有価証券報告書-第55期(2023/05/01-2024/04/30)

【提出】
2024/07/31 17:09
【資料】
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【項目】
144項目
③戦略
<当社グループにおける重要なリスク・機会の特定>気候変動にともなうリスク及び機会には、低炭素社会への移行によって引き起こされるもの(移行リスク・機会※3)と、極端な気象現象の過酷さと頻度の増加や海面上昇その他の長期的な気象パターンの変化によって引き起こされるもの(物理リスク・機会※4)が考えられます。当社グループにかかわるすべてのリスクと機会項目の洗い出しを行った後、その中でも重要な影響を与えるリスクと機会を、次のとおり整理いたしました。
当社グループにおける重要なリスク・機会
移行リスク
・機会
政策・規制・法1.温室効果ガスに関する規制強化
2.その他エネルギー・資源に関する規制強化
市場と技術の転換3.省エネルギー対策・再生エネルギープログラムの推進
評判4.ステークホルダー(責任ある行動に対する期待と懸念)
5.お客さま・患者さま意識・行動の変化
物理リスク
・機会
急性6.異常気象の激甚化(台風、ゲリラ豪雨等風水害)
7.気候変動に起因する感染症の流行
慢性8.降水・気象パターンの変化(平均気温上昇、海面上昇)

※3 移行リスク・機会:低炭素社会への移行によって引き起こされるリスクと機会
※4 物理リスク・機会:気候変動をともなう、極端な気象現象、またその過酷さや頻度の上昇、海面上昇等の長期的な気象パターンの変化等によって引き起こされるリスクと機会
<シナリオ分析>当社グループは、調剤薬局及びコスメ&ドラッグストアの経営、ジェネリック医薬品の卸売販売、化粧品の販売、売店の経営等の各事業を展開しております。中でもグループ全体の売上高の9割を占めるファーマシー事業の調剤薬局国内全店舗と、リテール事業のアインズ&トルペ国内全店舗を対象として、IPCC※5(気候変動に関する政府間パネル)等が想定する複数のシナリオに基づき、考えられる気候変動に関連する移行リスク・機会、物理リスク・機会を幅広に検討いたしました。特に重要なリスクと機会における影響の分析に着手しております。
シナリオ2℃シナリオ4℃シナリオ
SSP1 RCP2.6SSP5 RCP8.5
対象事業ファーマシー事業の調剤薬局国内全店舗、リテール事業のアインズ&トルペ国内全店舗
対象期間2030年、2050年

※5 IPCC:「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)」の略。WMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)のもとに設立された組織。195の国・地域が参加。各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えることを目的とし、気候変動に関する最新の科学的知見(出版された文献)についてとりまとめた報告書を作成
<事業インパクトの評価>2030年+2℃の世界では、低炭素・脱炭素が推進されることにより、特に温室効果ガスに関する規制強化(主に炭素税の課税や排出量取引制度等)の移行リスクが高まる可能性が考えられます。
当社グループのCO2(GHG)排出量(Scope1・2)の多くは、電力に由来するものです。よって、電気使用量や調達時の価格・CO2排出係数等により、追加のコストが発生する可能性があります。ただし、省エネルギー・再生エネルギーの取り組みによって、炭素税による影響を最小限にするとともに、電気使用量を削減することで、財務、事業戦略等に重大な影響を及ぼさないことを確認しております。
そして2030年+4℃の世界では、異常気象の激甚化・気象パターンの変化(店舗・事業所の被災やパンデミック発生等)による物理リスクが高まる可能性が考えられます。
当社グループでは、いかなる状況下においても、社員の生命及び健康を守り、医薬品及び医療サービスの提供を遂行することが、地域のインフラのひとつとして、期待・要請されている役割であると認識しております。この役割を果たすためにも、災害対応については、BCPの強化・継続改善をはじめ、全社員・またその家族の安否報告訓練や避難訓練、物流強化等、気候変動に適応するための取り組みを推進しております。今後は、さらにリスクの高い地域・店舗の分析を進め、さらなる災害対策を検討します。
また、気候変動を起因とする感染症等が流行した場合、特にファーマシー事業においては、処方箋応需枚数等に影響を受ける可能性があります。自然災害における対応と同様、医療サービス提供のための体制づくりを強化してまいります。
このように、増大するリスクを見通した対策を進めることにより、財務・事業戦略等へ重大な影響を及ぼさないよう、備えることが可能であると考えております。同時に、さらにレジリエンスの強化・向上を図ることが、お客さまや患者さま、地域住民の方等が必要とする医療の継続提供につながり、事業の発展に大きく貢献すると考えております。

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