有価証券報告書-第106期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 14:55
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有報資料

当社グループを取り巻く事業環境は、これまで以上に急速かつ大きく変化しております。少子高齢化、人口減少といった要因により、数年後には個人金融資産が減少に転じるとも予想されております。また、FinTechを活用した新たな金融サービスやAI、ブロックチェーンといった新たな潮流が金融業界のビジネスモデルに大きな変化をもたらすものとも予想されております。さらに、フィデューシャリー・デューティー(お客様本位の業務運営)や働き方改革といった社会的要請に対してもこれまで以上に応えていく必要が出てまいりました。
当社グループは、これら新たな潮流や課題に対し危機感を抱くだけではなく、大きなビジネスチャンスととらえ、今年度より、経営計画「New Age's, Flag Bearer 5~新時代の旗手~」をスタートさせました。本経営計画は、(1)これまで培ってきた当社独自のビジネスモデルを更に進化させることをめざす「さらなる経営基盤の強化と成長」と(2)当社グループが次のステージに成長するための基盤・機能を確保する「戦略テーマの追求」という大きな2つの戦略を柱としております。
(1)「さらなる経営基盤の強化と成長」では、次の6つの施策に取り組んでおります。
①「リテール顧客セグメント別戦略の独自性の追求」
富裕層・資産形成層・成熟層に区分したお客様の特性やニーズに合わせ、最適なサービスを提供するため、機能の強化や拡充を図っております。富裕層のお客様向け「オルクドール」における機能・サービスの一層の拡充、「財産診断サービス」をはじめとする成熟層向け各種サービスの充実、若年層を中心とする資産形成層向け「MONEQUE」店舗やネット機能の拡充に努めるとともに、これまで以上にフィデューシャリー・デューティーに応えることにより、お客様に選ばれる総合金融グループをめざしております。
②「法人トライラテラルとグローバルマーケットでの業務拡大」
当社独自の海外情報の提供やグローバルマーケットを投資対象とした商品ラインアップを更に充実させ、M&A仲介機能等を強化しつつ、市場・企業金融・法人営業の3部門の連携を強化したうえで、お客様との取引拡大を図っております。
③「グレート・プラットフォーム」
これまで当社グループから提携合弁証券や同業証券に対して提供してきた事務・システム、教育、情報、商品に加え、M&A機能や当社グループ内のマーケティングスタイルなどを融合させた一段上のサービス提供をめざしております。
④「生産性革命」
地域特性を踏まえた店舗統廃合による運営効率の向上、ビッグデータを駆使したデータベースマーケティングの展開に加え、本部組織におけるテレワークの導入やオフィス機能改革、さらにはグループ全体での業務プロセスの再構築により、グループが有する能力の最大化に向け取組んでおります。
⑤「組織管理と防衛ラインの充実」
業容の拡大に伴い必要となる管理・統制体制の構築や、新たなリスクにも対応し得るグループ・ガバナンスの充実を図っております。また、大幅な権限委譲による意思決定の迅速化、適切なリスクテイクを支える環境整備、さらに実効性あるモニタリング体制などのコーポレート・ガバナンスの充実に努めております。
⑥「人間性と専門性の追求」
これらの施策を着実に実行するためには、「誠実な会社」、「仲間に信頼される会社」であり続けることが大切であるとの考えに基づき、ハート(人間性)とプロフェッショナリティ(専門性)を兼ね備えた人材の育成に重きを置き、働きやすい職場環境の構築、シニア社員を含む社員総活躍推進や働き方改革など、抜本的な人事制度の改革に取り組んでおります。
(2)「戦略テーマの追求」では、次のステージへの成長や、新たな基盤・機能を確保するために必要な「同業他社M&A」、「資産運用機能」、「多様な年金・保険機能」、「銀行機能」、「海外戦略」、「大都市圏」という6つの戦略テーマを策定し、具体的な施策を検討・推進しております。
このような経営計画を通じて、当社グループは大手証券やメガバンク系証券のグループとは異なる「第3の極」を形成していくことを目標とし、業務を推進してまいります。
(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
(1) 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の源泉を理解し、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益(以下、「当社グループの企業価値等」という。)を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社取締役会は、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社グループの企業価値等に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株券等の大量買付行為((3)において定義する。以下同じ。)の中には、その目的等から見て、対象会社の企業価値等に資さないものも少なくありません。当社グループが構築してきたコーポレートブランド・企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させていくためには、当社グループの企業価値の源泉を維持するとともに、経営計画を実行していくことが必要不可欠であり、これらが当社の株券等の大量買付行為を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社グループの企業価値等は損なわれることになります。
(2) 当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社グループにおける企業価値の源泉は、金融商品取引業及びその関連業務において永年にわたり蓄積してきた商品やサービス、金融・資本市場等についての高度な専門知識と豊富な経験及び当社グループをとりまく国内外のあらゆるステークホルダーの皆様との長期的信頼関係であると考えております。当社は、上記(1)のような当社グループの企業価値等を著しく損なう大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講ずることにより、当社グループの企業価値等を確保する必要があると考えております。
また、当社は、基本方針の実現に資するための取組みとして、経営計画に基づき具体的施策を実行していくことで、当社グループの企業価値等の向上が図れるものと考えております。更に、基本方針の実現に資する取組みとして、当社はコーポレート・ガバナンスの充実を経営上の重要課題の一つとして位置づけていることからコーポレート・ガバナンスに関する基本方針を定め、継続的に企業価値の向上を図ることを目的として、コーポレート・ガバナンスの強化・充実に努めております。
なお、詳細につきましては、「6 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
(3) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成28年6月29日開催の第104期定時株主総会にて「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」の更新を上程し、株主の皆様にご承認いただいております(更新後の「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を、以下「本プラン」という。)。
本プランは、当社が発行者である株券等について、(a)大量買付行為を行おうとする者(以下、「大量買付者」という。)の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付け、(b)大量買付者の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付け、(c)当社の他の株主が、大量買付者の共同保有者に該当し、その結果、当該大量買付者の株券等保有割合が20%以上となるような行為((a)から(c)を総称して、以下、「大量買付行為」という。)を対象といたします。
本プランは、当社グループの企業価値等を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量買付行為が行われる場合等に、(a)大量買付者に対し、必要かつ十分な情報の事前提供を要請し、(b)当社経営陣が情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(c)株主の皆様に対し、当社経営陣の計画や代替案等の提示や、大量買付者との交渉を行っていくための手続きを定めております。大量買付者が本プランにおいて定められた手続に従わない等、当社グループの企業価値等を著しく損なうと判断される場合には、当社は、対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てます。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下、「本新株予約権」という。)には、(a)大量買付者及びその関係者による行使を制限する行使条件、(b)当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されておりますが、大量買付者からその他の財産の交付と引換えに新株予約権を取得することができる旨の条項は、採用しておりません。
本新株予約権の無償割当が実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者及びその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。
本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、また当社グループの企業価値等の確保又は向上のために必要かつ相当な対抗措置を発動するか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行います。その判断の客観性、合理性及び公正性を担保するために、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置しております。
独立委員会は、3名以上の委員により構成され、委員は、社外取締役、実績ある会社経営者、投資銀行業務に精通する者、当社の事業に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは会社法等を主たる研究対象とする研究者またはこれらに準ずる者等の社外者の中から当社取締役会が選任するものとしております。独立委員会は、大量買付者、当社の取締役、従業員等に必要に応じて独立委員会への出席及び説明を要求することができ、当社取締役会からの諮問事項について審議・決議して、当社取締役会に対し勧告を行います。この勧告は公表されるものとし、当社取締役会はかかる勧告を最大限尊重して対抗措置の発動または不発動につき速やかに決議を行うものとします。
本プランは、対抗措置の発動または不発動を判断する当社取締役会の決議に際して、独立委員会による勧告手続を経なければならず、かつ当社取締役会は、同勧告を最大限尊重しなければならないものとすることにより、当社取締役会の判断の客観性、公正性及び合理性が確保できるよう設計されております。
更に、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守した場合で、当社取締役会が大量買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、当該大量買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて株主の皆様の意思を確認するための株主総会を開催することもできるものとされております。
当社取締役会は、株主総会が開催された場合、対抗措置の発動に関して、当該株主総会における株主の皆様のご判断に従うものとします。
(4) 本プランの合理性(本プランが会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由)
本プランは、以下の理由により、上記(1)の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。
① 会社の支配に関する基本方針に沿うものであること
本プランは、大量買付者に大量買付に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、情報判断のための一定の評価期間が経過した後にのみ大量買付行為を開始することを求め、当社所定のルールを遵守しない大量買付者には対抗措置を講じることとしております。
また、ルールが遵守された場合でも、大量買付行為により当社グループの企業価値等が損なわれると判断される場合は、大量買付者に対し対抗措置を講じることとしていることから、本プランは会社支配に関する基本方針に沿うものであると考えております。
② 買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」、「事前開示・株主意思の原則」、「必要性・相当性確保の原則」)を完全に充足しており、また、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、平成20年6月30日に公表された、経済産業省に設置された企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しております。
③ 株主共同の利益を損なうものではないこと
本プランは、株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会を確保して、適切な投資判断を行うことを可能とするものであることから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
④ 株主意思を重視し、また、対抗措置の発動について合理的な客観的要件を設定するものであること
本プランについて株主の皆様の意思を適切に反映させる機会を確保するため、第104期定時株主総会において本プランを承認する議案をお諮りし、株主の皆様にご承認いただきました。また、本プランの有効期間の満了前であっても、当社株主総会において、本プランの廃止が決定された場合には、本プランはその時点で廃止されることとなり、その意味で、本プランの更新だけでなく存続についても、株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。
また、本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動または不発動の判断を株主の皆様が当社取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従った対抗措置の発動に関する決議に際して、独立委員会から対抗措置発動の可否につき株主総会に諮るべきである旨の勧告または独立委員会から対抗措置発動の勧告を受けたときは、株主総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することができることとしております。
したがって、当該発動条件に従った対抗措置の発動は、株主の皆様のご意向が反映されたものとなります。
⑤ 会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと(独立性の高い社外者の判断を重視していること)
本プランは、対抗措置の発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、対抗措置の発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることを要し、当社取締役会は同委員会の勧告を最大限尊重するものであること等、当社取締役会による判断の公正性・客観性が担保される工夫がなされており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
⑥ デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお発動を阻止できない、いわゆるデッドハンド型買収防衛策ではありません。
また、本プランは、当社取締役会の構成員の交代を一度に行うことがないために、その発動を阻止するのに時間がかかる、いわゆるスローハンド型買収防衛策でもありません。

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