有価証券報告書-第13期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/26 12:21
【資料】
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【項目】
133項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善に加え、企業収益が改善していることを背景に、緩やかな回復基調が続きました。個人消費についても、持ち直しの動きがみられました。
こうした状況の下、高速道路事業として、お客様に、より安全・快適に首都高速道路をご利用いただくため、道路施設の損傷の早期発見のための点検の推進、発見した損傷の補修、自然災害への対応、走行環境の改善等に取り組んでまいりました。
当社の利用交通量は、前期比1.7%増の100.0万台/日となっております。
また、高速道路事業以外の事業として、5箇所の都市計画駐車場等の駐車場事業、首都高速道路上の20箇所のパーキングエリアの運営及び管理等を展開してまいりました。
当連結会計年度の業績は、営業収益が前期比32.5%減の446,046百万円、営業利益が前期比95.1%減の271百万円、経常利益が前期比91.9%減の481百万円、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益が前期比27.8%増の10,499百万円となりました。
なお、セグメントごとの業績の概要は下記のとおりであります。このセグメント別の売上高及び営業損益にはセグメント間取引を含んでおります。セグメント間取引の詳細については、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を併せてご参照下さい。
イ.高速道路事業
(営業収益)
当社グループは、首都高速道路のネットワーク整備の推進と営業路線の清掃・点検等の適正な管理を24時間365日体制で実施しており、営業路線延長は晴海線(晴海~豊洲間1.2㎞)の開通により320.1kmとなっております。
料金所周辺での渋滞緩和やお客様のキャッシュレス化による利便性の向上等を図るため、従来からETCの普及に努めているところです。ETCの利用率は、平成30年3月平均が95.3%となり、前年同月比0.5%増となっております。
また、お客様サービスの一層の向上のため、ドライバー向けの情報に特化したカスタマーサイトの運用、お客様センター、グリーンポスト及びお客様満足度調査等を通じて得られたお客様の要望や意見の各種改善への反映等により、サービス向上に努めてまいりました。
このような状況の中で、営業収益のうち、料金収入は、景気の緩やかな回復基調の下、平成29年3月に開通した横浜北線のネットワーク整備効果等により、前期比0.2%増の270,130百万円となりました。
高速道路の新設・改築については、晴海線や横浜環状北西線等6路線18.7kmの整備や、中央環状線機能強化事業として板橋熊野町JCT間改良、堀切小菅JCT間改良、小松川JCTの新設の実施、出入口増設等事業として渋谷入口の整備を行ってまいりました。その結果、平成30年2月25日に堀切小菅JCT間の4車線化、平成30年3月10日に晴海線(晴海~豊洲間1.2km)の開通、平成30年3月18日に板橋熊野町JCT間の4車線化が実現しました。
また、構造物の耐久性を向上させるため、床版の補強等を継続して行うとともに、舗装の打ち替え等営業中路線において必要となる構造物等の修繕に加え、長期にわたりネットワークとしての機能を維持し構造物の安全性を確保するための特定更新等工事を行ってまいりました。
営業収益のうち、機構への資産引渡しに伴う道路資産完成高は前期比60.8%減の144,086百万円となりました。
以上の結果、営業収益は前期比34.9%減の414,392百万円となりました。
(営業損失)
大雪等の自然災害への対応等により管理費用が前期を上回った反面、道路資産完成原価が前期を下回ったこと等により、営業費用は前期比34.4%減の415,412百万円となり、営業損失は1,020百万円(前期は4,012百万円の営業利益)となりました。
ロ.駐車場事業
(営業収益)
都市計画駐車場及び高架下等駐車場において、お客様がご利用しやすい料金の設定による定期駐車や時間貸し駐車の営業を行ってまいりました。
営業収益は前期比2.9%増の3,197百万円となりました。
(営業利益)
主に駐車場の管理費用等の増加により、営業費用は前期比3.2%増の2,288百万円となり、営業利益は前期比2.2%増の908百万円となりました。
ハ.受託事業
(営業収益)
国、地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等を実施してまいりました。
営業収益は前期比38.2%増の26,040百万円となりました。
(営業利益)
営業費用は前期比40.6%増の25,980百万円となり、営業利益は前期比83.7%減の60百万円となりました。
ニ.その他の事業
(営業収益)
休憩所等事業として、首都高速道路上の20箇所のパーキングエリアにおいて、お客様が気軽に立ち寄れる都市型パーキングエリアの実現を目指し、八潮PAにおいて店舗をリニューアルする等、より利用しやすい施設の運営を実施してまいりました。
また、高速2号目黒線高架下賃貸施設及びトランクルーム、高速埼玉大宮線与野JCT付近の利便増進施設、社宅跡地を利用した不動産賃貸施設「トリアス新百合ヶ丘」の運営及び管理並びに当社グループが長年培ってきた技術力を活かしたコンサルティング事業等を行ってまいりました。
営業収益は前期比9.4%増の3,080百万円となりました。
(営業利益)
営業費用は前期比9.7%増の2,757百万円となり、営業利益は前期比6.9%増の323百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益16,125百万円に加え、非資金項目である減価償却費8,073百万円等の資金増加要因があったものの、仕掛道路資産の増加額4,405百万円等の資金減少要因があったことから、営業活動によるキャッシュ・フローは、55,627百万円の資金支出(前期は256,680百万円の資金収入)となりました。
なお、上記仕掛道路資産の増加額は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の増加によるものであります。かかる資産は、連結貸借対照表上は「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に、料金所施設、ETC設備等の設備投資により、投資活動によるキャッシュ・フローは、11,468百万円の資金支出(前期は7,721百万円の資金支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
道路建設関係長期借入れによる収入76,678百万円及び道路建設関係社債発行による収入79,835百万円等があった一方、機構法第15条第1項の規定に基づく債務引受けによる道路建設関係長期借入金の減少額53,373百万円及び道路建設関係社債の減少額90,000百万円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローは、15,109百万円の資金収入(前期は168,644百万円の資金支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、期首に比べ51,986百万円減少し、90,856百万円となりました。
(参考情報)
提出会社の当事業年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)における「高速道路事業営業収益、営業外収益及び特別利益明細表」は、以下のとおりであります。
(注) 本明細表は、高速道路事業等会計規則(平成17年国土交通省令第65号)第6条の規定により作成しております。
高速道路事業営業収益、営業外収益及び特別利益明細表
当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
区 分(単位:百万円)
1.営業収益
料金収入270,130
道路資産完成高144,086
受託業務収入1
その他の売上高166414,384
2.営業外収益
受取配当金898
土地物件貸付料7
雑収入0906
3.特別利益
受取補償金661
厚生年金基金代行返上益14,28114,942
高速道路事業営業収益等合計430,234

③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「① 財政状態及び経営成績の状況」において各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。
① 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に重要な影響を与える要因について
イ.高速道路事業の特性について
高速道路事業については、高速道路会社法及び機構法の規定により機構と平成18年3月31日付で締結した協定並びに特措法の規定による同日付事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けた上、道路利用者より料金を収受し、かかる料金収入から機構への道路資産賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てております。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされております。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、高速道路事業における将来の経済情勢の変動等による想定外の収入の減少や管理費用の増大に備え、積み立てることとしております。
また、高速道路事業においては、交通量の季節的な変動により上半期が下半期よりも収入が大きく、他方、補修工事等の完成が下半期に多いことから管理費用については下半期が上半期よりも大きくなる傾向にあります。
ロ.機構による債務引受け等について
既述のとおり、当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところでありますが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされております。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則として弁済期日が到来する順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは重畳的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しております。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の連結財務諸表ないし財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
② 重要な会計方針及び見積もり
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。かかる連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産、負債及び会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積もりを行う必要があります。当該見積もりについては、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っておりますが、見積もり特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積もりと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の会計方針が、当社の連結財務諸表においては重要であると考えております。
イ.仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社連結財務諸表において「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。なお、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しております。
なお、前記「① 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に重要な影響を与える要因について ロ.機構による債務引受け等について」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社の連結財務諸表には計上されないこととなります。
ロ.完成工事高の計上基準
道路資産完成高の計上については、工事完成基準によっております。
工事に係る受託業務収入の計上については、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗度の見積もりは原価比例法)を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。なお、平成21年3月31日以前に着手した工事は工事完成基準を適用しております。
ハ.退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.グループの経営成績
a 営業収益
当連結会計年度の営業収益は、合計で前期比32.5%減の446,046百万円となりました。
高速道路事業については、料金収入は、景気の緩やかな回復基調の下、平成29年3月に開通した横浜北線のネットワーク整備効果等により、前期比0.2%増の270,130百万円となりました。また、機構への資産引渡しに伴う道路資産完成高は、前期比60.8%減の144,086百万円となりました。その結果、前期比34.9%減の414,392百万円となりました。
駐車場事業については、都市計画駐車場及び高架下等駐車場における時間貸し及び定期駐車収入等が、お客様にご利用しやすい料金の設定による営業を行ったこと等により、前期比2.9%増の3,197百万円となりました。
受託事業については、前期比38.2%増の26,040百万円となりました。
その他の事業については、前期比9.4%増の3,080百万円となりました。
b 営業利益(営業損失)
当連結会計年度の営業費用は、合計で前期比32.0%減の445,775百万円となりました。
高速道路事業については、道路資産完成原価が前期を下回ったことにより、前期比34.4%減の415,412百万円となりました。
駐車場事業については、主に駐車場の管理費用等の増加により前期比3.2%増の2,288百万円、受託事業については、前期比40.6%増の25,980百万円、その他の事業については、前期比9.7%増の2,757百万円となりました。
以上により、当連結会計年度における営業利益は、合計で前期比95.1%減の271百万円となりました。その内訳は、高速道路事業が1,020百万円の営業損失、駐車場事業が908百万円の営業利益、受託事業が60百万円の営業利益、その他の事業が323百万円の営業利益となっております。
なお、セグメント別の営業収益、営業費用及び営業損益にはセグメント間取引を含んでおります。セグメント間取引の詳細については、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を併せてご参照下さい。
c 営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、土地物件貸付料66百万円等により前期比40.8%減の293百万円、営業外費用は、利息の支払い45百万円等により前期比37.6%減の84百万円となりました。
d 経常利益
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前期比91.9%減の481百万円となりました。
e 特別損益
当連結会計年度の特別利益は、厚生年金基金代行返上益15,090百万円等の計上により前期比3,233.1%増の15,852百万円、特別損失は、固定資産圧縮損108百万円等の計上により前期比67.4%減の208百万円となりました。
f 親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は前期比27.8%増の10,499百万円となりました。
ロ.資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、高速道路料金の徴収等の営業活動のほか、道路建設関係社債の発行並びに機構及び金融機関からの長期借入れを通じて実施いたしました。
当社グループの今後の資金需要として主なものは、協定に基づく機構への道路資産賃借料に加え、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる道路資産の建設資金及び事業用設備に係る設備投資資金であり、かかる資産及び設備の概要については後記「第3 設備の状況」に記載しております。

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