有価証券報告書-第146期(2022/12/01-2023/11/30)

【提出】
2024/02/22 12:04
【資料】
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【項目】
123項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
今後の見通しにつきましては、ホテル業界は常態化する人手不足の対応に苦慮しながらも、需要回復によりしばらくは好業績が期待できるものと推察します。一方で、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の不安等、世界経済の不確実性による景気の下振れリスクが懸念され、当社を取巻く環境は、予断を許さない状況が続くものと予想されます。
このように刻々と変化する社会情勢と経営環境下で、当社は3年後の2027年に迎える開業100周年を見据え、さらなる事業の拡大と持続的な企業価値の向上を目指し、サステナビリティ経営の加速と人的資本経営の推進により、課題解決に向けた取組みを行ってまいります。
設備面では、本館正面玄関から歩道に張り出したアーケードは、本館を象徴する重要なファザードでありますが柱脚部に腐食が見られるため、安全で耐久性を担保した新築建替えによる復元工事を進めるとともに、完成後は横浜市歴史的建造物認定の申請を行い、景観維持とクラシックホテルの付加価値向上に努めてまいります。
管理面では、人的資本経営を重視し、優秀な人財獲得と既存従業員への還元策として給与水準の整備を進めるとともに、働きやすい環境整備を目的に、本館隣接地に老朽化が進んでいる従業員棟(休憩・仮眠室、ロッカー室等)の建替えが間もなく完成予定で、3月初旬をめどに新従業員棟への移設を計画しております。
さらには、同建物の1階部分に新規事業となるホテルショップを、4月下旬に開業予定で計画を進めております。変化の激しい時代の中で、社会情勢や消費トレンドを見極める重要性が一段と高まっておりますが、不易流行の精神をもって新分野への進出で多柱経営に取組み、変化に強い会社を目指してまいります。
このほか、脱炭素による環境配慮とデジタル化による業務の効率化にも注力するとともに、社会から信頼される企業であり続けるために、人権尊重の取組みやコンプライアンス推進活動の充実と浸透に努めてまいります。
株主の皆様におかれましては、今後ともなお一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申しあげます。