有価証券報告書-第140期(平成28年12月1日-平成29年11月30日)

【提出】
2018/02/22 13:48
【資料】
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【項目】
78項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
昨年に開業90周年の記念すべき年を迎えた当社は、2017年度~2019年度までの中期経営計画をスタートいたしましたが、当社の第140期の業績は、婚礼の売上高が計画値を大幅に下回る、厳しい滑り出しとなりました。
当社は、基本方針・基本戦略は踏襲しながらも、マイルストーンの修正を図り、新たに2018年度~2020年度を対象とする、新中期経営計画を策定し、持続的な企業価値の向上と黒字転換を目指して、懸命に邁進してまいる所存でございます。
新中期経営計画実現のための基本方針と基本戦略は、以下のとおりでございます。
(1) 基本方針
①スローガン「受け継ぐ先人の思い。歴史の美学。」
②ミッション「明治の文明開化以来、西洋のホテル文化を日本において導入してきた先人たちの足跡を伝える横浜のクラシックホテルとして、歴史と伝統を継承しながら、地域の発展に貢献する。」
③ビジョン(経営の基本方針)
・日本におけるクラシックホテル文化の歴史と伝統の継承(歴史的建造物、クラシック料理など)。
・開港都市横浜の迎賓館として、地域の発展に貢献。
・クラシックホテル各社と連携して、日本のクラシックホテル文化を内外に広める。
(2) 基本戦略
①日本におけるクラシックホテル文化の歴史と伝統の継承
・50年後、100年後を見据えた施設造りを引き継ぎ推進
(本館大規模改修+耐震改修済証取得、新館改修工事)
・ホテルニューグランドファンの新規開拓強化
(神奈川県以外からの来訪促進やインバウンド施策を始動)
・ニューグランド伝統の味のスペシャルメニュー化や外販商品強化
・開業90周年(2017年12月1日)企画の推進
②開港都市横浜の迎賓館として、地域の発展に貢献
・山下公園通り会、横浜セントラルタウンフェスティバルの運営など、地域活性化施策への積極的参加
③クラッシクホテル各社(9ホテル)と連携して、日本のクラシックホテル文化を内外に広める
・クラシックホテル各社で「日本クラシックホテルの会」を結成し、勉強会、社員の相互交流、共同宣伝などを企画
新中期経営計画の数値目標は、以下のとおりでございます。
第141期
2018年11月期
(予想)
第142期
2019年11月期
(計画)
第143期
2020年11月期
(計画)
売上高5,360百万円5,574百万円5,918百万円
営業利益3百万円15百万円269百万円
来館人数58万人57万人60万人
インバウンド比率20%25%30%
修正キャッシュ・フロー570百万円780百万円790百万円

※第141期及び第142期は、新館全客室の大規模改装工事を予定しております。
※「修正キャッシュ・フロー」=営業キャッシュ・フロー + 修繕費
当社の本館建物は建造より90年が経過した今でも、創業当時の容姿を変えることなく現在に至っております。本館建物は横浜市より「歴史的建造物」に、経済産業省より「近代化産業遺産」に認定されております。また世界中の独立系の歴史的なホテルが加盟する組織「ヒストリック・ホテルズ・ワールドワイド」が毎年選ぶベスト・ヒストリック・ホテル賞(アジア/パシフィック地域)を2016年度に受賞いたしました。
本館建物をこの先さらに50年、100年ホテルの営業施設として維持していくことが最重要な経営目標と考え、損益の状況に拘らず必要な設備投資を実施いたします。
このため「修正キャッシュ・フロー」という独自の概念を数値目標としております。