有価証券報告書-第62期(2023/04/01-2024/03/31)
(2)戦略
≪シナリオ分析≫
シナリオ分析においては、「1.5℃/2℃」「4℃」の複数シナリオについて検証を実施しました。パリ協定目標(注)の達成と脱炭素社会の実現を見据え、1.5℃シナリオを中心に2℃シナリオを想定したイチネングループの事業への影響について開示いたします。
各気候シナリオで想定した2050年の世界像
(注)パリ協定目標・・・世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに1.5℃に抑える努力を追求する。
≪気候変動リスク・機会≫
事業活動に影響を与えると想定される気候変動リスク・機会について特定し、財務インパクトの評価を実施し、その評価結果を踏まえ、特に影響の大きいリスクの軽減又は機会の獲得に向けた対応策を検討しております。
(注) 事業利益にもたらす影響の大きさにより、影響度を「大」「中」「小」の3段階に分類しました。
≪シナリオ分析≫
シナリオ分析においては、「1.5℃/2℃」「4℃」の複数シナリオについて検証を実施しました。パリ協定目標(注)の達成と脱炭素社会の実現を見据え、1.5℃シナリオを中心に2℃シナリオを想定したイチネングループの事業への影響について開示いたします。
各気候シナリオで想定した2050年の世界像
| セグメント | 1.5℃/2℃シナリオ |
| 自動車リース関連 | ・先進国を中心に内燃機関車両(主にガソリン車、ディーゼル車など)の使用制限。 ・次世代車両(EV、FCVなど)の普及により、GHGを排出しない移動体の主体化(パワートレインの変化)。 |
| ケミカル | ・自動車のEV化(主にエンジン部品点数の減少)。 ・再生可能エネルギーによる発電の拡大(化石燃料発電施設は大幅に減少)。 ・バイオマス由来プラスチック製品・植物由来原料を使用した製品の増加。 |
| パーキング | ・業界全体で低炭素化を新たな競争軸とした不動産の資産価値変化。 ・低炭素に優れた不動産のニーズの拡大、不動産の運用における収益構造の変化。 |
| 機械工具販売 | ・車両、建機のEV化。 ・CO2回収、フロン再生破壊関連技術に関する産業の拡大(特にアジアではフロン再生関連ビジネスが進展中)。 ・再生エネルギーを活用した生産活動の普及。 |
| 合成樹脂 | ・「プラスチック資源循環促進法」施行に伴う化石燃料由来製品に対する規制強化。 ・プラスチックリサイクル技術の高度化。 |
| 農業関連 | ・現在シナリオ分析の検討を進めており、準備が整い次第、適切に情報開示を行う予定です。 |
| その他 | ・ZEB/ZEH化、ビル・住宅の省エネ・創エネ化が急速に進展(内外装窓の高遮熱・高断熱化あるいは小面積化)。 ・省エネ・創エネ効果が見込まれる新たな各種産業用ガラスニーズの顕著化。 |
(注)パリ協定目標・・・世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに1.5℃に抑える努力を追求する。
≪気候変動リスク・機会≫
事業活動に影響を与えると想定される気候変動リスク・機会について特定し、財務インパクトの評価を実施し、その評価結果を踏まえ、特に影響の大きいリスクの軽減又は機会の獲得に向けた対応策を検討しております。
| 区分 | セグメント | 社会の変化 | 主要なリスク・機会 | 主要な対応 | 影響度 |
| 移行リスク | 自動車リース関連 | 自動車パワートレインの変化 | 燃料販売減少による収益減少、自動車整備の変化と収益減少 | EVソリューションの最適化に向けた新サービス、新商品の開発、自動車整備ネットワークの拡充 | 大 |
| ケミカル | 原料等の脱炭素化、規制強化 | 原料・資材等の調達難・原価上昇 | 製品の処方変更、汎用原料への変更や代替品の検討、容器等の素材、荷姿の変更 | 大 | |
| パーキング | モビリティの電動化 | シェアリングエコノミーの進展による自動車保有台数減少に伴う駐車場稼働率の減少 | 駐車場稼働率を改善する目的で、EV充電設備を備えた駐車場運営ビジネスを展開 | 小 | |
| 機械工具販売 | モビリティの電動化 | 部品業界のシュリンク、化石燃料車の維持費高騰等による車離れが加速 | 電動車(ゼロエミッション車)対応部品商材の拡充リビルト・リサイクル製品の拡充 | 大 | |
| 合成樹脂 | プラスチックに係る規制強化 | リサイクル樹脂の原料となるプラスチックの入手困難 | 調達ルートの多様化(新規開拓) | 小 | |
| 農業関連 | 現在移行リスクの特定について検討を進めており、準備が整い次第、適切に情報開示を行う予定です。 | - | |||
| その他 | 脱炭素製品やサービスへの切替 | 脱炭素社会に適合した製品の開発や展開の遅延 | 素板の高遮(断)熱化と低炭素化シフト、バイオ樹脂等の低環境負荷素材の製品への導入検討 | 小 | |
| 物理リスク | 自動車リース関連 | 平均気温の上昇 | エアコン故障、タイヤバースト等の自動車メンテナンスコストの増加 | 計画整備の充実 | 中 |
| ケミカル | 平均気温の上昇 | 災害による工場・物流(委託先含む)の操業停止 | BCP・サプライチェーンマネジメントの強化 | 中 | |
| パーキング | 平均気温の上昇 | 風水害による駐車場設備損害の増加や事業停止リスクの増大 | 洪水リスクが高い河川の近くに立地している駐車場の浸水被害等への対策 | 小 | |
| 機械工具販売 | 平均気温の上昇 | 積雪減少による冬季商材市場の縮小 | 夏季商材(暑熱商材)の拡充と新製品の開発 | 小 | |
| 合成樹脂 | 平均気温の上昇 | 災害による工場・物流(委託先含む)の操業停止 | サプライチェーンマネジメントの強化(国内外問わず) | 小 | |
| 区分 | セグメント | 社会の変化 | 主要なリスク・機会 | 主要な対応 | 影響度 |
| 物理リスク | 農業関連 | 現在物理リスクの特定について検討を進めており、準備が整い次第、適切に情報開示を行う予定です。 | - | ||
| その他 | 平均気温の上昇 | 工場操業や営業活動の停止 | 高強度・高信頼性の安全ガラス製品の展開 | 小 | |
| 移行機会 | 自動車リース関連 | 自動車パワートレインの変化 | 次世代車両の増加(EV、FCVなど) | EVソリューションの最適化に向けた新サービス、新商品による収益の拡大 | 大 |
| ケミカル | 自動車のEV化・電力の燃料転換 | EV向けケミカル製品の需要拡大、バイオマス燃料の発電設備の拡大 | EV車に適した洗浄剤・潤滑剤等の開発、バイオマス燃料添加剤の展開・ボイラー付帯設備関連の販売品目拡充 | 中 | |
| パーキング | 環境配慮型パーキングサービス | キャッシュレス化、フラップレス駐車場導入推進 | 集金作業の見直しによる回収コスト削減(巡回に掛かるCO2削減)、鉄使用量減による省資源 | 中 | |
| 機械工具販売 | 自動車パワートレインの変化 | 次世代車両対応商材の開発、拡販 | PB商品開発、車体構造変化(樹脂化)に対応した工具の開発による収益の拡大 | 中 | |
| 合成樹脂 | 循環型社会実現へのニーズ増加 | リサイクル樹脂に関連する事業の拡大 | プレコンシューマリサイクル製品の販売拡大、ポストコンシューマリサイクルを見据えた製品開発 | 中 | |
| 農業関連 | 現在移行機会の特定について検討を進めており、準備が整い次第、適切に情報開示を行う予定です。 | - | |||
| その他 | 脱炭素製品やサービスへの切替 | 脱炭素化社会に適合した製品ニーズが高まる | 素板の高遮(断)熱化と低炭素化シフト | 小 | |
| 物理機会 | 自動車リース関連 | 平均気温の上昇 | ESG投資等の資金調達が有利になる | 低炭素環境型の事業に移行 | 小 |
| ケミカル | 平均気温の上昇 | 暑熱対策関連事業の拡大 | 冷感・消臭・抗菌・防カビ製品の拡販 | 中 | |
| パーキング | 平均気温の上昇 | 災害に強い駐車場の需要が増加する | 災害時に避難場所にもなる駐車場の開発 | 小 | |
| 機械工具販売 | 平均気温の上昇 | 環境配慮型製品の市場拡大 | 脱炭素型&防災商品としてポータブル電源の開発 | 中 | |
| 区分 | セグメント | 社会の変化 | 主要なリスク・機会 | 主要な対応 | 影響度 |
| 物理機会 | 合成樹脂 | 平均気温の上昇 | 災害の早期復旧に資するガス検知器の販売拡大 | 災害に伴うガス漏れ対処に有効な検知器の拡販 | 小 |
| 農業関連 | 現在物理機会の特定について検討を進めており、準備が整い次第、適切に情報開示を行う予定です。 | - | |||
| その他 | 平均気温の上昇 | 生産設備やインフラへの強靭化ニーズの高まり | 高強度、高信頼性の安全ガラス製品の展開 | 小 | |
(注) 事業利益にもたらす影響の大きさにより、影響度を「大」「中」「小」の3段階に分類しました。