有価証券報告書-第81期(2023/04/01-2024/03/31)
②戦略
戦略にはその前提となるリスク認識が重要です。東京海上グループは、気候変動リスクおよび自然関連リスクが高まることを想定し、事業への影響を特定・評価しています。気候変動リスクおよび自然関連リスクには、気候変動および自然の損失に伴う自然災害の頻度の高まりや規模の拡大等によって生じる物理的リスクに加え、脱炭素社会や自然共生社会への移行が投融資先の企業価値や東京海上グループの保有資産価値に影響を及ぼすこと等によって生じる移行リスクがあります。
また、気候変動の緩和および気候変動への適応ならびに自然との共生に向けた対応から生まれるビジネス機会を認識し、保険商品・サービスの開発・提供を通じて、脱炭素社会および自然共生社会への移行に取り組んでいきます。
当社は、ESG投融資に関する方針のもと、気候関連の要素を投融資の意思決定プロセスに組み込むことで、脱炭素社会への移行や自然資本保全の取組みを支援してきました。さらに、グリーン債やソーシャル債等のサステナビリティテーマ型の投資に取り組んでおり、2022年度からは社会的価値創出と経済的価値創出を両立するインパクト投資を開始しています。2023年度は、こうした取組みの一環として、当社として初めてとなる森林ファンドへの直接投資を決定しました。
物理的リスク、移行リスクおよび機会について、TCFD提言およびTNFD提言の分類ごとの事象例および東京海上グループの事業活動における具体例は以下のとおりです。
(注)表中の時間軸における「短期」は3年未満、「中期」は3年以上10年未満、「長期」は10年以上の期間を指します。
東京海上グループは、物理的リスクおよび移行リスクに関するシナリオ分析を行い、気候変動が及ぼす保険金支払、投融資先の企業価値および東京海上グループの保有資産価値への影響を評価しています。そして、サステナビリティ戦略を、シナリオ分析の結果も踏まえ、充実させながら実践しています。損害保険事業は比較的短期の保険契約が多いことや東京海上グループの運用資産は流動性の高い金融資産が中心であることから、これらの影響に柔軟に対応し、レジリエンスを確保することが可能であると考えています。
東京海上グループは、保険商品・サービスによる再生可能エネルギーの普及支援、脱炭素化を目的とした取引先との建設的な対話(エンゲージメント)、保険引受・投融資方針の厳格化等を通じて、2050年カーボン・ニュートラルの実現に取り組んでいます。東京海上グループの移行に向けた計画は次のとおりです。

当社は1999年にアジアを中心とした9か国で「マングローブ植林」を開始し、2023年度末現在で植林面積は約12,500ヘクタールに達しています。また、2022年度に日本国内において「アマモ場の保全・再生活動」への取組みを開始しました。マングローブ、アマモはともにCO2吸収・固定効果が高く気候変動対策に有効であることに加え、魚類の産卵場や稚魚の成育場にもなり、生物多様性保全へも効果を発揮します。
戦略にはその前提となるリスク認識が重要です。東京海上グループは、気候変動リスクおよび自然関連リスクが高まることを想定し、事業への影響を特定・評価しています。気候変動リスクおよび自然関連リスクには、気候変動および自然の損失に伴う自然災害の頻度の高まりや規模の拡大等によって生じる物理的リスクに加え、脱炭素社会や自然共生社会への移行が投融資先の企業価値や東京海上グループの保有資産価値に影響を及ぼすこと等によって生じる移行リスクがあります。
また、気候変動の緩和および気候変動への適応ならびに自然との共生に向けた対応から生まれるビジネス機会を認識し、保険商品・サービスの開発・提供を通じて、脱炭素社会および自然共生社会への移行に取り組んでいきます。
当社は、ESG投融資に関する方針のもと、気候関連の要素を投融資の意思決定プロセスに組み込むことで、脱炭素社会への移行や自然資本保全の取組みを支援してきました。さらに、グリーン債やソーシャル債等のサステナビリティテーマ型の投資に取り組んでおり、2022年度からは社会的価値創出と経済的価値創出を両立するインパクト投資を開始しています。2023年度は、こうした取組みの一環として、当社として初めてとなる森林ファンドへの直接投資を決定しました。
物理的リスク、移行リスクおよび機会について、TCFD提言およびTNFD提言の分類ごとの事象例および東京海上グループの事業活動における具体例は以下のとおりです。
| 事象例 | 東京海上グループの事業活動における リスク・機会の例 | 時間軸 | ||
| 物理的リスク | 急性 | ・台風や洪水等の頻度の高まりや規模の拡大の可能性 ・土壌の保水力低下や沿岸浸食による損害の発生・拡大 | ・保険収益の減少(保険金支払への影響等) ・拠点ビル等が被災することによる事業継続への影響 | 短期~ |
| 慢性 | ・気温の上昇 ・干ばつや熱波等、その他気象の変化 ・海面の上昇 ・節足動物媒介感染症への影響 | 中期・長期 | ||
| 移行リスク | 政策および法規制 | ・炭素価格の上昇 ・環境関連の規制・基準の強化 ・気候・自然関連の訴訟の増加 | ・炭素価格上昇による投融資先企業の企業価値や東京海上グループの保有資産価値の下落 ・賠償責任保険に係る支払保険金の増加 | 中期・長期 |
| 技術 | ・脱炭素社会・自然共生社会への移行に向けた技術革新 | ・脱炭素社会・自然共生社会への移行が十分ではない投融資先企業の企業価値や東京海上グループの保有資産価値の下落 ・技術革新やお客様ニーズの変化を捕捉できないことによる収益の低下 | 中期・長期 | |
| 市場 | ・商品・サービスの需要と供給の変化 | 短期~ | ||
| 評判 | ・脱炭素社会・自然共生社会への移行の取組みに対するお客様や社会の認識の変化 | ・東京海上グループの取組みが不適切とみなされることに伴うレピュテーションの毀損 | 短期~ | |
| 機会 | 資源の効率性、エ ネルギー源、製品・サービス、市場、レジリエンス | ・エネルギー源の変化やレジリエンス向上に向けた製品・サービス需要や社会の認識の変化 | ・再生可能エネルギーや自然関連事業に関する保険ニーズの飛躍的増大 ・脱炭素社会・自然共生社会への移行に伴う企業の資金需要の増加による投融資機会の増大 ・災害レジリエンス向上に向けた防災・減災ニーズの増加 | 短期~ |
(注)表中の時間軸における「短期」は3年未満、「中期」は3年以上10年未満、「長期」は10年以上の期間を指します。
東京海上グループは、物理的リスクおよび移行リスクに関するシナリオ分析を行い、気候変動が及ぼす保険金支払、投融資先の企業価値および東京海上グループの保有資産価値への影響を評価しています。そして、サステナビリティ戦略を、シナリオ分析の結果も踏まえ、充実させながら実践しています。損害保険事業は比較的短期の保険契約が多いことや東京海上グループの運用資産は流動性の高い金融資産が中心であることから、これらの影響に柔軟に対応し、レジリエンスを確保することが可能であると考えています。
東京海上グループは、保険商品・サービスによる再生可能エネルギーの普及支援、脱炭素化を目的とした取引先との建設的な対話(エンゲージメント)、保険引受・投融資方針の厳格化等を通じて、2050年カーボン・ニュートラルの実現に取り組んでいます。東京海上グループの移行に向けた計画は次のとおりです。

当社は1999年にアジアを中心とした9か国で「マングローブ植林」を開始し、2023年度末現在で植林面積は約12,500ヘクタールに達しています。また、2022年度に日本国内において「アマモ場の保全・再生活動」への取組みを開始しました。マングローブ、アマモはともにCO2吸収・固定効果が高く気候変動対策に有効であることに加え、魚類の産卵場や稚魚の成育場にもなり、生物多様性保全へも効果を発揮します。