は以下のとおりです。
(資金利益)
資金利益は、前連結会計年度比18億円減少し252億円となりました。
(信託報酬)
信託報酬は、前連結会計年度比41億円増加し591億円となりました。
(役務取引等利益)
役務取引等利益は、前連結会計年度比ほぼ横ばいの679億円となりました。
(特定取引利益・その他業務利益)
特定取引利益は、前連結会計年度比ほぼ横ばいの15億円となりました。その他業務利益は、国債等債券売却益の増加等により、前連結会計年度比106億円増加し128億円となりました。
② 営業経費
営業経費は、前連結会計年度比11億円減少し1,004億円となりました。
③ 不良債権処理額及び④貸倒引当金戻入益等(⑯与信関係費用)
与信関係費用(含む不良債権処理額及び貸倒引当金戻入益等)は、「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」(金融庁 令和元年12月18日)の趣旨を踏まえ、一部の与信に対して、新型コロナウィルス感染症の拡大による影響を反映して貸倒引当金をフォワード・ルッキングに計上したこと等により、前連結会計年度比7億円増加し12億円となりました。
⑤ 株式等関係損益
株式等関係損益は、株式等売却益の減少等により、前連結会計年度比159億円減少し44億円の利益となりました。
⑥ 持分法による投資損益
持分法による投資損益は、0億円の利益となりました。
⑦ その他
その他は、102億円の損失となりました。
⑧ 経常利益
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度比42億円減少し592億円となりました。
⑨ 特別損益
特別損益は、2億円の利益となりました。
⑩ 税金等調整前当期純利益
以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比18億円減少し594億円となりました。
⑪ 税金関係費用
税金関係費用は、172億円(損失)となりました。
⑫ 当期純利益
以上の結果、当期純利益は、前連結会計年度比58億円減少し422億円となりました。
⑬ 非支配株主に帰属する当期純損益
非支配株主に帰属する当期純損益(利益)は、前連結会計年度比2億円増加し、7億円となりました。
⑭ 親会社株主に帰属する当期純利益(⑮包括利益)
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比60億円減少し415億円となりました。また、包括利益は、前連結会計年度比147億円減少し98億円の利益となりました。
資金運用/調達の状況
| 種類 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 平均残高 (億円) | 利息 (億円) | 利回り (%) | 平均残高 (億円) | 利息 (億円) | 利回り (%) | |
| 資金運用勘定 | 63,727 | 440 | 0.69 | 62,804 | 392 | 0.62 |
| うち貸出金 | 33,461 | 266 | 0.79 | 33,649 | 246 | 0.73 |
| うち有価証券 | 9,026 | 143 | 1.59 | 7,851 | 117 | 1.49 |
| うちコールローン及び買入手形 | 118 | 2 | 2.28 | 94 | 1 | 1.80 |
| うち債券貸借取引支払保証金 | 3,192 | 0 | 0.00 | 2,837 | 0 | 0.01 |
| うち預け金 | 16,677 | 25 | 0.15 | 17,090 | 25 | 0.15 |
| 資金調達勘定 | 68,594 | 169 | 0.24 | 66,935 | 140 | 0.20 |
| うち預金 | 35,433 | 15 | 0.04 | 34,238 | 11 | 0.03 |
| うち譲渡性預金 | 4,141 | 0 | 0.01 | 5,414 | 0 | 0.00 |
| うちコールマネー及び売渡手形 | 9,641 | 18 | 0.18 | 8,446 | 5 | 0.06 |
| うち売現先勘定 | 266 | 8 | 3.26 | 82 | 2 | 3.50 |
| うち債券貸借取引受入担保金 | 3,445 | 33 | 0.96 | 3,889 | 27 | 0.69 |
| うち借用金 | 4,028 | 39 | 0.97 | 3,029 | 34 | 1.14 |
(注)資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
役務取引の状況
| 種類 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較 |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 役務取引等収益 | 1,018 | 1,034 | 16 |
| うち信託関連業務 | 723 | 742 | 19 |
| 役務取引等費用 | 337 | 355 | 17 |
-参考-
損益状況(単体)
| 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 業務粗利益 | 1,221 | 1,329 | 108 |
| 資金利益 | 263 | 238 | △25 |
| 信託報酬 | 549 | 591 | 41 |
| うち信託勘定与信関係費用 | - | - | - |
| 役務取引等利益 | 369 | 355 | △13 |
| 特定取引利益 | 15 | 15 | △0 |
| その他業務利益 | 22 | 128 | 105 |
| 経費(除:臨時処理分) | △822 | △841 | △19 |
| 実質業務純益 (除:一般貸倒引当金純繰入額) | 399 | 487 | 88 |
| 臨時損益等 | 154 | 9 | △145 |
| うち不良債権処理額 (含:一般貸倒引当金純繰入額) | △4 | △16 | △11 |
| うち貸倒引当金戻入益等 | - | 2 | 2 |
| うち株式等関係損益 | 203 | 41 | △162 |
| 経常利益 | 553 | 496 | △56 |
| 特別損益 | △21 | 2 | 23 |
| 当期純利益 | 390 | 353 | △36 |
| 与信関係費用 | △4 | △13 | △8 |
(注) 費用項目は△表記しております。
[セグメント情報]
当グループは、顧客セグメント別のカンパニー制を導入しており、これに伴って当行グループは報告セグメントを3つの部門に分類しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報の概要は、以下のとおりです。
なお、詳細につきましては、第5経理の状況、1.連結財務諸表等、(1)連結財務諸表の(セグメント情報等)に記載しております。
報告セグメントごとの業務粗利益+ETF関係損益及び業務純益+ETF関係損益及び固定資産の金額に関する情報
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較 | |||||||
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |||||||
| 業務粗利益 +ETF関係 損益 | 業務純益 +ETF関係 損益 | 固定 資産 | 業務粗利益 +ETF関係 損益 | 業務純益 +ETF関係 損益 | 固定 資産 | 業務粗利益 +ETF関係 損益 | 業務純益 +ETF関係 損益 | 固定 資産 | |
| リテール・事業法人部門 | 550 | 1 | 198 | 559 | △5 | 188 | 9 | △7 | △9 |
| 大企業・金融・公共法人部門 | 685 | 383 | 135 | 709 | 403 | 126 | 24 | 20 | △8 |
| グローバルマーケッツ部門 | 163 | 106 | 39 | 211 | 152 | 36 | 48 | 46 | △2 |
| その他 | 168 | 17 | 366 | 180 | 21 | 1,000 | 11 | 3 | 633 |
| みずほ信託銀行(連結) | 1,567 | 508 | 738 | 1,661 | 572 | 1,351 | 93 | 63 | 612 |
(注)業務粗利益は、信託勘定償却前の計数であり、業務純益は、信託勘定償却前及び一般貸倒引当金繰入前の計数であります。
各部門の2019年度の取り組み内容は次のとおりです。
(リテール・事業法人部門)
個人のお客さまには、一人ひとりの多様なゴール(目標や展望)に寄り添い、ライフステージに応じた「資産形成・運用」「資産承継」のコンサルティングを行うとともに、法人のお客さまには、成長戦略や事業承継等における経営課題の解決に向け、グループ機能を活用した最適なソリューションの提供等に取り組みました。
(大企業・金融・公共法人部門)
社会・産業構造の変化を受けたお客さまニーズの変化を踏まえて、お客さまとの新たな関係の構築と価値共創の実現に向け、ビジネス機会創出に、多様な信託機能を発揮して取り組んでまいりました。
(グローバルマーケッツ部門)
ALM・投資業務においては、金融市場における不透明感が高まる中、予兆分析やヘッジ手段の高度化、投資分散の徹底により、金融市場の転換局面を的確に捉えたポートフォリオ運営高度化に努めてまいりました。また、安定的な資金調達を通じたお客さまのビジネスのサポートに努めてまいりました。
(2)財政状態の分析
前連結会計年度及び当連結会計年度における財政状態のうち、主なものは以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 資産の部 | 75,796 | 72,044 | △3,751 |
| うち有価証券 | 8,402 | 9,542 | 1,140 |
| うち貸出金 | 33,372 | 33,535 | 163 |
| 負債の部 | 69,531 | 65,920 | △3,611 |
| うち預金 | 33,391 | 31,519 | △1,871 |
| うち譲渡性預金 | 5,661 | 6,647 | 986 |
| 純資産の部 | 6,264 | 6,124 | △140 |
| 株主資本合計 | 5,248 | 5,425 | 176 |
| その他の包括利益累計額合計 | 979 | 656 | △322 |
| 非支配株主持分 | 36 | 42 | 5 |
[資産の部]
① 有価証券
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 有価証券 | 8,402 | 9,542 | 1,140 |
| 国債 | 2,090 | 1,950 | △139 |
| 地方債 | 15 | 10 | △4 |
| 社債 | 717 | 831 | 114 |
| 株式 | 1,975 | 1,479 | △496 |
| その他の証券 | 3,603 | 5,271 | 1,667 |
有価証券は、その他の証券が増加したこと等により、前連結会計年度末比1,140億円増加し、9,542億円となりました。
② 貸出金
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 貸出金 | 33,372 | 33,535 | 163 |
-参考-(単体:銀行勘定+信託勘定)
| 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 貸出金 | 40,135 | 40,019 | △115 |
| 中小企業等貸出金 * | 19,703 | 19,359 | △344 |
| うち居住用住宅ローン | 781 | 673 | △108 |
* 中小企業等とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社又は常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の企業等であります。
貸出金は3兆3,535億円と、前連結会計年度末比163億円増加しております。
また、当行単体の貸出金残高は4兆19億円と、前事業年度末比115億円減少しております。
当行単体の中小企業等貸出金残高は、前事業年度末比344億円減少し1兆9,359億円、うち居住用住宅ローンは同108億円減少し673億円となっております。
貸出金のうち連結ベースのリスク管理債権額(銀行勘定及び元本補てん契約のある信託勘定合算)は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破綻先債権 | 0 | 0 | △0 |
| 延滞債権 | 64 | 43 | △21 |
| 3ヵ月以上延滞債権 | - | - | - |
| 貸出条件緩和債権 | 18 | 18 | △0 |
| 合計 | 84 | 61 | △22 |
| 貸出金* | 33,470 | 33,623 | 152 |
* 銀行勘定及び元本補てん契約のある信託勘定合算
| 貸出金に対する割合(%) | 0.25 | 0.18 | △0.06 |
当連結会計年度末の連結ベースのリスク管理債権残高は、延滞債権の減少を主因に前連結会計年度末比22億円減少し、61億円となりました。
貸出金に対するリスク管理債権の割合は、0.18%となっております。
-参考-資産の査定
当行は、銀行勘定及び信託勘定について資産の査定を行っております。
銀行勘定の資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として区分するものであります。
信託勘定の資産の査定は、貸出金等の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として区分するものであります。
区分及び各々の金額は、次のとおりです。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
| 債権の区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
| 銀行勘定 | 信託勘定 | 銀行勘定 | 信託勘定 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 4 | - | 4 | - |
| 危険債権 | 30 | 27 | 37 | - |
| 要管理債権 | 12 | - | 11 | - |
| 正常債権 | 33,703 | 70 | 33,791 | 87 |
国内・海外別業種別貸出状況(末残・構成比)
| 業種別 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(億円) | 構成比(%) | 金額(億円) | 構成比(%) | |
| 国内(除く特別国際金融取引勘定分) | 33,356 | 100.00 | 33,524 | 100.00 |
| 製造業 | 4,855 | 14.56 | 4,651 | 13.87 |
| 農業、林業 | - | - | 0 | 0.00 |
| 鉱業、採石業、砂利採取業 | 21 | 0.07 | 22 | 0.07 |
| 建設業 | 376 | 1.13 | 360 | 1.08 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 2,773 | 8.31 | 2,700 | 8.06 |
| 情報通信業 | 1,184 | 3.55 | 1,298 | 3.87 |
| 運輸業、郵便業 | 2,135 | 6.40 | 1,984 | 5.92 |
| 卸売業、小売業 | 1,733 | 5.20 | 1,476 | 4.41 |
| 金融業、保険業 | 3,056 | 9.16 | 3,051 | 9.10 |
| 不動産業 | 11,457 | 34.35 | 12,560 | 37.47 |
| 物品賃貸業 | 2,336 | 7.00 | 2,171 | 6.48 |
| 各種サービス業 | 571 | 1.71 | 559 | 1.67 |
| 地方公共団体 | 27 | 0.08 | 15 | 0.04 |
| 政府等 | 1,000 | 3.00 | 1,054 | 3.14 |
| その他 | 1,826 | 5.48 | 1,616 | 4.82 |
| 海外及び特別国際金融取引勘定分 | 16 | 100.00 | 11 | 100.00 |
| 政府等 | - | - | - | - |
| 金融機関 | - | - | - | - |
| その他 | 16 | 100.00 | 11 | 100.00 |
| 合計 | 33,372 | ―― | 33,535 | ―― |
(注)1.「国内」とは、当行(特別国際金融取引勘定分を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外及び特別国際金融取引勘定分」とは、当行の特別国際金融取引勘定分及び海外連結子会社であります。
[負債の部]
預金
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 預金 | 33,391 | 31,519 | △1,871 |
| 譲渡性預金 | 5,661 | 6,647 | 986 |
-参考-(単体)
| 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 預金(国内) | 32,438 | 30,962 | △1,476 |
| 個人 | 9,135 | 8,582 | △552 |
| 一般法人 | 13,732 | 14,099 | 366 |
| 金融機関・政府公金 | 9,570 | 8,280 | △1,290 |
* 譲渡性預金及び特別国際金融取引勘定分は含まれておりません。
* 「金融機関・政府公金」に区分していた残高の一部を「一般法人」に組替えて記載しております。
預金は、定期預金が減少したこと等により、前連結会計年度末比1,871億円減少し、3兆1,519億円となりました。また、譲渡性預金は、前連結会計年度末比986億円増加し、6,647億円となりました。
なお、当行単体の預金者別預金残高は、個人が前事業年度末比552億円の減少、一般法人が同366億円の増加、金融機関・政府公金が同1,290億円の減少となっております。
[純資産の部]
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 純資産の部合計 | 6,264 | 6,124 | △140 |
| 株主資本合計 | 5,248 | 5,425 | 176 |
| 資本金 | 2,473 | 2,473 | - |
| 資本剰余金 | 188 | 188 | - |
| 利益剰余金 | 2,586 | 2,763 | 176 |
| その他の包括利益累計額合計 | 979 | 656 | △322 |
| その他有価証券評価差額金 | 775 | 505 | △269 |
| 繰延ヘッジ損益 | △16 | △46 | △30 |
| 為替換算調整勘定 | 11 | 10 | △0 |
| 退職給付に係る調整累計額 | 207 | 185 | △21 |
| 非支配株主持分 | 36 | 42 | 5 |
当連結会計年度末の純資産の部合計は、前連結会計年度末比140億円減少し、6,124億円となりました。主な変動は以下のとおりです。
利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末比176億円増加し、2,763億円となりました。
その他有価証券評価差額金は、前連結会計年度末比269億円減少し、505億円となりました。
(3)「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、提出会社1社です。
① 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表/連結)
| 資産 | ||||
| 科目 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 貸出金 | 658,368 | 0.88 | 634,513 | 0.79 |
| 有価証券 | 181,657 | 0.24 | 130,890 | 0.16 |
| 信託受益権 | 58,391,675 | 78.07 | 63,240,425 | 78.35 |
| 受託有価証券 | 384,427 | 0.51 | 410,192 | 0.51 |
| 金銭債権 | 5,113,103 | 6.84 | 5,500,206 | 6.81 |
| 有形固定資産 | 7,506,801 | 10.04 | 8,319,291 | 10.31 |
| 無形固定資産 | 356,556 | 0.48 | 361,170 | 0.45 |
| その他債権 | 606,826 | 0.81 | 580,858 | 0.72 |
| 銀行勘定貸 | 1,102,073 | 1.47 | 1,055,510 | 1.31 |
| 現金預け金 | 493,344 | 0.66 | 476,227 | 0.59 |
| 合計 | 74,794,835 | 100.00 | 80,709,287 | 100.00 |
| 負債 | ||||
| 科目 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 金銭信託 | 22,197,075 | 29.68 | 24,065,825 | 29.82 |
| 年金信託 | 3,148,711 | 4.21 | 3,183,854 | 3.94 |
| 財産形成給付信託 | 4,558 | 0.00 | 4,692 | 0.01 |
| 投資信託 | 17,562,844 | 23.48 | 18,396,464 | 22.79 |
| 金銭信託以外の金銭の信託 | 1,700,809 | 2.27 | 1,829,192 | 2.27 |
| 有価証券の信託 | 12,495,611 | 16.71 | 14,009,829 | 17.36 |
| 金銭債権の信託 | 3,935,024 | 5.26 | 4,304,969 | 5.33 |
| 土地及びその定着物の信託 | 424,654 | 0.57 | 435,204 | 0.54 |
| 包括信託 | 13,320,209 | 17.81 | 14,473,878 | 17.93 |
| その他の信託 | 5,335 | 0.01 | 5,375 | 0.01 |
| 合計 | 74,794,835 | 100.00 | 80,709,287 | 100.00 |
(注)1.上記残高表には、金銭評価の困難な信託を除いております。
2.共同信託他社管理財産 前連結会計年度286,630百万円、当連結会計年度279,436百万円。
② 貸出金残高の状況(業種別貸出状況)(末残・構成比)
| 業種別 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 982 | 0.15 | 982 | 0.15 |
| 情報通信業 | 250 | 0.04 | 250 | 0.04 |
| 金融業、保険業 | 155,634 | 23.64 | 214,262 | 33.77 |
| 不動産業、物品賃貸業 | 27,414 | 4.16 | 33,998 | 5.36 |
| 地方公共団体 | 6,086 | 0.92 | 5,552 | 0.88 |
| その他 | 468,000 | 71.09 | 379,467 | 59.80 |
| 合計 | 658,368 | 100.00 | 634,513 | 100.00 |
③ 有価証券残高の状況(末残・構成比)
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国債 | 174,759 | 96.21 | 126,135 | 96.37 |
| 社債 | 2,001 | 1.10 | 2,001 | 1.53 |
| 株式 | 4,345 | 2.39 | 2,214 | 1.69 |
| その他の証券 | 549 | 0.30 | 538 | 0.41 |
| 合計 | 181,657 | 100.00 | 130,890 | 100.00 |
④ 元本補てん契約のある信託の運用/受入状況(末残)
金銭信託
| 科目 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| 貸出金 | 9,840 | 8,773 |
| 有価証券 | 2 | 1 |
| その他 | 865,058 | 875,127 |
| 資産計 | 874,900 | 883,902 |
| 元本 | 874,777 | 883,781 |
| 債権償却準備金 | 30 | 27 |
| その他 | 92 | 94 |
| 負債計 | 874,900 | 883,902 |
(注)1.信託財産の運用のため再信託された信託を含みます。
2.リスク管理債権の状況
前連結会計年度
貸出金9,840百万円のうち延滞債権額は2,770百万円であります。
当連結会計年度
貸出金8,773百万円のうち破綻先債権額、延滞債権額、3カ月以上延滞債権額及び貸出条件緩和債権額は、該当ありません。
(4)自己資本比率等に関する分析
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(平成31年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | ||
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | ||
| 連結総自己資本比率(④/⑦) | ① | 23.87% | 23.74% | △0.13% |
| 連結Tier1比率(⑤/⑦) | ② | 23.70% | 23.66% | △0.04% |
| 連結普通株式等Tier1比率(⑥/⑦) | ③ | 23.67% | 23.64% | △0.03% |
| 連結における総自己資本の額 | ④ | 5,046 | 4,908 | △137 |
| 連結におけるTier1資本の額 | ⑤ | 5,009 | 4,892 | △117 |
| 連結における普通株式等Tier1資本の額 | ⑥ | 5,004 | 4,887 | △116 |
| リスク・アセットの額 | ⑦ | 21,134 | 20,673 | △461 |
| 連結総所要自己資本額 | ⑧ | 1,690 | 1,653 | △36 |
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 比較 | ||
| 連結レバレッジ比率 | 6.55% | 6.79% | 0.24% | |
総自己資本の額は、前連結会計年度末比137億円減少し、4,908億円となりました。一方、リスク・アセットの額は、前連結会計年度末比461億円減少し、2兆673億円となりました。この結果、連結総自己資本比率は前連結会計年度末比0.13ポイント低下し、23.74%となりました。
また、連結レバレッジ比率は前連結会計年度末比0.24ポイント上昇し、6.79%となりました。
(5)キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度及び当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (自 2018年 4月1日 至 2019年 3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年 4月1日 至 2020年 3月31日) | 比較 | |
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 4,728 | △5,004 | △9,733 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 2,399 | △1,279 | △3,679 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △237 | △238 | △0 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、預金やコールマネー等の減少等により5,004億円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得、売却及び償還等の結果1,279億円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより238億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比6,523億円減少しましたが、1兆7,710億円と十分な流動性を確保しております。
2.生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。