有価証券報告書-第85期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 9:44
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【項目】
169項目
①戦略
当社グループは、コンテンツ・カンパニーとして成長戦略を実行するうえで、人的資本を最も重要な経営資源と位置付けています。特に、IPの開発・獲得、制作・ディストリビューション、IPの多角展開からなるIPバリューチェーンを一気通貫で推進できる人材基盤は、当社グループの競争力の源泉であると考えます。その実現に向けては、多様な専門性と創造性を有する人材が、安心して能力を発揮できる環境を整備することが不可欠です。当社グループは、人権の尊重を人的資本経営の基盤とし、成長戦略の実行力を高める人材の獲得・育成、社内環境の整備及び多様な人材の活躍促進に取り組んでいます。
a. 2025年度の取り組み
2025年度においては2025年5月に公表した「改革アクションプラン」に基づき、グループ全体で人権・コンプライアンス意識の向上、心理的安全性の確保、長時間労働やハラスメント等への対応を進めました。また、役職員が人権・コンプライアンスを自らの行動指針として主体的に理解し、実践できる組織風土の構築に向けて、実践的かつ体系的な研修の実施、明確なガイドラインの策定及び周知に取り組みました。これらの取り組みは、当社グループが持続的に成長していくための人的資本経営の基盤を再構築するものです。なお、人権尊重に関する具体的な考え方及び取り組みについては、「(3) 人権に関する戦略と指標及び目標」に記載しています。
「改革アクションプラン」につきましては、当社ホームページに掲載しております。
[掲載ページ] https://www.fujimediahd.co.jp/ir/pdf/actionplan2025.pdf
b. 2026年度以降の方向性
2026年度以降は、2026年5月に公表した「Group Vision 2026-2030 Ver.1.0」(以下「本ビジョン」)に基づき、IPバリューチェーンを一気通貫で推進できる人材基盤への戦略投資を進めます。特に、IPバリューチェーンを設計・統括する人材、IPを生み出す開発人材、IPの育成・展開を強化する人材、ならびにグローバル、MD・ライセンス、データマーケティング、AI活用等を通じてIP価値を拡張・最大化する専門人材の獲得・育成を重点領域として捉えています。これらの人材基盤を強化するため、人材獲得と育成を中心に、2030年度までの5カ年で総額150億円規模の人的投資を行う方針です。
今後は、改革アクションプランで進めた人権・コンプライアンスを基盤とする職場環境の整備を継続しつつ、本ビジョンの実行に必要な人材基盤の強化に取り組みます。なお、人材戦略の詳細は「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」に記載しております。㈱フジテレビジョンでのキャリア採用強化など一部先んじて進めていますが、重点領域に掲げた人材をグループとして獲得・育成していくために、グループ人材のスキルマップの可視化などを行い、2026年度を通じて具体化を進めてまいります。
「グループビジョン 2026-2030 ver.1.0」につきましては、当社ホームページに掲載しております。
[掲載ページ] https://www.fujimediahd.co.jp/ir/pdf/groupvision2026-2030_Ver1.pdf
c. 社内環境整備方針
(ア) 多様な働き方と人材育成の基盤整備
本ビジョンでは、IPの開発・獲得、制作や多角展開を通じて、IPを多くのユーザーに届けていくことを成長戦略の重要な方向性としています。この実現に向けては、IPバリューチェーンに関わる人材自身が多様な視点や価値観を有し、意思決定や事業運営に参画することが不可欠であるとの認識のもと、当社グループでは特に管理職における多様性の確保を重要課題と位置付けています。その一環として、従業員301名以上のグループ会社において、女性管理職比率を2022年度の19%から2030年度までに30%以上とする目標を掲げ、継続的に取り組んでいます。
また当社グループでは従来、子育てや介護等の事情により休業・休職をせざるを得ない従業員を含め、多様な働き方に対応した環境整備を進めてきました。また、多様性確保に向けた人材育成方針のもと、各階層に応じた研修を実施するとともに、ハラスメント、コンプライアンス、LGBTQ等に関する研修を継続的に行っています。
㈱フジテレビジョンでは、2023年4月からパートナーシップ宣誓や事実婚など、多様なライフスタイルを認める取り組みを制度化し、慶弔や休暇等を分け隔てなく取得・活用できる環境を整備しました。これらの制度は、従業員が安心して長期的なキャリア形成を行うための重要な基盤であると考えています。また、2025年10月よりエンゲージメントサーベイを月次で実施し、定量結果を社内で共有することで、組織の健全性やその推移を可視化しています。さらに、自由記述等の定性情報も踏まえ、職場環境や業務プロセス上の課題の抽出及び改善検討につなげることで、従業員のエンゲージメント向上に活用しています。加えて、2026年2月に管理職を対象に360度フィードバックを導入し、部下からのフィードバックを通じて管理職本人の気づきや内省を促すとともに、人材育成上の課題把握やマネジメントの質の向上に役立てています。
(イ) 健康経営の推進
ワークライフバランス及び心身の健康保持・増進の観点から、㈱フジテレビジョンでは2023年3月に民間団体が主催する「男性育休100%宣言」に賛同し、2023年10月には「健康経営宣言」を発表しました。病休者の復職支援や不妊治療支援体制の整備など、社員の健康を経営の重要課題として捉えた施策を継続的に実施しています。 これらの取り組みは外部からも一定の評価を受けており、㈱フジテレビジョンは厚生労働省の「がん対策推進優良企業表彰制度」において、令和7年度の「がん対策推進優良企業」として4回目の表彰を受けました。グループ会社においても健康施策の充実を進めており、経済産業省及び日本健康会議が共同で実施する健康経営優良法人認定制度で、㈱dinos、㈱ポニーキャニオンが「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に、㈱サンケイビルが「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)」認定されました。㈱dinosは7年連続、㈱ポニーキャニオンは4年連続、㈱サンケイビルは初めての認定です。
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