有価証券報告書-第58期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/26 10:25
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【項目】
159項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、社会経済活動が大きく制限され、海外経済においても、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行に伴い、深刻な打撃を受けました。新型コロナウイルス感染症の収束時期や英国のEU離脱による影響など依然として不透明な状況が継続しております。
当社グループを取り巻く経営環境は、近年の広範囲かつ激甚な自然災害に対する災害復旧事業への協力、防災・減災対策の強化、インフラ老朽化対策に関わる国土強靭化計画などの多くの要請があったことから、引き続き堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による社会情勢の変化に対応する必要がありました。
このような状況下にあって、当社グループは、2020年が2年目となる「中期経営計画2021」のもと、国内事業においては、①防災・減災、国土強靭化、②既存ストックの運用改善、維持管理・更新、③CM・PM、施工管理などの発注者支援、④PFI・PPP事業、⑤都市・建築事業の5つを重点事業分野、地方自治体や民間企業を拡大市場と位置付け、グループ一体となった質量両面の事業拡大に注力しました。一方、海外事業は、当社連結子会社である株式会社建設技研インターナショナルおよびWaterman Group Plcを中心としたグループ連携の密度を高め、事業拡大を目指しました。
また、新型コロナウイルス感染症が拡大する状況下においても、災害復旧や災害防止対策などの要請に対して、滞りなく業務を円滑かつ効率的に進めることが当社グループの責務であります。こうした認識のもと、国内および海外事業ともに、社員の安全・安心を確保したうえで、業務生産を継続することが不可欠であるため、テレワークをはじめとする働き方改革を強力に推進しました。その結果、海外建設コンサルティング事業において、新規案件で発注遅延が生じたほか、一部の受注プロジェクトでの進行遅延や工期延長などが発生しましたが、当社グループ業績全体への影響は軽微でありました。
さらには、九州地方をはじめとして広範囲な地域で発生した令和2年7月豪雨に対しては、被害の実態把握とともに、豪雨災害の検証および早期復旧に向けた対策案の検討など、災害復旧に尽力しました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における当社グループの受注高は、海外事業において新型コロナウイルス感染症の影響を受け、69,127百万円と前年同期比2.2%減となりましたが、完成業務収入は65,190百万円と前年同期比4.1%増となり、経常利益は5,216百万円と前年同期比18.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は3,650百万円と前年同期比30.0%増となりました。
当社グループのセグメント別の業績は次のとおりです。
1 国内建設コンサルティング事業
国内建設コンサルティング事業は、防災・減災、国土強靭化、維持管理をはじめとする5つの重点事業分野の受注を拡大しました。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一部のプロジェクトでの工期延長などが発生しましたが、早期に全社員に対してテレワーク環境を整備することで生産体制を維持し、業績に大きな影響はありませんでした。以上の結果、受注高は50,979百万円と前年同期比4.6%増、完成業務収入は48,978百万円と前年同期比7.7%増となりました。セグメント利益は5,032百万円と前年同期比31.3%増となりました。
2 海外建設コンサルティング事業
海外建設コンサルティング事業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新規案件での発注遅延や民間市場の冷え込み、一部の受注プロジェクトでの進行遅延や工期延長などの発生、渡航制限による業務の停滞などが業績に影響を与えました。以上の結果、受注高は18,147百万円と前年同期比17.4%減、完成業務収入は16,211百万円と前年同期比5.5%減となり、セグメント利益は45百万円と前年同期比89.6%減となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は63,980百万円と前年同期比8.4%増となりました。これは主に、現金及び預金の増加によるものであります。
当連結会計年度末における総負債は29,963百万円と前年同期比6.7%増となりました。これは主に、未成業務受入金の増加によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は34,016百万円と前年同期比10.0%増となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益によって利益剰余金が増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6,810百万円増加し、16,684百万円となりました。
営業活動の結果取得した資金は8,687百万円(前連結会計年度比81.1%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,559百万円があった一方、税金等調整前当期純利益5,244百万円と売上債権の減少による収入1,142百万円があったことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は779百万円(前連結会計年度比25.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出433百万円と無形固定資産の取得による支出204百万円があったことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は1,185百万円(前連結会計年度比117.2%増)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出367百万円、配当金の支払額494百万円があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
国内建設コンサルティング事業48,9787.7
海外建設コンサルティング事業16,211△5.5
合計65,1904.1

(注)1 金額は、販売価額によっております。
2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。
2)受注実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
国内建設コンサルティング事業50,9794.651,7094.0
海外建設コンサルティング事業18,147△17.419,51311.0
合計69,127△2.271,2225.9

(注)1 金額は、販売価額によっております。
2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
国内建設コンサルティング事業48,9787.7
海外建設コンサルティング事業16,211△5.5
合計65,1904.1

(注)1 金額は、販売価額によっております。
2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
販売先前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
日本国21,97935.124,32337.3


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の連結財務諸表の作成にあたって、特に重要な見積りは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(のれんの減損)
当社グループは、企業結合により発生したのれんを計上しております。当該のれんについては、将来の超過収益力を適切に反映しているものと判断しております。
のれんの減損損失の判定にあたっては、子会社の業績や事業計画等に基づき合理的に判断しておりますが、これらは長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境や市況等の変動によっては、当社グループの財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
②経営成績等の状況の分析
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、受注高69,127百万円、売上高65,190百万円、経常利益5,216百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,650百万円となり、受注高を除き過去最高の業績となりました。
前連結会計年度は、当社グループの「中期経営計画2021」で目標とする事業規模70,000百万円を前倒しで達成するなど、順調に推移しました。
当連結会計年度は、2020年の年初から世界各国で新型コロナウイルス感染症による各種の制限により、特に海外建設コンサルティング事業に影響を与えました。
その一方、国内建設コンサルティング事業は、堅調に推移し、特に当社個別では受注高、売上高、経常利益、当期純利益の全てが、前事業年度の実績を上回り過去最高となりました。そのため、当社グループ全体においても、当連結会計年度の目標を上回る結果となりました。
③財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
総資産は63,980百万円と前年同期比8.4%増となり、総負債は29,963百万円と前年同期比6.7%増、純資産は34,016百万円と前年同期比10.0%増となりました。
これらの主な要因は、国内建設コンサルティング事業の事業規模拡大に伴い増加しているものであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの事業規模拡大に伴い、総資産が増加していますが、資金については、手元流動性を確保しつつ、基本的には自己資金の範囲内で事業拡大と生産性向上ならびに業務効率化に必要な投資を進めているところであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、業務原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は中長期的な成長に向けてのM&Aや設備投資によるものであります。
なお、業務の特性上、受託料収入が第2四半期に集中し、第1四半期には手元資金残高が減少する傾向があるため、当該時期には資金需要に応じて運転資金の一部を金融機関からの短期借入金で賄うことがあります。

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