有価証券報告書-第39期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 15:01
【資料】
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【項目】
173項目
① 戦略
「(1)サステナビリティ全般 ② 戦略」に記載の通り、マテリアリティの一つとして「ひとりひとりの創造性を発揮し新たな価値を創出」を設定しております。これに関連し、「健康経営の推進」「高い専門性を持つプロフェッショナル人材の育成」、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」に取り組んでいます。
(健康経営の推進)
当社では「従業員は無限の可能性を秘めた最大の資産」であると考え、従業員の健康増進活動においては人事部門、統括産業医など専門的な産業保健スタッフ、事業所の衛生管理者、労働組合、健康保険組合の連携により推進してきました。2022年度からはSDGs委員会を通じた全社的な推進体制に移行するとともに、2022年9月には健康経営宣言を制定し、さらに踏み込んだ健康増進活動の取り組みを進めています。2023年、2024年と2年連続で、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人認定制度」において「健康経営優良法人」(大規模法人部門)に認定されております。
健康経営の推進に関する主な取り組み(実績・目標数値)は以下のとおりです。
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(高い専門性を持つプロフェッショナル人材の育成)
当社は、付加価値の高いサービスの提供には、当社の価値観を理解した専門性の高い人材を育成することが重要であるとの認識のもと、目指す姿の実現に向けて、人的資本への投資を行い、人材の獲得・育成とともに付加価値の源泉となる経営の基本理念の浸透に取り組んでいます。主な取組には、「多様な人材獲得」「人材育成プログラム」「マネジメント人材の育成」「DX(デジタルスキル強化)人材の育成」があります。
・「多様な人材獲得」:優秀な新卒、中途・経験者の採用と定着に向け、当社への理解を促進するため、冊子等の紙面では伝えきれない魅力を動画でわかりやすく紹介するコンテンツの拡充を図っています。また、新卒向けでは、就業レディネスの向上に向けた内定者研修や配属前研修を実施し、入社後の定着率向上を図っています。中途・経験者採用においては、多くの採用が必要な受託業務のオペレーター向けに、自社サイト「Work it!」を中心とした採用活動を展開しています。
・「人材育成プログラム」:多種多様な業務において社員ひとりひとりが能力を最大限発揮し、自発的に成長し続けられるよう、さまざまな仕組みを整備しています。また、テレワークの進展や若年層を中心とした学習スタイルの変化などを踏まえ、各種研修のオンライン化や、マイクロラーニングなど動画コンテンツの拡充に取り組んでいます。
<400以上の社内研修講座>社員ひとりひとりのレベルに応じて成長できるよう、ITスキルや業務スキル、選択型ビジネススキル研修など400以上の必須型・選択型・任意型のプログラムを用意し、社員のキャリアアップ・スキルアップを支援しています。
<専門技術研修>専門的な人材を育成するため専門技術研修も充実させており、ITエンジニアリング、CADエンジニアリング、Webエンジニアリング、プランナー、マーケティングなど、サービスごとに異なる高度な専門技術を習得するための研修制度を設けています。
・「マネジメント人材の育成」:サステナブルな経営・事業を支えるマネジメント人材の育成に向けて、各種人材育成プログラムの整備・拡充を図っています。
<選抜型次世代人材・リーダー育成>グループ経営や本格的なグローバル展開を担う次世代リーダーの輩出を目的とした制度を整備しています。新卒・中途を問わず次世代を担う人材を選抜し、社内外でのマネジメント教育、キャリア支援、役員層による面談や共に組織の未来を考える機会などを提供しています。
<管理職・マネジメント研修>マネジメント品質の担保に向けて、管理職(課長職以上)に必要とされるスキルを定義するとともに、組織運営に必要な標準的知識の習得や、経営理念および規則・制度を正しく理解し適切な組織運営を行うための研修プログラムを構築し、提供しています。
<キャリアコンサルティング>社員の成長支援および組織活性化を目的に「キャリアコンサルティング窓口」を設置しています。「将来に漠然と不安がある」、「自分の適性とキャリアの方向性がわからない」といった不安の整理と自律的なキャリア形成を支援しています。
<経営の基本理念の共有・浸透>創業時から50年以上にわたって受け継がれている当社の理念や価値観の共有・浸透を目的としたプログラムを取り入れています。「お客様満足第一主義」「people & technology」「現場主義」など、全社員共通の指針となる経営の基本理念の共有と理解を通じて、社員ひとりひとりの成長と当社の持続的成長を目指します。
・「DX(デジタルスキル強化)人材の育成」:企業のDXの動きが加速する中、より重要性が高まるDX人材の輩出に向け、2018年より始めた新卒社員向け・既存社員向けのデジタル教育研修プログラムを運用しています。新卒社員向けには、従来の新卒研修制度にデジタルスキル強化研修を導入し、既存社員向けには顧客における課題解決の提案や自社サービス開発等の事業拡大、競争力向上に向け、経産省デジタルスキル標準に則ったDXリテラシーの習得、DX・IT・AI領域の基礎知識習得に関する研修プログラムを用意しています。
また、従業員エンゲージメント向上の取り組みとして、2020年より、全正社員と役員を対象としたエンゲージメント調査(eNPS)を実施しています。2022年の調査では、満足度が低い結果となったものとして、「キャリアパスを描ける」、「能力・スキルを高められる」、「事業戦略に共感できる」への対応が最優先課題であることが明らかになりました。この結果を踏まえ、引き続き、会社のビジョンの共有と、社員個人のキャリアパスの明確化のためのコミュニケーションを継続的に推進していくために、当社経営に対する従業員の理解促進、意識向上に向け「社員向け決算説明会」の開催や、従業員と経営陣の直接の対話の機会を設けるため、全国でタウンホールミーティングを開催し、積極的なコミュニケーションを図っています。また、人事制度の改革にも着手していきます。従業員エンゲージメント向上を顧客ロイヤルティの向上につなげ、最終的には事業成長につなげていきます。
(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I))
当社では、重要な経営戦略の一つとしてダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進してきました。今後、ますます激変する社会環境に伴い、お客様のニーズもさらに多様化することが予想されます。常にお客様の期待を超えるサービスを提供するためには、性別、年齢、国籍、性的指向・性自認、障がいの有無など、多様なバックグラウンドを持った社員ひとりひとりがいきいきと、最大限の力を発揮できる職場環境と仕組みづくりが重要です。それは、社員に対して平等に支援するだけでなく、「個」の違いにも目を向け、活躍の機会を公平に提供することです。当社の持続的な成長のため、そして、お客様、社会へのさらなる貢献を目指し、「公平性(Equity)」を追求し、「D&I」から「DE&I」へ進化させて取り組んでいます。
具体的には、以下の5つの重点取り組み領域にてDE&Iを推進しています。
ⅰ.ジェンダー平等
当社では、2007年10月に専任組織を設置し、2015年度からは、新たに全社横断の「女性活躍・働き方向上プロジェクト」を発足し、全社をあげて取り組みを強化しました。KPIを達成するために各部門で具体的なアクションプランに落とし込み、毎年報告会を実施しています。全社や各部門の状況を可視化し共有することで、意識浸透がはかられ、取り組みが加速しました。
また、両立支援の取組として、女性のライフイベントに係わらず仕事と生活を両立させ、活躍し続けることだけでなく、全社員が、仕事と生活を両立させながら最大限に能力が発揮できる環境を目指し、取り組みを進めています。また、男性育児参画に資する施策として、男性の育児休業の取得を勧奨(両立支援ハンドブック内容拡充、ロールモデル拡充、管理職向けeラーニング拡充)、夫婦(他社勤務の方を含む)で参加可能なセミナーの開催などを実施し、性別に関係なく働きやすい環境作りに取り組んでいます。
当社の行動計画(KPI)は下記のとおりです。
実施期間目標結果
第1回2016年4月1日から2021年3月31日までの5年間2020年度までに女性管理職比率を、2015年度比1.6倍以上とする女性管理職比率23.0%で目標達成
第2回2021年4月1日から2024年3月31日までの3年間女性管理職比率を25%以上にする女性管理職比率26.2%で目標達成
男性の育児休業と配偶者出産休暇の合計取得率を40%以上にする男性の育児休業と配偶者出産休暇の合計取得率93.8%で目標達成
第3回2024年4月1日から2026年3月31日までの2年間女性管理職比率を28.0%以上にする-
男性の育児休業と配偶者出産休暇の合計取得率を80.0%以上維持する-

さらに当社では、女性社員が高い意欲を持ちキャリア形成できるよう、能力開発やキャリア開発の支援に取り組んでいます。具体的には、管理職候補の母集団を形成するため、2008年より2階層(次世代・次々世代)を対象とした選抜型研修の実施、他流試合を通じた視野拡大・意識向上と人脈形成を目的とし、異業種の他企業と合同で女性管理職の候補人材を育成するための研修プログラムの実施、キャリア形成に対する自発的な意識とモチベーション向上を図るため、毎年様々なテーマを設け、外部講師による講演会の開催、さらなる女性活躍推進を目的とし、2008年からNPO法人J-Winへの加入等、様々な取り組みを行っています。また、女性管理職比率の向上と併せて、女性役員の割合を増加させるための取組みも進めていきます。
なお、女性活躍の状況に関するデータは以下のとおりです。
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また、ジェンダー平等の取組だけでなく、国籍・人種・宗教による差別なく、グローバルに事業を展開する上で有為な人材を適切に登用することや、プロパー社員と中途採用社員においても区別なく、社員の能力・実績をもって適切に登用することも多様なバックグランドを持つ社員の活躍機会を公平に提供する取組の1つであると考えています。
これらに関する具体的な指標、目標、実績は以下のとおりです。
指標目標実績
2022年度当事業年度
外国人の管理職への登用国籍・人種・宗教による差別なく、グローバルに事業を展開する上で有為な人材を適切に登用する。雇用を促進確保の状況0.9%(なお、当社グループの海外連結子会社においては、ローカライズを推進しており、海外連結子会社の管理職に占める外国人の割合は92.9%で現地の外国人がその会社の代表を務めているケースもあり、管理職の外国人人材が活躍しております。)確保の状況:1.0%(なお、当社グループの海外連結子会社においては、ローカライズを推進しており、海外連結子会社の管理職に占める外国人の割合は92.6%で現地の外国人がその会社の代表を務めているケースもあり、管理職の外国人人材が活躍しております。)
中途採用者の管理職への登用プロパー社員と中途採用社員との区別なく、その社員の能力・実績をもって適切に登用する。現状を維持確保の状況:66.6%確保の状況:64.8%

ⅱ.障がい者
当社では、「障がいの有無に関わらず、すべての社員がともに働き、それぞれの個性と実力を発揮できる。」が企業の当然のあり方であると考えています。企業とは個性や性格の異なる人々が集まる場所であり、その多様性が優れた企業文化を育むという信念をもっています。これまで当社には、聴覚、視覚、上肢、下肢、内部障がいなど、さまざまな障がいをお持ちの方が多数入社しており、各現場で力を発揮しています。また、全社的に障がいをもった社員をサポートするための仕組みづくりに積極的に取り組んでいます。こういった取り組みが認められ、当社は、障がい者雇用の特色ある優れた取り組みを行う優良な企業として、東京都より「障害者雇用エクセレントカンパニー賞」(東京都知事賞)を受賞しました。
また、当社の特例子会社である株式会社トランスコスモス・アシストは、障がいの有無に関わらず、社会の一員として共に働き、それぞれの個性と実力を発揮できる会社を目指し、自閉症・発達障がい者を含めた知的障がい者を積極的に雇用しています。
ⅲ.LGBTQ
当社では、すべての人が公平で“自分らしく”いきいきと活躍し、組織として活かしあえることを目指して、全従業員に対してLGBTQ(セクシャルマイノリティ)およびSOGIE(性的指向・性自認)に関する正しい理解を促し、LGBTQ理解者を増やしていくとともに働きやすい環境づくりを推進しています。
トップコミットメントにて当社のダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン推進方針を明示やLGBTQおよびSOGIEに関する推進方針、従業員に対する姿勢や行動を明示し、2021年度からは管理職向け、2023年度からは全従業員に向けて「LGBTQ研修(e-ラーニング)」を実施しています。また、一部グループ保険において保険会社の条件を満たした場合に保険受取人に同性パートナーの指定を可能としたり、採用時のエントリーシートの性別欄に配慮するなど、性別にとらわれない採用を実施しています。その他、LGBTQ相談窓口(当社専門窓口)を設置し、当社で働く全ての従業員が相談できる体制を整えています。これらの取組により、2023年11月、職場におけるLGBTQ+などのセクシュアル・マイノリティへの取り組みの評価指標「PRIDE指標2023」において「シルバー」を受賞しました。
ⅳ.Well-being(持続可能な働き方)
多様な人材が活躍する社会においては、ワークライフバランス推進や柔軟な働き方ができる組織体制の確立など労働環境の整備が重要といわれます。当社では、仕事と育児・治療に係る両立支援を『DE&I』領域における「Well-being」として、社員が活躍し続けられる職場環境と仕組みづくりを推進します。
生産性向上に向けた時間外労働の削減、柔軟な働き方に向けて取組として、当社は、本社・センター・事業所などそれぞれ職場環境が異なるものの、ひとりひとりが自発的に成長し続ける仕組みの整備と充実したワークライフバランスの実現を目指し、できるだけ時間や場所にとらわれない柔軟な働き方に向けた環境整備に取り組んでいます。多様かつ柔軟なシフト体制を組める勤務体系、モバイルワークや在宅勤務の制度化、フレックスタイムの拡充、社員の多様な価値観を尊重する地域型正社員制度や副業制度等を導入しています。
また、従業員のワークライフバランス推進のため、長時間労働是正や有給休暇の取得促進にも積極的に取り組んでいます。具体的には、「品質・生産性向上」の取組として、各事業所から生産性向上につながるベストプラクティスツール・事例を集約し、厳正な審査の結果、優秀な事例は表彰し、全社展開して活用を行っています。引き続き、労働生産性の向上と働きやすい環境整備に取り組みながら、社員が活躍し続けられる環境の整備に取り組んでいきます。
ⅴ.クロスカルチャー(異文化理解)
当社では、アジアを中心に世界34の国と地域・111の拠点でサービスを提供しています(2024年3月現在)。異なる文化や価値観を持つメンバーが交流し、それぞれの違いを認め合いながら、多様性を変革の力に変えて組織全体のパフォーマンスを最大化するとともに収益の最大化を目指していきます。

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