有価証券報告書-第80期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/30 12:17
【資料】
PDFをみる
【項目】
107項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、人手不足やコストの上昇に対する懸念もある一方、引き続き受注、設備投資等への期待がみられ、緩やかな回復基調が続きました。
当業界におきましては、航空路線の拡充やクルーズ船寄港数の増加、査証要件の緩和に加え、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションなどの要因により、2017年の訪日外客数は前年比19.3%増の2,869万1千人で、1964年以降、最多の訪日者数となりました。
そのようななか、当社グループの経営成績は、宿泊事業において同業他社との競合激化と大型の婚礼や宴会の受注が伸び悩み、売上高では前期を下回る7,603百万円(前期比4.5%減)となりました。
費用面では、運営費用の圧縮に努めましたが、運営費用に占める人件費の割合が増えたことに加え、ホテル・アゴーラ リージェンシー堺の5周年を記念したイベント費用を計上したこと等により、結果、営業損失は31百万円(前年同期は営業利益258百万円)となりました。
営業外収益として、当社の保有する豪ドル建て資産に係る持分法による投資利益53百万円、為替差益51百万円、不動産賃貸事業の一部資産の売却に係る入金の違約金として40百万円等を計上しました。一方、営業外費用として支払利息45百万円等を計上したことにより、経常利益は70百万円(前期比56.6%減)となりました。
また、特別利益として、霊園事業の株式取得に係る有価証券報告書等の訂正に関する補償金 267百万円、賃貸借契約解約益51百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は248百万円(前期比44.8%減)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
①宿泊事業
宿泊事業部門につきましては、訪日外国人旅行者によるホテル利用は堅調に推移しましたが、新規開業ホテルや民泊等との競争が激化したため客室単価は伸び悩みました。また、ホテル・アゴーラ リージェンシー堺における大型宴会や婚礼受注が不振に終わったこと等により、売上高では前期より下回る6,945百万円(前期比4.1%減)となりました。
費用面では、運営費用の圧縮に努めましたが、慢性的な人手不足の解消と訪日外国人旅行者に対するホスピタリティー技能を持った人材の積極的な確保を行ったことにより、運営費用に占める人件費の割合が増えたことに加え、ホテル・アゴーラ リージェンシー堺の5周年を記念したイベント費用を計上したこと等により営業利益は92百万円(前期比76.1%減)となりました。
②その他投資事業
その他投資事業部門におきましては、当社が保有・運用する賃貸不動産を一部売却したことと、霊園事業において、生前の霊園取得需要が落ち着いたことによりその他投資事業部門の売上高は658百万円(前期比8.7%減)に留まりましたが、運営費用が減少した結果、営業利益は前年同期を上回る106百万円(前期比11.4%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ14百万円増加し、当連結会計年度末には1,372百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は282百万円(前連結会計年度は獲得した資金が376百万円)となりました。
これは、主として税金等調整前当期純利益392百万円、減価償却費298百万円等によるものであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は2,504百万円(前連結会計年度は使用した資金が712百万円)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出2,998百万円、有形固定資産の売却による収入480百万円によるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果獲得した資金は2,228百万円(前連結会計年度は使用した資金が161百万円)となりました。
これは、主に長期借入れによる収入2,350百万円によるものであります。