有価証券報告書-第96期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 12:23
【資料】
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【項目】
116項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境の概況
当連結会計年度における世界経済は、年前半は欧州各国の選挙を控え政治の不透明感や北朝鮮情勢の緊迫化等が重荷となりましたが、世界景気の回復と堅調な企業業績を背景に緩やかに拡大しました。年後半はトランプ政権による政策期待が追い風となり、主要株式指数が過去最高値を更新したものの、米中の貿易問題等の地政学的リスクが意識されました。
日本経済においては、海外経済が緩やかな成長を続けるもとで、緩和的な金融政策と政府の経済政策により景気の拡大が続きました。
このような環境下、国内株式市場において日経平均株価は、期初18,988円で始まり、海外投資家等からの買い越しが膨らんだこと等から、10月には戦後東証再開以来初めてとなる16営業日連騰を記録しました。その後日経平均株価は、平成30年1月に世界的な株高を受けて24,000円を突破する場面もありましたが、米中貿易問題等から不安定な動きとなり、3月末の日経平均株価は21,454円30銭で取引を終了しました。
米国株式市場においては、主要株価指数であるダウ工業株30種平均は期初20,665.17米ドルで始まりました。拡大が続く米国経済、低インフレ、企業業績拡大期待の高まりが相場を押し上げ、ダウ工業株30種平均は緩やかな上昇を続けました。また、FRBによる金融政策の正常化が市場との対話により慎重に行われたことも株式市場では好感され、年末には税制改革法が成立するなど、米国の政策進展への期待が高まりました。しかし、2月に入るとインフレ加速への懸念やボラティリティの急騰からポジション調整が進みました。その後も米中貿易摩擦への懸念などが上値を抑え、3月末のダウ工業株30種平均は24,103.11米ドルで取引を終了しました。
当社が注力している中国・香港株式市場においては、主要株価指数であるハンセン指数は、期初24,236.56ポイントで始まった後、シリアや朝鮮半島情勢の緊迫などが上値を抑える要因となり、4月19日に23,723.87ポイントの安値を付けました。その後は、投資家のリスク回避姿勢の和らぎに加え、中国の国有企業改革の加速見通しや「一帯一路」政策に対する期待感などを背景に徐々に下値を切り上げる展開となりました。中国本土からの資金流入や好調な米国株式市場、企業業績の改善期待もあり、ハンセン指数は1月26日に約10年3カ月ぶりの高値となる33,223.58ポイントをつけました。その後は海外株式市場が軟調な展開となり、2月9日に29,507.42ポイントまで下落し、好調な企業業績を背景に約1カ月ぶりの高値を回復する場面もありましたが、米中貿易摩擦懸念が再燃し、3月末のハンセン指数は30,093.38ポイントで取引を終了しました。
(2)中期的経営ビジョン
対面リテール証券会社の経営環境は、顧客の高齢化・ネット取引の一段の拡大・金融技術の進化・高度化によって厳しさを増しており、また、社会からのフィデューシャリー・デューティーに対する要求がますます高まっております。
このような環境下、当社は第96期よりスタートした第五次中期経営計画(平成29年4月~平成32年3月)で、「お客さま本位の経営姿勢の深化」を最重点項目とし、お客さま満足度の向上を通じて経営基盤を強化し、企業価値を向上させることを目指してまいります。
(3)戦略骨子・施策概要
第五次中期経営計画では、重点項目を3つに絞り、お客さま満足度の高いサービス提供のための各種の施策を講じてまいります。
<重点項目・主な施策>① お客さま本位の経営姿勢の深化
IT(資産管理ツール)を活用したわかりやすい説明、海外拠点とつないだライブセミナー など
② オペレーショナル・エクセレンスの推進
外貨運用や保有資産活用による金融収支の改善、web会議システム活用による生産性向上 など
③ 人材基盤の強化
ロールモデルを活用したスキルの共有化、勤怠管理の精緻化と時間外労働の短縮 など
(4)株式会社の支配に関する基本方針
当社では、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針(以下、「基本方針」という。)を定めており、その内容の概要等は以下のとおりであります。
① 基本方針の内容の概要
当社は、「人」と「人」とのつながりを大切にする精神のもと、経営理念に基づいたお客さま本位の質の高い金融サービスで社会に貢献することによって事業拡大を図るビジネスモデルにより、当社グループの企業価値等の持続的な確保、向上が図られるものであり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては、このようなビジネスモデルを実現することを可能とするものが望ましいと考えております。
もっとも、当社は、当社株式について大量買付行為がなされる場合、このことが当社グループの企業価値等の向上に資するものであれば、これを否定するものではなく、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、最終的には当社の株主のみなさまの意思に基づき決定されるべきものであると考えております。
しかしながら、大量買付者の中には、不適切な手段により株価をつり上げて高値で株式を会社に引き取らせる行為などにより大量買付者(及びその関係者)の利益のみを追求する者や、短期的なROE向上を追求するあまりお客さまの資産を毀損することも顧みないようなお客さま本位の経営に背く業務運営を積極的に推し進める者など、当社グループの企業価値等を毀損する者の存在も否定できません。
当社は、このような当社グループの企業価値等に対する侵害行為を容認することはできません。
こうした状況を踏まえ、当社は、大量買付行為が行われる際に、株主のみなさまに当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供するための、大量買付ルールを制定いたしました。
なお、当該大量買付ルールは、大量買付者等の株式持分を希釈化するために株式や新株予約権の割当てを行うなど対抗措置のあるいわゆる買収防衛策ではございません。
② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
イ.中期的経営ビジョン・戦略骨子等
当社グループは、「真にお客さま本位の経営で世代を超えて信頼され、資産運用・資産形成のアドバイザーとして選ばれるスーパー・リージョナル(地域密着型)・リテール証券会社」を目指し、お客さま本位の経営を更に深化させ、持続的に成長し続けるビジネスモデルを確立してまいります。
中期経営計画「もっとTO YOU ING計画」(3か年計画)においては、重点項目(①お客さま本位の経営姿勢の深化、②オペレーショナル・エクセレンスの推進、③人材基盤の強化)について各種の施策を講じ、顧客基盤の拡充・企業価値向上を図ります。
ロ.コーポレート・ガバナンス体制の強化
当社は、投資家と金融商品取引市場を仲介する金融商品取引業者としての社会的責任を常に認識し、企業価値の増大・最大化を通じてステークホルダーの満足度を高めることを目指すとともに、法令遵守の徹底、経営の健全性と透明性を確保する観点からコーポレート・ガバナンスが有効に機能する体制を整備しております。
ハ.大量買付ルール
大量買付ルールは、当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の大量買付者及び大量買付者の特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行おうとする場合等において、大量買付者に対して情報提供を求めるとともに、株主のみなさまに判断する機会を確保・提供するための手続を定めております。その概要は以下のとおりです。
大量買付者は、大量買付行為に先立ち、当社取締役会に対して、当該大量買付者が大量買付行為に際して大量買付ルールに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した意向表明書を提出し、当社取締役会は、その受領後10営業日以内に、大量買付者に対し詳しい大量買付情報の提供を求めます。当社取締役会は、大量買付者から提供された情報等に基づき、大量買付者による大量買付行為が、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものか否かを評価します。評価期間は60営業日以内または90営業日以内で当社取締役会が設定・公表します。大量買付者は、意向表明書の提出後、取締役会評価期間が満了するまでは、大量買付行為を開始することができません。当社取締役会は、大量買付者から受領した情報ならびに大量買付行為の評価の結果・理由及び株主のみなさまが大量買付行為に応じるか否かを適切に判断するために有益と考えられる情報について、適宜、開示いたします。大量買付ルールの有効期間は平成29年11月27日から3年間です。有効期間内であっても、当社取締役会において、法令等の改正や判例の動向等を考慮して、大量買付ルールを随時、見直しまたは廃止でき、その場合には、法令等及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
③ 当社の取組みに関する取締役会の判断及びその理由
当社の取締役会は、上記に述べた当社の取組みが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、大量買付行為が行われる際には、株主のみなさまに当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくための必要かつ十分な時間・情報を確保することを目的とするものであって、上記の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

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