有価証券報告書-第99期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
2020年春、当社グループは企業理念を定めました。
「TBSグループは、時代を超えて世界の人々に愛されるコンテンツとサービスを創り出し、多様な価値観が尊重され、希望にあふれる社会の実現に貢献してまいります。」
この理念を実現していくうえで、当社グループの全員が常に心の中にとどめておくべき未来の志、お客様への大切な約束であるブランドプロミスも併せて制定しました。
「最高の“時”で、明日の世界をつくる。」
当社グループが、さまざまなフィールドで心揺さぶる“時間”をお届けし、社会を動かす起点となることを目指す。その未来への決意を表明したものです。
また、企業理念とブランドプロミスを凝縮し、お客様にTBSグループの提供価値をよりわかりやすくお伝えするために「ブランドメッセージ」を制定しました。
「ときめくときを。」
我々は、この企業理念、ブランドプロミス及びブランドメッセージをあらゆる経営活動の指針とし、新しいことにチャレンジしつつ、公正・迅速な報道と愛されるコンテンツの提供に努めるとともに、さらなる企業価値の向上を目指し、株主の皆様のご期待にお応えしてまいりたいと存じます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、企業価値を生み出す源泉としての指標である「売上高」と、本業の中で効率よく利益を生み出す指標としての「営業利益」、資本効率の向上を図る指標として「ROIC※」を重要な経営指標としています。
当連結会計年度の売上高は4,248億5千万円(前年比4.5%増)、営業利益247億5千万円(同27.1%増)、ROICは3.8%でした。2026年度の目標を連結売上高4,400億円(前年比3.6%増)、同営業利益260億円(同5.1%増)、ROICは3.8%としています。
※ROIC: Return On Invested Capital
(3) 経営環境及び対処すべき課題と当社グループの経営戦略など
当社グループの最大の課題は、予測が難しく変化が続く経営環境においても、社会に求められる企業として持続的に企業価値を向上していくことであると認識しています。こうした課題に対し、長期的な視点に立ち、将来の目指す姿として、2021年5月に「TBSグループ VISION2030」(以下「VISION2030」)を策定しました。VISION2030では、2030年度までの10年間を3つのフェイズに分け、それぞれの期間の位置付けを明確にした上で、目標達成に向けて計画を立案しています。2024年5月に、その第2フェイズである「TBSグループ中期経営計画2026」(以下「中計2026」)を発表し、2026年5月には、その一部を更新した「TBSグループ中期経営計画2026アップデート」(以下「中計2026アップデート」)を発表しました。
刻々と変わる世界情勢や人口動態、日本の放送広告市場など、当社グループを取り巻く外部環境に対し、当社グループが持つ強みと、対処すべき経営課題を明確にし、VISION2030で示した姿を目指します。
さらに、放送局には高い信頼性や公共性が求められています。TBSテレビを中核子会社に持つ当社グループとしては、コンプライアンスと人権尊重を徹底し、「マスメディアとしての社会的使命と信頼」をしっかり果たしていきます。
<当社グループを取り巻く環境と経営課題>
当社グループにとって重要なのは“コンテンツ制作力”です。メディア環境が激変していく中で、今まで以上に人々の“信頼”に応え、心や生活を豊かにする素晴らしいコンテンツを創出します。「心揺さぶるもの」すべてをコンテンツと定義し、その価値を最大化するグループになることを目指します。
具体的には、オリジナルIP(知的財産)開発を推進し、クリエイティブ力を強化していきます。そして、創ったコンテンツを無限に拡げる拡張戦略として「EDGE(Expand Digital Global Experience)」を推進します。
配信を強化してデジタルコンテンツを開拓し(Digital)、海外市場へのさらなる飛躍を追求し(Global)、ライブエンタテインメントやライフスタイルを“体験する”事業の拡大(Experience)へ当社リソースを集中していきます。
VISION2030では、拡張戦略「EDGE」によって、放送広告市場の大幅な拡大が見通せない状況下においても、成長事業領域を確実に伸長させることにより、グループ全体の成長を目指します。
とはいえ、放送事業はこの成長の土台であり、放送事業の価値向上を目指すことに変わりはありません。マスメディアとしての社会的使命と信頼をしっかり果たし、パートナーと新たな価値を提案すること、また、データマーケティング推進によるメディアパワーの進化を目指していきます。
そして、公共性や社会的使命をもつ当社グループならではのESG経営として、私たちが暮らす地球に(Environment)、社会や働く仲間に(Social)、責任企業として(Governance)「最高の“時”」を提供するため様々な施策を講じます。私たちはコンテンツを通じて、全てのステークホルダーとともに、多様な価値観が尊重される、幸福で持続可能な社会を共創していきます。
当社グループにとって重要なのは「コンテンツ制作力」であり、そこから生み出される「コンテンツIP」が企業としての価値の源泉です。
中計2026においては、当社グループ全体で多様なアイディアを生み出せる環境を整備し、企画を見極める眼を養うとともにマーケティング力を強化することで優れたコンテンツIPを選定すること、さらにテクノロジーやデザインの力で磨き上げ、より強力なコンテンツIPを生み出せる体制を構築する方針を打ち出しました。
その方針のもと、質・量ともに充実した強いコンテンツIPにレバレッジをかけ、放送だけでなく、「EDGE」領域におけるTBSの成長を加速させることで、皆さまの心の中に「時代を超えて残り続ける価値」、すなわち”Timeless Value”を追求・提供するグループを目指します。
また、私たちは、自らの手でコンテンツIPを開発するだけでなく、投資によるIPの獲得も行っていきます。2025年5月にコンテンツIPの獲得・展開等を目的とする株式会社SAND Bを設立し、株式会社ケイコンテンツを当社グループに迎えました。また、2026年1月には子会社THE SEVEN US, INC.を通じて米国の映画製作・メディア企業であるLegend Pictures, LLCへの出資、および資本業務提携契約の締結を行った他、4月には韓国のエンタテインメント企業であるCJ ENM Co., Ltdおよび配信プラットフォームを運営する株式会社U-NEXT HOLDINGSとの合弁会社(株式会社StudioMonowa)の設立を決定する等、コンテンツIPのグローバルでの開発・製作体制の確立に向けた取り組みを行っています。
さらに、当社グループのコンテンツ制作力を活用し、実社会に紐づく学びによる学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びを実現するためのエデュテインメント事業を立ち上げ、実証事業を通じた事業化に向けた取り組みを推進するなど、IPポートフォリオの強化・拡充に向けた取り組みを通じて、既存のメディア事業等はもちろん、「EDGE」領域の事業成長も加速してまいります。
中計2026で掲げる事業戦略の確実な推進と積極的な成長投資を通じて企業価値の向上を目指してまいりますが、同時に中計2026においては、資本効率を意識した経営を推進するため、ROIC(Return On Invested Capital)を経営指標として導入したことを踏まえ、中計2026アップデートではその姿勢をより明確化するため、当社グループとして中長期的に取り組む方向性を提示しました。当社グループとしては、引き続き、収益基盤の強化や成長戦略投資を通じた持続的な成長に最優先で取り組んでまいりますが、コンテンツIP等への成長投資については、営業キャッシュ・フロー拡大の連鎖を生み出すまでに一定の時間を要する性質があることも踏まえ、成長戦略投資と株主還元を適切なバランスにより推進いたします。また、事業の推進にあたっては、リスクとリターンを適切に見積もることで自己資本と負債調達のバランスを見直し、資本効率の改善に取り組みます。そして、これらをキャピタル・アロケーションとして経営管理指標とすることで、適切なリソース配分を行い、資本コストを意識した経営をより一層推進してまいります。
「TBSグループマテリアリティ」は2022年5月、当社グループの企業理念・ブランドプロミスを踏まえ、VISION2030で掲げた拡張戦略「EDGE」を実現し、ESG経営を推進する上で取り組みが不可欠な重要課題として公表したものです。
当社グループはコンテンツグループとしての企業価値の持続的向上と、持続可能な社会の実現に向けた取組を一層強化・促進するため、2021年10月に委員長を代表取締役社長とするサステナビリティ委員会を設置しました。サステナビリティ委員会は傘下に「地球環境保全」「ウエルネス」「人的資本」の3つのワーキンググループを置き、当社グループのサステナビリティ推進体制のチェックや、新たな施策の検討・提案、さらに適正な開示のあり方などを検証しています。2023年11月には人権の諸課題への対応や人権デュー・ディリジェンスを実施する「人権小委員会」、さらにサステナビリティ施策をグループ会社全体で共有・推進するための「グループサステナビリティ連絡会議」を新たに設置しました。
また、当社はTBSテレビとともに「健康経営優良法人2026(大規模法人部門(ホワイト500))」に3年連続で認定されました。民放キー局では唯一の認定局です。当社グループは、「最高の”時”で、明日の世界をつくる。」というブランドプロミスの実現に向け、「TBSグループサステナビリティ方針」のもと、「TBSグループ健康宣言」を制定し、今後も安全で働きがいがあり、創造性を発揮できる職場づくりを目指し、様々な施策に取り組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
2020年春、当社グループは企業理念を定めました。
「TBSグループは、時代を超えて世界の人々に愛されるコンテンツとサービスを創り出し、多様な価値観が尊重され、希望にあふれる社会の実現に貢献してまいります。」
この理念を実現していくうえで、当社グループの全員が常に心の中にとどめておくべき未来の志、お客様への大切な約束であるブランドプロミスも併せて制定しました。
「最高の“時”で、明日の世界をつくる。」
当社グループが、さまざまなフィールドで心揺さぶる“時間”をお届けし、社会を動かす起点となることを目指す。その未来への決意を表明したものです。
また、企業理念とブランドプロミスを凝縮し、お客様にTBSグループの提供価値をよりわかりやすくお伝えするために「ブランドメッセージ」を制定しました。
「ときめくときを。」
我々は、この企業理念、ブランドプロミス及びブランドメッセージをあらゆる経営活動の指針とし、新しいことにチャレンジしつつ、公正・迅速な報道と愛されるコンテンツの提供に努めるとともに、さらなる企業価値の向上を目指し、株主の皆様のご期待にお応えしてまいりたいと存じます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、企業価値を生み出す源泉としての指標である「売上高」と、本業の中で効率よく利益を生み出す指標としての「営業利益」、資本効率の向上を図る指標として「ROIC※」を重要な経営指標としています。
当連結会計年度の売上高は4,248億5千万円(前年比4.5%増)、営業利益247億5千万円(同27.1%増)、ROICは3.8%でした。2026年度の目標を連結売上高4,400億円(前年比3.6%増)、同営業利益260億円(同5.1%増)、ROICは3.8%としています。
※ROIC: Return On Invested Capital
(3) 経営環境及び対処すべき課題と当社グループの経営戦略など
当社グループの最大の課題は、予測が難しく変化が続く経営環境においても、社会に求められる企業として持続的に企業価値を向上していくことであると認識しています。こうした課題に対し、長期的な視点に立ち、将来の目指す姿として、2021年5月に「TBSグループ VISION2030」(以下「VISION2030」)を策定しました。VISION2030では、2030年度までの10年間を3つのフェイズに分け、それぞれの期間の位置付けを明確にした上で、目標達成に向けて計画を立案しています。2024年5月に、その第2フェイズである「TBSグループ中期経営計画2026」(以下「中計2026」)を発表し、2026年5月には、その一部を更新した「TBSグループ中期経営計画2026アップデート」(以下「中計2026アップデート」)を発表しました。
刻々と変わる世界情勢や人口動態、日本の放送広告市場など、当社グループを取り巻く外部環境に対し、当社グループが持つ強みと、対処すべき経営課題を明確にし、VISION2030で示した姿を目指します。
さらに、放送局には高い信頼性や公共性が求められています。TBSテレビを中核子会社に持つ当社グループとしては、コンプライアンスと人権尊重を徹底し、「マスメディアとしての社会的使命と信頼」をしっかり果たしていきます。
<当社グループを取り巻く環境と経営課題>

| 「TBSグループ VISION2030」の概要 |
当社グループにとって重要なのは“コンテンツ制作力”です。メディア環境が激変していく中で、今まで以上に人々の“信頼”に応え、心や生活を豊かにする素晴らしいコンテンツを創出します。「心揺さぶるもの」すべてをコンテンツと定義し、その価値を最大化するグループになることを目指します。
具体的には、オリジナルIP(知的財産)開発を推進し、クリエイティブ力を強化していきます。そして、創ったコンテンツを無限に拡げる拡張戦略として「EDGE(Expand Digital Global Experience)」を推進します。
配信を強化してデジタルコンテンツを開拓し(Digital)、海外市場へのさらなる飛躍を追求し(Global)、ライブエンタテインメントやライフスタイルを“体験する”事業の拡大(Experience)へ当社リソースを集中していきます。
VISION2030では、拡張戦略「EDGE」によって、放送広告市場の大幅な拡大が見通せない状況下においても、成長事業領域を確実に伸長させることにより、グループ全体の成長を目指します。
とはいえ、放送事業はこの成長の土台であり、放送事業の価値向上を目指すことに変わりはありません。マスメディアとしての社会的使命と信頼をしっかり果たし、パートナーと新たな価値を提案すること、また、データマーケティング推進によるメディアパワーの進化を目指していきます。
そして、公共性や社会的使命をもつ当社グループならではのESG経営として、私たちが暮らす地球に(Environment)、社会や働く仲間に(Social)、責任企業として(Governance)「最高の“時”」を提供するため様々な施策を講じます。私たちはコンテンツを通じて、全てのステークホルダーとともに、多様な価値観が尊重される、幸福で持続可能な社会を共創していきます。
| 「TBSグループ 中期経営計画2026」で掲げる事業戦略及び取組状況 |
当社グループにとって重要なのは「コンテンツ制作力」であり、そこから生み出される「コンテンツIP」が企業としての価値の源泉です。
中計2026においては、当社グループ全体で多様なアイディアを生み出せる環境を整備し、企画を見極める眼を養うとともにマーケティング力を強化することで優れたコンテンツIPを選定すること、さらにテクノロジーやデザインの力で磨き上げ、より強力なコンテンツIPを生み出せる体制を構築する方針を打ち出しました。
その方針のもと、質・量ともに充実した強いコンテンツIPにレバレッジをかけ、放送だけでなく、「EDGE」領域におけるTBSの成長を加速させることで、皆さまの心の中に「時代を超えて残り続ける価値」、すなわち”Timeless Value”を追求・提供するグループを目指します。
また、私たちは、自らの手でコンテンツIPを開発するだけでなく、投資によるIPの獲得も行っていきます。2025年5月にコンテンツIPの獲得・展開等を目的とする株式会社SAND Bを設立し、株式会社ケイコンテンツを当社グループに迎えました。また、2026年1月には子会社THE SEVEN US, INC.を通じて米国の映画製作・メディア企業であるLegend Pictures, LLCへの出資、および資本業務提携契約の締結を行った他、4月には韓国のエンタテインメント企業であるCJ ENM Co., Ltdおよび配信プラットフォームを運営する株式会社U-NEXT HOLDINGSとの合弁会社(株式会社StudioMonowa)の設立を決定する等、コンテンツIPのグローバルでの開発・製作体制の確立に向けた取り組みを行っています。
さらに、当社グループのコンテンツ制作力を活用し、実社会に紐づく学びによる学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びを実現するためのエデュテインメント事業を立ち上げ、実証事業を通じた事業化に向けた取り組みを推進するなど、IPポートフォリオの強化・拡充に向けた取り組みを通じて、既存のメディア事業等はもちろん、「EDGE」領域の事業成長も加速してまいります。
| 「TBSグループ 中期経営計画2026アップデート」の概要 |
中計2026で掲げる事業戦略の確実な推進と積極的な成長投資を通じて企業価値の向上を目指してまいりますが、同時に中計2026においては、資本効率を意識した経営を推進するため、ROIC(Return On Invested Capital)を経営指標として導入したことを踏まえ、中計2026アップデートではその姿勢をより明確化するため、当社グループとして中長期的に取り組む方向性を提示しました。当社グループとしては、引き続き、収益基盤の強化や成長戦略投資を通じた持続的な成長に最優先で取り組んでまいりますが、コンテンツIP等への成長投資については、営業キャッシュ・フロー拡大の連鎖を生み出すまでに一定の時間を要する性質があることも踏まえ、成長戦略投資と株主還元を適切なバランスにより推進いたします。また、事業の推進にあたっては、リスクとリターンを適切に見積もることで自己資本と負債調達のバランスを見直し、資本効率の改善に取り組みます。そして、これらをキャピタル・アロケーションとして経営管理指標とすることで、適切なリソース配分を行い、資本コストを意識した経営をより一層推進してまいります。
| TBSグループ マテリアリティ |
「TBSグループマテリアリティ」は2022年5月、当社グループの企業理念・ブランドプロミスを踏まえ、VISION2030で掲げた拡張戦略「EDGE」を実現し、ESG経営を推進する上で取り組みが不可欠な重要課題として公表したものです。
当社グループはコンテンツグループとしての企業価値の持続的向上と、持続可能な社会の実現に向けた取組を一層強化・促進するため、2021年10月に委員長を代表取締役社長とするサステナビリティ委員会を設置しました。サステナビリティ委員会は傘下に「地球環境保全」「ウエルネス」「人的資本」の3つのワーキンググループを置き、当社グループのサステナビリティ推進体制のチェックや、新たな施策の検討・提案、さらに適正な開示のあり方などを検証しています。2023年11月には人権の諸課題への対応や人権デュー・ディリジェンスを実施する「人権小委員会」、さらにサステナビリティ施策をグループ会社全体で共有・推進するための「グループサステナビリティ連絡会議」を新たに設置しました。
また、当社はTBSテレビとともに「健康経営優良法人2026(大規模法人部門(ホワイト500))」に3年連続で認定されました。民放キー局では唯一の認定局です。当社グループは、「最高の”時”で、明日の世界をつくる。」というブランドプロミスの実現に向け、「TBSグループサステナビリティ方針」のもと、「TBSグループ健康宣言」を制定し、今後も安全で働きがいがあり、創造性を発揮できる職場づくりを目指し、様々な施策に取り組んでまいります。