有価証券報告書-第43期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 10:00
【資料】
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【項目】
128項目

研究開発活動

当社の研究開発活動としましては、新技術の共同基礎研究及び新技術の共同開発を行っております。
当事業年度の研究開発は、各セグメントに配分できない研究開発であり、当事業年度の研究開発費の総額は5,140千円となっております。
研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1)発電機能を有する低コストで安全な新しい電池「三次電池」に係る研究
国立大学法人筑波大学と、温度差による発電機能を搭載した電池の実装を目指し、共同で基礎研究を行っております。
身近に存在する温度変化を利用した発電機構を有する新たな電池型の発電機構「三次電池」は、従来の使い捨て電池や充電池の「交換」「廃棄」といった既存の問題を解決できる技術であります。
本共同研究では、10mV/Kの熱起電力を発生する材料を開発し、コインセルで性能評価を行うことを目標としております。実装が実現した際には、今後ますます増加するIoT機器や、その他の小型電子機器にも利用し、「電池交換を極小化した環境にやさしい低コストIoTシステム」の開発を目指します。当事業年度における研究開発費の金額は500千円であります。
(2)聴覚障害者の職域拡大や環境改善を目指した、複数人との会話におけるリアルタイム字幕表示に係る研究
国立大学法人筑波技術大学産業技術学部と、会議やワークショップ等、複数話者が同時に音声を発するような場面において、聴覚障害者に有効な字幕提示ユーザーインタフェース(以下、「UI」)に係る共同研究を行っております。
「誰が」「何を話したか」といった大量の聴覚情報をリアルタイムに視覚情報に変換し、聴覚障害者の情報取得の助けとなる機能性を持ったUIの開発を行います。
本共同研究では、MR(複合現実)デバイスを用いて、聴覚障害者が音声を視覚的に認知しやすくなるUIを検討しており、2020年1月のシステムリリースを目指します。また、聴覚障害者の職域の拡張や環境改善につながる知見が得られることや、多人数同時参加型の新たなコミュニケーションプラットフォーム開発につながる成果が得られることが期待されます。当事業年度における研究開発費の金額は4,640千円であります。