有価証券報告書-第112期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 13:31
【資料】
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【項目】
153項目

有報資料

文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社を中核とした広電グループは、運輸、流通、不動産、建設およびレジャー・サービス業により構成されており、多面的な事業展開を行うことにより、広島地区における地域社会の発展に貢献しております。
グループの中核である運輸事業をはじめとして、各事業とも「お客様に満足いただける高品質のサービスの提供」を経営の基本方針として、安全性の確保を第一の使命とし、利便性や快適性の向上に努めるとともに、多様化するお客様のニーズに対応したきめ細かいサービスの実施や豊富な商品構成を行うことを心がけております。
なお、新型コロナウイルス感染拡大による昨今の厳しい経営環境にあっても、この基本方針を念頭に置くとともに、グループ全体の収益力の強化と安定した経営基盤の構築を目標とし、グループ各社が相互に連携、協力しながら、新しいサービスや商品の開発に努める一方で、最終的にグループ会社それぞれが自立した企業経営を可能にすることにより、グループ全体での持続的成長と企業価値の向上を目指しております。
(2)経営戦略
経営環境が大きく変化する中、持続的な成長に向けて広電グループの目標と計画を明確化し、経営指針の1つとして活用するとともに、経営基盤の強化と企業価値の向上に繋げるため、継続して経営計画を策定しており、2020年5月14日の取締役会決議により、新たに中期経営計画「広電グループ経営総合3ヵ年計画2022」を策定しております。 この中期経営計画につきましては、当社グループの事業活動に大きく影響する、広島駅南口再開発事業が完了する2025年度を見据えた内容とし、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点によりSDGs(持続可能な開発目標)も意識し、以下の経営ビジョン、経営戦略を定め、経営基盤の強化と企業価値の向上に繋げるとともに、社会的課題の解決及び地域社会の持続可能な発展にも貢献してまいります。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響等を踏まえ、2021年5月13日の取締役会決議により、この中期経営計画につき、一部見直しを行っております。各事業とも非常に厳しい状況となっておりますが、運輸業を中心とする当社グループにおきましては、感染拡大防止と安全性の確保を第一とし、特に将来の事業活動に大きな影響がある公共交通の整備に関する施策については、地域社会の持続可能な発展に貢献すべく、計画どおり実施できるよう努める一方で、ポストコロナに向けて、既存事業の「変革」と新たな事業機会への「挑戦」に取り組み、より成長性の高い領域へ経営資本の再配分を推進することを目指し、経営戦略として下記の⑥、⑦を追加しております。
(経営ビジョン)
「人と人とをつなぎ、地域の魅力ある未来を拓く」
○広電グループは、夢と志を共有する皆さまと力を合わせ、未来の広島にふさわしいまちづくりに挑戦します。
○広電グループは、まちづくりを通じて地域社会の未来に貢献します。
○広電グループは、従業員一人ひとりが未来に向けてチャレンジし、安心して能力を発揮できる環境づくりを推
進します。
(経営戦略)
①環境にやさしく、安全・安心なサービスの提供
②わかりやすく使いやすい公共交通の整備
③にぎわいの創出と新規事業による新たな取り組みの推進
④人財の確保・育成といきいきと働きやすい環境の追求
⑤持続的な成長と長期的な財務の安定性の確保
⑥既存事業の変革と新たな事業機会への挑戦
⑦成長性の高い事業領域への経営資本再配分

(3)目標とする経営指標
目標とする経営指標につきましては、中期経営計画「広電グループ経営総合3ヵ年計画2022」において、2025年度の展望を見据えた連結経営数値目標として「有利子負債/EBITDA倍率」を設定しております。
なお、具体的な設定数値及び分析については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載しております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の収束が見えないなかで、一定の経済活動抑制を余儀なくされ、特に運輸業においては、2021年度以降もコロナ以前の収益の回復が見込めない可能性があると思われます。
新型コロナウイルス感染拡大によって、運輸業の収益の悪化が当社グループ全体の業績に大きな影響を及ぼすこととなりますが、将来に向けて継続的に事業ポートフォリオの最適化を行い、ビジネスモデルが異なる新たな事業分野への進出や、輸送の安全確保を前提とした既存業務の効率化による高収益体質への転換により、稼ぐ力を強化するとともに、安定した経営基盤を構築し、当社グループ全体の持続的な成長を目指してまいります。
新たな取組みの1つとして、当社を含む16社で構成されるコンソーシアムが「広島空港特定運営事業等」の優先交渉権者に選定され、2020年11月に広島国際空港株式会社を設立し、2021年7月から空港運営事業を開始します。当社グループは、広島空港および周辺地域の活性化を推進し、さらには内外交流人口拡大などによって、中四国地域全体の活性化や地域の発展に貢献することを通じ、当社グループの様々な事業領域における成長に取り組んでまいります。
また、広島市中心部における公有地の民間活用Park-PFI制度による公募事業や、街づくり組織への参画・連携を通じ、広島都心の賑わいづくりや街づくりに積極的に携わってまいります。将来的には、街の価値向上や都心の活性化が図られることで、当社事業への親和性や、相乗効果による当社グループ全体の収益性を高める持続可能な事業展開を目指します。
さらに、新型コロナウイルス感染症がもたらすライフスタイルや社会課題の変化に迅速に対応し、当社グループがお客様や地域社会から将来にわたって支持され続ける企業グループとして、ニューノーマル時代に対応した体制を構築し、ESGの観点やSDGsを意識しながら、中期経営計画「広電グループ経営総合3ヵ年計画」で掲げる経営戦略をさらに発展させて取り組んでまいります。
事業ポートフォリオの最適化を推し進め、新たな収益を確保する体制を整備し、早期の復配を目指す所存でございますので、株主の皆さまにおかれましては、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。
各セグメントにおける対処すべき課題については、次のとおりであります。
①運輸業
運輸業におきましては、2020年11月に地方の乗合バス事業に関する独占禁止法適用除外に関する特例法が施行されたことにより、事業者間での運行回数、運行系統の調整や運賃収入のプール精算が可能となったことから、当社グループは、持続可能な公共交通ネットワークの形成に向け、広島市を始めとする沿線自治体や他事業者と協議の上、さらなる路線再編の検討を進めてまいります。
広島市中心部では当社グループの電車、バスのほか、他のバス事業者も路線バスを運行しており、お客様が利用しやすい路線に再編して効率的な運行にするためには、当社グループ以外のバス事業者との連携、協力が不可欠となっております。当社グループは、事業者の枠を超えた路線再編や、電車・バス共通のサービスの導入などを進めていくことで、地域住民・来訪者にとって「分かりやすく利用しやすい」公共交通とすることを目指し、移動を便利にすることで地域を活性化し、広島の街づくりに貢献してまいります。
また、国土交通省が「事業用自動車総合安全プラン2025」のなかに「ICTを活用した高度な運行管理の実現」を位置付け、バスの運行管理業務を一元的に管理するための機器やシステムの要件などを検討する方針を打ち出しています。当社では現在、乗務員の始業時・終業時には営業所ごとに運行管理者による対面点呼や、一部の遠隔地の車庫でのテレビ電話点呼を実施しておりますが、今後、国の運行管理の高度化に関わる要件を見据えて実証実験にも参画し、安全性の向上を図りながら各営業所の運行管理業務を集約することにより業務の効率化を進め、コスト削減につなげることを検討してまいります。
なお、宮島口整備事業につきましては、鉄道線の軌道を移設し、広電宮島口駅の新駅を旅客ターミナルへ隣接した場所に建設することで、宮島口周辺地区の観光拠点としての賑わいと快適性・利便性の両立に貢献することを目指し、観光商業施設「etto」の収益向上にも資するよう、2022年6月の供用開始に向けて取り組んでまいります。
②流通業
流通業におきましては、観光商業施設「etto」では、地域の観光の活性化に貢献できるよう、テナント各店と一体となって、魅力ある施設づくりに向けた運営管理に努め、収益の確保に注力します。また、2021年度末で道路会社とのテナント契約が満了時期を迎える宮島、下松両サービスエリア店舗において、魅力のある店舗運営に努めるとともに、今後の高速道路交通量の動向を踏まえながら事業の継続について検討を進めてまいります。
③不動産業
不動産業におきましては、当社グループが保有する資産の有効活用により、人が集まり、夢がある街づくりに参画して、広島の活性化に寄与することで、公共交通を中心とする当社グループの事業の発展に貢献してまいります。2021年3月末日をもって会社を解散したホテルニューヒロデンの建物や、2021年9月に閉館する広島市佐伯区の楽々園ファミリータウン内のテナント商業施設「ナイスディ」棟につきましては、現時点では建物解体時期や敷地活用は未定ですが、今後具体的な活用方針の検討を進めていき、様々な形で行政や地域社会、さらには専門的なノウハウを持つ当社グループ以外の事業者などとも連携して、収益を最大限確保できるよう事業展開を図ってまいります。
④建設業
建設業におきましては、来年度以降工事が本格化する宮島口整備事業・広島駅南口再整備事業をはじめ、計画中の大規模再開発事業等についても、全社一丸となって着実に進めてまいります。
⑤レジャー・サービス業
レジャー・サービス業におきましては、積極的な営業活動を展開するとともに、引き続き顧客満足度の向上に取り組んでまいります。
広島市中区のボウリング場「広電ボウル」では、ボウリング教室などの様々なイベントや新たな企画などを実施し、固定客の増加に努めてまいります。
広島県三原市の「グリーンバーズゴルフ倶楽部」では、入場者の拡充と一年会員の継続および新規獲得を目指し、積極的な営業活動を行うとともに、より一層のコース整備の充実に努め、「来場者の満足度の向上」に努めてまいります。また、2021年度より新会員の募集を開始することを踏まえ、社員一同、力を合わせて新会員の獲得および拡大に取り組み、リピーターの確保や来場者の増加に努めるなど、経営基盤の強化を図ってまいります。広島市東区のゴルフ練習場「広電ゴルフ」では、練習場・ゴルフ用品・レッスンの三本の矢で、お客様の「上手くなりたい」とのお気持ちに応え、固定客の増加に努めてまいります。

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