有価証券報告書-第94期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 10:33
【資料】
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【項目】
146項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
「朝日放送グループは、変化に対応しながら進化を続け、強力な創造集団として、社会の発展に寄与する」というグループの経営理念にもある通り、当社グループは、環境の変化に対応しながらも、魅力的なコンテンツを創り続け、放送を始めとする多様な手段で届け続けること、そしてそれによって社会の発展に寄与するという「総合コンテンツ事業グループ」を目指し、グループの成長を図ってきました。一昨年インターネット広告費がテレビメディア広告費を上回ったことに加え、昨年はコロナ禍の影響もあり広告市場が大きく冷え込み、東日本大震災の起きた2011年以来のマイナス成長となるなど、放送事業を中核とする当社グループにとっては非常に厳しい状況にあります。こうした中、2021年度新たに策定した中期経営戦略「NEW HOPE」では、経営理念の考え方を更に深化させ、厳しい変化の中、様々な課題に対処し、進化、成長するための戦略を立案しました。これを実現することで「総合コンテンツ事業グループ」としてこれまで以上の成長を図ってまいります。
(2) グループ中期経営戦略2021-2025「NEW HOPE」
2021年度新たにスタートした中期経営戦略「NEW HOPE」は、当社グループを取り巻く環境の変化が激しく、社会の不確実性が増していることから、財務計画中心の「中期経営計画」から成長戦略に重点を置く内容に改め、「中期経営戦略」と名称を変更しました。我々が生み出す価値とありたい姿を描き、それらを達成するための戦略集とした上で、その実践により諸課題に対処してまいります。
①NEW HOPE ビジョン
「創る、届ける、「新しいシアワセ」を」
社会の変化のスピードが激しさを増す中、グループとしてどのような価値を提供し、どのようにして「社会の発展に寄与する」のか。時代が変わり、社会や人々の生活スタイルも変わる中で、幸せのカタチも多様化していきます。いつの時代も、人に寄り添い、それぞれの時代の、それぞれの人にとっての幸せ、「新しいシアワセ」に思いを致しながら、様々なコンテンツやサービスを創り続け、届け続けていくことで、より多くの人に「新しいシアワセ」を感じてほしいと考えております。
②重点目標
グループ全体の成長のため4つの重点目標を定めました。
ⅰ.グループ全体の人材力強化と多様化の推進
人材育成による人材力の底上げ、強化を図るとともに、様々な面における人材の多様化と、多様なライフスタイルを選択できる制度を整備します。
ⅱ.放送のチカラの活用と、グループ連携の強化・深化
放送の持つリーチ力・プロモーション力を活用するとともに、グループ内のバリューチェーンを強化し、これまで以上に魅力的なコンテンツやサービスを創り出します。
ⅲ.データ利活用体制の構築とデジタル技術の活用促進
グループ内のデータを集約、利活用し、事業成長のエンジンとするとともに、デジタル領域の最新技術を積極的に活用することで、新たな働き方や新規事業開発につなげます。
ⅳ.地域創生と社会課題の解決に資する事業の創造
放送局を中核とするグループとして社会に貢献し、持続的、継続的に社会価値を生み出すことで、地域の活性化や社会課題の解決に資する事業を創造します。
これら4つの重点目標を実践し、既存事業の変革と新規事業の創出を進めることで、利益の拡大と企業価値の向上を図り、2025年度までに連結売上高1,000億円の達成を目指します。
③事業別戦略
「総合コンテンツ事業グループ」としての成長を図るため事業領域を放送事業、コンテンツ事業、ライフスタイル事業の3事業に分類し、各事業の役割を明確化することで、グループのコンテンツ、サービスの価値最大化を目指します。
ⅰ.放送事業
コンテンツビジネスも念頭に置き、放送の価値を維持・向上するとともに、プロモーション力を有効活用し、放送広告収入の強化とグループ全体の事業価値底上げを図ります。
ⅱ.コンテンツ事業
多様なニーズやデバイスに対応できる企画制作力を強化し、コンテンツ価値の最大化を図ります。また、グループ連携とM&Aなどを通じて、より効率的なバリューチェーンを構築します。
ⅲ.ライフスタイル事業
グループ連携による機会拡大とデジタル領域を活用したビジネスモデルの変革で、既存の事業を強化し、社会課題の解決をテーマとする新規事業領域に挑戦します。
④成長投資戦略
グループ成長の原動力とするため、3つの事業領域における戦略に沿った機能や資源を獲得する手段として、M&Aなどの投資を行います。
また、投資プロセスにおいては、チャンスとリスクについて十分に検討し協議を行う体制、制度を整備するとともに、管理、バックアップ体制の強化も行い、より効率的、効果的な投資を目指します。
(3)その他の対処すべき課題
①新型コロナウイルス感染拡大への対応
昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大により、当社グループにおきましても、各事業の遂行に様々な支障が生じ、収益面でも大きな影響を受けております。今後も引き続き従業員やスタッフ、出演者に対する感染対策に万全を期して業務を継続してまいります。一方で、テレワークやオンライン会議はもちろんのこと、ペーパーレス化など業務の効率化や、オフィスそのもののあり方など、働き方改革への意識が高まっており、新しい時代の働き方を構築する動きを加速しております。番組制作の現場においても、感染リスクに配慮した制作手法を模索する中で、新たな番組制作のありかたへの意識が高まりました。こうした経験を今後起こりうる災害時の放送への対応にも活かしていきたいと考えています。
②報道機関としての責務を果たすためのBCP
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、放送を通じて正しい情報の発信に努めてきましたが、今後も感染の収束に向け、従業員の安全を確保しながら、市民の健康と社会の安全のため、より一層の注意と配慮をもって、正しい情報の発信に努めてまいります。
また、南海トラフ地震など今後発生が予測される大災害時においても、コロナ禍での経験を活かし、従業員の安全を守りながら放送を途絶えさせることなく継続し、報道機関としての責務を果たしていけるように、BCP事業継続計画を整備し、体制を維持・強化してまいります。
③SDGsへの積極的な取組
「SDGs(持続可能な開発目標)」への取組は、社会の発展に寄与することを経営理念とする当社グループにとって非常に重要な課題であると考えております。
こうしたことから、2018年に国連がSDGs達成に向け立ち上げた協力推進の枠組みで、世界の主要な報道機関とエンターテインメント企業に参画、協力を呼び掛けている「SDGメディア・コンパクト」に昨年8月28日に加盟しました。ABCテレビ、ABCラジオ、スカイAをはじめとする、朝日放送グループ全社が加盟したことになります。この加盟を機に、放送、コンテンツ、ライフスタイルの各事業、グループ各社において、社会的責任を果たしていくための、時代に即した、社会課題の解決を図る事業の展開をさらに加速してまいります。

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