有価証券報告書-第51期(2022/04/01-2023/03/31)
(2)戦略
当社のサステナビリティに対する取り組みは、①企業としてのESGの取り組みの強化と、②事業を通じたサステナビリティへの貢献の2種類に分けられます。当社のみならず、投資という事業を通じて投資先企業がもたらす影響についても積極的に関与していくことで、サステナブルな社会への貢献に努めていきます。

①企業としてのESGの取り組みの強化
当社は、パーパス実現に向け、さまざまなサステナビリティに関する課題の中でも、特に環境、社会、ガバナンスについて以下の課題を認識し、取り組みを行ってまいります。
●E(Environment):当社では、環境を重要な社会課題と認識し、自社の環境負荷低減を推進します。効率的なオフィス運用、積極的なリモートワークの推進などを通じて、エネルギー使用量の削減及び温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。社内会議での紙資料の配付・保管を原則廃止し、ペーパーレス化を徹底するとともにクラウド化を進め、2018年2月の本社オフィス移転を機に、フリーアドレス制を導入しました。また、当社は2023年5月に、金融安定理事会(Financial Stability Board)によって設立された気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force оn Climate-related Financial Discrosures。以下、TCFD)が策定した気候関連財務情報開示タスクフォースによる提言(以下、TCFD提言)へ賛同することを決定しました。今後、必要なデータの収集と分析を行い、TCFD提言に沿ったリスクの評価・管理や情報開示の拡充に取り組んでまいります。
●S(Social):当社の事業の本質は、社会課題を解決する有望企業の発掘と投資、投資後の対話を通じた成長支援とEXITです。また、長年培った豊富なリソースと多くの企業との幅広いネットワークを活かし、起業家と大企業とのマッチングや新事業開発に関する企業との勉強会、スタートアップ向けの経営人材支援事業等の、様々な取り組みを行っています。このように投資事業を通じてスタートアップエコシステムの発展に貢献し、社会及び経済を循環させることで持続的な社会の実現を目指します。このため、投資事業を支えるための人材育成と組織基盤を重視する人材戦略を進めています。例えば、「強い個の育成」のために、当社独自のキャピタリスト育成ノウハウを活用し、パートナーを中心とした採用・育成体制の構築、インストラクター制度やメンター制度の充実を図っています。また、「組織基盤の発展」のために、中途採用の強化や人事制度の継続的な見直し、マネジメントの育成強化、当社のパーパスを軸とした社内カルチャー浸透プロジェクトを実施しています。また、フルフレックスタイム制やリモートワークによる柔軟な働き方を推進し、育児・介護等の支援制度と合わせて、両立しやすい環境を整えています。従業員の心身の健康にも配慮し、各種施策を実施するとともに社内交流を促進する制度等を通じて、より働きがいのある職場作りに努めています。
●G(Governance):ベンチャー投資・バイアウト投資というリスクの高い事業を営む当社にとって、経営のガバナンスを高め、公正で迅速な意思決定を行うことは非常に重要です。当社はこれまで、経営の独立性、株主の皆様との価値共有、資本効率の向上と成長戦略推進等のテーマで、毎年段階的にガバナンスの強化を進めてきました。具体的には、2015年6月に監査等委員会設置会社へ移行して以降、取締役会での社外取締役比率の向上、女性取締役の選任、指名・報酬委員会の設置などを実施してきました。また、2021年3月期には、資本効率の観点から、投資活動の継続に必要な資金を明示し、それを超える部分は株主還元を検討する方針を決め、自社株買いを実施しました。さらに、2022年11月には「企業価値向上の基本方針」を策定し、この実現に向けて組織基盤を強化するとともに、事業を通じたサステナビリティへの貢献の施策に取り組んでいます。
②事業を通じたサステナビリティへの貢献
事業を通じたサステナビリティへの貢献に関しては、投資先企業のESGの取り組みの強化と、投資先企業の事業を通じたサステナビリティへの貢献の2種類があります。
●投資先企業のESGの取り組みの強化
当社の投資先となる企業には、環境・社会・ガバナンスへの取り組みに関して様々なリスクが内在しています。特にシード・アーリーステージのスタートアップにおいては、経営リソースが限られているため、自社のみでESGリスクを改善することが困難なケースも少なくありません。そのため、当社では投資前・投資後のタイミングにおいて、投資先企業のESGリスクの見極めとESGの取り組みの強化に向けた活動を行っています。
投資前においては、起業家・企業・事業の各要素において、ESGのリスクが対応可能な範囲であるかを見極めるため、デュー・デリジェンスに力を入れています。投資調査に関する専門チームを組成したうえで、投資委員会においても十分な議論を行い、ESGリスクの高い企業に対して投資を行わないように努めています。
投資後においては、投資先の企業活動のモニタリングとESGリスクの対応支援に取り組んでいます。半期に1度、すべての投資先企業を対象としたサステナビリティチェックを行い、ESGに関するリスクを未然に洗い出します。潜在的なリスクが認められる投資先企業に対しては、個別に啓蒙活動や各種支援を行い、ESGリスクの最小化に努めています。
●投資先の事業を通じたサステナビリティへの貢献
当社は「すべての投資先企業が、事業を通じてサステナビリティに貢献している」と考えています。投資対象となる有望企業の発掘の際には、これらの企業の「事業が社会的意義を有しているか」や「事業が社会課題の解決に貢献し得るか」も考慮し、この社会的意義の実現こそが、サステナブルな社会への貢献だと捉えています。
近年は、サステナビリティに対して直接的に貢献する投資先企業も増えてきました。地球規模の課題である「脱炭素社会の実現」に寄与する事業や、ニューノーマルと呼ばれる新たな生活様式への対応を支えるデジタルを基盤とした事業などがその代表例です。
当社は、投資対象を特定の業種・領域に限定しない方針であり、「ESGの観点で、脱炭素社会や社会課題の解決に直接的に貢献する企業」に投資対象を限らないことは今後も変わりません。社会に未だ見ぬ価値を見出し、社会的意義を実現する事業への投資を継続することで、投資先企業を通じた持続可能な社会の実現を目指していきます。
当社のサステナビリティに対する取り組みは、①企業としてのESGの取り組みの強化と、②事業を通じたサステナビリティへの貢献の2種類に分けられます。当社のみならず、投資という事業を通じて投資先企業がもたらす影響についても積極的に関与していくことで、サステナブルな社会への貢献に努めていきます。

①企業としてのESGの取り組みの強化
当社は、パーパス実現に向け、さまざまなサステナビリティに関する課題の中でも、特に環境、社会、ガバナンスについて以下の課題を認識し、取り組みを行ってまいります。
●E(Environment):当社では、環境を重要な社会課題と認識し、自社の環境負荷低減を推進します。効率的なオフィス運用、積極的なリモートワークの推進などを通じて、エネルギー使用量の削減及び温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。社内会議での紙資料の配付・保管を原則廃止し、ペーパーレス化を徹底するとともにクラウド化を進め、2018年2月の本社オフィス移転を機に、フリーアドレス制を導入しました。また、当社は2023年5月に、金融安定理事会(Financial Stability Board)によって設立された気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force оn Climate-related Financial Discrosures。以下、TCFD)が策定した気候関連財務情報開示タスクフォースによる提言(以下、TCFD提言)へ賛同することを決定しました。今後、必要なデータの収集と分析を行い、TCFD提言に沿ったリスクの評価・管理や情報開示の拡充に取り組んでまいります。
●S(Social):当社の事業の本質は、社会課題を解決する有望企業の発掘と投資、投資後の対話を通じた成長支援とEXITです。また、長年培った豊富なリソースと多くの企業との幅広いネットワークを活かし、起業家と大企業とのマッチングや新事業開発に関する企業との勉強会、スタートアップ向けの経営人材支援事業等の、様々な取り組みを行っています。このように投資事業を通じてスタートアップエコシステムの発展に貢献し、社会及び経済を循環させることで持続的な社会の実現を目指します。このため、投資事業を支えるための人材育成と組織基盤を重視する人材戦略を進めています。例えば、「強い個の育成」のために、当社独自のキャピタリスト育成ノウハウを活用し、パートナーを中心とした採用・育成体制の構築、インストラクター制度やメンター制度の充実を図っています。また、「組織基盤の発展」のために、中途採用の強化や人事制度の継続的な見直し、マネジメントの育成強化、当社のパーパスを軸とした社内カルチャー浸透プロジェクトを実施しています。また、フルフレックスタイム制やリモートワークによる柔軟な働き方を推進し、育児・介護等の支援制度と合わせて、両立しやすい環境を整えています。従業員の心身の健康にも配慮し、各種施策を実施するとともに社内交流を促進する制度等を通じて、より働きがいのある職場作りに努めています。
●G(Governance):ベンチャー投資・バイアウト投資というリスクの高い事業を営む当社にとって、経営のガバナンスを高め、公正で迅速な意思決定を行うことは非常に重要です。当社はこれまで、経営の独立性、株主の皆様との価値共有、資本効率の向上と成長戦略推進等のテーマで、毎年段階的にガバナンスの強化を進めてきました。具体的には、2015年6月に監査等委員会設置会社へ移行して以降、取締役会での社外取締役比率の向上、女性取締役の選任、指名・報酬委員会の設置などを実施してきました。また、2021年3月期には、資本効率の観点から、投資活動の継続に必要な資金を明示し、それを超える部分は株主還元を検討する方針を決め、自社株買いを実施しました。さらに、2022年11月には「企業価値向上の基本方針」を策定し、この実現に向けて組織基盤を強化するとともに、事業を通じたサステナビリティへの貢献の施策に取り組んでいます。
②事業を通じたサステナビリティへの貢献
事業を通じたサステナビリティへの貢献に関しては、投資先企業のESGの取り組みの強化と、投資先企業の事業を通じたサステナビリティへの貢献の2種類があります。
●投資先企業のESGの取り組みの強化
当社の投資先となる企業には、環境・社会・ガバナンスへの取り組みに関して様々なリスクが内在しています。特にシード・アーリーステージのスタートアップにおいては、経営リソースが限られているため、自社のみでESGリスクを改善することが困難なケースも少なくありません。そのため、当社では投資前・投資後のタイミングにおいて、投資先企業のESGリスクの見極めとESGの取り組みの強化に向けた活動を行っています。
投資前においては、起業家・企業・事業の各要素において、ESGのリスクが対応可能な範囲であるかを見極めるため、デュー・デリジェンスに力を入れています。投資調査に関する専門チームを組成したうえで、投資委員会においても十分な議論を行い、ESGリスクの高い企業に対して投資を行わないように努めています。
投資後においては、投資先の企業活動のモニタリングとESGリスクの対応支援に取り組んでいます。半期に1度、すべての投資先企業を対象としたサステナビリティチェックを行い、ESGに関するリスクを未然に洗い出します。潜在的なリスクが認められる投資先企業に対しては、個別に啓蒙活動や各種支援を行い、ESGリスクの最小化に努めています。
●投資先の事業を通じたサステナビリティへの貢献
当社は「すべての投資先企業が、事業を通じてサステナビリティに貢献している」と考えています。投資対象となる有望企業の発掘の際には、これらの企業の「事業が社会的意義を有しているか」や「事業が社会課題の解決に貢献し得るか」も考慮し、この社会的意義の実現こそが、サステナブルな社会への貢献だと捉えています。
近年は、サステナビリティに対して直接的に貢献する投資先企業も増えてきました。地球規模の課題である「脱炭素社会の実現」に寄与する事業や、ニューノーマルと呼ばれる新たな生活様式への対応を支えるデジタルを基盤とした事業などがその代表例です。
当社は、投資対象を特定の業種・領域に限定しない方針であり、「ESGの観点で、脱炭素社会や社会課題の解決に直接的に貢献する企業」に投資対象を限らないことは今後も変わりません。社会に未だ見ぬ価値を見出し、社会的意義を実現する事業への投資を継続することで、投資先企業を通じた持続可能な社会の実現を目指していきます。