訂正有価証券報告書-第62期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における我が国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」という。)が「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」が定める五類感染症へ移行、各種行動制限が大幅に緩和される中、雇用・所得環境の改善が進み、緩やかながらも回復基調となりました。一方では、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、ガザでの紛争、エネルギー価格や原材料価格の高騰、円安の進展等の下振れリスクを抱える中で「令和6年能登半島地震」が発生する等、先行きの不透明感は更に高まりました。
そのような環境の中、長期戦略「ONE DUSKIN」の最終第3フェーズ「中期経営方針2022」(2023年3月期~2025年3月期)の2年目を迎えた当社は、社会価値向上と持続的成長、双方の実現という基本方針に沿って主要施策実行に取り組みました。訪販グループにおいては、「中期経営方針2022」の最重要戦略投資と位置付けている、マット・モップへのRFID(電子タグ)取り付け作業を計画どおり進め、概ね完了しました。「令和6年能登半島地震」の影響を受けて、その効果発現には遅れが生じるものの、目指しているサステナブルな洗浄・物流体制構築は順調に進みました。また、クリーンサービス事業(ダストコントロール商品のレンタルと販売)においては、前期に直営店及び関係会社で検証をスタートした家庭用営業専任組織を加盟店へ拡大展開、フードグループにおいては、イートインメニュー増強や出店強化を進めました。更には、顧客体験(CX)価値向上に向けて、訪販グループにおけるSNS等を使ったウェブ施策の積極展開、ミスタードーナツの「Uber Eats」「Wolt」導入によるデリバリーサービスの強化、スマートフォン向けミスタードーナツ公式アプリのリニューアル等の取り組みに注力しました。他方、子育て支援事業のリーディングカンパニーである株式会社JPホールディングスとの業務提携契約締結及び同社株式の一部取得、北関東を中心にイタリアンレストラン「ナポリの食卓」等を展開する株式会社ボストンハウスの持株会社である健康菜園株式会社の完全子会社化、前期に業務提携契約を締結した株式会社クラシアンとの協業検討委員会立ち上げ、2023年5月に進出したシンガポールに続き、中華人民共和国香港特別行政区へのミスタードーナツ事業展開の決定等、新たな成長機会を求めた積極的な投資も進めました。また、食品ロス削減に向けた廃棄ドーナツを飼料としてリサイクルする対応店舗数の拡大や訪販グループ営業車両のEV化実証実験の実施、本社ビルを含む周辺施設5拠点全ての電力の再生可能エネルギー由来への切り替え決定(実施時期は2024年4月1日)等、社会との共生に向けて環境への取り組みも進めました。
当連結会計年度は、訪販グループ、その他が減収となったものの、フードグループが増収となったことにより、連結売上高は前期から82億88百万円(4.9%)増加し1,787億82百万円となりました。利益面につきましては、フードグループの増収に伴う売上総利益の増加があった一方で、計画に沿って進めたRFID(電子タグ)取り付けに伴う大幅な原価増及び適格請求書等保存方式(インボイス制度)対応に伴うシステム関連費用、人件費、運賃等、経費も増加し、連結営業利益は前期から35億53百万円(41.1%)減少し50億84百万円、連結経常利益は前期から35億12百万円(30.9%)減少し78億63百万円となりました。連結子会社である株式会社和倉ダスキンが「令和6年能登半島地震」により被害を受けたことに伴い特別損失を計上しましたが、税金費用が減少したことで親会社株主に帰属する当期純利益は前期から26億22百万円(36.4%)減少し45億74百万円となりました。
<セグメント毎の状況>
(注)各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
(注)各セグメントの営業利益は、セグメント間の取引を含んでおります。
イ.訪販グループ
訪販グループは、主力のクリーンサービス事業が減収となったこと等により、売上高は前期から10億4百万円(0.9%)減少し1,074億64百万円となりました。利益面につきましては、RFID(電子タグ)取り付けに伴う原価上昇に加えて、インボイス制度対応に伴う費用増等、経費も増加したことにより営業利益は前期から39億71百万円(48.9%)減少し41億42百万円となりました。
訪販グループ主力のクリーンサービス事業は、前期に比べて家庭向け、事業所向け共に減収となりました。
家庭向け商品につきましては、リニューアル後に販売が好調だった「ロボットクリーナーSiRo」、モップ商品、蛇口直結タイプの小型浄水器の売上が減少した他、前期に価格改定前の駆け込み需要があった台所用スポンジ等の売上が減少しました。しかしながら、前期より展開した家庭用営業専任組織の活動により、当期、直営店・関係会社店舗ではお客様数が増加に転じました。更に当期より開始した加盟店での活動でも、新しいお客様作りで成果を挙げつつあります。また、当社ウェブサイトをはじめ、デジタルチャネルでの受注件数も増加し、お客様数の減少幅は縮小しました。
事業所向け商品は、空気清浄機「クリア空感」の売上が減少したことや前期好調だったアルコール除菌剤等の減少により、全体の売上は減少したものの、抗菌・抗ウイルス加工を施した高機能マットは引き続き好調に推移しており、主力のレンタルマット商品の売上は前期より増加しました。
ケアサービス事業のお客様売上につきましては、エアコンクリーニングが好調に推移した「サービスマスター」(プロのお掃除サービス)が増加した他、「メリーメイド」(家事代行サービス)、「ターミニックス」(害虫獣の駆除と総合衛生管理)、「トータルグリーン」(緑と花のお手入れサービス)は定期サービスが好調に推移したこと等により増加しました。
訪販グループのその他の事業につきましては、レントオール事業(日用品・イベント用品等のレンタル)は、コロナワクチン接種会場のサービス受注が減少したことで減収となったものの、催事等の各種イベントはコロナ拡大以前の状況に戻りつつあり、更に各自治体向けに災害発生時の資材供給をサポートするサービス「防災サポートサービス」を展開することで災害時への対応に向けた取り組みにも注力しました。その他は、化粧品事業が減収となりましたが、引き続き好調を維持しているヘルスレント事業(介護用品・福祉用具のレンタルと販売)、ユニフォーム関連事業、ライフケア事業(ご高齢者の暮らしのお手伝い)は増収となりました。
ロ.フードグループ
フードグループは、主力事業であるミスタードーナツの全店合計お客様売上が増加し、原材料売上、ロイヤルティ売上が増加したこと等により、売上高は前期から95億57百万円(19.6%)増加し584億37百万円となりました。営業利益は、販売商品構成の変化等により原価率が上昇したことや人件費等の増加があったものの、売上増加に伴う粗利の増加により前期から14億43百万円(26.4%)増加し69億16百万円となりました。
ミスタードーナツは引き続き好調を維持し、来店お客様数、お客様単価とも前期を上回った結果、1店当たりのお客様売上は前期を上回りました。加えて、新規出店による稼働店舗数の増加で、全店合計お客様売上も前期を上回りました。
定番商品のポン・デ・リングとフレンチクルーラーが発売からそれぞれ20周年、50周年を迎えたことを記念して発売した「白いポン・デ・リング」「生フレンチクルーラー」は共に好評を得て、売上増加に大きく寄与しました。更には、商品戦略の中心として展開している「misdo meets」は、上半期の「misdo meets 祇園辻利」、下半期のベルギーのプレミアムチョコレートブランド「ゴディバ」との共同開発商品「misdo meets GODIVA」の両商品とも好調に推移しました。また、軽食需要に対応する「ミスドゴハン」では、飲茶30周年を記念して発売した汁そばのカップ麺他、新たにラインアップした「ザクもっちリング」「ピザッタ」も好評を得ております。その他、「さつまいもド」「MISDO HALLOWEEN」やポケットモンスターとの企画も季節商品やコラボレーション商品として定着が図れました。
フードグループのその他の事業につきましては、とんかつレストラン「かつアンドかつ」が増収となった一方で、減収が続いたパイ専門店「パイフェイス」は2024年3月31日をもって事業を終了することといたしました。
ハ.その他
その他は、国内連結子会社の売上高が増加したものの海外事業の売上高が減少したことで、全体の売上高は前期から5億83百万円(3.6%)減少し156億46百万円となりました。営業利益は、減収に伴う粗利減少に加え、国内の連結子会社の人件費の増加等もあって、前期から2億62百万円(37.3%)減少し4億40百万円となりました。
国内で展開している、病院施設のマネジメントサービス(株式会社ダスキンヘルスケア)、並びにリース及び保険代理業(ダスキン共益株式会社)は共に増収となりましたが、人件費の上昇等により原価、経費が増加し、いずれも減益となりました。
海外事業につきましては、中国でのダストコントロール商品のレンタルと販売(楽清(上海)清潔用具租賃有限公司)が減収となったこと、マレーシアを中心にドーナツ事業を展開しているBig Appleグループがコロナ拡大の収束に伴うお客様の行動変化による来店お客様数の減少により減収となったことで、前期の売上を下回る結果となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の312億75百万円から112億50百万円減少し200億24百万円となりました。各々のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
イ.営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、110億93百万円の資金収入(前期は120億61百万円の資金収入)となりました。その要因は、減価償却費78億41百万円、税金等調整前当期純利益69億18百万円等の資金増加要因に対し、法人税等の支払額26億2百万円、未収入金の増加額12億85百万円、持分法による投資利益12億円等の資金減少要因によります。
ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、166億4百万円の資金支出(前期は128億44百万円の資金支出)となりました。その要因は、有価証券及び投資有価証券の取得による支出176億45百万円、関連会社株式の取得による支出92億円、有形固定資産の取得による支出63億63百万円、無形固定資産の取得による支出26億20百万円等の資金減少要因に対し、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入189億円等の資金増加要因によります。
ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、57億43百万円の資金支出(前期は79億92百万円の資金支出)となりました。その要因は、配当金の支払額40億97百万円、自己株式の取得による支出16億99百万円等の資金減少要因によります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.仕入実績
(注)訪販グループでは生産を行っており、主なものは下記のとおりであります。
(訪販グループにおける生産実績)
ロ.受注実績
該当事項はありません。
ハ.販売実績
(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
(イ)全国チェーン店お客様売上
フランチャイズ方式を中心に事業展開する当社は、国内外の直営店・子会社等及び加盟店推定売上の合計値である「全国チェーン店お客様売上(以下「お客様売上」という。)」の状況・推移を最も重要視しております。
当連結会計年度は、2023年5月にコロナが「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」が定める五類感染症へ移行したことで、雇用・所得環境の改善が進んだことに加え、各種施策に取り組んだ結果、お客様売上の合計は増加(前期比5.0%増)しました。
セグメント別に見ますと、訪販グループでは、ケアサービス事業のエアコンクリーニングの受注が好調に推移していることに加え、シニアケアのヘルスレント事業である介護用品のレンタルサービスが順調に推移したものの、主力のクリーンサービス事業の売上が減少し、訪販グループ全体のお客様売上は減少(前期比0.9%減)しました。
フードグループは、主力であるミスタードーナツが好調を維持し、お客様売上が5期連続で増加(前期比18.3%増)したことにより、フードグループ全体のお客様売上も増加(前期比18.0%増)しました。
その他につきましても、海外における訪販関連事業、ドーナツ事業も売上が好調だったことからお客様売上は増加(前期比10.6%増)しました。
<全国チェーン店お客様売上推移>(単位:百万円)
(注)全国チェーン店お客様売上には、一部、推定値が含まれております。
(ロ)収益性
当社が収益性の指標として重要視しているROEの推移は以下のとおりであります。
(注)純利益:親会社株主に帰属する当期純利益
2024年3月期は、訪販グループが計画に沿って進めたRFID(電子タグ)取り付けに伴う大幅な原価増及び適格請求書等保存方式(インボイス制度)対応に伴うシステム関連費用、人件費、運賃等、経費も増加したことで、純利益は減少しました。
ROEは、2022年11月より2023年7月まで自己株式の取得を実施したものの、前期から1.8ポイント減少しました。
2025年3月期のROEは、RFID(電子タグ)の取り付けがほぼ完了したことによる効果等を見込み、目標を6%以上としております。目標の達成を目指してまいります。
ロ.財政状態の分析
(イ)流動資産
当連結会計年度末における流動資産残高は593億5百万円となりました。前連結会計年度末と比較して98億17百万円減少しております。その要因は、有価証券が76億63百万円、現金及び預金が37億72百万円減少したことに対し、未収入金が12億87百万円増加したこと等であります。
(ロ)固定資産
当連結会計年度末における固定資産残高は1,427億74百万円となりました。前連結会計年度末と比較して143億72百万円増加しております。その要因は、投資有価証券が121億19百万円、退職給付に係る資産が15億14百万円増加したこと等であります。
(ハ)流動負債
当連結会計年度末における流動負債残高は367億78百万円となりました。前連結会計年度末と比較して53百万円減少しております。その要因は、未払法人税等が7億54百万円減少したことに対し、流動負債その他が3億85百万円、災害損失引当金が2億75百万円増加したこと等であります。
(ニ)固定負債
当連結会計年度末における固定負債残高は108億47百万円となりました。前連結会計年度末と比較して19億29百万円増加しております。その要因は、繰延税金負債が19億52百万円増加したこと等であります。
(ホ)純資産
当連結会計年度末における純資産残高は1,544億53百万円となりました。前連結会計年度末と比較して26億79百万円増加しております。その要因は、その他有価証券評価差額金が28億9百万円増加、自己株式の消却等により自己株式が16億38百万円減少(純資産は増加)したことに対し、利益剰余金が24億25百万円減少したこと等であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの主な資金需要は、各事業の営業活動に必要な原材料・製商品の仕入、販売促進活動等の営業活動費用並びに工場設備の維持更新投資、店舗の出店・改装投資及び成長が見込まれる分野への投資等であります。これらの必要資金については、主として自己資金で賄っておりますが、機動性及び長期安定性の確保、企業価値向上に資する成長投資のため、金融機関からの調達も想定に含めております。株主に対する利益還元を経営の重要課題と位置付け、持続的な成長と企業価値向上のための投資や様々なリスクに備えるための財務健全性とのバランスを考慮した上で、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とし、毎期の普通配当額は、連結配当性向60%又は自己資本配当率(DOE)2.5%のいずれか高い額といたします。
また、災害等のリスク発生時には、当社グループの事業継続のための資金需要が見込まれます。このような不測の資金需要に対して資金調達の機動性を高めるため、主要取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。今後も安定的な外部調達能力の維持向上のため、強固な経営基盤を維持しつつ、事業継続及び拡大に注力してまいります。
<キャッシュ・フロー指標のトレンド>
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により、それぞれ下記の算式により算出しております。
自己資本比率 :(純資産-新株予約権-非支配株主持分)÷総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における我が国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」という。)が「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」が定める五類感染症へ移行、各種行動制限が大幅に緩和される中、雇用・所得環境の改善が進み、緩やかながらも回復基調となりました。一方では、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、ガザでの紛争、エネルギー価格や原材料価格の高騰、円安の進展等の下振れリスクを抱える中で「令和6年能登半島地震」が発生する等、先行きの不透明感は更に高まりました。
そのような環境の中、長期戦略「ONE DUSKIN」の最終第3フェーズ「中期経営方針2022」(2023年3月期~2025年3月期)の2年目を迎えた当社は、社会価値向上と持続的成長、双方の実現という基本方針に沿って主要施策実行に取り組みました。訪販グループにおいては、「中期経営方針2022」の最重要戦略投資と位置付けている、マット・モップへのRFID(電子タグ)取り付け作業を計画どおり進め、概ね完了しました。「令和6年能登半島地震」の影響を受けて、その効果発現には遅れが生じるものの、目指しているサステナブルな洗浄・物流体制構築は順調に進みました。また、クリーンサービス事業(ダストコントロール商品のレンタルと販売)においては、前期に直営店及び関係会社で検証をスタートした家庭用営業専任組織を加盟店へ拡大展開、フードグループにおいては、イートインメニュー増強や出店強化を進めました。更には、顧客体験(CX)価値向上に向けて、訪販グループにおけるSNS等を使ったウェブ施策の積極展開、ミスタードーナツの「Uber Eats」「Wolt」導入によるデリバリーサービスの強化、スマートフォン向けミスタードーナツ公式アプリのリニューアル等の取り組みに注力しました。他方、子育て支援事業のリーディングカンパニーである株式会社JPホールディングスとの業務提携契約締結及び同社株式の一部取得、北関東を中心にイタリアンレストラン「ナポリの食卓」等を展開する株式会社ボストンハウスの持株会社である健康菜園株式会社の完全子会社化、前期に業務提携契約を締結した株式会社クラシアンとの協業検討委員会立ち上げ、2023年5月に進出したシンガポールに続き、中華人民共和国香港特別行政区へのミスタードーナツ事業展開の決定等、新たな成長機会を求めた積極的な投資も進めました。また、食品ロス削減に向けた廃棄ドーナツを飼料としてリサイクルする対応店舗数の拡大や訪販グループ営業車両のEV化実証実験の実施、本社ビルを含む周辺施設5拠点全ての電力の再生可能エネルギー由来への切り替え決定(実施時期は2024年4月1日)等、社会との共生に向けて環境への取り組みも進めました。
当連結会計年度は、訪販グループ、その他が減収となったものの、フードグループが増収となったことにより、連結売上高は前期から82億88百万円(4.9%)増加し1,787億82百万円となりました。利益面につきましては、フードグループの増収に伴う売上総利益の増加があった一方で、計画に沿って進めたRFID(電子タグ)取り付けに伴う大幅な原価増及び適格請求書等保存方式(インボイス制度)対応に伴うシステム関連費用、人件費、運賃等、経費も増加し、連結営業利益は前期から35億53百万円(41.1%)減少し50億84百万円、連結経常利益は前期から35億12百万円(30.9%)減少し78億63百万円となりました。連結子会社である株式会社和倉ダスキンが「令和6年能登半島地震」により被害を受けたことに伴い特別損失を計上しましたが、税金費用が減少したことで親会社株主に帰属する当期純利益は前期から26億22百万円(36.4%)減少し45億74百万円となりました。
| (単位:百万円) |
| 前 期 (2023年3月期) | 当 期 (2024年3月期) | 増 減 | ||
| 増減率 (%) | ||||
| 連結売上高 | 170,494 | 178,782 | 8,288 | 4.9 |
| 連結売上総利益 | 76,019 | 76,554 | 535 | 0.7 |
| 連結営業利益 | 8,637 | 5,084 | △3,553 | △41.1 |
| 連結経常利益 | 11,375 | 7,863 | △3,512 | △30.9 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 7,196 | 4,574 | △2,622 | △36.4 |
<セグメント毎の状況>
| セグメント別売上高 | (単位:百万円) |
| 前 期 (2023年3月期) | 当 期 (2024年3月期) | 増 減 | ||||
| 増減率 (%) | ||||||
| 訪販グループ | 108,469 | 107,464 | △1,004 | △0.9 | ||
| フードグループ | 48,879 | 58,437 | 9,557 | 19.6 | ||
| その他 | 16,229 | 15,646 | △583 | △3.6 | ||
| 小計 | 173,579 | 181,548 | 7,969 | 4.6 | ||
| セグメント間取引消去 | △3,085 | △2,766 | 319 | - | ||
| 連結売上高 | 170,494 | 178,782 | 8,288 | 4.9 | ||
(注)各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
| セグメント別営業利益 | (単位:百万円) |
| 前 期 (2023年3月期) | 当 期 (2024年3月期) | 増 減 | ||||
| 増減率 (%) | ||||||
| 訪販グループ | 8,114 | 4,142 | △3,971 | △48.9 | ||
| フードグループ | 5,473 | 6,916 | 1,443 | 26.4 | ||
| その他 | 702 | 440 | △262 | △37.3 | ||
| 小計 | 14,290 | 11,499 | △2,790 | △19.5 | ||
| セグメント間取引消去 及び全社費用 | △5,652 | △6,415 | △762 | - | ||
| 連結営業利益 | 8,637 | 5,084 | △3,553 | △41.1 | ||
(注)各セグメントの営業利益は、セグメント間の取引を含んでおります。
イ.訪販グループ
訪販グループは、主力のクリーンサービス事業が減収となったこと等により、売上高は前期から10億4百万円(0.9%)減少し1,074億64百万円となりました。利益面につきましては、RFID(電子タグ)取り付けに伴う原価上昇に加えて、インボイス制度対応に伴う費用増等、経費も増加したことにより営業利益は前期から39億71百万円(48.9%)減少し41億42百万円となりました。
訪販グループ主力のクリーンサービス事業は、前期に比べて家庭向け、事業所向け共に減収となりました。
家庭向け商品につきましては、リニューアル後に販売が好調だった「ロボットクリーナーSiRo」、モップ商品、蛇口直結タイプの小型浄水器の売上が減少した他、前期に価格改定前の駆け込み需要があった台所用スポンジ等の売上が減少しました。しかしながら、前期より展開した家庭用営業専任組織の活動により、当期、直営店・関係会社店舗ではお客様数が増加に転じました。更に当期より開始した加盟店での活動でも、新しいお客様作りで成果を挙げつつあります。また、当社ウェブサイトをはじめ、デジタルチャネルでの受注件数も増加し、お客様数の減少幅は縮小しました。
事業所向け商品は、空気清浄機「クリア空感」の売上が減少したことや前期好調だったアルコール除菌剤等の減少により、全体の売上は減少したものの、抗菌・抗ウイルス加工を施した高機能マットは引き続き好調に推移しており、主力のレンタルマット商品の売上は前期より増加しました。
ケアサービス事業のお客様売上につきましては、エアコンクリーニングが好調に推移した「サービスマスター」(プロのお掃除サービス)が増加した他、「メリーメイド」(家事代行サービス)、「ターミニックス」(害虫獣の駆除と総合衛生管理)、「トータルグリーン」(緑と花のお手入れサービス)は定期サービスが好調に推移したこと等により増加しました。
訪販グループのその他の事業につきましては、レントオール事業(日用品・イベント用品等のレンタル)は、コロナワクチン接種会場のサービス受注が減少したことで減収となったものの、催事等の各種イベントはコロナ拡大以前の状況に戻りつつあり、更に各自治体向けに災害発生時の資材供給をサポートするサービス「防災サポートサービス」を展開することで災害時への対応に向けた取り組みにも注力しました。その他は、化粧品事業が減収となりましたが、引き続き好調を維持しているヘルスレント事業(介護用品・福祉用具のレンタルと販売)、ユニフォーム関連事業、ライフケア事業(ご高齢者の暮らしのお手伝い)は増収となりました。
ロ.フードグループ
フードグループは、主力事業であるミスタードーナツの全店合計お客様売上が増加し、原材料売上、ロイヤルティ売上が増加したこと等により、売上高は前期から95億57百万円(19.6%)増加し584億37百万円となりました。営業利益は、販売商品構成の変化等により原価率が上昇したことや人件費等の増加があったものの、売上増加に伴う粗利の増加により前期から14億43百万円(26.4%)増加し69億16百万円となりました。
ミスタードーナツは引き続き好調を維持し、来店お客様数、お客様単価とも前期を上回った結果、1店当たりのお客様売上は前期を上回りました。加えて、新規出店による稼働店舗数の増加で、全店合計お客様売上も前期を上回りました。
定番商品のポン・デ・リングとフレンチクルーラーが発売からそれぞれ20周年、50周年を迎えたことを記念して発売した「白いポン・デ・リング」「生フレンチクルーラー」は共に好評を得て、売上増加に大きく寄与しました。更には、商品戦略の中心として展開している「misdo meets」は、上半期の「misdo meets 祇園辻利」、下半期のベルギーのプレミアムチョコレートブランド「ゴディバ」との共同開発商品「misdo meets GODIVA」の両商品とも好調に推移しました。また、軽食需要に対応する「ミスドゴハン」では、飲茶30周年を記念して発売した汁そばのカップ麺他、新たにラインアップした「ザクもっちリング」「ピザッタ」も好評を得ております。その他、「さつまいもド」「MISDO HALLOWEEN」やポケットモンスターとの企画も季節商品やコラボレーション商品として定着が図れました。
フードグループのその他の事業につきましては、とんかつレストラン「かつアンドかつ」が増収となった一方で、減収が続いたパイ専門店「パイフェイス」は2024年3月31日をもって事業を終了することといたしました。
ハ.その他
その他は、国内連結子会社の売上高が増加したものの海外事業の売上高が減少したことで、全体の売上高は前期から5億83百万円(3.6%)減少し156億46百万円となりました。営業利益は、減収に伴う粗利減少に加え、国内の連結子会社の人件費の増加等もあって、前期から2億62百万円(37.3%)減少し4億40百万円となりました。
国内で展開している、病院施設のマネジメントサービス(株式会社ダスキンヘルスケア)、並びにリース及び保険代理業(ダスキン共益株式会社)は共に増収となりましたが、人件費の上昇等により原価、経費が増加し、いずれも減益となりました。
海外事業につきましては、中国でのダストコントロール商品のレンタルと販売(楽清(上海)清潔用具租賃有限公司)が減収となったこと、マレーシアを中心にドーナツ事業を展開しているBig Appleグループがコロナ拡大の収束に伴うお客様の行動変化による来店お客様数の減少により減収となったことで、前期の売上を下回る結果となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の312億75百万円から112億50百万円減少し200億24百万円となりました。各々のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
イ.営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、110億93百万円の資金収入(前期は120億61百万円の資金収入)となりました。その要因は、減価償却費78億41百万円、税金等調整前当期純利益69億18百万円等の資金増加要因に対し、法人税等の支払額26億2百万円、未収入金の増加額12億85百万円、持分法による投資利益12億円等の資金減少要因によります。
ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、166億4百万円の資金支出(前期は128億44百万円の資金支出)となりました。その要因は、有価証券及び投資有価証券の取得による支出176億45百万円、関連会社株式の取得による支出92億円、有形固定資産の取得による支出63億63百万円、無形固定資産の取得による支出26億20百万円等の資金減少要因に対し、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入189億円等の資金増加要因によります。
ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、57億43百万円の資金支出(前期は79億92百万円の資金支出)となりました。その要因は、配当金の支払額40億97百万円、自己株式の取得による支出16億99百万円等の資金減少要因によります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.仕入実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減 | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 訪販グループ | 32,113 | 50.4 | 30,592 | 45.1 | △1,520 | △4.7 |
| フードグループ | 27,357 | 42.9 | 33,267 | 49.0 | 5,909 | 21.6 |
| その他 | 4,301 | 6.7 | 4,043 | 5.9 | △257 | △6.0 |
| 合計 | 63,772 | 100.0 | 67,903 | 100.0 | 4,130 | 6.5 |
(注)訪販グループでは生産を行っており、主なものは下記のとおりであります。
(訪販グループにおける生産実績)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減 | |||
| 回数 (ワッシャー) | 構成比 (%) | 回数 (ワッシャー) | 構成比 (%) | 回数 (ワッシャー) | 増減率 (%) | |
| マット | 1,162,096 | 86.1 | 1,139,645 | 86.4 | △22,451 | △1.9 |
| モップ | 151,253 | 11.2 | 144,381 | 10.9 | △6,872 | △4.5 |
| ウエス | 25,004 | 1.9 | 24,205 | 1.8 | △799 | △3.2 |
| ロールタオル | 11,572 | 0.8 | 10,607 | 0.9 | △965 | △8.3 |
| 合計 | 1,349,925 | 100.0 | 1,318,838 | 100.0 | △31,087 | △2.3 |
ロ.受注実績
該当事項はありません。
ハ.販売実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 増減 | |||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 訪販グループ | 107,786 | 63.2 | 106,821 | 59.7 | △965 | △0.9 |
| フードグループ | 48,859 | 28.7 | 58,426 | 32.7 | 9,567 | 19.6 |
| その他 | 13,847 | 8.1 | 13,534 | 7.6 | △313 | △2.3 |
| 合計 | 170,494 | 100.0 | 178,782 | 100.0 | 8,288 | 4.9 |
(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
(イ)全国チェーン店お客様売上
フランチャイズ方式を中心に事業展開する当社は、国内外の直営店・子会社等及び加盟店推定売上の合計値である「全国チェーン店お客様売上(以下「お客様売上」という。)」の状況・推移を最も重要視しております。
当連結会計年度は、2023年5月にコロナが「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」が定める五類感染症へ移行したことで、雇用・所得環境の改善が進んだことに加え、各種施策に取り組んだ結果、お客様売上の合計は増加(前期比5.0%増)しました。
セグメント別に見ますと、訪販グループでは、ケアサービス事業のエアコンクリーニングの受注が好調に推移していることに加え、シニアケアのヘルスレント事業である介護用品のレンタルサービスが順調に推移したものの、主力のクリーンサービス事業の売上が減少し、訪販グループ全体のお客様売上は減少(前期比0.9%減)しました。
フードグループは、主力であるミスタードーナツが好調を維持し、お客様売上が5期連続で増加(前期比18.3%増)したことにより、フードグループ全体のお客様売上も増加(前期比18.0%増)しました。
その他につきましても、海外における訪販関連事業、ドーナツ事業も売上が好調だったことからお客様売上は増加(前期比10.6%増)しました。
<全国チェーン店お客様売上推移>(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 訪販グループ | 271,189 | 253,178 | 265,659 | 270,081 | 267,783 |
| フードグループ | 79,714 | 80,148 | 95,031 | 107,388 | 126,729 |
| その他 | 29,521 | 26,255 | 28,698 | 34,302 | 37,941 |
| 合計 | 380,425 | 359,582 | 389,388 | 411,772 | 432,454 |
(注)全国チェーン店お客様売上には、一部、推定値が含まれております。
(ロ)収益性
当社が収益性の指標として重要視しているROEの推移は以下のとおりであります。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| ROE(%) | 3.8 | 2.0 | 5.5 | 4.8 | 3.0 |
| 純利益(百万円) | 5,591 | 2,821 | 8,132 | 7,196 | 4,574 |
| 自己資本(百万円) | 141,739 | 145,508 | 150,661 | 151,360 | 154,107 |
(注)純利益:親会社株主に帰属する当期純利益
2024年3月期は、訪販グループが計画に沿って進めたRFID(電子タグ)取り付けに伴う大幅な原価増及び適格請求書等保存方式(インボイス制度)対応に伴うシステム関連費用、人件費、運賃等、経費も増加したことで、純利益は減少しました。
ROEは、2022年11月より2023年7月まで自己株式の取得を実施したものの、前期から1.8ポイント減少しました。
2025年3月期のROEは、RFID(電子タグ)の取り付けがほぼ完了したことによる効果等を見込み、目標を6%以上としております。目標の達成を目指してまいります。
ロ.財政状態の分析
(イ)流動資産
当連結会計年度末における流動資産残高は593億5百万円となりました。前連結会計年度末と比較して98億17百万円減少しております。その要因は、有価証券が76億63百万円、現金及び預金が37億72百万円減少したことに対し、未収入金が12億87百万円増加したこと等であります。
(ロ)固定資産
当連結会計年度末における固定資産残高は1,427億74百万円となりました。前連結会計年度末と比較して143億72百万円増加しております。その要因は、投資有価証券が121億19百万円、退職給付に係る資産が15億14百万円増加したこと等であります。
(ハ)流動負債
当連結会計年度末における流動負債残高は367億78百万円となりました。前連結会計年度末と比較して53百万円減少しております。その要因は、未払法人税等が7億54百万円減少したことに対し、流動負債その他が3億85百万円、災害損失引当金が2億75百万円増加したこと等であります。
(ニ)固定負債
当連結会計年度末における固定負債残高は108億47百万円となりました。前連結会計年度末と比較して19億29百万円増加しております。その要因は、繰延税金負債が19億52百万円増加したこと等であります。
(ホ)純資産
当連結会計年度末における純資産残高は1,544億53百万円となりました。前連結会計年度末と比較して26億79百万円増加しております。その要因は、その他有価証券評価差額金が28億9百万円増加、自己株式の消却等により自己株式が16億38百万円減少(純資産は増加)したことに対し、利益剰余金が24億25百万円減少したこと等であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの主な資金需要は、各事業の営業活動に必要な原材料・製商品の仕入、販売促進活動等の営業活動費用並びに工場設備の維持更新投資、店舗の出店・改装投資及び成長が見込まれる分野への投資等であります。これらの必要資金については、主として自己資金で賄っておりますが、機動性及び長期安定性の確保、企業価値向上に資する成長投資のため、金融機関からの調達も想定に含めております。株主に対する利益還元を経営の重要課題と位置付け、持続的な成長と企業価値向上のための投資や様々なリスクに備えるための財務健全性とのバランスを考慮した上で、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とし、毎期の普通配当額は、連結配当性向60%又は自己資本配当率(DOE)2.5%のいずれか高い額といたします。
また、災害等のリスク発生時には、当社グループの事業継続のための資金需要が見込まれます。このような不測の資金需要に対して資金調達の機動性を高めるため、主要取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。今後も安定的な外部調達能力の維持向上のため、強固な経営基盤を維持しつつ、事業継続及び拡大に注力してまいります。
<キャッシュ・フロー指標のトレンド>
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 77.2 | 76.1 | 76.6 | 76.3 |
| 時価ベースの 自己資本比率(%) | 72.9 | 67.1 | 78.3 | 78.6 |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年) | 0.0 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
| インタレスト・カバレッジ ・レシオ(倍) | 13,876.4 | 43,519.1 | 65,517.1 | 1,812,974.6 |
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により、それぞれ下記の算式により算出しております。
自己資本比率 :(純資産-新株予約権-非支配株主持分)÷総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。