有価証券報告書-第62期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
(1) 基本的な考え方
当社は、経営理念である「持続的成長」、「人間尊重」、「企業倫理の実践」を実践し、もって中長期的成長を実現するためには、最適なコーポレート・ガバナンス体制の整備が必須であるとの認識のもと、「コーポレートガバナンス規範」に基づき、内部統制システムの整備をはじめ、その充実を図っています。当社は、株主、投資家、顧客、取引先、従業員、債権者、地域社会をはじめとする当社を取り巻く多様なステークホルダーと適切に協働するととともに、最適なコーポレート・ガバナンス体制を不断に模索し、社会とお客様から求められる価値の創造を通じた、より豊かな社会づくりに貢献してまいります。
「コーポレートガバナンス規範」
(日) https://www.hitachi-capital.co.jp/hcc/company/c_governance_policy.html
(英) https://www.hitachi-capital.co.jp/hcc/english/company/governance_policy.html
当社は、かかる考え方に基づき、以下の体制を整備しております。
① 会社の機関の内容
当社は、経営の監督機能と業務執行機能の分離により、現在及び将来直面する経営課題を迅速かつ適切に解決していくとともに、経営の透明性を高めることを目的として、会社法に定める指名委員会等設置会社の機関設計を採用しています。
当社は、上記目的の実現を促進するために、下記の体制を整備しています。なお、各機関の構成員・役位等は、(2)役員の状況欄に記載のとおりです。
a 業務執行の決定の委任及び執行役会の設置
当社は、迅速な業務執行の決定を可能とし、かつ有限である取締役会のリソースを最大限に業務執行の監督ほか取締役会固有の機能に割り当てるため、効率的に権限の委任を為すこととし、会社法の許容する限りにおいて業務執行の決定に係る権限を執行役に委任しています。
加えて、執行役社長の意思決定に係る諮問機関として、執行役会を設置しています。執行役会は全ての執行役により構成され、社内規程に基づき、業務執行に関する事項(取締役会から委任を受けた業務執行の決定に係る事項を含みます。)につき多面的観点から充分な検討・審議を尽くすことを目的として、原則として月2回開催しています。なお、執行役会における審議の結果は、議案の性質に応じて取締役会に報告することとしています。
また、常勤の取締役は、業務執行の監督を目的として執行役会にオブザーバーとして臨席し、当社が現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択した理由に照らして執行役の発言・意思決定を阻害しないとの前提の下、その議事内容を聴取しています。
b 取締役会の運営
実効性ある取締役会の運営を目的として、前記aの通り、経営戦略など経営の重要事項に関する審議、及び業務執行の監督に重点を置く運営を行うこととしています。取締役会の開催に際し、社外取締役に対しては、より密度ある審議を可能とするため、議案に係る資料を可及的に早期に事前提供するよう努め、また、必要に応じて議案の説明・審議に資する関連情報の提供等を行っています。
c 委員会の組織
法定の指名・監査・報酬の3委員会の委員は、当社所定の独立性基準を充たした社外取締役(以下「独立社外取締役」という。なお、独立社外取締役の全員を東京証券取引所に対し独立役員として届出済。)によることを基本としています。ただし、委員会の職務の実効性を高める観点から、当社固有の事情に精通した社内取締役を委員とすることがあります。
なお、委員会決定の業務執行者からの独立性及び客観性を確保するため、各委員会の委員長は、独立社外取締役から選定します。
監査委員会には、監査の環境の整備及び社内の情報収集並びに業務の適正を確保するための体制の整備及び運用の状況を日常的に監視し検証することを目的として、常勤の監査委員を置くこととしています。
d 取締役のサポート体制
取締役に対する窓口対応・秘書業務等を行う部門として、取締役会室を設置しています。取締役会室は取締役に対し、取締役会及び委員会の会日に先立って議案に係る資料を提供し、必要に応じて関連情報の説明を行う等、取締役が万全の状態で取締役会及び委員会の議事に臨めるようサポートを行っています。
② コンプライアンス態勢
当社グループをとりまく関連法令及び業界自主ルール等の社会規範を遵守し、コンプライアンスの実効性を確保するため、「コンプライアンス方針」を制定し、本社のコンプライアンス統括部署において、情報の収集、遵法体制の企画・立案・推進等を行うとともに、役員及び従業員に対するコンプライアンス教育については、人事教育担当部署の策定する教育計画に則り、法務基礎教育や階層教育、専門知識教育を計画的に実施しております。
また、当社グループ従業員が、会社における違法又は不適切な行為を会社又は社外弁護士に通報できる「内部通報制度」を整備し、運用しております。
さらに、当社グループでは個人情報等の管理を徹底するとともに、割賦販売法、貸金業法等の各種業法など当社の事業に影響を及ぼす各法令について教育を徹底するなど、コンプライアンスの精神に基づき業務を遂行できる態勢を一層強化しております。
③ リスクマネジメント態勢
当社グループにおけるリスクに対する基本的な管理方針及びその方法を明確にするため、「リスクマネジメント方針」を制定しております。
当社グループの持続的な成長のためには、事業等のリスクを正確かつ的確に把握し、適正な対応を行うことが重要かつ必須であると認識しており、当社グループの事業リスク、信用リスク、コンプライアンスリスクなど様々なリスクに総合的に対応することを目的として、本社にリスク統括部署を設置し、リスクマネジメント態勢の一層の強化を図っております。
リスクマネジメント関連事項に関する統合的な審議・調査機関として、「ERM(Enterprise Risk Management)委員会」を設置し、原則として月1回開催のうえ、報告・議論・対応策等の立案を行なっています。また、営業取引の審査に関しては、金額等を考慮した基準に従い審査部門その他の機関において審査承認する旨社内規程に定め、運用しております。
(2) 内部統制システムの整備の状況
内部統制システムについては、会社法に定める事項について取締役会で決議し、整備のうえ運用しております。
その概要は以下のとおりです。
<概要図>
① 監査委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項
a 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
取締役会は、その決議により監査委員会の職務を補助すべき取締役を選定することができます。監査委員会を含む各種委員会の職務を補助するために、当社に取締役会室を置き、取締役会室に監査委員会の職務を補助すべき使用人を置きます。
b 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の執行役からの独立性に関する事項
監査委員会の職務を補助すべき取締役は、当社の執行役又はその子会社の業務執行取締役若しくは使用人を兼務することができません。監査委員会の職務を補助すべき使用人は、執行役の指揮命令に服さず、人事異動・懲戒を行うときは事前に監査委員会の同意を、人事評価・報酬等を決定するときは事前に監査委員会が選定する監査委員の同意を得ます。
c 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査委員会は、監査委員会の職務を補助すべき取締役と緊密な連携のもと職務を遂行します。監査委員会の職務を補助すべき使用人は、執行役の指揮命令に服しません。
d 取締役、執行役及び使用人が監査委員会に報告をするための体制
(a) 監査委員会の選定する監査委員及び監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人は、執行役会ほか重要な会議に出席することができます。
(b) 執行役は、特に重要な事項が発生した場合には、遅滞なく監査委員会又は監査委員会の選定する監査委員に報告します。
(c) 取締役、執行役及び担当管理職その他の使用人は、監査委員会の要求があった場合には、監査委員会に出席し、必要な資料を添えて説明します。また、前記監査委員会の選定する監査委員又は監査委員会の職務を補助すべき取締役の要求があった場合においても、同様の説明義務を負います。
e 子会社の取締役、監査役及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が監査委員会に報告をするための体制
(a) 子会社の取締役、監査役及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者は、特に重要な事項が発生した場合には遅滞なく監査委員会又は監査委員会の選定する監査委員に報告します。
(b) 監査委員会の選定する監査委員は、子会社に対して事業の報告を求め、又は子会社の業務及び財産の状況の調査を行います。
(c) 監査委員会は、グループ監査役協議会を定期的に開催し、子会社の監査の状況について報告を受けます。
f その他の監査委員会の報告に関する体制
内部通報制度に基づき是正措置等を講ずるよう指示を受けた部署は、速やかに対策を講ずるとともに当該対策の内容を遅滞なく監査委員会に報告します。
g 前記dからfの報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(a) 監査委員会又は監査委員に前記dからfの報告をした者に対し、当該報告をしたことを理由として、一切の不利益な取扱いはしません。
(b) 内部通報制度規則において、通報したことを理由として、通報者に対して一切の不利益な取扱いはしません。
h 監査委員会の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
取締役会室は、監査委員から費用の前払その他支払に関する請求があったときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査委員の職務の執行に必要でないと明らかに認められる場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理します。監査委員の職務の執行について生ずる費用の支払その他の事務は取締役会室が担当します。
i その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(a) 監査委員会は、執行役及び重要な使用人から定期的に事業の状況について聴取を実施する機会を設けるとともに、執行役社長、会計監査人とそれぞれ定期的な意見交換会を実施します。
(b) 監査委員会は、専門性を要する案件については、必要に応じ弁護士、会計監査人等に意見を求めます。
(c) 監査委員会は、会計監査人より監査計画を事前に受領し、定期的に監査実施報告を受領するほか、必要に応じて監査実施状況の聴取を行います。また、会計監査人との監査契約は、監査委員会の事前承認を必要とします。
(d) 監査委員会は、監査室及びリスク統括部署と連携して、定期的又は随時、子会社を含めた事業所等の往査を行い実態を把握しつつ、監査の実効性の向上に努めます。
② 執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制
a 執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
執行役は、次に記載の経営管理システムを用いて、事業の推進に伴うリスクを継続的に監視し、執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保します。
(a) 重要事項につき多面的な検討、審議を行うための執行役会を設置します。
(b) 取締役会における法定専決事項の他、コンプライアンス管理その他重要な意思決定事項について、取締役会、執行役の権限、責任を明確に定めます。
(c) 取締役会は、執行役の業務執行に関する重要な情報の報告を受け、これを確認するほか、内部通報制度を活用します。
(d) 反社会的勢力との関係を一切遮断し排除するため、基本方針を定め社内外に宣言するとともに、反社会的勢力に係る不祥事の未然防止と事案発生時の適正な対応を実現し、規則・体制等の整備と外部専門機関との連携を強化するなど管理・監視体制を構築します。
b 執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(a) 執行役の職務執行に係る資料の保存及び管理は、社内規則に定めます。
(b) 前記(a)に定めのない資料で、監査委員会又はその選定する監査委員が一定期間保存するのが相当と判断した場合は、その都度、資料作成責任者に指示します。
c 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a) 当社の事業推進に伴う損失の危険(以下、リスクという)の管理については、取締役会で決議した「リスクマネジメント方針」に従い、それぞれの担当部署にて、規則・ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成・配布等を行います。
(b) リスクを統合的に管理するため、本社にリスク統括部署を設置し、全社の取り組みについて進捗管理を行います。
(c) リスク管理に係る活動状況及び全社的なリスクへの対応については、執行役会において横断的に検討します。
(d) 新たに生じたリスクへの対応が必要な場合は、速やかに対応責任者となる執行役を定めます。
(e) リスクが現実化し、重大な損害の発生が予測される場合には、別途定めた「リスクマネジメント規則」により対応し、取締役会に報告します。
d 執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a) 重要事項につき多面的な検討を行うため執行役会を設置します。
(b) 執行役及び使用人が共有する長期的、中期的な目標、年度計画、予算を定め、この浸透を図ります。
(c) この目標達成に向けて、各職務分掌を担当する執行役は、具体的な目標及び権限分配を含めた効率的な達成の方法を定めます。
(d) 目標達成に係る各種情報を取り纏め、四半期業績等を取締役会に定期的に報告します。
(e) これにより、取締役会は執行役に対して改善を促し、目標達成の確度を高め、全社的な業務の効率化を実現するシステムを構築します。
e 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a) 経営理念等について、執行役社長がその精神を使用人に伝えるとともに、書面で配布して、企業倫理の実践を周知徹底します。
(b) 就業規則を社内情報共有システムに掲示し、使用人に周知徹底を図ります。
(c) 個人情報管理、輸出管理等、法令遵守活動を行う各種委員会を設置します。
(d) 社内及び社外弁護士を窓口とする内部通報制度を導入し、使用人の法令違反等の不適切な行為について、情報収集に努めます。コンプライアンス統括部署はその内容を調査し、再発防止策を担当部署と策定し、全社に徹底します。
(e) 業法、消費者保護関連法令で定める一定の有資格者として適切な人材を確保・育成し、職能に応じ適正な人員配置を行います。
(f) 業務運営の状況を把握し、その改善を図るために、内部監査を実施します。
f 子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
(a) 当社及び子会社各社は、当社グループの中期経営計画や年度予算方針を基準として子会社の経営目標の設定及び年度予算編成を行い、各子会社の役員等より定期的又は随時報告を受け、当社にて統一的に業績の管理を行います。
(b) 「取締役会規則」及び関連規程に基づき、子会社に係る重要事項について、当社取締役会等での審議の対象とします。
g 子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a) リスクの管理に係る基本的な事項を定めることを目的に「リスクマネジメント方針」を制定し、これに基づき各子会社の業態・規模等に応じたリスク管理体制を構築します。
(b) 当社監査室による定期的な内部監査を子会社に対して実施します。
h 子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a) 会社の基本業務について、子会社からの問合わせに対応できる窓口を設置の上、当社グループとして適正かつ効率的な業務を行なえる体制を構築します。
(b) 当社及び子会社各社は、当社グループの中期経営計画や年度予算方針を基準として経営目標の設定及び年度予算編成を行います。
(c) 当社役職員を子会社の取締役・監査役として派遣します。
i 子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a) 当社は、当社グループを取り巻く業法、消費者保護関連法令、その他の法令を遵守するため、方針及び規則等を定め教育を通じその実践に努めます。
(b) コンプライアンスに係る基本的な事項を定めることを目的に「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づき各子会社の業態・規模等に応じた規則を制定・運用させます。
(c) 当社及び子会社における違法又は不適切な行為をコンプライアンス統括部署又は社外弁護士に通報できる内部通報制度を導入します。
(d) 当社監査室による定期的な内部監査を子会社に対して実施します。
(e) 監査委員会は、子会社・事務所等に定期的又は随時調査を実施します。
j その他当社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(a) 当社は、企業が果たすべき社会的責任と貢献等につき、当社とその子会社からなる日立キャピタルグループ共通の経営の基本方針を定め、モラル及びコンプライアンス意識の醸成を図り、規則等を制定して、これに従った経営活動を行います。
(b) 当社は、自らの責任において健全な経済活動を妨げる行為や反社会的取引及び反社会的勢力による被害の防止、並びに個人情報及び営業秘密に関する情報の管理の適正化を実現すべく、必要な規則等を整備し、各子会社に対しては業態等を考慮した指導を行います。
(c) 上記のほか、当社とその子会社から成る日立キャピタルグループは、COSOフレームワークに基づく内部統制システムの整備運用等により、財務報告の信頼性及び業務の適正を確保します。
(d) 関係会社との取引は、事業上の制約を受けることなく、他の取引先と同様の基本契約、市場価格により行い、適正取引を確保します。
(3)各機関等の活動状況
① 取締役会の活動状況
当連結会計年度においては、取締役会を14回開催しました。
当社取締役会は、取締役会の実効性を高めるべく、少なくとも年1回の自己評価を行うこととしています。
指名委員会等設置会社である当社では、実効性のある取締役会のあり方について、法令上求められるその職責を前提として、特に、可能な事項は積極的に執行役に委任し、経営戦略など経営に係る重要な事項にリソースを割き密度の高い議論を通して、監督機能を高めていくべきであると考えています。
② 取締役会の実効性評価
a 目的及び位置づけ
当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るために「コーポレートガバナンス規範」を制定し、実効性あるコーポレートガバナンス体制の充実と監督機能の強化に努めていますが、取締役会の実効性評価はその重要な活動の要諦をなすものと位置づけております。
b 基本的な進め方
毎年1回、全ての取締役により取締役会の実効性についての評価を実施し、それに基づき取締役会において議論を行い、取締役会の実効性を高めるための改善に繋げます。検証するプロセスと課題の抽出が重要であるとの認識のもと、評価の結果を受けて取締役会が必要なアクションを取る、そして、そのアクションの結果を翌年の評価で検証するというPDCAサイクルを繰り返しながら、取締役会の実効性を継続的に高めていきます。
③ 執行役の活動状況
執行役は各管掌分野の業務執行者として、常勤にてその任にあたっています。
当連結会計年度においては、執行役会を24回開催し、重要事項につき検討を行いました。また、執行役と使用人が目標を共有し、その達成を促進するために、中期経営計画、予算方針等について、執行役が使用人と直接議論する場である「コミュニケーションロードショー」を6ヶ国において20回開催しました。
④ 監査委員会の活動状況
監査委員は、当社及び子会社の役員及び重要な使用人から随時情報収集するとともに、重要な会議に出席しています。当連結会計年度においては、監査委員会は9回開催され、監査委員は、子会社等15ヶ所に往査しました。また、当社監査委員と子会社の監査役の情報共有・連携を目的とした「グループ監査役協議会」を定期的に実施し、当連結会計年度においては4回実施しました。
(4) コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
当社議決権の33.40%を株式会社日立製作所が、23.01%を株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループが所有しておりますが、当社は、両社及びそのグループ企業から事業上の制約を受けることはなく、独自に事業活動を行っております。株式会社日立製作所の代表執行役執行役専務1名及び株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの常務執行役員1名が当社の取締役に在任しておりますが、取締役8名中、独立社外取締役が4名在任していること、及び委員会の委員長は独立社外取締役とするとともに、委員は独立社外取締役によることを基本とし、当該兼任者を除いた取締役により構成していることから、公正な経営判断を行うことができる状況にあると認識しております。
(5) 責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役(執行役を兼任しない取締役をいいます。)は、会社法第427条及び当社定款第22条の規定に基づき、取締役の職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項に従い決定される額を限度額とする責任限定契約を締結しております。
(6) 取締役の定数
当社の取締役は15名以内をおく旨定款に定めております。
(7)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数でこれを行う旨及び当該選任は累積投票によらない旨を定款に定めております。
(8)定款の定めにより取締役会決議事項とした株主総会決議事項
① 当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む)及び執行役(執行役であった者を含む)の損害賠償責任につき、法令の定める限度内で免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び執行役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするためのものです。
② 当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的かつ配当方針に照らして適切な利益還元を行うことを目的とするものであります。配当方針は、「第4 提出会社の状況 3 配当政策 (1)剰余金の配当」記載とおりです。
(9)株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、株主総会で議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当る多数をもってこれを行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、決議事項の適時適切な決議を行うことを目的とするものです。
(10)執行役社長を退任した者の処遇に関する事項
当社は、当社の経営の意思決定及び業務執行は、会社に対して会社法上の忠実義務を負い、株主、投資家をはじめとするステークホルダーにその活動や責任が明らかとなる者によってのみ行われるべきであると考えております。当社においては、経営の意思決定がステークホルダーにとって不透明な影響を受けることはなく、このことは、独立社外取締役を置く取締役会及び独立社外取締役を委員長とする三委員会によって担保されています。
他方で、執行役社長を経験した者が有する経験及び知見は、将来の当社を形づくる礎となるべきかけがえのない財産であり、これを活用するため、相談役を置くことがあります。その設置に際しては、経営の透明性確保の観点から指名委員会において決定します。
⦅相談役制度の概要⦆
① 対象者、設置する場合及び目的
当社執行役社長であった者を対象とします。
財界活動、経営陣の交代に際しての円滑な引継ぎ等を目的とします。
② 職務内容
対象者に応じて決定します。ただし、一切の経営の意思決定への関与を認めず、役員等及び使用人に対しても指揮命令を認めません。勤務形態は原則として非常勤とします。
③ 報酬
委託内容に応じた報酬を支払います。報酬の内容については、報酬委員会において必要性、妥当性及び相当性を審査し、決定します。
④ 設置の状況
上記の通りです。指名委員会は上記相談役の設置につき必要かつ適正妥当である旨判断し決定しています。また報酬の内容は、報酬委員会において委託内容に照らして必要かつ妥当な額である旨判断し決定しています。
なお、永年の当社に対する勲功を称え名誉称号を贈呈することがありますが、名誉称号保持者との間には一切の当社経営に関する委託関係、契約関係その他経営の意思決定に関与または影響しうる関係はありません。
(11)会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要
当社は、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針として、以下の事項を定めています。なお、当社はいわゆる買収防衛策は導入しておらず、また、会社法施行規則第118条3項ロ及びハに定める特別の取組みは無く、記載すべき事項はありません。
(会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要)
金融サービスを事業の中核とする当社にとって、信用力と資金調達の多様化は最も重要なことであり、なかんずく資本市場からの評価と調達はその基本というべきものと考えております。
従って、当社は株式の上場を通じて投資家・株式市場から将来の成長のための資本の提供をいただくとともに日々評価されることを通じて、より緊張感のある経営を実践することが、当社の企業価値増大のために極めて重要であると認識しております。
一方、「社会価値創造企業」を標榜する当社は、筆頭株主である株式会社日立製作所及び同社グループ会社が有する経営資源を相互に活用することが、社会の発展と人々の豊かな暮らしの実現に資する新しい価値を創造するための事業活動を行うにあたり極めて重要であると考えており、同時に、大株主である株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは、かかる事業活動を推進する上での極めて強力なパートナーであると考えております。
ついては、株式の上場を維持し、同時に両社との間に一定の資本関係を確保することは、当社の事業活動を積極的に推進しつつ、かつその適正性・公正性を担保するために必須の両輪であると認識しております。
当社は、これらの認識を踏まえたコーポレート・ガバナンスの体制整備や経営計画の策定に取り組み、全ての株主の利益の確保に努めてまいります。
(1) 基本的な考え方
当社は、経営理念である「持続的成長」、「人間尊重」、「企業倫理の実践」を実践し、もって中長期的成長を実現するためには、最適なコーポレート・ガバナンス体制の整備が必須であるとの認識のもと、「コーポレートガバナンス規範」に基づき、内部統制システムの整備をはじめ、その充実を図っています。当社は、株主、投資家、顧客、取引先、従業員、債権者、地域社会をはじめとする当社を取り巻く多様なステークホルダーと適切に協働するととともに、最適なコーポレート・ガバナンス体制を不断に模索し、社会とお客様から求められる価値の創造を通じた、より豊かな社会づくりに貢献してまいります。
「コーポレートガバナンス規範」
(日) https://www.hitachi-capital.co.jp/hcc/company/c_governance_policy.html
(英) https://www.hitachi-capital.co.jp/hcc/english/company/governance_policy.html
当社は、かかる考え方に基づき、以下の体制を整備しております。
① 会社の機関の内容
当社は、経営の監督機能と業務執行機能の分離により、現在及び将来直面する経営課題を迅速かつ適切に解決していくとともに、経営の透明性を高めることを目的として、会社法に定める指名委員会等設置会社の機関設計を採用しています。
当社は、上記目的の実現を促進するために、下記の体制を整備しています。なお、各機関の構成員・役位等は、(2)役員の状況欄に記載のとおりです。
a 業務執行の決定の委任及び執行役会の設置
当社は、迅速な業務執行の決定を可能とし、かつ有限である取締役会のリソースを最大限に業務執行の監督ほか取締役会固有の機能に割り当てるため、効率的に権限の委任を為すこととし、会社法の許容する限りにおいて業務執行の決定に係る権限を執行役に委任しています。
加えて、執行役社長の意思決定に係る諮問機関として、執行役会を設置しています。執行役会は全ての執行役により構成され、社内規程に基づき、業務執行に関する事項(取締役会から委任を受けた業務執行の決定に係る事項を含みます。)につき多面的観点から充分な検討・審議を尽くすことを目的として、原則として月2回開催しています。なお、執行役会における審議の結果は、議案の性質に応じて取締役会に報告することとしています。
また、常勤の取締役は、業務執行の監督を目的として執行役会にオブザーバーとして臨席し、当社が現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択した理由に照らして執行役の発言・意思決定を阻害しないとの前提の下、その議事内容を聴取しています。
b 取締役会の運営
実効性ある取締役会の運営を目的として、前記aの通り、経営戦略など経営の重要事項に関する審議、及び業務執行の監督に重点を置く運営を行うこととしています。取締役会の開催に際し、社外取締役に対しては、より密度ある審議を可能とするため、議案に係る資料を可及的に早期に事前提供するよう努め、また、必要に応じて議案の説明・審議に資する関連情報の提供等を行っています。
c 委員会の組織
法定の指名・監査・報酬の3委員会の委員は、当社所定の独立性基準を充たした社外取締役(以下「独立社外取締役」という。なお、独立社外取締役の全員を東京証券取引所に対し独立役員として届出済。)によることを基本としています。ただし、委員会の職務の実効性を高める観点から、当社固有の事情に精通した社内取締役を委員とすることがあります。
なお、委員会決定の業務執行者からの独立性及び客観性を確保するため、各委員会の委員長は、独立社外取締役から選定します。
監査委員会には、監査の環境の整備及び社内の情報収集並びに業務の適正を確保するための体制の整備及び運用の状況を日常的に監視し検証することを目的として、常勤の監査委員を置くこととしています。
d 取締役のサポート体制
取締役に対する窓口対応・秘書業務等を行う部門として、取締役会室を設置しています。取締役会室は取締役に対し、取締役会及び委員会の会日に先立って議案に係る資料を提供し、必要に応じて関連情報の説明を行う等、取締役が万全の状態で取締役会及び委員会の議事に臨めるようサポートを行っています。
② コンプライアンス態勢
当社グループをとりまく関連法令及び業界自主ルール等の社会規範を遵守し、コンプライアンスの実効性を確保するため、「コンプライアンス方針」を制定し、本社のコンプライアンス統括部署において、情報の収集、遵法体制の企画・立案・推進等を行うとともに、役員及び従業員に対するコンプライアンス教育については、人事教育担当部署の策定する教育計画に則り、法務基礎教育や階層教育、専門知識教育を計画的に実施しております。
また、当社グループ従業員が、会社における違法又は不適切な行為を会社又は社外弁護士に通報できる「内部通報制度」を整備し、運用しております。
さらに、当社グループでは個人情報等の管理を徹底するとともに、割賦販売法、貸金業法等の各種業法など当社の事業に影響を及ぼす各法令について教育を徹底するなど、コンプライアンスの精神に基づき業務を遂行できる態勢を一層強化しております。
③ リスクマネジメント態勢
当社グループにおけるリスクに対する基本的な管理方針及びその方法を明確にするため、「リスクマネジメント方針」を制定しております。
当社グループの持続的な成長のためには、事業等のリスクを正確かつ的確に把握し、適正な対応を行うことが重要かつ必須であると認識しており、当社グループの事業リスク、信用リスク、コンプライアンスリスクなど様々なリスクに総合的に対応することを目的として、本社にリスク統括部署を設置し、リスクマネジメント態勢の一層の強化を図っております。
リスクマネジメント関連事項に関する統合的な審議・調査機関として、「ERM(Enterprise Risk Management)委員会」を設置し、原則として月1回開催のうえ、報告・議論・対応策等の立案を行なっています。また、営業取引の審査に関しては、金額等を考慮した基準に従い審査部門その他の機関において審査承認する旨社内規程に定め、運用しております。
(2) 内部統制システムの整備の状況
内部統制システムについては、会社法に定める事項について取締役会で決議し、整備のうえ運用しております。
その概要は以下のとおりです。
<概要図>

① 監査委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項
a 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項
取締役会は、その決議により監査委員会の職務を補助すべき取締役を選定することができます。監査委員会を含む各種委員会の職務を補助するために、当社に取締役会室を置き、取締役会室に監査委員会の職務を補助すべき使用人を置きます。
b 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の執行役からの独立性に関する事項
監査委員会の職務を補助すべき取締役は、当社の執行役又はその子会社の業務執行取締役若しくは使用人を兼務することができません。監査委員会の職務を補助すべき使用人は、執行役の指揮命令に服さず、人事異動・懲戒を行うときは事前に監査委員会の同意を、人事評価・報酬等を決定するときは事前に監査委員会が選定する監査委員の同意を得ます。
c 監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査委員会は、監査委員会の職務を補助すべき取締役と緊密な連携のもと職務を遂行します。監査委員会の職務を補助すべき使用人は、執行役の指揮命令に服しません。
d 取締役、執行役及び使用人が監査委員会に報告をするための体制
(a) 監査委員会の選定する監査委員及び監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人は、執行役会ほか重要な会議に出席することができます。
(b) 執行役は、特に重要な事項が発生した場合には、遅滞なく監査委員会又は監査委員会の選定する監査委員に報告します。
(c) 取締役、執行役及び担当管理職その他の使用人は、監査委員会の要求があった場合には、監査委員会に出席し、必要な資料を添えて説明します。また、前記監査委員会の選定する監査委員又は監査委員会の職務を補助すべき取締役の要求があった場合においても、同様の説明義務を負います。
e 子会社の取締役、監査役及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が監査委員会に報告をするための体制
(a) 子会社の取締役、監査役及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者は、特に重要な事項が発生した場合には遅滞なく監査委員会又は監査委員会の選定する監査委員に報告します。
(b) 監査委員会の選定する監査委員は、子会社に対して事業の報告を求め、又は子会社の業務及び財産の状況の調査を行います。
(c) 監査委員会は、グループ監査役協議会を定期的に開催し、子会社の監査の状況について報告を受けます。
f その他の監査委員会の報告に関する体制
内部通報制度に基づき是正措置等を講ずるよう指示を受けた部署は、速やかに対策を講ずるとともに当該対策の内容を遅滞なく監査委員会に報告します。
g 前記dからfの報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(a) 監査委員会又は監査委員に前記dからfの報告をした者に対し、当該報告をしたことを理由として、一切の不利益な取扱いはしません。
(b) 内部通報制度規則において、通報したことを理由として、通報者に対して一切の不利益な取扱いはしません。
h 監査委員会の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
取締役会室は、監査委員から費用の前払その他支払に関する請求があったときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査委員の職務の執行に必要でないと明らかに認められる場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理します。監査委員の職務の執行について生ずる費用の支払その他の事務は取締役会室が担当します。
i その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(a) 監査委員会は、執行役及び重要な使用人から定期的に事業の状況について聴取を実施する機会を設けるとともに、執行役社長、会計監査人とそれぞれ定期的な意見交換会を実施します。
(b) 監査委員会は、専門性を要する案件については、必要に応じ弁護士、会計監査人等に意見を求めます。
(c) 監査委員会は、会計監査人より監査計画を事前に受領し、定期的に監査実施報告を受領するほか、必要に応じて監査実施状況の聴取を行います。また、会計監査人との監査契約は、監査委員会の事前承認を必要とします。
(d) 監査委員会は、監査室及びリスク統括部署と連携して、定期的又は随時、子会社を含めた事業所等の往査を行い実態を把握しつつ、監査の実効性の向上に努めます。
② 執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制
a 執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
執行役は、次に記載の経営管理システムを用いて、事業の推進に伴うリスクを継続的に監視し、執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保します。
(a) 重要事項につき多面的な検討、審議を行うための執行役会を設置します。
(b) 取締役会における法定専決事項の他、コンプライアンス管理その他重要な意思決定事項について、取締役会、執行役の権限、責任を明確に定めます。
(c) 取締役会は、執行役の業務執行に関する重要な情報の報告を受け、これを確認するほか、内部通報制度を活用します。
(d) 反社会的勢力との関係を一切遮断し排除するため、基本方針を定め社内外に宣言するとともに、反社会的勢力に係る不祥事の未然防止と事案発生時の適正な対応を実現し、規則・体制等の整備と外部専門機関との連携を強化するなど管理・監視体制を構築します。
b 執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(a) 執行役の職務執行に係る資料の保存及び管理は、社内規則に定めます。
(b) 前記(a)に定めのない資料で、監査委員会又はその選定する監査委員が一定期間保存するのが相当と判断した場合は、その都度、資料作成責任者に指示します。
c 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a) 当社の事業推進に伴う損失の危険(以下、リスクという)の管理については、取締役会で決議した「リスクマネジメント方針」に従い、それぞれの担当部署にて、規則・ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成・配布等を行います。
(b) リスクを統合的に管理するため、本社にリスク統括部署を設置し、全社の取り組みについて進捗管理を行います。
(c) リスク管理に係る活動状況及び全社的なリスクへの対応については、執行役会において横断的に検討します。
(d) 新たに生じたリスクへの対応が必要な場合は、速やかに対応責任者となる執行役を定めます。
(e) リスクが現実化し、重大な損害の発生が予測される場合には、別途定めた「リスクマネジメント規則」により対応し、取締役会に報告します。
d 執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a) 重要事項につき多面的な検討を行うため執行役会を設置します。
(b) 執行役及び使用人が共有する長期的、中期的な目標、年度計画、予算を定め、この浸透を図ります。
(c) この目標達成に向けて、各職務分掌を担当する執行役は、具体的な目標及び権限分配を含めた効率的な達成の方法を定めます。
(d) 目標達成に係る各種情報を取り纏め、四半期業績等を取締役会に定期的に報告します。
(e) これにより、取締役会は執行役に対して改善を促し、目標達成の確度を高め、全社的な業務の効率化を実現するシステムを構築します。
e 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a) 経営理念等について、執行役社長がその精神を使用人に伝えるとともに、書面で配布して、企業倫理の実践を周知徹底します。
(b) 就業規則を社内情報共有システムに掲示し、使用人に周知徹底を図ります。
(c) 個人情報管理、輸出管理等、法令遵守活動を行う各種委員会を設置します。
(d) 社内及び社外弁護士を窓口とする内部通報制度を導入し、使用人の法令違反等の不適切な行為について、情報収集に努めます。コンプライアンス統括部署はその内容を調査し、再発防止策を担当部署と策定し、全社に徹底します。
(e) 業法、消費者保護関連法令で定める一定の有資格者として適切な人材を確保・育成し、職能に応じ適正な人員配置を行います。
(f) 業務運営の状況を把握し、その改善を図るために、内部監査を実施します。
f 子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
(a) 当社及び子会社各社は、当社グループの中期経営計画や年度予算方針を基準として子会社の経営目標の設定及び年度予算編成を行い、各子会社の役員等より定期的又は随時報告を受け、当社にて統一的に業績の管理を行います。
(b) 「取締役会規則」及び関連規程に基づき、子会社に係る重要事項について、当社取締役会等での審議の対象とします。
g 子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a) リスクの管理に係る基本的な事項を定めることを目的に「リスクマネジメント方針」を制定し、これに基づき各子会社の業態・規模等に応じたリスク管理体制を構築します。
(b) 当社監査室による定期的な内部監査を子会社に対して実施します。
h 子会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a) 会社の基本業務について、子会社からの問合わせに対応できる窓口を設置の上、当社グループとして適正かつ効率的な業務を行なえる体制を構築します。
(b) 当社及び子会社各社は、当社グループの中期経営計画や年度予算方針を基準として経営目標の設定及び年度予算編成を行います。
(c) 当社役職員を子会社の取締役・監査役として派遣します。
i 子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a) 当社は、当社グループを取り巻く業法、消費者保護関連法令、その他の法令を遵守するため、方針及び規則等を定め教育を通じその実践に努めます。
(b) コンプライアンスに係る基本的な事項を定めることを目的に「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づき各子会社の業態・規模等に応じた規則を制定・運用させます。
(c) 当社及び子会社における違法又は不適切な行為をコンプライアンス統括部署又は社外弁護士に通報できる内部通報制度を導入します。
(d) 当社監査室による定期的な内部監査を子会社に対して実施します。
(e) 監査委員会は、子会社・事務所等に定期的又は随時調査を実施します。
j その他当社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(a) 当社は、企業が果たすべき社会的責任と貢献等につき、当社とその子会社からなる日立キャピタルグループ共通の経営の基本方針を定め、モラル及びコンプライアンス意識の醸成を図り、規則等を制定して、これに従った経営活動を行います。
(b) 当社は、自らの責任において健全な経済活動を妨げる行為や反社会的取引及び反社会的勢力による被害の防止、並びに個人情報及び営業秘密に関する情報の管理の適正化を実現すべく、必要な規則等を整備し、各子会社に対しては業態等を考慮した指導を行います。
(c) 上記のほか、当社とその子会社から成る日立キャピタルグループは、COSOフレームワークに基づく内部統制システムの整備運用等により、財務報告の信頼性及び業務の適正を確保します。
(d) 関係会社との取引は、事業上の制約を受けることなく、他の取引先と同様の基本契約、市場価格により行い、適正取引を確保します。
(3)各機関等の活動状況
① 取締役会の活動状況
当連結会計年度においては、取締役会を14回開催しました。
当社取締役会は、取締役会の実効性を高めるべく、少なくとも年1回の自己評価を行うこととしています。
指名委員会等設置会社である当社では、実効性のある取締役会のあり方について、法令上求められるその職責を前提として、特に、可能な事項は積極的に執行役に委任し、経営戦略など経営に係る重要な事項にリソースを割き密度の高い議論を通して、監督機能を高めていくべきであると考えています。
② 取締役会の実効性評価
a 目的及び位置づけ
当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るために「コーポレートガバナンス規範」を制定し、実効性あるコーポレートガバナンス体制の充実と監督機能の強化に努めていますが、取締役会の実効性評価はその重要な活動の要諦をなすものと位置づけております。
b 基本的な進め方
毎年1回、全ての取締役により取締役会の実効性についての評価を実施し、それに基づき取締役会において議論を行い、取締役会の実効性を高めるための改善に繋げます。検証するプロセスと課題の抽出が重要であるとの認識のもと、評価の結果を受けて取締役会が必要なアクションを取る、そして、そのアクションの結果を翌年の評価で検証するというPDCAサイクルを繰り返しながら、取締役会の実効性を継続的に高めていきます。
③ 執行役の活動状況
執行役は各管掌分野の業務執行者として、常勤にてその任にあたっています。
当連結会計年度においては、執行役会を24回開催し、重要事項につき検討を行いました。また、執行役と使用人が目標を共有し、その達成を促進するために、中期経営計画、予算方針等について、執行役が使用人と直接議論する場である「コミュニケーションロードショー」を6ヶ国において20回開催しました。
④ 監査委員会の活動状況
監査委員は、当社及び子会社の役員及び重要な使用人から随時情報収集するとともに、重要な会議に出席しています。当連結会計年度においては、監査委員会は9回開催され、監査委員は、子会社等15ヶ所に往査しました。また、当社監査委員と子会社の監査役の情報共有・連携を目的とした「グループ監査役協議会」を定期的に実施し、当連結会計年度においては4回実施しました。
(4) コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
当社議決権の33.40%を株式会社日立製作所が、23.01%を株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループが所有しておりますが、当社は、両社及びそのグループ企業から事業上の制約を受けることはなく、独自に事業活動を行っております。株式会社日立製作所の代表執行役執行役専務1名及び株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの常務執行役員1名が当社の取締役に在任しておりますが、取締役8名中、独立社外取締役が4名在任していること、及び委員会の委員長は独立社外取締役とするとともに、委員は独立社外取締役によることを基本とし、当該兼任者を除いた取締役により構成していることから、公正な経営判断を行うことができる状況にあると認識しております。
(5) 責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役(執行役を兼任しない取締役をいいます。)は、会社法第427条及び当社定款第22条の規定に基づき、取締役の職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項に従い決定される額を限度額とする責任限定契約を締結しております。
(6) 取締役の定数
当社の取締役は15名以内をおく旨定款に定めております。
(7)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数でこれを行う旨及び当該選任は累積投票によらない旨を定款に定めております。
(8)定款の定めにより取締役会決議事項とした株主総会決議事項
① 当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む)及び執行役(執行役であった者を含む)の損害賠償責任につき、法令の定める限度内で免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び執行役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするためのものです。
② 当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的かつ配当方針に照らして適切な利益還元を行うことを目的とするものであります。配当方針は、「第4 提出会社の状況 3 配当政策 (1)剰余金の配当」記載とおりです。
(9)株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、株主総会で議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当る多数をもってこれを行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、決議事項の適時適切な決議を行うことを目的とするものです。
(10)執行役社長を退任した者の処遇に関する事項
当社は、当社の経営の意思決定及び業務執行は、会社に対して会社法上の忠実義務を負い、株主、投資家をはじめとするステークホルダーにその活動や責任が明らかとなる者によってのみ行われるべきであると考えております。当社においては、経営の意思決定がステークホルダーにとって不透明な影響を受けることはなく、このことは、独立社外取締役を置く取締役会及び独立社外取締役を委員長とする三委員会によって担保されています。
他方で、執行役社長を経験した者が有する経験及び知見は、将来の当社を形づくる礎となるべきかけがえのない財産であり、これを活用するため、相談役を置くことがあります。その設置に際しては、経営の透明性確保の観点から指名委員会において決定します。
⦅相談役制度の概要⦆
① 対象者、設置する場合及び目的
当社執行役社長であった者を対象とします。
財界活動、経営陣の交代に際しての円滑な引継ぎ等を目的とします。
② 職務内容
対象者に応じて決定します。ただし、一切の経営の意思決定への関与を認めず、役員等及び使用人に対しても指揮命令を認めません。勤務形態は原則として非常勤とします。
③ 報酬
委託内容に応じた報酬を支払います。報酬の内容については、報酬委員会において必要性、妥当性及び相当性を審査し、決定します。
④ 設置の状況
| 氏名 | 役職・地位 | 業務内容 | 勤務形態・条件 (常勤・非常勤、報酬有無等) | 社長等退任日 | 任期 |
| 三浦 和哉 | 相談役 | 財界活動等 | 非常勤、報酬有 | 2016年3月31日 | 1年間 |
上記の通りです。指名委員会は上記相談役の設置につき必要かつ適正妥当である旨判断し決定しています。また報酬の内容は、報酬委員会において委託内容に照らして必要かつ妥当な額である旨判断し決定しています。
なお、永年の当社に対する勲功を称え名誉称号を贈呈することがありますが、名誉称号保持者との間には一切の当社経営に関する委託関係、契約関係その他経営の意思決定に関与または影響しうる関係はありません。
(11)会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要
当社は、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針として、以下の事項を定めています。なお、当社はいわゆる買収防衛策は導入しておらず、また、会社法施行規則第118条3項ロ及びハに定める特別の取組みは無く、記載すべき事項はありません。
(会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要)
金融サービスを事業の中核とする当社にとって、信用力と資金調達の多様化は最も重要なことであり、なかんずく資本市場からの評価と調達はその基本というべきものと考えております。
従って、当社は株式の上場を通じて投資家・株式市場から将来の成長のための資本の提供をいただくとともに日々評価されることを通じて、より緊張感のある経営を実践することが、当社の企業価値増大のために極めて重要であると認識しております。
一方、「社会価値創造企業」を標榜する当社は、筆頭株主である株式会社日立製作所及び同社グループ会社が有する経営資源を相互に活用することが、社会の発展と人々の豊かな暮らしの実現に資する新しい価値を創造するための事業活動を行うにあたり極めて重要であると考えており、同時に、大株主である株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは、かかる事業活動を推進する上での極めて強力なパートナーであると考えております。
ついては、株式の上場を維持し、同時に両社との間に一定の資本関係を確保することは、当社の事業活動を積極的に推進しつつ、かつその適正性・公正性を担保するために必須の両輪であると認識しております。
当社は、これらの認識を踏まえたコーポレート・ガバナンスの体制整備や経営計画の策定に取り組み、全ての株主の利益の確保に努めてまいります。