有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)
41.リスク
(1) リスク管理の概要
① リスク管理基本方針
当社は、MS&ADインシュアランス グループの一員として、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げ、その実現のためリスク管理態勢を整備し、リスク管理を経営の最重要課題として取り組んでいます。
a.リスク管理の目的
社会・経済の複雑化によって、事業環境は次々と変化しており、経営上のリスクは多様化・巨大化しています。このような中で、経営ビジョンの実現に向け、当社グループが抱える様々なリスクについて、自己資本との関係を踏まえた管理による財務の健全性の確保と資本効率の向上、加えて業務の適切性の確保による業務品質の向上を図り、持続的成長と企業価値向上の実現に資することをリスク管理の目的としています。
b.リスク管理の方針
当社は、「MS&ADインシュアランスグループリスク管理基本方針」に基づき定めた、「あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 リスク管理方針」に従って、リスク管理を実行しております。当社は、子会社・関連会社の事情に応じて、この方針に準じたリスク管理を実行するよう指導・監督しております。
c.リスク管理の基本プロセス
当社は、経営ビジョンの実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、経営ビジョンの実現に向けて資産・負債の構成、各種リスクを勘案し、かつ自己資本の状況を踏まえた収支計画、リスク管理計画を策定し、取り組みを行っております。また当社は次に掲げるプロセスを業務活動に組み込むことによって、「リスク管理」を実行しております。
リスクの特定:リスクを特定し、存在を認識する
リスクの評価:リスクの大きさや発現の可能性を定量的又は定性的・具体的に把握する
リスクの処理:リスク毎にその範囲・程度の最適化を図るとともに、保有・移転・回避などを実施する
効果検証・改善:リスク処理の効果検証を行い、結果を踏まえて処理方法の改善等を行う
報告:リスクの状況・リスク管理の状況等につき、経営会議体等へ適宜報告する
d.リスク管理体制
当社では、取締役会の課題別委員会としてERM委員会を設置し、リスク管理に係るモニタリングと協議・調整を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて取締役会に報告を行う体制としています。
e.保険事業のリスク
保険事業に係るリスクにはさまざまなものがあります。保険引受リスク及び資産運用リスクは、単に抑制すべきものではなく、自己資本との関係や収益とのバランスをとりながら管理すべきものであり、また、流動性リスクは、現在及び将来にわたっての資金需要との関係で管理すべきものであります。一方、役職員等の不適切な行動、事務の誤りやシステム障害などに起因するコンダクト・オペレーショナルリスクは、業務の適切性を確保することにより、その発生や損失をできるだけ抑制することが望ましいリスクであります。個別リスクについては、「(2) 個別リスクの管理」の定義をご参照ください。
f.リスクを測定するために用いた手法
当社グループにおけるリスクの測定にあたっては、各リスクの特性に応じた前提条件及び統計的手法に基づき、一定期間において生じ得る時価純資産の変動を内部モデルによりリスク量として測定し、統合的に把握しています。
また、統計的手法によるリスク量計測の限界を補完するため、当社グループにおける重要リスクも踏まえて策定・決定した各種リスクシナリオを用いて、ストレステストを実施し、各種のストレスがリスク量に与える影響等を定期的に確認しています。
(2) 個別リスクの管理
① 保険引受リスク
定義:経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動すること等により、保険会社が損失を被るリスクをいう
管理方針:大数の法則に基づく社会的制度であることに鑑み、負債特性やリスクが有する特徴を十分に分析し、適切な保険料率の設定と運営を行うとともに、社会・経済の環境変化や自然災害等に備えた保有方針の策定や準備金の確保等により、将来にわたって安定的で健全な保険引受・保険金支払を行うことのできる態勢を整備する
当社グループでは、保険リスク(保険契約者から当社グループに移転するリスク、すなわち保険金請求の発生、時期、金額に関する不確実性)のほか、契約者の行動により生じるリスク(例えば、保険契約者が契約を解約するのが、当該契約の価格設定時に予想した時点よりも早まるか又は遅くなることにより生じる解約・失効リスク)や費用リスク(保険事故に関連したコストではなく、契約のサービス提供に関連した管理コストが予想外に増加するリスク)をIFRS第17号の保険引受リスクとして管理しております。なお、保険リスクには、損害保険リスクと生命保険リスクが存在します。
a.損害保険リスク
保険事故の発生率や事故・災害の規模が予測を超えて変動することにより保険収支が悪化するリスクをいいます。台風や地震等の自然災害による損害は時に巨額になることがあり、また、気候変動等の影響により世界的に自然災害が増加・大型化し、予測を超える巨大な自然災害による損害が発生する可能性があります。また、自然災害による支払保険金の増加等により、当社グループの資金繰りが悪化し、資金の確保に通常よりも著しく不利な条件での資金調達を余儀なくされる可能性があります。当社グループは、再保険の利用等によって自然災害による損害に対する保険金の支払いに備えておりますが、これらの保険金の支払いが多額に及ぶことにより当社グループの業績に影響が生じるリスクがあります。
b.生命保険リスク
当社グループが保有する生命保険リスクには、死亡、障害、罹患、生存リスク等が存在します。死亡、障害、罹患リスクは、これらの発生が予測を上回ることにより、保険金・給付金の支払いが増加することにより生じるリスクです。また生存リスクは、被保険者の平均余命が予測を上回ることにより、その支払いのために積み立てられる準備金が不足する可能性のあるリスクです。生命保険リスクも損害保険リスク同様、その支払いが多額に及ぶことにより当社グループの業績に影響が生じるリスクがあります。
② 資産運用リスク
定義:保有する資産・負債(オフバランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスクをいう
管理方針:保有する資産が保険契約者等に対する責任を履行するための原資であることに鑑み、リスクが有する特徴を十分に分析するとともに、負債特性を踏まえて将来の債務履行が可能となるような適切な特性(残存期間、流動性等)を持つ資産を十分保有した上で、資産の健全性と安定的な収益が確保できる態勢を整備する
当社グループは、資産運用収益の安定性、保有資産の安全性及び十分な流動性を確保することに留意し、財務の健全性を維持し、適切なリスク管理のもとで時価純資産の持続的な拡大を目指しております。これを達成するために、ALM(Asset Liability Management(資産・負債の総合管理))などにより、適切な管理を行っております。また、経営判断に基づき、市場リスク、信用リスク等の資産運用に関するリスクを保有しており、当社グループのリスク管理方針に従ってリスク管理を行っております。
a.市場リスク
金利、為替、株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、保有する資産・負債の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスク
b.信用リスク
信用供与先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失し損失を被るリスク
当社グループが保有する金融資産は、主に公社債、株式、外国証券を含む有価証券であり、その他に貸付金などがあります。資産運用に関するリスクは、金利、株価、為替等の変動による市場リスク、有価証券の発行体や貸付金の相手先の信用リスク、市場の混乱等により著しく低い価格での取引を余儀なくされることにより損失を被る市場流動性リスクがあります。
デリバティブ取引については、「6.デリバティブ及びヘッジ会計」をご参照ください。
③ 流動性リスク
定義:資金繰りリスクと市場流動性リスクから構成されるリスク
資金繰りリスク:保険会社の財務内容の悪化等による新契約の減少に伴う保険料収入の減少、大量ないし大口解約に伴う解約返戻金支出の増加、巨大災害での資金流出により資金繰りが悪化し、資金の確保に通常よりも著しく低い価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク
市場流動性リスク:市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク
管理方針:リスクが有する特徴を十分に分析し、日常の資金不足の発生を防ぎ、大地震等における巨額の保険金・返戻金等の資金を円滑に調達できる態勢を整備する
当社グループの流入資金は、保険営業収支と資産運用収支を源泉としており、自然災害や金融市場動向などの外部環境変化によって大きな影響を受けます。当社は、様々な環境下における資金効率の向上や財務基盤の強化を図るため、必要に応じて社債や短期社債の発行などにより資金調達を行っております。
④ コンダクト・オペレーショナルリスク
a.コンダクトリスク
定義:当社グループの業務運営における役職員等の行動が、お客さま等のステークホルダーの合理的な期待に沿わない状況にあることにより、ステークホルダーに不利益が生じ、企業価値の毀損や社会的信用の低下が生じるリスク
管理方針:当社グループの業務運営における役職員等のあらゆる行動にコンダクトリスクが内在していることを認識し、外部環境の変化等によるステークホルダーの合理的な期待の変化に留意しつつ、企業価値や社会的信用の維持・向上につながる業務運営を実現する態勢を整備する。
なお、オペレーショナルリスクに起因してコンダクトリスクが生じる場合は、コンダクトリスク及びオペレーショナルリスクの両面から管理する。
b.オペレーショナルリスク
定義:業務プロセス、役職員・保険募集人及び外部委託先の活動若しくはシステムが不適切であること、又は災害等の外生的な事象により損失を被るリスク。
管理方針:サブカテゴリーごとに、リスクが有する特徴を十分に分析した上で、各々の管理方針に基づき、適切なオペレーションが実行可能な態勢を整備する。オペレーショナルリスクに起因して、コンダクトリスクが発現(企業価値の毀損や社会的信用の低下)する可能性があることに留意して、態勢を整備する。
お客さま等のステークホルダーに不利益が生じないよう、業務品質の向上やコンプライアンスの取組等を通じて業務の適切性を確保することにより、その発生や損失を可能なかぎり抑えるよう取り組んでおります。
(3) 個別リスクの内容
① 保険引受リスク
a.保険引受リスクのエクスポージャー
保険引受リスクは、当社グループの構成単位のうち保険事業を営む会社から生じております。当社グループの保険契約負債(出再控除後)の帳簿価額は以下のとおりであります。
移行日(2024年4月1日)
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
当社グループでは海外事業を成長ドライバーと位置づけ、事業ポートフォリオの地理的・種目的な分散を目指しています。これにより、損害保険の引受リスクは、国内から海外へリスクポートフォリオがシフトし、地理的分散が進んでいます。
b.保険引受リスクの感応度分析
以下の表は、期末日に合理的に生じ得る保険リスクの変数の変動が生じた場合に税引前利益及び資本がどのように増加(減少)したかを分析したものであります。この分析は、再保険によるリスク控除前後の感応度を示しております。また、他のすべての変数は一定であると仮定しております。
(a) 損害保険契約
最終損害額の変動については、一般モデルを適用する保険契約の残存カバーに係る負債の影響(CSM償却額、不利な契約の損失・戻入)及び発生保険金負債の影響(発生保険金及び発生損害調査費)を表しております。維持費率の変動については、一般モデルを適用する保険契約の残存カバーに係る負債の影響(CSM償却額及び不利な契約の損失・戻入)を表しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(b) 生命保険契約
死亡率、罹患率、解約・失効率、維持費率の変動については、いずれも残存カバーに係る負債の影響(不利な契約の損失・戻入)を表しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
② 資産運用リスク
当社グループの管理する資産運用リスクには市場リスクや信用リスクが含まれております。資産運用リスクの内容については、「(2) 個別リスクの管理 ②資産運用リスク」をご参照ください。
a.市場リスク
当社グループは、市場リスク管理に係る規程等に従い、運用資産等の特性に応じたリスク管理を行う体制を整備し運営しております。当社では、VaR計測によるリスク量のモニタリングのほか、VaR計測で捕捉出来ない潜在的なリスクの把握、金利・株価・為替変動に対する感応度分析、ポートフォリオの偏在・脆弱性の把握等を通じて市場リスクを管理しております。
(a) 金利リスク
イ.金利リスクの集中
金利リスクは、主に当社グループが保有する金融商品(負債性証券への投資、貸付金)と長期の保険契約から生じており、以下の表は当社グループの金利変動に伴う公正価値の変動リスクに係るエクスポージャーの帳簿価額を示しております。
ロ.金利リスクの感応度分析
当社グループが保有する保険リスク及び市場リスクにおいて、不確実性の源泉となる金利リスクは主に保険契約及び金融商品から生じております。
当社グループが保有する保険契約及び金融商品について、金利が50bp上昇又は下落した場合における連結損益計算書の税引前利益及び連結財政状態計算書の資本に与える影響額は次のとおりであります。
なお、下記の影響額は金利変動の影響を受ける金融商品及び保険契約負債(出再控除後)を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(b) 株価リスク
イ.株価リスクの集中
株価リスクは、主に当社グループが保有する金融商品(デリバティブ、投資有価証券)から生じており、以下の表は当社グループの株価リスクに係るエクスポージャーの帳簿価額を示しております。
なお、当社グループでは株価の変動リスクをヘッジするためデリバティブを利用しており、デリバティブによるヘッジ効果を反映したエクスポージャーを以下の表に示しております。当社グループのデリバティブについては、「6.デリバティブ及びヘッジ会計」をご参照ください。
ロ.株価リスクの感応度分析
当社グループが保有する保険リスク及び市場リスクにおいて、不確実性の源泉となる株価リスクは主に金融商品から生じています。
当社グループが保有する金融商品について、株価が10%上昇又は下落した場合における連結損益計算書の税引前利益及び連結財政状態計算書の資本に与える影響額は次のとおりであります。
なお、下記の影響額は株価変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(c) 為替リスク
イ.為替リスクの集中
為替リスクは、当社グループが保有する資産・負債が当社グループ企業の機能通貨と異なることにより発生し、主に当社グループが保有する外貨建金融商品及び保険契約から生じており、以下の表は当社グループの為替リスクに係るエクスポージャーの帳簿価額を示しております。
なお、当社グループでは為替の変動リスクをヘッジするためデリバティブを利用しており、デリバティブによるヘッジ効果を反映したエクスポージャーを以下の表に示しております。当社グループのデリバティブについては、「6.デリバティブ及びヘッジ会計」をご参照ください。
ロ.為替リスクの感応度分析
当社グループが保有する保険リスク及び市場リスクにおいて、不確実性の源泉となる為替リスクは主に保険契約及び金融商品から生じております。
当社グループが保有する保険契約及び金融商品について、各通貨が機能通貨に対して1%増価又は減価した場合における連結損益計算書の税引前利益及び連結財政状態計算書の資本に与える影響額は次のとおりであります。
なお、下記の影響額は為替変動の影響を受ける金融商品及び保険契約負債(出再控除後)を対象としており、金利変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
③ 信用リスク
信用リスクとは信用供与先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失し損失を被るリスクであり、当社グループが保有する信用リスクは、主に当社グループの構成単位のうち保険事業を営む会社が保有する金融商品と出再契約から生じております。
a.信用リスクの管理
当社グループは、信用リスクに係る管理規定等に従い、与信管理体制を整備して運営しております。当社では、有価証券の発行体の信用リスク及びデリバティブ取引のカウンターパーティ・リスクに関して、執行部門及びリスク管理部門において、信用情報や公正価値の把握を定期的に行うことで管理しております。
また、当社では、貸付金について、執行部門及びリスク管理部門において、個別案件ごとの与信審査、与信限度額、信用情報管理、社内格付、保証や担保の設定、問題債権への対応等の与信管理体制を整備しております。
さらに、当社では、出再契約に係る信用リスクについては、出再先の選定にあたり財務の健全性を重視する観点から、主要格付機関による格付に基づいて策定した基準を適用し、再保険契約締結後も格付の維持や債権債務残高を継続的にモニタリングすることで管理しております。
b.予想信用損失の測定
当社グループは、期末日ごとに予想信用損失の見積りを行っております。当初認識後に信用リスクが著しく増大していない金融資産(ステージ1)については、12か月以内の予想信用損失を損失評価引当金として認識しております。当初認識後に信用リスクが著しく増大しているが信用減損していない金融資産(ステージ2)については、全期間の予想信用損失を損失評価引当金として認識しております。予想信用損失の金額は、原則的なアプローチに基づき、同種の資産の過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を帳簿価額に乗じて算定しております。信用リスクが著しく増大している金融資産のうち、減損している客観的証拠がある金融資産(ステージ3)については、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値をもって算定しております。
また当社グループでは予想信用損失を当該債権又は債券の残高とPD及びLGDに基づき測定しております。このうち、ステージ1及びステージ2の金融資産については、マクロ経済環境も考慮の上、12か月の予想信用損失を測定するために作成された12か月PDと、全期間の予想信用損失を測定するために作成された全期間PDをそれぞれ使用しております。ステージ3の金融資産については、割引現在価値法(Discounted Cash Flow Method)を用いております。
c.信用リスクの著しい増大
当社グループでは、決算日において金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかを評価しております。
この評価にあたっては、過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を検討しており、決算日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクを、当初認識日現在の当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクと比較することで実施しております。
また、当初認識日及び決算日現在の債務不履行発生のリスクは、当社グループにおける社内格付又は外部格付に基づき評価しております。当社グループにおける社内格付については、「h.信用リスクの質に関する分析」をご参照ください。
d.信用減損金融商品であることの判定
当社グループでは、いずれの金融資産についても、債務者からの弁済条件の見直しの要請、債務者の深刻な財政難、債務者の破産等による法的整理の手続の開始等があった場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。
e.直接償却の方針
当社グループの方針により、回収不可能又は無価値と判定される場合、帳簿価額を直接償却し、対応する損失評価引当金の金額を減額しております。当社グループでは直接償却された金融資産であっても、回収活動の対象となります。
f.契約上のキャッシュ・フローの条件変更
予想信用損失の認識及び測定に重要な影響を及ぼす契約上のキャッシュ・フローの条件変更が識別された場合、その金融資産の帳簿価額の総額を再計算し、条件変更による利得又は損失を純損益に認識しております。ただし、新たな契約条件が従前の契約条件と大きく異なるとみなされる場合には、従前の金融資産の認識を中止し、新たな金融資産を公正価値で認識しております。
なお、当社グループでは条件変更による信用リスクの変化を社内格付に基づくステージ判定によってモニタリングしております。
g.予想信用損失の変動
(a) 損失評価引当金の変動
当社グループにおける投資有価証券及び貸付金の損失評価引当金の増減は次のとおりであります。
(b) 損失評価引当金に対応する帳簿価額の変動
投資有価証券及び貸付金の損失評価引当金に対応する総額の帳簿価額の増減は次のとおりであります。
(注)1 前連結会計年度及び当連結会計年度において、当報告期間中に直接償却して依然として回収活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は該当ありません。
2 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定していた間に契約上のキャッシュ・フローの条件変更が行われた金融資産に係る条件変更前の償却原価は該当ありません。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、認識した条件変更による利得又は損失は該当ありません。
3 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識以降に損失評価引当金が全期間の予想信用損失で測定されていた時に条件変更され、当報告期間中に損失評価引当金が12か月の予想信用損失に等しい金額に変化した金融資産について、報告期間の末日現在の総額での帳簿価額は該当ありません。
4 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識後の信用減損金融資産に対する担保及びその他の信用補完は該当ありません。
(注)1 前連結会計年度及び当連結会計年度において、当報告期間中に直接償却して依然として回収活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は該当ありません。
2 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定していた間に契約上のキャッシュ・フローの条件変更が行われた金融資産に係る条件変更前の償却原価はそれぞれ3百万円及び3百万円であります。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、認識した条件変更による利得又は損失は該当ありません。
3 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識以降に損失評価引当金が全期間の予想信用損失で測定されていた時に条件変更され、当報告期間中に損失評価引当金が12か月の予想信用損失に等しい金額に変化した金融資産について、報告期間の末日現在の総額での帳簿価額は該当ありません。
4 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識後の信用減損金融資産に対する担保及びその他の信用補完はそれぞれ56百万円及び49百万円になります。
h.信用リスクの質に関する分析
(a) 社内格付の定義
当社グループでは、与信先の債務履行能力・信用力の程度を表す指標として社内格付を定めており、債務履行能力・信用力の程度が高い順に1格~12格に区分しております。
(b) 信用リスク格付ごとのエクスポージャー
社内格付別の金融資産総額の帳簿価額は次のとおりであります。なお、この金額には期末日において保有する担保及びその他の信用補完を考慮に入れておりません。
移行日(2024年4月1日)
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
(c) 信用リスクに対する最大エクスポージャー
保険契約及び再保険契約の信用リスクに対する最大エクスポージャーを最もよく表す金額は再保険契約資産の帳簿価額であり、社内格付別には以下のとおりであります。
金融資産については、期末日において保有する担保及びその他の信用補完を考慮に入れない場合の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている帳簿価額であります。債務保証については、信用リスクに係る最大エクスポージャーは以下のとおりであります。
(d) 担保
差入担保の内訳は次のとおりであります。
差入担保
当社グループでは、海外営業のための供託資産のほか、デリバティブ取引等のために担保の差し入れを行っております。
期末日において担保として差し入れている金融資産の帳簿価額は次のとおりであります。
④ 流動性リスク
当社グループは、流動性リスク管理に係る規程等に従い、資金繰りリスク、市場流動性リスクの管理体制を整備し運営しております。資金繰りの状況に応じて平常時、危機時等に区分し、それぞれの区分に応じて流動性に最大限配慮した資金管理・運営を行っており、様々な環境下においても十分な流動性を確保・維持するため、資金調達手段の多様化に取り組んでおります。また、巨大災害や金融市場の混乱による市場流動性の低下等の不測の事態発生に備えて、現預金及び国債を始めとする流動性の高い有価証券を十分に保有しており、その総額を定期的にモニタリングすることにより流動性リスク管理を行っております。
a.金融負債の満期分析
当社グループの金融負債の期日別残高は次のとおりであります。なお、期日別残高は利息支払額を含んだ割引前のキャッシュ・フローを記載しております。
移行日(2024年4月1日)
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
b.保険契約負債の満期分析
当社グループの保険契約負債の期日別残高は次のとおりであります。期日別残高は保険金融費用相当額を含んだ割引前の正味キャッシュ・フローを記載しております。なお、PAA適用契約の残存カバーに係る負債は除いております。
移行日(2024年4月1日)
前連結会計年度(2025年3月31日)
当連結会計年度(2026年3月31日)
c.要求払の金額
要求払に対応する保険契約負債の帳簿価額は、以下のとおりであります。
なお、要求払いの金額には、期末時点において保険契約が解約された場合に支払われるであろう解約返戻金の金額を含めております。
(4) 資本管理
当社グループの資本構造は、次のとおりであります。
当社グループは、保険業法で定められている資本規制の適用を受け、規制当局である金融庁によりモニタリングを受けております。
保険会社グループは、保険事故発生の際の保険金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危機が発生した場合でも、十分な支払い能力を保持しておく必要があります。こうした通常の予測を超える危険(所要資本)に対して保険会社グループが保有している資本金等の支払余力(適格資本)の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたものが、経済価値ベースのソルベンシー・マージン比率であり、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつとして、その数値が100%以上であれば、「保険金等の支払い能力の充実状況が適当である」とされております。
(1) リスク管理の概要
① リスク管理基本方針
当社は、MS&ADインシュアランス グループの一員として、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げ、その実現のためリスク管理態勢を整備し、リスク管理を経営の最重要課題として取り組んでいます。
a.リスク管理の目的
社会・経済の複雑化によって、事業環境は次々と変化しており、経営上のリスクは多様化・巨大化しています。このような中で、経営ビジョンの実現に向け、当社グループが抱える様々なリスクについて、自己資本との関係を踏まえた管理による財務の健全性の確保と資本効率の向上、加えて業務の適切性の確保による業務品質の向上を図り、持続的成長と企業価値向上の実現に資することをリスク管理の目的としています。
b.リスク管理の方針
当社は、「MS&ADインシュアランスグループリスク管理基本方針」に基づき定めた、「あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 リスク管理方針」に従って、リスク管理を実行しております。当社は、子会社・関連会社の事情に応じて、この方針に準じたリスク管理を実行するよう指導・監督しております。
c.リスク管理の基本プロセス
当社は、経営ビジョンの実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、経営ビジョンの実現に向けて資産・負債の構成、各種リスクを勘案し、かつ自己資本の状況を踏まえた収支計画、リスク管理計画を策定し、取り組みを行っております。また当社は次に掲げるプロセスを業務活動に組み込むことによって、「リスク管理」を実行しております。
リスクの特定:リスクを特定し、存在を認識する
リスクの評価:リスクの大きさや発現の可能性を定量的又は定性的・具体的に把握する
リスクの処理:リスク毎にその範囲・程度の最適化を図るとともに、保有・移転・回避などを実施する
効果検証・改善:リスク処理の効果検証を行い、結果を踏まえて処理方法の改善等を行う
報告:リスクの状況・リスク管理の状況等につき、経営会議体等へ適宜報告する
d.リスク管理体制
当社では、取締役会の課題別委員会としてERM委員会を設置し、リスク管理に係るモニタリングと協議・調整を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて取締役会に報告を行う体制としています。
e.保険事業のリスク
保険事業に係るリスクにはさまざまなものがあります。保険引受リスク及び資産運用リスクは、単に抑制すべきものではなく、自己資本との関係や収益とのバランスをとりながら管理すべきものであり、また、流動性リスクは、現在及び将来にわたっての資金需要との関係で管理すべきものであります。一方、役職員等の不適切な行動、事務の誤りやシステム障害などに起因するコンダクト・オペレーショナルリスクは、業務の適切性を確保することにより、その発生や損失をできるだけ抑制することが望ましいリスクであります。個別リスクについては、「(2) 個別リスクの管理」の定義をご参照ください。
f.リスクを測定するために用いた手法
当社グループにおけるリスクの測定にあたっては、各リスクの特性に応じた前提条件及び統計的手法に基づき、一定期間において生じ得る時価純資産の変動を内部モデルによりリスク量として測定し、統合的に把握しています。
また、統計的手法によるリスク量計測の限界を補完するため、当社グループにおける重要リスクも踏まえて策定・決定した各種リスクシナリオを用いて、ストレステストを実施し、各種のストレスがリスク量に与える影響等を定期的に確認しています。
(2) 個別リスクの管理
① 保険引受リスク
定義:経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動すること等により、保険会社が損失を被るリスクをいう
管理方針:大数の法則に基づく社会的制度であることに鑑み、負債特性やリスクが有する特徴を十分に分析し、適切な保険料率の設定と運営を行うとともに、社会・経済の環境変化や自然災害等に備えた保有方針の策定や準備金の確保等により、将来にわたって安定的で健全な保険引受・保険金支払を行うことのできる態勢を整備する
当社グループでは、保険リスク(保険契約者から当社グループに移転するリスク、すなわち保険金請求の発生、時期、金額に関する不確実性)のほか、契約者の行動により生じるリスク(例えば、保険契約者が契約を解約するのが、当該契約の価格設定時に予想した時点よりも早まるか又は遅くなることにより生じる解約・失効リスク)や費用リスク(保険事故に関連したコストではなく、契約のサービス提供に関連した管理コストが予想外に増加するリスク)をIFRS第17号の保険引受リスクとして管理しております。なお、保険リスクには、損害保険リスクと生命保険リスクが存在します。
a.損害保険リスク
保険事故の発生率や事故・災害の規模が予測を超えて変動することにより保険収支が悪化するリスクをいいます。台風や地震等の自然災害による損害は時に巨額になることがあり、また、気候変動等の影響により世界的に自然災害が増加・大型化し、予測を超える巨大な自然災害による損害が発生する可能性があります。また、自然災害による支払保険金の増加等により、当社グループの資金繰りが悪化し、資金の確保に通常よりも著しく不利な条件での資金調達を余儀なくされる可能性があります。当社グループは、再保険の利用等によって自然災害による損害に対する保険金の支払いに備えておりますが、これらの保険金の支払いが多額に及ぶことにより当社グループの業績に影響が生じるリスクがあります。
b.生命保険リスク
当社グループが保有する生命保険リスクには、死亡、障害、罹患、生存リスク等が存在します。死亡、障害、罹患リスクは、これらの発生が予測を上回ることにより、保険金・給付金の支払いが増加することにより生じるリスクです。また生存リスクは、被保険者の平均余命が予測を上回ることにより、その支払いのために積み立てられる準備金が不足する可能性のあるリスクです。生命保険リスクも損害保険リスク同様、その支払いが多額に及ぶことにより当社グループの業績に影響が生じるリスクがあります。
② 資産運用リスク
定義:保有する資産・負債(オフバランスを含む。)の価値が変動し損失を被るリスクをいう
管理方針:保有する資産が保険契約者等に対する責任を履行するための原資であることに鑑み、リスクが有する特徴を十分に分析するとともに、負債特性を踏まえて将来の債務履行が可能となるような適切な特性(残存期間、流動性等)を持つ資産を十分保有した上で、資産の健全性と安定的な収益が確保できる態勢を整備する
当社グループは、資産運用収益の安定性、保有資産の安全性及び十分な流動性を確保することに留意し、財務の健全性を維持し、適切なリスク管理のもとで時価純資産の持続的な拡大を目指しております。これを達成するために、ALM(Asset Liability Management(資産・負債の総合管理))などにより、適切な管理を行っております。また、経営判断に基づき、市場リスク、信用リスク等の資産運用に関するリスクを保有しており、当社グループのリスク管理方針に従ってリスク管理を行っております。
a.市場リスク
金利、為替、株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、保有する資産・負債の価値が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスク
b.信用リスク
信用供与先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失し損失を被るリスク
当社グループが保有する金融資産は、主に公社債、株式、外国証券を含む有価証券であり、その他に貸付金などがあります。資産運用に関するリスクは、金利、株価、為替等の変動による市場リスク、有価証券の発行体や貸付金の相手先の信用リスク、市場の混乱等により著しく低い価格での取引を余儀なくされることにより損失を被る市場流動性リスクがあります。
デリバティブ取引については、「6.デリバティブ及びヘッジ会計」をご参照ください。
③ 流動性リスク
定義:資金繰りリスクと市場流動性リスクから構成されるリスク
資金繰りリスク:保険会社の財務内容の悪化等による新契約の減少に伴う保険料収入の減少、大量ないし大口解約に伴う解約返戻金支出の増加、巨大災害での資金流出により資金繰りが悪化し、資金の確保に通常よりも著しく低い価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク
市場流動性リスク:市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク
管理方針:リスクが有する特徴を十分に分析し、日常の資金不足の発生を防ぎ、大地震等における巨額の保険金・返戻金等の資金を円滑に調達できる態勢を整備する
当社グループの流入資金は、保険営業収支と資産運用収支を源泉としており、自然災害や金融市場動向などの外部環境変化によって大きな影響を受けます。当社は、様々な環境下における資金効率の向上や財務基盤の強化を図るため、必要に応じて社債や短期社債の発行などにより資金調達を行っております。
④ コンダクト・オペレーショナルリスク
a.コンダクトリスク
定義:当社グループの業務運営における役職員等の行動が、お客さま等のステークホルダーの合理的な期待に沿わない状況にあることにより、ステークホルダーに不利益が生じ、企業価値の毀損や社会的信用の低下が生じるリスク
管理方針:当社グループの業務運営における役職員等のあらゆる行動にコンダクトリスクが内在していることを認識し、外部環境の変化等によるステークホルダーの合理的な期待の変化に留意しつつ、企業価値や社会的信用の維持・向上につながる業務運営を実現する態勢を整備する。
なお、オペレーショナルリスクに起因してコンダクトリスクが生じる場合は、コンダクトリスク及びオペレーショナルリスクの両面から管理する。
b.オペレーショナルリスク
定義:業務プロセス、役職員・保険募集人及び外部委託先の活動若しくはシステムが不適切であること、又は災害等の外生的な事象により損失を被るリスク。
管理方針:サブカテゴリーごとに、リスクが有する特徴を十分に分析した上で、各々の管理方針に基づき、適切なオペレーションが実行可能な態勢を整備する。オペレーショナルリスクに起因して、コンダクトリスクが発現(企業価値の毀損や社会的信用の低下)する可能性があることに留意して、態勢を整備する。
お客さま等のステークホルダーに不利益が生じないよう、業務品質の向上やコンプライアンスの取組等を通じて業務の適切性を確保することにより、その発生や損失を可能なかぎり抑えるよう取り組んでおります。
(3) 個別リスクの内容
① 保険引受リスク
a.保険引受リスクのエクスポージャー
保険引受リスクは、当社グループの構成単位のうち保険事業を営む会社から生じております。当社グループの保険契約負債(出再控除後)の帳簿価額は以下のとおりであります。
移行日(2024年4月1日)
| (単位:百万円) |
| 日本 | 欧州 | 米州 | アジア (日本を除く) | 合計 |
| 1,910,577 | 155,662 | 68,263 | 61,591 | 2,196,095 |
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 日本 | 欧州 | 米州 | アジア (日本を除く) | 合計 |
| 1,827,315 | 152,589 | 68,630 | 59,469 | 2,108,006 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 日本 | 欧州 | 米州 | アジア (日本を除く) | 合計 |
| 1,763,048 | 177,429 | 48,181 | 77,902 | 2,066,562 |
当社グループでは海外事業を成長ドライバーと位置づけ、事業ポートフォリオの地理的・種目的な分散を目指しています。これにより、損害保険の引受リスクは、国内から海外へリスクポートフォリオがシフトし、地理的分散が進んでいます。
b.保険引受リスクの感応度分析
以下の表は、期末日に合理的に生じ得る保険リスクの変数の変動が生じた場合に税引前利益及び資本がどのように増加(減少)したかを分析したものであります。この分析は、再保険によるリスク控除前後の感応度を示しております。また、他のすべての変数は一定であると仮定しております。
(a) 損害保険契約
最終損害額の変動については、一般モデルを適用する保険契約の残存カバーに係る負債の影響(CSM償却額、不利な契約の損失・戻入)及び発生保険金負債の影響(発生保険金及び発生損害調査費)を表しております。維持費率の変動については、一般モデルを適用する保険契約の残存カバーに係る負債の影響(CSM償却額及び不利な契約の損失・戻入)を表しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 出再控除前 | 出再控除後 | 出再控除前 | 出再控除後 | |
| 最終損害額が5%上昇した場合 | △68,812 | △57,863 | △49,572 | △41,605 |
| 最終損害額が5%下落した場合 | 65,938 | 55,315 | 47,501 | 39,768 |
| 維持費率が10%上昇した場合 | △10,090 | △8,375 | △7,344 | △6,103 |
| 維持費率が10%下落した場合 | 9,771 | 8,072 | 7,114 | 5,884 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 出再控除前 | 出再控除後 | 出再控除前 | 出再控除後 | |
| 最終損害額が5%上昇した場合 | △64,958 | △57,683 | △46,253 | △41,070 |
| 最終損害額が5%下落した場合 | 64,332 | 57,073 | 45,808 | 40,636 |
| 維持費率が10%上昇した場合 | △10,739 | △9,694 | △7,728 | △6,983 |
| 維持費率が10%下落した場合 | 10,676 | 9,633 | 7,684 | 6,939 |
(b) 生命保険契約
死亡率、罹患率、解約・失効率、維持費率の変動については、いずれも残存カバーに係る負債の影響(不利な契約の損失・戻入)を表しております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 出再控除前 | 出再控除後 | 出再控除前 | 出再控除後 | |
| 死亡率が5%上昇した場合 | △112 | △112 | △81 | △81 |
| 死亡率が5%下落した場合 | 112 | 112 | 81 | 81 |
| 罹患率が5%上昇した場合 | △50 | △50 | △36 | △36 |
| 罹患率が5%下落した場合 | 50 | 50 | 36 | 36 |
| 解約・失効率が10%上昇した場合 | △41 | △41 | △29 | △29 |
| 解約・失効率が10%下落した場合 | 41 | 41 | 29 | 29 |
| 維持費率が10%上昇した場合 | △102 | △102 | △74 | △74 |
| 維持費率が10%下落した場合 | 102 | 102 | 74 | 74 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 出再控除前 | 出再控除後 | 出再控除前 | 出再控除後 | |
| 死亡率が5%上昇した場合 | △110 | △110 | △83 | △83 |
| 死亡率が5%下落した場合 | 110 | 110 | 83 | 83 |
| 罹患率が5%上昇した場合 | △37 | △37 | △28 | △28 |
| 罹患率が5%下落した場合 | 37 | 37 | 28 | 28 |
| 解約・失効率が10%上昇した場合 | △39 | △39 | △29 | △29 |
| 解約・失効率が10%下落した場合 | 39 | 39 | 29 | 29 |
| 維持費率が10%上昇した場合 | △112 | △112 | △85 | △85 |
| 維持費率が10%下落した場合 | 112 | 112 | 85 | 85 |
② 資産運用リスク
当社グループの管理する資産運用リスクには市場リスクや信用リスクが含まれております。資産運用リスクの内容については、「(2) 個別リスクの管理 ②資産運用リスク」をご参照ください。
a.市場リスク
当社グループは、市場リスク管理に係る規程等に従い、運用資産等の特性に応じたリスク管理を行う体制を整備し運営しております。当社では、VaR計測によるリスク量のモニタリングのほか、VaR計測で捕捉出来ない潜在的なリスクの把握、金利・株価・為替変動に対する感応度分析、ポートフォリオの偏在・脆弱性の把握等を通じて市場リスクを管理しております。
(a) 金利リスク
イ.金利リスクの集中
金利リスクは、主に当社グループが保有する金融商品(負債性証券への投資、貸付金)と長期の保険契約から生じており、以下の表は当社グループの金利変動に伴う公正価値の変動リスクに係るエクスポージャーの帳簿価額を示しております。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| 投資有価証券 | 1,372,492 | 1,291,407 | 1,379,340 |
| 貸付金 | 701 | 570 | 446 |
| 保険契約負債(出再控除後) | △1,533,087 | △1,436,023 | △1,401,477 |
| 合計 | △ 159,893 | △144,046 | △21,690 |
ロ.金利リスクの感応度分析
当社グループが保有する保険リスク及び市場リスクにおいて、不確実性の源泉となる金利リスクは主に保険契約及び金融商品から生じております。
当社グループが保有する保険契約及び金融商品について、金利が50bp上昇又は下落した場合における連結損益計算書の税引前利益及び連結財政状態計算書の資本に与える影響額は次のとおりであります。
なお、下記の影響額は金利変動の影響を受ける金融商品及び保険契約負債(出再控除後)を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | |
| 金利が50bp上昇した場合 | △1,355 | 385 | △18,722 | 16,552 |
| 金利が50bp下落した場合 | 1,396 | △398 | 40,585 | △17,490 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | |
| 金利が50bp上昇した場合 | △5,810 | 480 | △11,654 | 15,336 |
| 金利が50bp下落した場合 | △371 | △493 | 34,423 | △16,116 |
(b) 株価リスク
イ.株価リスクの集中
株価リスクは、主に当社グループが保有する金融商品(デリバティブ、投資有価証券)から生じており、以下の表は当社グループの株価リスクに係るエクスポージャーの帳簿価額を示しております。
なお、当社グループでは株価の変動リスクをヘッジするためデリバティブを利用しており、デリバティブによるヘッジ効果を反映したエクスポージャーを以下の表に示しております。当社グループのデリバティブについては、「6.デリバティブ及びヘッジ会計」をご参照ください。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| デリバティブ | △1,066 | - | - |
| 投資有価証券 | 1,488,548 | 1,019,483 | 1,271,951 |
| 合計 | 1,487,482 | 1,019,483 | 1,271,951 |
ロ.株価リスクの感応度分析
当社グループが保有する保険リスク及び市場リスクにおいて、不確実性の源泉となる株価リスクは主に金融商品から生じています。
当社グループが保有する金融商品について、株価が10%上昇又は下落した場合における連結損益計算書の税引前利益及び連結財政状態計算書の資本に与える影響額は次のとおりであります。
なお、下記の影響額は株価変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |
| 株価が10%上昇した場合 | 23,041 | 74,389 |
| 株価が10%下落した場合 | △23,041 | △73,549 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |
| 株価が10%上昇した場合 | 30,710 | 91,952 |
| 株価が10%下落した場合 | △30,710 | △91,092 |
(c) 為替リスク
イ.為替リスクの集中
為替リスクは、当社グループが保有する資産・負債が当社グループ企業の機能通貨と異なることにより発生し、主に当社グループが保有する外貨建金融商品及び保険契約から生じており、以下の表は当社グループの為替リスクに係るエクスポージャーの帳簿価額を示しております。
なお、当社グループでは為替の変動リスクをヘッジするためデリバティブを利用しており、デリバティブによるヘッジ効果を反映したエクスポージャーを以下の表に示しております。当社グループのデリバティブについては、「6.デリバティブ及びヘッジ会計」をご参照ください。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| 米ドル | 392,508 | 374,161 | 390,036 |
| ユーロ | 85,758 | 84,264 | 96,212 |
ロ.為替リスクの感応度分析
当社グループが保有する保険リスク及び市場リスクにおいて、不確実性の源泉となる為替リスクは主に保険契約及び金融商品から生じております。
当社グループが保有する保険契約及び金融商品について、各通貨が機能通貨に対して1%増価又は減価した場合における連結損益計算書の税引前利益及び連結財政状態計算書の資本に与える影響額は次のとおりであります。
なお、下記の影響額は為替変動の影響を受ける金融商品及び保険契約負債(出再控除後)を対象としており、金利変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | |
| 各通貨が機能通貨に対して1%増価した場合 | 6,048 | △975 | 4,363 | △707 |
| 各通貨が機能通貨に対して1%減価した場合 | △6,056 | 975 | △4,368 | 707 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 税引前利益への影響額 | 資本への影響額 | |||
| 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | 金融商品 | 保険契約負債 (出再控除後) | |
| 各通貨が機能通貨に対して1%増価した場合 | 6,219 | △1,425 | 4,449 | △1,060 |
| 各通貨が機能通貨に対して1%減価した場合 | △6,223 | 1,425 | △4,452 | 1,060 |
③ 信用リスク
信用リスクとは信用供与先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失し損失を被るリスクであり、当社グループが保有する信用リスクは、主に当社グループの構成単位のうち保険事業を営む会社が保有する金融商品と出再契約から生じております。
a.信用リスクの管理
当社グループは、信用リスクに係る管理規定等に従い、与信管理体制を整備して運営しております。当社では、有価証券の発行体の信用リスク及びデリバティブ取引のカウンターパーティ・リスクに関して、執行部門及びリスク管理部門において、信用情報や公正価値の把握を定期的に行うことで管理しております。
また、当社では、貸付金について、執行部門及びリスク管理部門において、個別案件ごとの与信審査、与信限度額、信用情報管理、社内格付、保証や担保の設定、問題債権への対応等の与信管理体制を整備しております。
さらに、当社では、出再契約に係る信用リスクについては、出再先の選定にあたり財務の健全性を重視する観点から、主要格付機関による格付に基づいて策定した基準を適用し、再保険契約締結後も格付の維持や債権債務残高を継続的にモニタリングすることで管理しております。
b.予想信用損失の測定
当社グループは、期末日ごとに予想信用損失の見積りを行っております。当初認識後に信用リスクが著しく増大していない金融資産(ステージ1)については、12か月以内の予想信用損失を損失評価引当金として認識しております。当初認識後に信用リスクが著しく増大しているが信用減損していない金融資産(ステージ2)については、全期間の予想信用損失を損失評価引当金として認識しております。予想信用損失の金額は、原則的なアプローチに基づき、同種の資産の過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を帳簿価額に乗じて算定しております。信用リスクが著しく増大している金融資産のうち、減損している客観的証拠がある金融資産(ステージ3)については、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値をもって算定しております。
また当社グループでは予想信用損失を当該債権又は債券の残高とPD及びLGDに基づき測定しております。このうち、ステージ1及びステージ2の金融資産については、マクロ経済環境も考慮の上、12か月の予想信用損失を測定するために作成された12か月PDと、全期間の予想信用損失を測定するために作成された全期間PDをそれぞれ使用しております。ステージ3の金融資産については、割引現在価値法(Discounted Cash Flow Method)を用いております。
c.信用リスクの著しい増大
当社グループでは、決算日において金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかを評価しております。
この評価にあたっては、過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を検討しており、決算日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクを、当初認識日現在の当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクと比較することで実施しております。
また、当初認識日及び決算日現在の債務不履行発生のリスクは、当社グループにおける社内格付又は外部格付に基づき評価しております。当社グループにおける社内格付については、「h.信用リスクの質に関する分析」をご参照ください。
d.信用減損金融商品であることの判定
当社グループでは、いずれの金融資産についても、債務者からの弁済条件の見直しの要請、債務者の深刻な財政難、債務者の破産等による法的整理の手続の開始等があった場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。
e.直接償却の方針
当社グループの方針により、回収不可能又は無価値と判定される場合、帳簿価額を直接償却し、対応する損失評価引当金の金額を減額しております。当社グループでは直接償却された金融資産であっても、回収活動の対象となります。
f.契約上のキャッシュ・フローの条件変更
予想信用損失の認識及び測定に重要な影響を及ぼす契約上のキャッシュ・フローの条件変更が識別された場合、その金融資産の帳簿価額の総額を再計算し、条件変更による利得又は損失を純損益に認識しております。ただし、新たな契約条件が従前の契約条件と大きく異なるとみなされる場合には、従前の金融資産の認識を中止し、新たな金融資産を公正価値で認識しております。
なお、当社グループでは条件変更による信用リスクの変化を社内格付に基づくステージ判定によってモニタリングしております。
g.予想信用損失の変動
(a) 損失評価引当金の変動
当社グループにおける投資有価証券及び貸付金の損失評価引当金の増減は次のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 投資有価証券-損失評価引当金 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||||
| ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | |
| 期首残高 | 148 | 3 | - | 140 | 4 | - |
| 期首時点で認識されている金融商品による変動 | ||||||
| 全期間の予想信用損失(信用減損していない金融資産)への振替 | - | - | - | - | - | - |
| 信用減損金融資産への振替 | - | - | - | - | - | - |
| 12か月の予想信用損失への振替 | - | - | - | - | - | - |
| 当期中に認識の中止が行なわれた金融資産 | △44 | - | - | △22 | - | - |
| 購入又は組成した新規の金融資産 | 36 | 0 | - | 30 | - | - |
| 直接償却 | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算差額 | △0 | - | - | 8 | - | - |
| その他 | 0 | 0 | - | 23 | 0 | - |
| 期末残高 | 140 | 4 | - | 180 | 4 | - |
| (単位:百万円) |
| 貸付金-損失評価引当金 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||||
| ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | |
| 期首残高 | 220 | - | 24 | 212 | 4 | 13 |
| 期首時点で認識されている金融商品による変動 | ||||||
| 全期間の予想信用損失(信用減損していない金融資産)への振替 | △0 | 9 | △8 | △0 | 0 | - |
| 信用減損金融資産への振替 | △0 | - | 0 | △0 | - | 0 |
| 12か月の予想信用損失への振替 | 1 | - | △1 | - | - | - |
| 当期中に認識の中止が行なわれた金融資産 | △106 | △0 | △8 | △100 | △0 | △8 |
| 購入又は組成した新規の金融資産 | 111 | - | - | 89 | - | - |
| 直接償却 | - | - | - | - | - | - |
| 為替換算差額 | △2 | - | - | - | - | - |
| その他 | △11 | △4 | 7 | △37 | 6 | △0 |
| 期末残高 | 212 | 4 | 13 | 163 | 10 | 5 |
(b) 損失評価引当金に対応する帳簿価額の変動
投資有価証券及び貸付金の損失評価引当金に対応する総額の帳簿価額の増減は次のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 投資有価証券-総額の帳簿価額 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||||
| ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | |
| 期首残高 | 1,235,222 | - | - | 1,128,908 | - | - |
| 全期間の予想信用損失(信用減損していない金融資産)に振り替えられた個別の金融資産 | - | - | - | - | - | - |
| 信用減損金融資産に振り替えられた個別の金融資産 | - | - | - | - | - | - |
| 12か月の予想信用損失に振り替えられた個別の金融資産 | - | - | - | - | - | - |
| 購入又は組成した新規の金融資産 | 219,196 | - | - | 255,223 | - | - |
| 直接償却(注1) | - | - | - | - | - | - |
| 認識の中止が行われた金融資産 | △325,538 | - | - | △357,697 | - | - |
| 認識の中止を生じない条件変更による変動(注2)(注3) | - | - | - | - | - | - |
| その他の変動 | 27 | - | - | 70,682 | 4 | - |
| 期末残高 | 1,128,908 | - | - | 1,097,116 | 4 | - |
(注)1 前連結会計年度及び当連結会計年度において、当報告期間中に直接償却して依然として回収活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は該当ありません。
2 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定していた間に契約上のキャッシュ・フローの条件変更が行われた金融資産に係る条件変更前の償却原価は該当ありません。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、認識した条件変更による利得又は損失は該当ありません。
3 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識以降に損失評価引当金が全期間の予想信用損失で測定されていた時に条件変更され、当報告期間中に損失評価引当金が12か月の予想信用損失に等しい金額に変化した金融資産について、報告期間の末日現在の総額での帳簿価額は該当ありません。
4 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識後の信用減損金融資産に対する担保及びその他の信用補完は該当ありません。
| (単位:百万円) |
| 貸付金-総額の帳簿価額 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||||
| ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | |
| 期首残高 | 267,578 | 39 | 224 | 268,923 | 93 | 80 |
| 全期間の予想信用損失(信用減損していない金融資産)に振り替えられた個別の金融資産 | △51 | 97 | △45 | △270 | 270 | - |
| 信用減損金融資産に振り替えられた個別の金融資産 | △8 | △27 | 35 | △20 | - | 20 |
| 12か月の予想信用損失に振り替えられた個別の金融資産 | 71 | - | △71 | 23 | △21 | △1 |
| 購入又は組成した新規の金融資産 | 68,501 | - | - | 52,413 | - | - |
| 直接償却(注1) | - | - | - | - | - | - |
| 認識の中止が行われた金融資産 | △67,168 | △16 | △62 | △59,476 | △73 | △37 |
| 認識の中止を生じない条件変更による変動(注2)(注3) | - | - | - | - | - | - |
| その他の変動 | - | - | - | - | - | - |
| 期末残高 | 268,923 | 93 | 80 | 261,591 | 270 | 61 |
(注)1 前連結会計年度及び当連結会計年度において、当報告期間中に直接償却して依然として回収活動の対象としている金融資産の契約上の未回収残高は該当ありません。
2 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定していた間に契約上のキャッシュ・フローの条件変更が行われた金融資産に係る条件変更前の償却原価はそれぞれ3百万円及び3百万円であります。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、認識した条件変更による利得又は損失は該当ありません。
3 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識以降に損失評価引当金が全期間の予想信用損失で測定されていた時に条件変更され、当報告期間中に損失評価引当金が12か月の予想信用損失に等しい金額に変化した金融資産について、報告期間の末日現在の総額での帳簿価額は該当ありません。
4 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、当初認識後の信用減損金融資産に対する担保及びその他の信用補完はそれぞれ56百万円及び49百万円になります。
h.信用リスクの質に関する分析
(a) 社内格付の定義
当社グループでは、与信先の債務履行能力・信用力の程度を表す指標として社内格付を定めており、債務履行能力・信用力の程度が高い順に1格~12格に区分しております。
| 信用リスクの程度 | 社内格付 | 外部格付 | 内容 |
| 正常 | 社内格付1-4 | AAA-BBB- | 債務履行の確実性に問題はない |
| 社内格付5-7 | BB+-BB- | 債務履行の確実性に当面の問題はない | |
| 要注意 | 社内格付8 | B+ | 業況が低調ないし不安定、又は財務内容に問題がある |
| 要管理 ~破綻 | 社内格付9-12 | B-C以下 | 信用力に問題があり債務履行に懸念があるか、あるいは経営破綻に陥る可能性が高い、実質的又は既にその事実が発生している |
(b) 信用リスク格付ごとのエクスポージャー
社内格付別の金融資産総額の帳簿価額は次のとおりであります。なお、この金額には期末日において保有する担保及びその他の信用補完を考慮に入れておりません。
移行日(2024年4月1日)
| (単位:百万円) |
| 投資有価証券の総額の帳簿価額 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 |
| 社内格付1-7 | 1,235,222 | - | - |
| 社内格付8 | - | - | - |
| 社内格付9-12 | - | - | - |
| 合計 | 1,235,222 | - | - |
| (単位:百万円) |
| 貸付金の総額の帳簿価額 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 |
| 社内格付1-7 | 267,578 | - | - |
| 社内格付8 | - | 39 | - |
| 社内格付9-12 | - | - | 224 |
| 合計 | 267,578 | 39 | 224 |
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 投資有価証券の総額の帳簿価額 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 |
| 社内格付1-7 | 1,128,908 | - | - |
| 社内格付8 | - | - | - |
| 社内格付9-12 | - | - | - |
| 合計 | 1,128,908 | - | - |
| (単位:百万円) |
| 貸付金の総額の帳簿価額 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 |
| 社内格付1-7 | 268,923 | - | - |
| 社内格付8 | - | 93 | - |
| 社内格付9-12 | - | - | 80 |
| 合計 | 268,923 | 93 | 80 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 投資有価証券の総額の帳簿価額 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 |
| 社内格付1-7 | 1,097,116 | 4 | - |
| 社内格付8 | - | - | - |
| 社内格付9-12 | - | - | - |
| 合計 | 1,097,116 | 4 | - |
| (単位:百万円) |
| 貸付金の総額の帳簿価額 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 |
| 社内格付1-7 | 261,591 | 171 | - |
| 社内格付8 | - | 98 | - |
| 社内格付9-12 | - | - | 61 |
| 合計 | 261,591 | 270 | 61 |
(c) 信用リスクに対する最大エクスポージャー
保険契約及び再保険契約の信用リスクに対する最大エクスポージャーを最もよく表す金額は再保険契約資産の帳簿価額であり、社内格付別には以下のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| 社内格付1-7 | 160,508 | 153,257 | 135,433 |
| 社内格付8 | - | - | - |
| 社内格付9-12 | - | - | - |
| 配分不可 | 9,552 | 7,588 | 7,292 |
| 合計 | 170,060 | 160,846 | 142,725 |
金融資産については、期末日において保有する担保及びその他の信用補完を考慮に入れない場合の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書に表示されている帳簿価額であります。債務保証については、信用リスクに係る最大エクスポージャーは以下のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| 債務保証 | 10,000 | 7,000 | - |
(d) 担保
差入担保の内訳は次のとおりであります。
差入担保
当社グループでは、海外営業のための供託資産のほか、デリバティブ取引等のために担保の差し入れを行っております。
期末日において担保として差し入れている金融資産の帳簿価額は次のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |
| 投資有価証券 | 291,519 | 149,683 | 119,486 |
④ 流動性リスク
当社グループは、流動性リスク管理に係る規程等に従い、資金繰りリスク、市場流動性リスクの管理体制を整備し運営しております。資金繰りの状況に応じて平常時、危機時等に区分し、それぞれの区分に応じて流動性に最大限配慮した資金管理・運営を行っており、様々な環境下においても十分な流動性を確保・維持するため、資金調達手段の多様化に取り組んでおります。また、巨大災害や金融市場の混乱による市場流動性の低下等の不測の事態発生に備えて、現預金及び国債を始めとする流動性の高い有価証券を十分に保有しており、その総額を定期的にモニタリングすることにより流動性リスク管理を行っております。
a.金融負債の満期分析
当社グループの金融負債の期日別残高は次のとおりであります。なお、期日別残高は利息支払額を含んだ割引前のキャッシュ・フローを記載しております。
移行日(2024年4月1日)
| (単位:百万円) |
| 帳簿価額 | 合計 | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | |
| デリバティブ負債 | 13,306 | 13,306 | 13,306 | - | - | - |
| 社債及び借入金 | 49,884 | 50,000 | 25,000 | - | 25,000 | - |
| リース負債 | 9,737 | 9,931 | 3,350 | 4,760 | 1,332 | 488 |
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 帳簿価額 | 合計 | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | |
| デリバティブ負債 | 2,905 | 2,905 | 2,905 | - | - | - |
| 社債及び借入金 | 24,918 | 25,000 | - | 25,000 | - | - |
| リース負債 | 8,546 | 8,701 | 2,745 | 4,462 | 955 | 537 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 帳簿価額 | 合計 | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | |
| デリバティブ負債 | 9,219 | 9,219 | 9,219 | - | - | - |
| 社債及び借入金 | 24,936 | 25,000 | - | 25,000 | - | - |
| リース負債 | 13,188 | 14,867 | 4,084 | 7,127 | 3,058 | 596 |
b.保険契約負債の満期分析
当社グループの保険契約負債の期日別残高は次のとおりであります。期日別残高は保険金融費用相当額を含んだ割引前の正味キャッシュ・フローを記載しております。なお、PAA適用契約の残存カバーに係る負債は除いております。
移行日(2024年4月1日)
| (単位:百万円) |
| 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | 合計 |
| 850,807 | 375,002 | 232,002 | 131,011 | 98,975 | 199,490 | 185,682 | 2,072,972 |
前連結会計年度(2025年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | 合計 |
| 889,038 | 354,968 | 221,072 | 122,162 | 90,626 | 174,858 | 166,912 | 2,019,640 |
当連結会計年度(2026年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 10年以内 | 10年超 | 合計 |
| 826,080 | 348,192 | 204,023 | 123,831 | 85,301 | 161,041 | 160,844 | 1,909,315 |
c.要求払の金額
要求払に対応する保険契約負債の帳簿価額は、以下のとおりであります。
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2024年4月1日) | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) | |||
| 要求払の金額 | 対応する 保険契約負債 | 要求払の金額 | 対応する 保険契約負債 | 要求払の金額 | 対応する 保険契約負債 |
| 1,271,887 | 1,552,148 | 1,242,906 | 1,423,136 | 1,216,152 | 1,369,229 |
なお、要求払いの金額には、期末時点において保険契約が解約された場合に支払われるであろう解約返戻金の金額を含めております。
(4) 資本管理
当社グループの資本構造は、次のとおりであります。
| (単位:百万円) | |||
| 移行日 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| (2024年4月1日) | (2025年3月31日) | (2026年3月31日) | |
| 負債合計 | 2,985,693 | 2,692,015 | 2,769,605 |
| 控除:現金及び現金同等物 | 353,000 | 254,643 | 283,392 |
| 純負債 | 2,632,693 | 2,437,372 | 2,486,212 |
| 資本合計 | 1,266,576 | 1,163,001 | 1,450,075 |
当社グループは、保険業法で定められている資本規制の適用を受け、規制当局である金融庁によりモニタリングを受けております。
保険会社グループは、保険事故発生の際の保険金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危機が発生した場合でも、十分な支払い能力を保持しておく必要があります。こうした通常の予測を超える危険(所要資本)に対して保険会社グループが保有している資本金等の支払余力(適格資本)の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたものが、経済価値ベースのソルベンシー・マージン比率であり、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつとして、その数値が100%以上であれば、「保険金等の支払い能力の充実状況が適当である」とされております。