8761 あいおいニッセイ同和損害保険

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有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/30 10:12
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3.重要性がある会計方針
連結財務諸表の作成にあたり適用した重要性がある会計方針は次のとおりであります。
(1) 連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいい、議決権又は類似の権利が支配の有無の判定において決定的な要因とならないように設計された事業体(以下、「ストラクチャード・エンティティ」という。)を含んでおります。支配とは、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、その投資先に対するパワーを通じてそれらのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、当社グループの連結財務諸表に含まれております。子会社の会計方針は、当社グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しております。
決算日が異なる子会社の財務諸表は、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しております。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しております。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配企業とは、複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、当該取決めの純資産に対する権利を有しており、当該取決めのリターンに重要な影響を及ぼす活動に関する意思決定について支配を共有する当事者全員一致の合意を必要とする企業をいいます。
関連会社及び共同支配企業への投資は、持分法を用いて会計処理しており、取得時に取得原価で認識しております。当社グループの投資には、取得時に認識したのれん(減損損失累計額控除後)が含まれております。
連結財務諸表には、重要な影響又は共同支配が開始した日から終了する日までの関連会社及び共同支配企業(以下、「持分法適用会社」という。)の収益・費用及び持分の変動に対する当社グループ持分が含まれております。持分法適用会社の会計方針は、当社グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しております。
連結財務諸表には、決算日の異なる持分法適用会社に対する投資が含まれております。決算日の差異より生じる期間の重要な取引又は事象の影響については調整を行っております。
③ 連結上消去される取引
当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、被投資企業に対する当社グループ持分を上限として投資から消去しております。未実現損失は、減損が生じている証拠がない場合に限り、未実現利益と同様の方法で消去しております。
(2) 企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しております。
当社グループは、支配獲得日において、移転された対価及び段階取得の場合には当社グループが支配獲得日以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計が、被取得企業の識別可能な取得資産及び引受負債の正味金額のうち当社グループが有する比例的な持分を上回る場合には、超過額をのれんとして認識しております。反対に下回る場合には、当該下回る金額を純損益として認識しております。
取得関連費用は、発生時に費用処理しております。
なお、非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識しておりません。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における為替レートで当社グループの各機能通貨に換算しております。期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで再換算しております。公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで再換算しております。
再換算又は決済によって発生した為替換算差額は、純損益で認識しております。ただし、以下の項目についてはその他の包括利益に計上しております。
・保険金融収益又は費用を純損益とその他の包括利益に分解することを選択している場合において、保険契約グループ及び再保険契約グループの再換算から生じる為替換算差額のうち、そのグループの帳簿価額の変動に関連するもの
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定(Fair value through other comprehensive income(以下、「FVOCI」という。))する資本性金融資産の再換算により発生した為替換算差額
・キャッシュ・フロー・ヘッジから生じる為替換算差額
・在外営業活動体に対する純投資のヘッジ手段として指定された金融商品から生じる為替換算差額
また、外貨建取得原価により測定されている非貨幣性資産及び負債は、取引日の為替レートを使用して換算しております。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産及び負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む。)については期末日の為替レート、収益及び費用については、為替レートが著しく変動している場合を除き、期中平均為替レートを用いて日本円に換算しております。
在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額はその他の包括利益で認識しております。
在外営業活動体の持分全体の処分、及び支配、重要な影響力又は共同支配の喪失を伴う持分の一部処分の発生時に、当該換算差額は、処分損益の一部として純損益に振り替えられます。
(4) 現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(5) 金融商品
① 非デリバティブ金融資産
当社グループは、非デリバティブ金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しております。
非デリバティブ金融資産の分類及び測定モデルの概要は次のとおりであります。
償却原価で測定する金融資産
金融資産は、以下の条件の両方を満たし、かつ純損益を通じて公正価値で測定(Fair value through profit or loss(以下、「FVTPL」という。))するものとして指定されていない場合に償却原価で測定しております。
・ビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高にかかる利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
償却原価で測定する金融資産は、公正価値で当初認識しております。当初認識後、償却原価で測定する金融資産の帳簿価額については実効金利法を用いて算定し、金利収益、為替差損益及び減損損失は純損益で認識しております。
FVOCIの負債性金融資産
金融資産は、以下の条件の両方を満たし、かつFVTPLで測定するものとして指定されていない場合に公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識しております。
・ビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高にかかる利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせる場合
FVOCIの負債性金融資産は公正価値で当初認識しております。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動は「負債性金融商品に対する投資」として、その他の資本の構成要素に含めております。負債性金融資産の認識を中止した場合、その他の資本の構成要素の残高は純損益に振り替えております。
また、実効金利法に基づく金利収益、為替差損益、減損損失については、純損益で認識しております。
FVOCIの資本性金融資産
当社グループは当初認識時に、資本性金融資産への投資における公正価値の変動をその他の包括利益で認識するという取消不能の選択を行う場合があります。当該選択は、トレーディング目的以外で保有する資本性金融資産に対してのみ認められております。
FVOCIの資本性金融資産は公正価値で当初認識しております。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動は「資本性金融商品に対する投資」として、その他の資本の構成要素に含めております。資本性金融資産の認識を中止した場合、その他の資本の構成要素の残高は直接利益剰余金に振り替え、純損益で認識しておりません。
ただし、FVOCIの資本性金融資産からの配当金については、純損益で認識しております。
FVTPLの金融資産
FVOCIの金融資産又は償却原価で測定する金融資産以外のものは、公正価値で当初認識及び事後測定を行い、利得及び損失の純額(利息又は配当収益及び為替差損益を含む。)を純損益で認識しております。
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転し、当該金融資産の所有にかかるリスク及び経済価値のほとんど全てを移転する場合に認識を中止しております。移転した金融資産に関して当社グループが創出した、又は当社グループが引き続き保有する持分については、別個の資産・負債として認識しております。
② 非デリバティブ金融負債
当社グループは、非デリバティブ金融負債として、社債等を有しており、公正価値(直接帰属する取引費用を控除後)で当初認識しており、当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しております。
当社グループは、金融負債が消滅した場合、つまり、契約上の義務が免責、取消又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しております。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、金利変動リスク、株価変動リスク及び為替変動リスクをヘッジするためデリバティブを利用しております。これらに用いられるデリバティブは主に、株式先渡取引、為替予約取引、通貨スワップ取引、通貨オプション取引及び金利通貨スワップ取引等であります。
当初のヘッジ指定時点において、当社グループは、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスク管理目的、ヘッジ取引を実行する際の戦略、ヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジされるリスクの性質、及びヘッジ関係の有効性の評価方法、有効性及び非有効部分の測定方法を文書化しております。
当社グループは、ヘッジ手段がヘッジ対象期間において関連するヘッジ対象の公正価値やキャッシュ・フローの変動に対して高度に相殺効果を有すると予想することが可能であるか否かについて、ヘッジ関係の開始時とともに、その後も継続的に評価を実施しております。
予定取引に対してキャッシュ・フロー・ヘッジを適用するためには、当該予定取引の発生可能性が非常に高い必要があります。
デリバティブは公正価値で当初認識し、関連する取引費用は発生時に純損益として認識しております。当初認識後は、デリバティブは公正価値で測定し、その変動は以下のように会計処理しております。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定したデリバティブ取引の公正価値の変動は、ヘッジされたリスクに対応するヘッジ対象資産又は負債の公正価値の変動とともに、純損益で認識しております。
なお、FVOCIの資本性金融資産をヘッジ対象とする公正価値ヘッジについて、ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動及びヘッジ対象の公正価値の変動をその他の包括利益で認識しております。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
デリバティブを、認識済み資産・負債、又は純損益に影響を与え得る発生可能性の非常に高い予定取引に関連する特定のリスクに起因するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのヘッジ手段として指定した場合、デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分は、その他の包括利益を通じて、「キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金」として、その他の資本の構成要素に含めております。なお、通貨スワップ取引契約にキャッシュ・フロー・ヘッジを適用する場合には、通貨ベーシス・スプレッドを除く部分をヘッジ手段として指定し、通貨ベーシス・スプレッド部分に関しては、公正価値の変動額をヘッジコストとして、その他の包括利益を通じて、「先渡契約の先渡要素及び外貨ベーシス・スプレッド」として、その他の資本の構成要素に含めております。その他の資本の構成要素に累積された残高は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を及ぼす期間と同一期間において、純損益に振り替えております。ただし、ヘッジ対象が非金融資産の取得である場合、「キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金」を非金融資産の当初の取得原価の調整として処理しております。また、デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ非有効部分は、即時に純損益で認識しております。
ヘッジがヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、あるいはヘッジ指定が取り消された場合には、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しております。
ヘッジ会計を中止した場合、当社グループは、既にその他の包括利益で認識したキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の残高を、予定取引が純損益に影響を与えるまで引き続き計上しております。予定取引の発生が予想されなくなった場合は、キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の残高は、即時に純損益で認識されます。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
当社グループは、在外営業活動体に対する純投資の為替変動リスクを回避するために、外貨建保険契約をヘッジ手段として利用しております。在外営業活動体に対する純投資については、ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち、有効な部分はその他の包括利益として認識し、非有効部分は純損益として認識しております。在外営業活動体の処分時には、その他の包括利益として認識していた累積損益を純損益に振り替えております。
ヘッジに指定されないデリバティブ
当社グループは、ヘッジ関係がヘッジ会計を適用する要件を満たさない場合を含め、デリバティブを利用することが経済的に合理的である場合には、デリバティブを利用しております。これらのデリバティブの公正価値の変動は全て即時に純損益で認識しております。
④ 金融資産及び負債の表示
金融資産及び負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
(6) 投資不動産
① 測定
投資不動産とは、賃料収入若しくはキャピタル・ゲイン又はその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。投資不動産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
② 減価償却
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しております。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しております。
減価償却については、投資不動産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりであります。
・建物 2-60年
減価償却方法、耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(7) 有形固定資産
① 測定
有形固定資産については、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しております。
取得原価には資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用が含まれております。
② 減価償却
減価償却については、「(6) 投資不動産 ②減価償却」をご参照ください。なお、土地は償却しておりません。
前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりであります。
・建物 2-60年
(8) 無形資産
① ソフトウェアに係る支出の資産化
当社グループは、内部利用目的のソフトウェアを購入又は開発するための特定のコストを支出しております。
内部利用目的のソフトウェアを開発するための支出については、信頼性をもって測定可能であり、将来経済的便益を得られる可能性が高く、当社グループが開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図及びそのための十分な資源を有している場合にのみ自己創設無形資産として資産計上しております。
資産計上したソフトウェアに係る支出は、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を差し引いて測定しております。
② その他の無形資産
当社グループが取得したその他の無形資産で有限の耐用年数が付されたものについては、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しております。
③ 償却
償却費は、資産の取得価額から残存価額を差し引いた額に基づいております。のれん以外の無形資産の償却は、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法に基づいております。前連結会計年度及び当連結会計年度における主な見積耐用年数は次のとおりであります。
・ソフトウェア 主に5年
償却方法、耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しております。
(9) リース
当社グループは、リースの契約日に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定し、リースの開始時に使用権資産及びリース負債を認識しております。使用権資産は、取得原価で当初測定しており、その取得原価は、リース負債の金額及び発生した当初直接コスト等から構成されております。リース負債は、リースの開始日時点における未払リース料を、主に当社グループの追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で当初測定しております。
開始日後において、使用権資産は、開始日から使用権資産の耐用年数の終了時又はリース期間の終了時のいずれか早い時点まで、定額法を用いて減価償却しております。また、リース負債は、実効金利法を用いて測定しております。当社グループは、連結財政状態計算書において、使用権資産を「有形固定資産」「無形資産」に、リース負債を「その他の負債」に含めて表示しております。
なお、当社グループは、リース期間が12か月以内の短期リース及び少額資産のリースについては使用権資産及びリース負債を認識しないことを選択しており、リース料をリース期間にわたり定額法により費用として認識しております。
(10) 減損
① 非デリバティブ金融資産
当社グループは、償却原価で測定する金融資産及びFVOCIの負債性金融資産について、期末日ごとに予想信用損失の見積りを行っております。当初認識後に信用リスクが著しく増大していない金融資産については、12か月以内の予想信用損失を損失評価引当金として認識しております。当初認識後に信用リスクが著しく増大している金融資産については、全期間の予想信用損失を損失評価引当金として認識しております。また、当社グループでは信用減損していない金融資産については、主に予想信用損失を当該債権又は債券の残高とデフォルト確率(Probability of Default(以下、「PD」という。))及びデフォルト時損失率(Loss Given Default(以下、「LGD」という。))に基づき測定しております。信用リスクが著しく増大している金融資産は、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値をもって算定しております。当社グループでは、いずれの金融資産についても、債務者からの弁済条件の見直しの要請、債務者の深刻な財政難、債務者の破産等による法的整理の手続の開始等があった場合には、減損の客観的な証拠が存在すると判断しております。
金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合は、当該金額を金融資産の帳簿価額から直接減額し、対応する損失評価引当金の金額を減額しております。
損失評価引当金の変動は、純損益で認識しております。
② 非金融資産
繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もっております。のれんは、回収可能価額を毎年同じ時期に見積もっております。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いております。資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしております。
減損損失については、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には純損益で認識しております。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分されております。
のれんに関連する減損損失は戻し入れておりません。過去に認識したその他の資産の減損損失については、各期末日において、損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を判断しております。減損の戻入れの兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れております。減損損失については、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れております。
持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは別個に認識されておらず、個別に減損テストを実施しておりませんが、持分法適用会社に対する投資の総額を単一の資産として、持分法適用会社に対する投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に、減損テストの対象としております。
(11) 保険契約及び再保険契約
① 分類
当社グループが重要な保険リスクを引き受けている契約は、保険契約として分類しております。保険契約には、当社グループが保険契約者との間で直接締結する元受契約と、他の保険会社から保険リスクの一部又は全部を移転された受再契約を含んでおります。また、当社グループが基礎となる保険契約に係る重要な保険リスクを移転している契約については、再保険契約として分類しております。当社グループは、保険契約及び再保険契約により金融リスクにもさらされております。
保険契約及び再保険契約は、当社グループがそれぞれ発行及び開始する場合もあれば、企業結合や、事業の形態をとらない契約移転で取得する場合もあります。本連結財務諸表における「保険契約」という用語は、別段の記載がない限り、発行又は取得した保険契約及び保有している再保険契約を指します。
保険契約及び再保険契約のうち、一定の条件を満たす契約には、単純化した測定アプローチである保険料配分アプローチ(Premium Allocation Approach(以下、「PAA」という。))を適用して測定しております。それ以外の契約に適用している測定モデルを、一般モデルと呼びます。
② 分離
当初認識時に、保険契約が分離すべき組込デリバティブや分離すべき投資要素(金融商品である構成要素)を含んでいる場合には、当社グループはそれらを保険契約から分離し別個の金融商品として会計処理します。
金融商品である構成要素を分離した後、保険契約が別個の財又は非保険サービスを含んでいる場合には、当社グループはそれらを保険契約から分離して別個の財又はサービス提供契約として会計処理します。
当社グループは、以上を分離した後の残りの全ての構成要素に、以降の会計処理を適用しております。
③ 集約及び認識
a.保険契約
保険契約は、測定の目的上、グループに集約しております。保険契約グループは、保険契約のポートフォリオを識別し、それを分割することによって決定しております。各ポートフォリオは、類似したリスクに晒されていて一括して管理されている複数の契約で構成されております。当社グループは、原則として、各ポートフォリオを保険契約の発行時点から1年を超えない単位(コホート)に分割した上で、各コホートを契約の収益性に基づき3つのグループに分割しております。
・当初認識時に不利な契約グループ
・当初認識時において、その後に不利となる可能性が高くない契約グループ
・残りの契約グループ
当社グループが発行した保険契約は、次のうち最も早い時点から認識しております。
・カバー期間(サービスを提供する期間)の開始時
・保険契約者からの初回支払期限が到来した時、又は契約上の支払期限がない場合は、保険契約者から初回支払を受領した時
・事実及び状況が、契約が不利であることを示唆している時
保険契約の移転又は企業結合で取得した保険契約は、取得日に認識しております。
b.再保険契約
再保険契約は、測定の目的上、グループに集約しております。再保険契約グループは、再保険契約のポートフォリオを識別し、それを分割することによって決定しております。各ポートフォリオは、類似したリスクに晒されていて一括して管理されている複数の契約で構成されております。当社グループは、各ポートフォリオを1年を超えない単位(コホート)に分割した上で、各コホートを契約の収益性に基づき3つのグループに分割しております。
・当初認識時に正味の利得が存在するグループ
・当初認識時において、その後に正味の利得が発生する可能性が高くない契約グループ
・残りの契約グループ
再保険契約グループは、以下の時点で認識しております。
・当社グループが開始する比例的なカバーを提供する再保険契約:基礎となる保険契約の当初認識日。これは、当社グループの比例再保険契約に適用しております。
・当社グループが開始するその他の再保険契約:再保険契約グループのカバー期間の開始時。ただし、当社グループが契約開始日以前に不利な基礎となる保険契約グループを認識し、関連する再保険契約がそれ以前に締結されていた場合、再保険契約グループは、その契約開始日以前の日付で認識しております。
・取得した再保険契約:取得日に認識しております。
④ 保険獲得キャッシュ・フロー
保険獲得キャッシュ・フロー(代理店手数料や保険契約を獲得するための経費等)は、規則的かつ合理的な方法を用いて保険契約グループ(その更新契約が含まれることになるグループを含む)に配分しております。
保険獲得キャッシュ・フローが期末日現在で未認識の保険契約グループに配分された場合には、当該金額を保険獲得キャッシュ・フロー資産として認識しております。
保険獲得キャッシュ・フロー資産は、関連する契約グループを当初認識した時に、認識を中止し、当該契約グループの測定に含めます。
各期末日時点で、当該資産が減損している可能性がある事実及び状況が示唆される場合、当社グループは当該資産の回収可能性を評価します。当該評価により減損損失を認識する場合には、当該資産の帳簿価額を修正し、減損損失を純損益に認識します。
当社グループは、減損の状況が改善した範囲で、減損損失の一部又は全部の戻入れを純損益に認識し、当該資産の帳簿価額を増加させます。
⑤ 契約の境界線
契約グループの測定には、以下のように決定されたそのグループ内における各契約の境界線内の将来キャッシュ・フロー全てを含めております。
a.保険契約
当社グループが保険契約者に保険料の支払いを強制できる報告期間中、又は当社グループがサービス(保険カバー及び投資サービスを含む)を提供する実質的な義務を有している報告期間中に存在する実質的な権利及び義務から生じるキャッシュ・フローは、契約の境界線内にあります。
サービスを提供する実質的な義務は、以下のいずれかの場合に終了します。
・当社グループが、特定の保険契約者のリスクを再評価する実務上の能力を有していて、その再評価したリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定できる場合
・当社グループが、当該契約を含むポートフォリオのリスクを再評価する実務上の能力を有していて、そのポートフォリオのリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定でき、かつ、その再評価日までの保険料の価格設定にその再評価日後の期間に係るリスクが考慮されない場合
リスクの再評価では、保険契約者から当社グループに移転されたリスク(保険リスク及び金融リスクの両方を含む可能性があるが、失効リスク及び費用リスクを含まない)のみ考慮します。
b.再保険契約
当社グループが再保険者から支払を強制される報告期間中、又は当社グループが再保険者からサービスを受領する実質的な権利を有している報告期間中に存在する実質的な権利及び義務から生じるキャッシュ・フローは、契約の境界線内にあります。
再保険者からサービスを受領する実質的な権利は、以下のいずれかの場合に終了します。
・再保険者が、移転されたリスクを再評価する実務上の能力を有していて、その再評価したリスクを完全に反映する価格又は給付水準を設定できる場合
・再保険者が、カバーを終了させる実質的な権利を有する場合
契約の境界線は、当社グループの実質的な権利及び義務に関する状況の変化の影響を含めるため、各期末日に再評価します。したがって、契約の境界線は時の経過に伴い変更する場合があります。なお、保険料を仲介者が代理で受領しその後当社グループへ送金される場合、当該仲介者に対する債権は、IFRS第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」という。)に基づき、別個の金融資産として認識しております。
⑥ 測定 - 一般モデルを適用して測定している契約
a.保険契約 - 当初測定
当初認識時に、当社グループは保険契約グループを、以下の合計額で測定しております。
・履行キャッシュ・フロー(見積将来キャッシュ・フロー(貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整)及び非金融リスクに係るリスク調整で構成される)
・契約上のサービス・マージン(Contractual Service Margin(以下、「CSM」という。))
保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、当社グループの不履行リスクを反映しておりません。
保険契約グループの非金融リスクに係るリスク調整は、将来キャッシュ・フローの見積りとは別に決定されるものであり、キャッシュ・フローの金額及び時期に関する非金融リスクから生じる不確実性の負担に対して要求する対価であります。
保険契約グループのCSMは、当社グループがその契約に基づきサービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表しております。保険契約グループの当初認識時に、以下の合計が、正味のキャッシュ・インフローである場合、当該グループは不利な契約ではありません。
・履行キャッシュ・フロー
・その日に生じたキャッシュ・フロー
・当該グループに係るキャッシュ・フローに対して以前認識した資産又は負債の認識の中止から生じた金額(④における保険獲得キャッシュ・フローに対する資産を含む)
この場合、CSMはその正味のキャッシュ・インフローと同額で正負が逆の金額として測定します。その結果、当初認識時に発生する損益はありません。
保険契約の移転又は企業結合で取得した契約グループについては、その契約に対して受け取った対価を、取得日時点で受け取る保険料の代わりとして履行キャッシュ・フローに含めております。企業結合の際に受け取った対価は、取得日時点の契約の公正価値として決定されます。
当初認識時における履行キャッシュ・フローなど上記の合計が正味のアウトフローの場合には、そのグループは不利な契約グループとなります。この場合、その正味のアウトフローは、損失要素として設定され、損失として純損益で認識するか、又は企業結合で取得した契約の場合にはのれんの調整又は割安購入益の調整として認識しております。損失要素は、その後、不利な契約に係る損失の戻入れとして純損益に表示され、保険収益から除外されます。
b.保険契約 - 事後測定
各期末日現在の保険契約グループの帳簿価額は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計であります。残存カバーに係る負債は、以下で構成されております。
・将来の期間において契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー
・期末日の残存CSM
発生保険金に係る負債は、既発生未報告の保険金を含む、未払いの発生保険金及び費用に係る履行キャッシュ・フローで構成されております。
保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、期末日時点で、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定されます。
履行キャッシュ・フローの変動は以下のように認識しております。
・将来のサービスに係る変動
CSMに対する調整(又はグループが不利な場合は、純損益における保険サービス損益に認識)としております。
・現在又は過去のサービスに係る変動
純損益における保険サービス損益に認識しております。
・将来キャッシュ・フローの見積りに対する貨幣の時間価値、金融リスク、及びそれらの変動の影響
純損益又はその他の包括利益における保険金融収益又は費用(包括利益計算書上の「保険契約に係る割引率変動差額」)として認識しております。なお、再保険契約に係る同様の変動の影響については、純損益又はその他の包括利益における再保険金融収益又は費用(包括利益計算書上の「再保険契約に係る割引率変動差額」)として認識しております。
なお、当社グループは、期中財務諸表を作成しており、過去の期中財務諸表でIFRS第17号「保険契約」(以下、「IFRS第17号」という。)を適用して行った会計上の見積りを、その後の期中財務諸表及び年次財務諸表において変更しておりません。
c.CSMの測定
各契約グループのCSMは各期末日に以下のとおり計算しております。
(a) 保険契約
各期末日のCSMの帳簿価額は、期首の帳簿価額に以下のものを調整した金額であります。
・当連結会計年度にグループに加えられた新契約のCSM
・当連結会計年度にCSMの帳簿価額に対し発生した利息(基礎となる項目に対するリターンに基づいて変動しない名目キャッシュ・フローに対して、当初認識時に決定した割引率を適用して測定)
・将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動(ただし、以下の場合を除く)
- 履行キャッシュ・フローの増加がCSMの帳簿価額を上回る場合。この場合、その超過額は損失として純損益で認識し、損失要素が発生します。
- 履行キャッシュ・フローの減少が損失要素に配分される場合。これにより、過去に純損益で認識した損失の戻入れが発生します。
・CSMに係る為替換算差額の影響
・当連結会計年度にサービスを提供したことにより、保険収益として認識した金額。外貨建保険契約グループの当該金額は平均レートで換算しております。
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動は、以下で構成されております。
・将来のサービスに関して当連結会計年度に受け取った保険料及び関連するキャッシュ・フローから生じた実績調整(当初認識時に決定した割引率を適用して測定)
・残存カバーに係る負債の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りの変更(当初認識時に決定した割引率を適用して測定)(ただし、貨幣の時間価値、金融リスク及びそれらの変動に伴う影響を除く)
・下記の金額の差額
- 当連結会計年度に支払いが見込まれる投資要素、すなわち、支払いが発生すると期首時点で見込んだ予想支払額に、その支払前の期間に関連する保険金融収益又は費用を加算した金額
- 当連結会計年度に支払われることとなった実際の金額
・当連結会計年度に返済が見込まれる保険契約者への貸付金と、当連結会計年度に返済されることとなった実際の金額との差額
・将来のサービスに関連する、非金融リスクに係るリスク調整の変動
なお、裁量的なキャッシュ・フローの変動は、将来のサービスに関連するものとみなし、CSMを調整しております。
(b) 再保険契約
再保険契約グループを測定するため、当社グループは、以下の事項を修正のうえ、保険契約に適用しているものと同様の会計方針を適用しております。
各期末日現在の再保険契約グループの帳簿価額は、残存カバーに係る資産と発生保険金に係る資産の合計であります。残存カバーに係る資産は、下記で構成されております。
・将来の期間において契約に基づき受領する予定のサービスに係る履行キャッシュ・フロー
・期末日に残存するCSM
当社グループは、基礎となる保険契約の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを測定するのに用いた仮定と整合的な仮定を用いて、再保険者の不履行リスクに関する調整を加えて将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを測定しております。再保険者の不履行リスクの影響は期末日ごとに評価し、その不履行リスクの変動の影響は純損益で認識しております。
非金融リスクに係るリスク調整は、当社グループから再保険者に移転するリスクの金額であります。
当初認識時の再保険契約グループのCSMは、再保険の購入に係る正味のコスト又は正味の利得を表しております。これは、下記の合計と同額で正負が逆の金額として測定します。
・履行キャッシュ・フロー
・当該グループに係るキャッシュ・フローについて以前認識した資産又は負債の認識の中止から生じた金額
・その日に生じたキャッシュ・フロー
・その日に認識された不利な基礎となる保険契約により純損益に認識された収益
各期末日のCSMの帳簿価額は、期首の帳簿価額に以下のものを調整した金額であります。
・当連結会計年度にグループに加えられた新契約のCSM
・当連結会計年度にCSMの帳簿価額に対し発生した利息(基礎となる項目に対するリターンに基づいて変動しない名目キャッシュ・フローに対して、当初認識時に決定した割引率を適用して測定)
・不利な基礎となる保険契約グループの当初認識時に、純損益で認識された当連結会計年度の収益
・再保険契約グループの履行キャッシュ・フローが変動しない範囲での損失回収要素の戻入れ
・不利な基礎となる保険契約グループの履行キャッシュ・フローの変動から生じない限り、当初認識時に算定した割引率を適用して測定した将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動。この場合、これらの変動は純損益に認識され、損失回収要素を設定又は調整します。
・CSMに係る為替換算差額の影響
・当連結会計年度にサービスを提供されたことにより、純損益として認識した金額。外貨建保険契約グループの当該金額は平均レートで換算しております。
不利な基礎となる保険契約に対する再保険契約
再保険契約が不利な基礎となる保険契約の認識以前又は同時に締結されている場合、当社グループは、再保険契約が属するグループのCSMを調整し、不利な基礎となる保険契約の当初認識時に損失を認識した場合に収益を認識しております。CSMに対する調整は、以下を乗じて算定しております。
・基礎となる保険契約に係る損失額
・当社グループが、再保険契約から回収できると見込む、基礎となる保険契約に係る保険金請求の割合
契約の移転又は企業結合で取得した再保険契約が、不利な基礎となる保険契約をカバーする場合、取得日におけるCSMに対する調整は、以下を乗じて算定します。
・取得日時点の基礎となる契約に係る損失要素の金額
・当社グループが、再保険契約から回収できると取得日に見込む、基礎となる契約に係る保険金請求の割合
企業結合で取得した再保険契約については、CSMの調整によって、のれんが減額、又は割安購入益が増額しております。
再保険契約が不利な契約グループに含まれる保険契約の一部のみをカバーする場合、当社グループは、規則的かつ合理的な方法を用いて、不利な契約グループに関して認識した損失のうち、再保険契約でカバーされている基礎となる保険契約の割合を算定しております。
損失回収要素は、CSMの調整を表すものとして再保険契約グループに対して設定又は調整されます。損失回収要素を設定又は調整することによって、その後、再保険契約に係る損失の回収の戻入れとして純損益に表示し、支払った再保険料の配分から除外する金額を決定します。
⑦ 測定 - PAAを適用して測定する契約
以下のいずれかの条件を満たす保険契約グループには、原則としてPAAを適用しております。
・保険契約グループ内の各契約のカバー期間が1年以内のもの
・カバー期間が1年超の契約を含む保険契約グループであるが、PAAを適用した残存カバーに係る負債の測定が一般モデルを適用した残存カバーに係る負債の測定と重要性がある差異がないと合理的に予想しているもの
a.保険契約
(残存カバーに係る負債)
各契約グループの当初認識時の残存カバーに係る負債の帳簿価額は、当初認識時に受け取った保険料から、その日にグループに配分された保険獲得キャッシュ・フローを減額し、当該グループに係るキャッシュ・フローに対して以前認識した資産又は負債の認識の中止から生じた金額(④における保険獲得キャッシュ・フローに対する資産を含む)を調整して測定しております。
損害保険契約を発行する主要な拠点においては、保険獲得キャッシュ・フローを発生時の費用として認識せず、カバー期間にわたって費用として認識しております。生命保険契約を発行する主要な拠点においては、保険獲得キャッシュ・フローを発生時の費用として認識しております。
当初認識後においては、残存カバーに係る負債の帳簿価額は、受取った保険料及び費用として認識した保険獲得キャッシュ・フローの償却によって増加し、提供したサービスに対する保険収益及び当初認識後に配分された追加的な保険獲得キャッシュ・フローによって減少します。
重大な金融要素がない残存カバーに係る負債は、貨幣の時間価値及び金融リスクの影響を反映するための調整をしておりません。
ただし、当該保険契約グループが不利である場合には、一般モデルで測定した履行キャッシュ・フローと同額になるように残存カバーに係る負債を測定しており、当該履行キャッシュ・フローは貨幣の時間価値及び金融リスクの影響を反映するための調整をしております。
(発生保険金に係る負債)
各契約グループの発生保険金に係る負債の帳簿価額の測定については、「⑥ 測定 - PAAを適用せずに測定している契約」に記載のとおりです。
なお、損害保険契約を発行する主要な拠点においては、発生保険金に係る負債の将来キャッシュ・フローが保険金請求発生日から1年以内に支払うか又は受け取ると見込まれる場合でも、貨幣の時間価値及び金融リスクの影響を調整しております。
生命保険契約を発行する主要な拠点においては、発生保険金に係る負債の将来キャッシュ・フローが保険金請求発生日から1年以内に支払うか又は受け取ると見込まれる場合には、貨幣の時間価値及び金融リスクの影響を調整しておりません。
b.再保険契約
当社グループは、保険契約と同じ会計方針を適用して再保険契約グループを測定しておりますが、必要な場合には、保険契約と異なる特徴を反映するように調整を行っております。
損失回収要素が、PAAを適用して測定された再保険契約グループに対して発生する場合、当社グループは、CSMを調整する代わりに、残存カバーに係る資産の帳簿価額を調整しております。
⑧ 認識の中止及び契約の条件変更
当社グループは、契約が消滅する場合(すなわち、契約で定められた義務の失効、免責又は取消しがあった場合)に、契約の認識の中止を行っております。
当社グループは、契約の条件変更について、変更後の契約条件が以前から存在していたとすれば、その契約の会計処理が著しく異なっていたであろう程度のものである場合にも、契約の認識の中止を行っております。この場合、変更後の条件に基づいて新しい契約が認識されます。契約の条件変更によって認識の中止が行われない場合には、当社グループは、その条件変更により生じたキャッシュ・フローの変動を、履行キャッシュ・フローの見積りの変更として扱っております。
⑨ 表示
資産である保険契約のポートフォリオ及び負債である保険契約のポートフォリオ、並びに資産である再保険契約のポートフォリオ及び負債である再保険契約のポートフォリオは、財政状態計算書において区分して表示しております。関連する契約グループの認識前に発生したキャッシュ・フローに対して認識した資産又は負債(保険獲得キャッシュ・フローに係る資産を含む)は、関連する契約ポートフォリオの帳簿価額に含めております。
当社グループは、純損益及びその他の包括利益計算書で認識する金額を、(a)保険サービス損益(保険収益と保険サービス費用で構成)及び(b)保険金融収益又は費用に分解しております。
再保険契約からの収益及び費用は、保険契約からの収益及び費用と区分して表示しております。再保険契約からの収益及び費用は、保険金融収益又は費用を除いて、保険サービスの成果の「再保険損益」として純額ベースで表示しております。
非金融リスクに係るリスク調整の変動は、保険サービス損益と保険金融費用又は再保険金融収益に分解して表示しております。
当社グループは、経済実態を伴う全てのシナリオにおいて、保険契約者に返済することが要求される金額と定義することにより、契約の投資要素を識別しております。「全てのシナリオ」には、保険事故が発生したり、契約が満期を迎えたり、保険事故が発生せずに終了したりする状況も含まれます。
保険契約に解約返戻金が存在する場合でも、満期時に支払がない等の場合には投資要素は存在しないため、当該解約返戻金の支払は投資要素の返済でなく保険料の払戻しとして扱われます。
投資要素は、保険収益及び保険サービス費用から除外しております。
保険料の払戻しは「17.保険契約及び再保険契約」の「a.残存カバー及び発生保険金別の内訳」において、損害保険契約では「保険料の受取額」に、生命保険契約では「投資要素及び保険料の払戻し」に含めております。
投資要素を除く保険収益及び保険サービス費用は、以下のとおり認識しております。
a.保険収益 - 一般モデルを適用して測定している契約
当社グループは、履行義務を充足するにつれて(すなわち、保険契約グループに基づいてサービスを提供するにつれて)保険収益を認識しております。一般モデルを適用して測定している契約の場合、各期間において提供したサービスに係る保険収益は、当社グループが対価を受け取ることを見込むサービスに関連する残存カバーに係る負債の変動の合計を表し、以下の項目で構成されております。
・提供したカバー単位を基に測定したCSMの解放(以下の「CSMの解放」を参照)
・現在のサービスに関連する、非金融リスクに係るリスク調整の変動
・当連結会計年度に生じた保険金請求及びその他の保険サービス費用(当連結会計年度の期首に見込んでいた金額で測定)。これには、契約グループの当初認識日における保険獲得キャッシュ・フロー以外のキャッシュ・フローに対する資産の認識の中止により発生した金額が含まれており、この金額は、その認識を中止した日に保険収益及び保険サービス費用として認識しております。
・現在又は過去のサービスについて受け取った保険料の実績調整を含むその他の金額。
また、当社グループは、保険料のうちの保険獲得キャッシュ・フローの回収に関連する部分を、時の経過に基づいて規則的な方法で各期間に配分した金額を保険収益として認識し、同額を保険サービス費用として認識しております。
b.CSMの解放
各連結会計年度において保険収益として認識している保険契約グループのCSMの金額は、グループのカバー単位を識別し、各連結会計年度の末日に残存するCSM(配分前)を当連結会計年度に提供した各カバー単位と将来の期間に提供することが見込まれる各カバー単位に均等に配分し、当連結会計年度に提供したカバー単位に配分したCSMの金額を純損益に認識することによって決定しております。カバー単位は、グループ内の契約によって提供されるサービスの量であり、各契約について提供する給付の量及びカバーの予想存続期間を考慮して決定しております。カバー単位は、各期末日に見直しております。
保険契約が提供するサービスは、保険カバーを含んでおります。加えて、
・一般モデルを適用する保険契約は、以下の場合に限り、保険契約者のために投資リターンを生成する投資サービスも提供します。
- 投資要素が存在する、又は保険契約者が引き出す権利(解約時に保険契約者が解約返戻金を受け取る権利等)を有している一定の金額がある場合
- 投資要素又は引出額に投資リターンが含まれることが見込まれる場合
- 当社グループが投資リターンを生成するために投資活動を実施することが見込まれる場合
カバーの予想存続期間は、当該期間に影響を及ぼしうる範囲で保険事故が発生する可能性のほか、契約の失効及び解約の予測を反映しております。投資サービスの期間は、これらのサービスに関連して現在の保険契約者に支払うべき金額が全て支払われた日までに終了します。
c.保険収益 - PAAを適用して測定する契約
PAAを適用して測定する契約の場合、各期間の保険収益は、当該期間のサービスの提供に対して受け取る保険料の予想額であります。当社グループは、保険料の予想受取額を原則、時の経過に基づいて各期間に配分しておりますが、カバー期間中のリスクの解放の予想されるパターンが、時の経過と著しく異なる場合には、発生した保険サービス費用の予想される時期に基づいて配分しております。
d.損失要素
当社グループは、不利な保険契約グループの残存カバーに係る負債の損失要素を設定しております。この損失要素は、その後、不利な契約に係る損失の戻入れとして純損益に表示されます。また、一般モデルを適用して測定している契約の場合、保険収益の発生時に保険収益から除外されます。
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動は、損失要素のみに配分しております。損失要素をゼロまで減額している場合には、損失要素に配分した金額を超過する額によって、契約グループの新たなCSMが生じます。
残存カバーに係る負債の履行キャッシュ・フローの事後的な変動のうち、次のものについては、損失要素と、損失要素を除く残存カバーに係る負債とに規則的な方法で配分しております。
・残存カバーに係る負債から解放された将来キャッシュ・フローの現在価値の見積り
・リスクからの解放により純損益に認識した非金融リスクに係るリスク調整の変動
・保険金融収益又は費用
e.保険サービス費用
保険契約から生じる保険サービス費用は、通常、発生時に純損益に認識します。これらの費用は、以下の項目から構成されております(投資要素の返済を除く)。
・発生保険金及びその他の保険サービス費用
・保険獲得キャッシュ・フローの償却
・不利な契約に係る損失及び当該損失の戻入れ
・発生保険金に係る負債の調整(貨幣の時間価値、金融リスク及びそれらの変動による影響額を除く)
・保険獲得キャッシュ・フローに対する資産の減損損失及び当該減損損失の戻入れ
f.再保険損益
再保険損益は、再保険者から回収した金額を控除した支払再保険料の配分額で構成されております。
当社グループは、再保険契約グループにおけるサービスの受領に伴い、支払再保険料の配分額を純損益に認識しております。
不利な基礎となる保険契約をカバーする再保険契約グループについて、当社グループは、認識された損失の回収を表すため、次のとおり、残存カバーに係る資産の損失回収要素を設定しております。
・不利な基礎となる保険契約をカバーする再保険契約が、不利な基礎となる保険契約の認識と同時に又はそれ以前に締結されている場合は、不利な基礎となる保険契約の認識時に
・不利な基礎となる保険契約の履行キャッシュ・フローの変動から生じる、将来のサービスに関連する再保険契約グループの履行キャッシュ・フローの変動に対して
この損失回収要素は、再保険契約に係る損失の回収の戻入れとして純損益に表示され、支払再保険料の配分から除外される金額を決定するものであります。損失回収要素は、不利な基礎となる保険契約グループの損失要素の変動を反映するために調整しますが、当社グループが再保険契約から回収を見込む不利な基礎となる保険契約グループの損失要素の金額を超過することはできません。
g.保険金融収益及び費用
保険金融収益及び費用は、貨幣の時間価値及び金融リスク並びにこれらの変動の影響から生じた、保険契約グループ及び再保険契約グループの帳簿価額の変動で構成されております。
国内主要損害保険会社における保険契約ポートフォリオでは、保険金融収益又は費用を純損益とその他の包括利益(OCI)に分解する方法(OCIオプション)を適用しております。純損益に表示する金額は次のように算定し、当連結会計年度の保険金融収益又は費用の合計額との差額はその他の包括利益に表示しております。
・一般モデルを適用した保険契約グループについては、原則として当初認識時に決定した割引率を適用して算定しております。
・PAAを適用した保険契約グループの発生保険金に係る負債については、保険事故発生時に決定した割引率を適用して算定しております。
一部の保険契約ポートフォリオには、当連結会計年度の保険金融収益又は費用を全て純損益に表示する方法(PLオプション)を適用しております。
(12) 従業員給付
① 確定給付型年金制度及び退職一時金制度
確定給付型年金制度及び退職一時金制度に関連する当社グループの負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産を控除した金額で認識しております。ただし、確定給付型年金制度又は退職一時金制度が積立超過である場合は、確定給付資産の純額は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の経済価値を資産上限額としております。
確定給付制度債務の現在価値は、毎年、年金数理人によって予測単位積増方式を用いて算定しております。この算定に用いる割引率は、将来の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末時点の優良社債の利回りに基づいております。
確定給付負債(資産)の純額の再測定は、その他の包括利益で認識し、即時にその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
② 確定拠出型年金制度
確定拠出型年金制度の退職給付に係る費用は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
③ 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。
賞与については、当社グループが、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的又は推定的義務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積もることができる場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積もられる額を負債として認識しております。
(13) 引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが、現在の法的又は推定的義務を負っており、当該義務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該義務の金額が合理的に見積り可能である場合に認識しております。
(14) 資本
普通株式
当社が発行した普通株式は資本金及び資本剰余金に分類しており、直接発行費用(税効果考慮後)は資本剰余金から控除しております。
(15) 株式報酬
① 譲渡制限付株式報酬制度
当社は、役員等に対し金銭報酬債権を付与し、付与対象者が当該金銭報酬債権を現物出資して親会社であるMS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の譲渡制限付株式の割り当てを受ける譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。譲渡制限は原則として役員等の退任時に解除され、また、在任中の不正行為等が明らかになった場合は、譲渡制限期間中の無償取得を行い又は譲渡制限解除後の返還を行わせることとしております。
受領したサービスの対価は、親会社株式の付与日における公正価値で測定しております。
② ストック・オプション制度
当社は、役員等の報酬の一部として親会社株式を対象とする持分決済型のストック・オプション制度を導入しております。
ストック・オプション制度については、2020年度より付与を行っておらず、全てIFRS会計基準移行日前に権利確定しております。当社グループはIFRS第1号の免除規定によりIFRS会計基準移行日前に権利確定した資本性金融商品にはIFRS第2号「株式に基づく報酬」を遡及適用しておりません。
③ 従業員向け株式報酬制度
当社は、従業員に対し親会社が設定した株式交付信託を通じて親会社株式を交付する持分決済型の従業員向け株式報酬制度を導入しております。交付される株式の数は、従業員区分に基づく区分や当社グループの業績等に応じて付与されるポイント数によって定まります。ポイントの付与及び株式の交付は2年毎の評価対象期間の翌連結会計年度に行われます。信託は、当社から親会社を介して拠出された資金を基に、交付が見込まれる相当数の親会社株式を株式市場から一括して取得しております。
(16) 投資損益
投資損益のうち、金利収益は、受取利息から構成されております。受取利息は、実効金利法を用いて発生時に認識しております。その他の投資損益は、受取配当金、投資有価証券売却損益、投資有価証券評価損益、デリバティブ損益、投資不動産売却損益、投資不動産賃貸料収益、投資不動産減損損失及び投資経費等から構成されております。受取配当金は、当社グループの受領権が確定した日に認識しております。
(17) 法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を使用し、税務当局に納付又は税務当局から還付されると予想される額で算定しております。
繰延税金は、資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異に対して認識しております。企業結合以外の取引で、かつ取引時点で会計上又は税務上のいずれの損益にも影響を及ぼさない取引で同額の将来加算一時差異及び将来減算一時差異が発生しない取引における資産又は負債の当初認識に係る差異については、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。さらに、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識しておりません。
子会社、関連会社及び共同支配企業への投資に係る将来加算一時差異について繰延税金負債を認識しております。ただし、一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予見可能な期間内での一時差異の解消が期待できない可能性が高い場合には認識しておりません。子会社、関連会社及び共同支配企業への投資に係る将来減算一時差異から発生する繰延税金資産は、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、予測可能な将来に解消されることが予期される可能性が高い範囲でのみ認識しております。
繰延税金資産及び負債は、期末日に施行又は実質的に施行される法律に基づいて一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しております。繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ以下のいずれかの場合に相殺しております。
・法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合
・異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び負債を純額ベースで決済することを意図している、又はこれら税金資産及び負債が同時に実現する予定である場合
(18) 1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、発行済普通株式の期中平均株式数で除して算定しております。希薄化後1株当たり当期利益は、潜在株式が存在しないため算定しておりません。
  • 有価証券報告書-第16期(2025/04/01-2026/03/31)

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