有価証券報告書-第70期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:09
【資料】
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【項目】
147項目
(2)戦略
当社におけるサステナビリティに係る中期的な経営戦略は、中期ビジョンにおいて示しております。具体的には次のとおりであります。
[中期ビジョンにおける経営目標]
当社は、「お客様第一主義」の企業理念のもと、国内商品デリバティブ市場の今後の推移、将来の年齢層別の金融資産保有動向、NISA制度や投資家の金融商品保有動向、投資家のリスク選好の変化と金融商品開発動向等の中期的な経営課題に対応し、10年後の目指す企業像である「顧客のリスク・リターン選好に最適なサービスを提供し、最も選ばれる会社」の実現に向けて取り組んでまいります。
当社は、商品デリバティブ取引業及び金融商品取引業を通じて、お客様の資産形成及び価格変動リスク管理に資する商品・サービスを提供することが、当社の持続的な成長及び企業価値の向上につながるものと認識しております。また、成長性と持続性の両立を目標とするESG経営を継続し、企業価値の向上と社会的責任の遂行を両立させてまいります。
[ビジョン実現に向けた重要施策]
当社は、中期ビジョンの実現に向け、デリバティブ市場そのものの活性化、東京証券取引所の取引資格取得による商品ラインアップの強化、当社顧客基盤の維持・強化のための体制整備、ミドルリスク・ハイリスクを選好するお客様に対応したサービスの提供を重要施策として取り組んでまいります。
① デリバティブ市場そのものの活性化
当社は、これまで商品デリバティブ取引業及び金融商品取引業において培ってきた専門性、営業力及び顧客基盤を活かし、デリバティブ市場そのものの活性化に取り組んでまいります。特に、商品デリバティブ取引については、当社の主要な収益基盤であるとともに、価格変動リスクの管理手段として社会的機能を有するものと認識しております。
個人投資家に対しては、商品市場、証券市場及び為替市場等に関する良質で鮮度のある情報を迅速かつ的確に提供するとともに、会場型セミナーや動画コンテンツ等を活用した情報発信を継続し、金融リテラシーの向上及び取引機会の拡大に努めてまいります。
また、法人委託者、いわゆる当業者に対しては、原材料価格、貴金属価格、エネルギー価格及び電力価格等の変動が事業収益及びコスト管理に影響を及ぼす可能性があることから、価格変動リスクの管理を目的としたヘッジニーズへの対応を強化してまいります。具体的には、東京商品取引所に上場する電力先物を含む国内商品デリバティブ取引に加え、EEXの電力先物取引に係る法人顧客への対応を強化し、国内外のデリバティブ市場を活用したヘッジ手段の提供及び情報提供体制の充実に努めてまいります。
② 東京証券取引所の取引資格取得による商品ラインアップの強化
当社は、お客様のリスク・リターン選好に応じた幅広い金融サービスを提供するため、東京証券取引所の取引資格取得による商品ラインアップの強化を重要施策として位置付けております。
これまで当社は、商品デリバティブ取引、取引所株価指数証拠金取引「ゆたかCFD」、取引所為替証拠金取引「Yutaka24」、株価指数先物取引及び証券媒介取引等を通じて、お客様の多様な投資ニーズに対応してまいりました。今後は、既存顧客及び新たな顧客層の資産形成ニーズに応えるため、現物株式、投資信託その他の金融商品に関する取扱体制、売買管理体制、顧客管理体制、コンプライアンス体制及びシステム体制等の整備を進めてまいります。
③ 当社顧客基盤の維持・強化のための体制整備
当社は、業界最大規模の営業スタッフ及び全国の本支店ネットワークを活かし、既存顧客基盤の維持・強化に取り組んでまいります。
商品デリバティブ取引業は、市場での売買高が減少傾向にあり、引き続き厳しい事業環境にあります。また、商品デリバティブ取引は「不招請勧誘の禁止」が適用されるため、個人投資家からの招請による場合を除き、当社において一定の金融取引経験を有し、かつ適合性を満たした個人投資家を対象とした営業活動が中心となります。
このような事業環境のもと、当社は、適合性の原則及びお客様本位の業務運営を徹底しながら、既存顧客との取引深耕及び新たな顧客層の開拓を図ってまいります。また、取引所株価指数証拠金取引「ゆたかCFD」及び取引所為替証拠金取引「Yutaka24」についても、収益の多様化及び顧客基盤の拡大に資する重要な事業と認識しており、商品デリバティブ取引を主要な収益基盤として維持・強化しつつ、金融商品取引業の成長を図ることで、安定的な収益基盤の確保に努めてまいります。
④ ミドルリスク・ハイリスクを選好するお客様に対応したサービスの提供
当社は、商品デリバティブ取引、取引所株価指数証拠金取引、取引所為替証拠金取引等において、ミドルリスク・ハイリスクを選好するお客様の投資ニーズに対応したサービスを提供してまいりました。
今後も、お客様の知識、経験、財産の状況及び投資目的を踏まえ、適合性の原則に基づく適切な勧誘及び説明を行うとともに、お客様の投資判断に資する情報提供、商品説明、リスク説明及び提案力の向上に取り組んでまいります。
[重要施策の実施に必要となる人的・物的資源整備]
当社は、中期ビジョン実現のための重要施策を実行するため、商品ラインアップに対応した規制対応能力の向上、当社将来像に対応した人材獲得・管理・活用の推進、新分野進出の資本戦略及び企画能力の高度化、幅広い顧客ニーズに対応した金融関連知識・能力の育成、計画的で顧客利便に資するIT環境整備に取り組んでまいります。
商品ラインアップの強化、東京証券取引所の取引資格取得、国内外のデリバティブ市場への対応を進めるにあたっては、各市場の制度、清算、証拠金、顧客管理、適合性、説明義務、広告審査、売買管理、内部管理及び顧客資産保全等に関する規制対応能力の向上が必要であります。そのため、営業部門、管理部門、コンプライアンス部門、リスク管理部門及びシステム部門等の連携を強化し、教育研修、規程類、業務フロー及び内部管理体制の見直しに取り組んでまいります。
また、商品ラインアップの強化や新たな金融サービスへの対応を進めるにあたっては、資本戦略、経営企画、リスク管理及び事業推進に関する能力の高度化が必要であると認識しております。新分野への進出に際しては、事業性、収益性、リスク、規制対応、システム対応、人材配置及び資本負担等を総合的に検討し、持続的な企業価値向上に資する企画能力の高度化に努めてまいります。
さらに、金融取引のデジタル化が進む中、顧客利便性の向上、業務効率化、内部管理体制の高度化及び情報セキュリティの確保を図るため、計画的なIT環境整備に取り組んでまいります。
[持続可能なビジネスの推進のための資源配分]
当社は、成長性と持続性の両立を目標とするESG経営を継続するため、コンプライアンスの更なる徹底、ガバナンス及びリスクコントロールの強化、情報セキュリティ及びサイバー対策等の深化、人材のダイバーシティ及びインクルージョンの向上、社会・教育活動等への参画に取り組んでまいります。
コンプライアンスについては、金融商品取引法、商品先物取引法その他関係法令を遵守し、適合性の原則、お客様本位の業務運営、説明義務、顧客資産の保全、広告・表示の適正化及び反社会的勢力排除等を徹底してまいります。また、営業第一線、管理部門及び内部監査部門が相互に牽制するスリーラインディフェンスの考え方を踏まえ、教育研修、内部監査、モニタリング及び改善対応を通じて、実効性あるコンプライアンス管理体制の構築に取り組んでまいります。
ガバナンス及びリスクコントロールについては、上場企業として、株主その他ステークホルダーの利益を保持し、社会的責任を果たすとともに、法令に基づく規制その他を遵守し、財務健全性の維持、ガバナンス及びリスクコントロールの強化に努めてまいります。
情報セキュリティ及びサイバー対策については、情報ネットワーク社会において大切なお客様情報を守るため、情報セキュリティ及びサイバー対策の向上・維持に努めてまいります。今後の商品ラインアップの強化、顧客管理体制の高度化及び金融取引のデジタル化に対応するため、個人情報保護の徹底、自社及び委託会社を含めた情報セキュリティ体制の整備、従業員教育及びインシデント対応体制の整備を進めてまいります。
人材のダイバーシティ及びインクルージョンについては、多様な人材がそれぞれの能力を発揮し、やりがいをもって働くことができる職場環境の整備が、持続的な企業価値向上に不可欠であると認識しております。また、社会・教育活動等への参画については、上場企業として、地域社会、福祉活動、教育活動等への参画や支援を通じて、企業としての社会的責任を果たしてまいります。
[人材育成基本方針]
当社は、中期ビジョンの実現に向け、人的資本を重要な経営基盤と位置付けております。これまで培ってきたデリバティブ市場に関する経験及び専門性に加え、現物株式、投資信託その他の金融商品に関する知識、法人顧客のヘッジニーズへの対応力、コンプライアンス、リスク管理、システム、経理及び経営企画等の専門能力を備えた人材の確保・育成に取り組んでまいります。
また、社内での人事、教育及び研修を一元的に管理し、入社から退職まで一貫して社員に寄り添うことで、社員一人ひとりが知識や実践力を深め、自らの能力を最大限に発揮し、お客様や社会の信頼に応えることができるよう、人的資本に関する取組を推進してまいります。
なお、人材の育成及び社内環境整備に関する方針並びに当該方針に関する指標及び目標の詳細については、第4「「提出会社の状況」5「従業員の状況等」(1)(人材戦略に関する基本方針等)」に記載しております。

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