有価証券報告書-第52期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/19 13:05
【資料】
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【項目】
136項目
(5)人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の記載のように、当社は、2022年12月に公表した「企業価値向上の基本方針」において、株主の皆様の利益拡大に繋がる企業価値向上を目指し、成長戦略の推進と、純資産の圧縮による資本効率の向上を進めています。企業価値向上を持続的に向上させるためには、人材の強化が欠かせません。具体的には、「強い個の育成」と、「強固な組織基盤の構築」の2点が必要になります。
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当社の成長は、その事業の特性上、ベンチャーキャピタリストをはじめとする「個」に大きく依存します。そのため、いかにして優秀な「個」を採用し育てていくかが、事業上の大きな課題となります。当社の人材の採用・育成は、持続的な企業価値向上の実現に向けた経営・事業戦略と連動した要員計画にしたがって行っています(下図1)。特に投資部門においては、これまでも継続している新卒採用に加え、様々な経験・スキル・ポテンシャルを有するキャピタリスト人材を継続的に採用しています(下図2)。加えて、当社が培ってきた独自のキャピタリスト育成モデルにより、良質な投資を実現する強い「個」を育成していきます(下図3)。
また、当社および、投資先を取り巻く環境も、大きく変化をしています。そのため、キャピタリストだけではなく、投資先支援やファンド運用、コーポレート分野など、各領域においてもプロフェッショナル人材の採用・定着・育成も重要となり、力をいれています(下図4)。こうした多様な強い「個」を持つ優秀な人材の採用・定着・育成には、人事制度をはじめとする評価・処遇等の仕組みも重要な要素です(下図5)。
加えて、ファンドパフォーマンスの向上を支える組織力・仕組みの構築も欠かせません。組織としてのナレッジ蓄積・共有や経営の効率化等の仕組み作りは、個の成長も促し、組織として持続可能性を高めます。また、組織としての対応力の強化は投資事業において高い付加価値を生み出すことに繋がると考えます(下図6)。
さらに、多様な「個」の力を最大化し、「個」の力を最大限発揮し続けられるようにするためには、働く環境づくりも重要です。社員のモチベーションを高め、心身ともに健康的に働き続けることができ、ライフステージの変化にも対応できる体制や仕組みの構築も、当社が取り組んでいる重点事項です(下図7)。
強い「個」の育成と、強固な組織基盤構築に向けて欠かすことのできない要素が、パーパス・ミッション・バリュー・アイデンティティに表現されるカルチャーの醸成・浸透です。様々なバックグラウンドを有する多様な人材の集団が、一丸となって高いパフォーマンスを発揮するためには、共通するカルチャーを醸成し、浸透させていくことが欠かせません(下図8)。
このような取り組みを通じ、強い「個」と、強固な組織基盤の構築を実現することで、持続的な企業価値の向上とパーパスの実現に努めてまいります。
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①経営・事業戦略と連動した要員計画
2022年12月公表の「企業価値向上の基本方針」に基づき、将来的な成長を見据えた事業戦略の実現に向け、各部門の計画のもと、必要な採用と育成を行っています。
②多様なキャピタリストの採用
投資部においては、以前より行ってきた新卒採用を継続して行い、ポテンシャルの高い人材を確保しています。採用にあたっては当社の事業への適性はもとより、アイデンティティやパーパス等に共感し、強いコミットメントを持つ人材であることを重視しています。そのため採用プロセスも、作りこまれたプログラムのインターンシップを複数回実施するなど、より丁寧に行っています。並行して、キャピタリストの中途採用も積極的に進めています。多様なバックグラウンドをもつ人材が、その経験やスキルを活かし強い「個」の力を発揮してもらうことで、組織全体が環境や価値観の変化に対応し、パフォーマンス向上につながるものと考えています。
また、即戦力人材を重視し、プロフェッショナル人材の採用を行ってきたバイアウト投資部門(事業投資部)においても、若手人材の採用・育成方針を打ち出し、採用活動を行っていきます。新卒採用を中心とし、組織的なベンチャーキャピタルとしての歴史をもつ当社の強みや経験値を、ここでも活かしつつ取り組みを進めます。
当社ではこうした多様性を確保していることを示す指標として、女性社員比率を3分の1以上にすること、全管理職数に占める女性管理職の割合(女性管理職比率)を2割以上にすること(いずれも2025年3月末まで)及び管理職全体における中途採用者の管理職の割合を3分の1以上確保していくことを目標としています。
③独自のキャピタリスト育成
長年にわたり新卒採用を継続してきたことから、様々な経験値が蓄積されており、若手社員の育成モデルもその一つと言えます。若手社員には、一人ひとりにインストラクターがつき、投資担当として独り立ちするまでをサポートする体制をとっています。新卒として入社後は実戦的なプログラムも組み合わせた形で基礎的な研修を実施します。その後はOJT中心で育成していきますが、要所では様々なテーマでのOff-JT研修も絡めながら早期の成長を促しています。インストラクターは週次でのミーティングでインストラクティの状況を共有し、随時、課題発見・解決、育成ノウハウの共通化を図るなど、育成システムの進化に取り組んでいます。加えて、中堅社員に対しても、経験豊富なキャピタリストがメンターとしてサポートを行い、より強い「個」への成長を促進し、パフォーマンス向上につなげています。また、当事業年度には投資部にHRBP(Human Resource Business Partner)機能を設け、事業戦略に基づく採用や育成・評価の仕組みの高度化に向けた取り組みを開始しています。
④各領域におけるプロフェッショナル人材の採用・定着・育成
投資先支援(ビジネスディベロップメント)部門、ファンド運用部門、管理部門においても性別、年齢、国籍を問わず、プロフェッショナル人材の採用・育成を進めています。投資先支援においては、投資先企業の成長ステージによって必要とされる支援が異なり、Sales&Marketing、人材採用、バックオフィス構築等それぞれの領域において、スペシャリストが在籍し投資先企業の状況に適した支援を行う体制を構築しています。
ファンド運用部門は環境変化に対応しつつ、継続的にリスクマネーを調達・運営する役割をもち、当社事業の根幹を支える部門であることから、既存メンバーが築いてきたステークホルダーとの関係性をはじめ様々な経験値を受け継ぐプロフェッショナル人材の採用・育成を行っています。管理部門においても、常に進化しつつ、全社の高いパフォーマンスを支えるために、高い専門性や豊富な経験を持つプロフェッショナル人材の採用を行っています。
⑤評価・処遇、サクセッション
当社では、多様なバックグラウンドがある人材の確保やリテンション、社員に対する処遇の適正化等を目的として、2024年1月に人事制度の改定を行いました。評価グレード毎の期待役割をより明確にし、成果連動報酬の上限引上げ等により成果に報いる設計としました。また、当社の強みである組織力・カルチャーの維持・発展のため、当社のバリューを軸とした行動評価指標も新たに加えています。
また、次世代を担うマネジメント系の人材層の形成を目的としたサクセッションも継続して行っています。
⑥ファンドパフォーマンスの向上を支える組織力・仕組みの構築
少数精鋭の組織で最大の利益を生むためには、高い専門性を有する各事業部の業務の形式知化、効率化、ノウハウの伝承等の仕組みの構築、事業部間の適切な連携を促す仕組みの構築を始めとする強固な組織基盤の構築が欠かせません。各事業部門における業務プロセス課題について整理を行い、ITを活用した生産性の向上や知的資本の蓄積・活用促進を行うべく、取り組みを開始しています。
⑦高いモチベーションで心身ともに健康的に働き続けられる環境づくり
フルフレックスタイム制、開放的なオフィスでのフリーアドレス、リモートワークの推進、副業の推奨など多様な人材が活き活きと働けるための取り組みを継続的に行っています。コロナ禍以前よりシステム環境の整備、ペーパーレス化が進んでおり、フレックスタイム制・リモートワークを併用することで、業務の継続性を保ち、パフォーマンスを支えることができる体制となっています。より働きやすい環境を整えていくことは、社員のエンゲージメントを高めると同時に、優秀人材の獲得・育成、強い「個」の集団形成に直結し、その結果として全体のパフォーマンス向上につながるものと考えています。
また、社員一人ひとりが能力を発揮するためには、心身ともに健康であることが重要であり、健康面においても各種施策に取り組んでいます。産業医・保健師と連携し、個別面談や健康関連情報の発信、健康診断受診率100%の継続を目標に、早期受診の促進と受診後のフォローも積極的に行っています。2023年4月に健康優良企業として「銀の認定」を受け、2024年3月には「健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)」の認定を取得しました。継続して健康経営に資する各種取り組みを進めています。
人事制度面では育児・介護休業制度等を整え、課題である男性社員の育児参加については育児休業や配偶者出産休暇の活用を促し、長期間の育児休業実績も出ています。
⑧強みを継続させるカルチャーの醸成・浸透
当社は1973年の設立以来、常に業界をリードする気概を持ちながら事業を継続してきました。2023年2月に策定したパーパス「挑戦への投資で、成長への循環をつくりだす」や当事業年度に更新したバリューを切り口に、当社の永続的な強みを浸透させる「カルチャー醸成」の取り組みを継続的に行っています。新卒採用とともに近年の積極的な中途採用により、多様なバックグラウンドを持つ社員が融合しつつ個々の力を発揮していますが、改めて当社の強みやカルチャーを認識し共有することで、より一層のシナジー効果を生みだそうとしています。各種ワークショップの実施や、OB・OGとのアルムナイ活動などを通じ、当社が50年にわたり培ってきた価値観や強みに触れると同時に、再認識することで、社員一人ひとりが高いパフォーマンスを出せるよう、各種取り組みを進めています。
●人的資本(人材の多様性を含む)に関する指標及び目標
・女性社員比率を2025年3月末までに3分の1以上にすること
2024年3月末実績:27.8%
・全管理職数に占める女性管理職の割合(女性管理職比率)を2025年3月末までに2割以上にすること
2024年3月末実績:15.4%
・管理職全体における中途採用者の管理職の割合を3分の1以上確保
2024年3月末実績:50.0%

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