有価証券報告書-第50期(2023/04/21-2024/04/20)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い、社会経済活動の正常化が進んだことから、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、不安定な国際情勢、資源・エネルギー及び原材料価格の高止まり、世界的な金融引き締め、円安の進行や消費者物価の上昇などにより、依然として先行き不透明な状況が続きました。
当社に関連の深い住宅業界については、資材価格の高騰などを背景として、新設住宅着工戸数は全体で減少傾向が続きました。
こうした状況において、当社では当事業年度を最終年度とする中期経営計画において、「既存事業の再構築と事業間連携の強化」、「新市場の創造と東南アジアでのビジネス基盤確立」、「未来社会に貢献するヒト創りと商品サービスの開発」、「ヒトとデジタル技術をつないだビジネス革新」、「ES(従業員満足)ファーストのガバナンス体制構築」を5つの重点戦略として設定し、将来を見据えた収益性の高い事業構造への転換を進めてまいりました。
当期間においては、多様な人材が活躍できる職場づくりのための組織サーベイを実施するとともに、全社員を対象とした給与のベースアップを実施しました。また、人材育成のためオープンバッジを用いた社内研修制度の開始など、人的資本への投資を積極的に進めました。
なお、全社業績に関して、売上高は微減となりましたが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字に転じました。これは前期に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少等の影響によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は10,407百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益56百万円(前年同期は営業損失63百万円)、経常利益37百万円(前年同期は経常損失1百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,016百万円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、新設住宅着工戸数の減少が続く中、主要な取引先である大手ハウスメーカーの住宅の受注は全体で昨年並みとなりました。
このような状況の中、当事業においては、商品別では販促を進めてきた中層大型建築物向け工事の売上が伸長しましたが、売上全体では微増となりました。利益面では、昨年来の物価上昇を背景に、業界及び施工スタッフの地位向上に向けた値上げ交渉の成果が出始めたものの、給与のベースアップや、レンタル市場の開拓を目論んだ部材の追加投入による減耗費の増加等もあり、当期間における利益への影響は限定的となりました。
以上の結果、売上高は7,161百万円(前年同期比1.0%増)、売上総利益は1,900百万円(同5.9%減)となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、鋼材価格の高止まりとそれに伴うレンタル需要の高まり、市場における施工人員の不足などから、市況全体で購買意欲の低下が見られました。
このような状況の中、当事業においては、商品別では中層大型建築物向けに安全性を高めた次世代足場「レボルト」の売上が伸長し、また2024年問題の運送費増加を見込んだ駆け込み需要による引き合いも見られましたが、前年同期では販売価格引き上げ前の一時的な買い増しの動きがあったことから、売上、利益ともに前年同期比で減少となりました。
以上の結果、売上高は1,077百万円(前年同期比32.8%減)、売上総利益は305百万円(同39.1%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきましては、在外子会社のあるシンガポールでは、欧州及び中国の景気減速への懸念などを受けて、景気は鈍化しました。
このような状況の中、当事業ではコロナ規制撤廃によるワーカー採用正常化により売上は拡大し、利益面では現場管理の厳格化による採算性の改善、前期に計上した減損損失による減価償却費の減少などにより、利益が大きく伸長しました。
以上の結果、売上高は2,099百万円(前年同期比19.8%増)、売上総利益は561百万円(同56.9%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は69百万円(前年同期比2.3%増)、売上総利益は53百万円(同1.2%減)となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は6,628百万円となり、前連結会計年度末に比べ446百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が429百万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が190百万円減少、賃貸用仮設材が272百万円増加したことによるものであります。
固定資産は3,743百万円となり、前連結会計年度末に比べ170百万円減少いたしました。これは主に投資その他の資産のその他に含まれる投資不動産が203百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は10,372百万円となり、前連結会計年度末に比べ275百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,173百万円となり、前連結会計年度末に比べ379百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が268百万円増加、電子記録債務が117百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が66百万円増加したことによるものであります。
固定負債は844百万円となり、前連結会計年度末に比べ79百万円減少いたしました。これは主に債務保証損失引当金が34百万円減少、長期借入金が26百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、5,017百万円となり、前連結会計年度末に比べ299百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ24百万円減少いたしました。これは主に為替換算調整勘定が49百万円増加、利益剰余金が74百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は51.6%(前連結会計年度末は53.3%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,697百万円と期首より429百万円増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は312百万円(前年同期は439百万円の支出)となりました。その主な要因は、減価償却費214百万円、売上債権の減少額203百万円に対し、賃貸用仮設材の増加額265百万円、仕入債務の減少額88百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は143百万円(前年同期は415百万円の支出)となりました。その主な要因は、投資不動産の売却による収入246百万円に対し、貸付けによる支出49百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は61百万円(前年同期は680百万円の収入)となりました。その要因は、短期借入金の増加額188百万円、長期借入れによる収入200百万円に対し、長期借入金の返済による支出159百万円、リース債務の返済による支出156百万円、配当金の支払額134百万円があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によります。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で34.3%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社興和工業所、株式会社カワモト等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)金額は仕入価格によります。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、そのうち特に重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、△0.3%を目標として事業を進めましたが、結果として0.4%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.債務償還年数(年)は、2023年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
4.インタレスト・カバレッジ・レシオは、2023年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
b.契約債務
2024年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金及びリース債務の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2024年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、売上高については、足場施工サービス事業の販路拡大、部材のみのレンタルの国内での本格始動、シンガポール子会社においては受注基盤拡大により増収となりましたが、2000年の株式上場以来最高となった前期から比べ微減となりました。しかし、営業利益においては、施工サービス事業部の値上げ交渉、シンガポール子会社の現場管理厳格化による採算性の改善や前期に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少などの影響により、4連結会計年度ぶりに黒字に転じました。

セグメント別状況について、足場施工サービス事業では、中層大型建築物向けの売上が微増となったほか、グローバル人財の積極受け入れにより特定技能などの人財拡充が進みました。利益面においては、物価上昇を背景とした業界及び施工スタッフの地位向上に向けた値上げ交渉の成果が第4四半期連結会計期間より出始めたものの、給与のベースアップや、レンタル市場の開拓を目論んだ部材の追加投入による減耗費の増加等もあり、当連結会計年度における利益への影響は限定的となりました。
製商品販売事業では、鋼材価格の高止まりとそれに伴うレンタル需要の高まり、市場における施工人員の不足などから、市況全体で購買意欲の低下が見られました。このような状況の中、当事業においては、2024年問題の運送費増加・2024年4月の足場に関する法改正に伴う足場仕様が厳格化を見込んだ駆け込み需要による引き合いも見られましたが、前期では販売価格引き上げ前の一時的な買い増しの動きがあったことから、売上・利益ともに前期比で減少となりました。
海外事業では、在外子会社のあるシンガポールにおいて、欧州及び中国の景気減速への懸念などを受けて、景気は鈍化しました。このような状況の中、当事業ではコロナ規制撤廃によるワーカー採用正常化により売上が拡大しました。利益面においても、現場管理の厳格化による採算性改善や受注構成の見直し、原価の見直しに加え、前期に計上した減損損失による減価償却費の減少などにより、大きく伸長しました。

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い、社会経済活動の正常化が進んだことから、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、不安定な国際情勢、資源・エネルギー及び原材料価格の高止まり、世界的な金融引き締め、円安の進行や消費者物価の上昇などにより、依然として先行き不透明な状況が続きました。
当社に関連の深い住宅業界については、資材価格の高騰などを背景として、新設住宅着工戸数は全体で減少傾向が続きました。
こうした状況において、当社では当事業年度を最終年度とする中期経営計画において、「既存事業の再構築と事業間連携の強化」、「新市場の創造と東南アジアでのビジネス基盤確立」、「未来社会に貢献するヒト創りと商品サービスの開発」、「ヒトとデジタル技術をつないだビジネス革新」、「ES(従業員満足)ファーストのガバナンス体制構築」を5つの重点戦略として設定し、将来を見据えた収益性の高い事業構造への転換を進めてまいりました。
当期間においては、多様な人材が活躍できる職場づくりのための組織サーベイを実施するとともに、全社員を対象とした給与のベースアップを実施しました。また、人材育成のためオープンバッジを用いた社内研修制度の開始など、人的資本への投資を積極的に進めました。
なお、全社業績に関して、売上高は微減となりましたが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字に転じました。これは前期に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少等の影響によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は10,407百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益56百万円(前年同期は営業損失63百万円)、経常利益37百万円(前年同期は経常損失1百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,016百万円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、新設住宅着工戸数の減少が続く中、主要な取引先である大手ハウスメーカーの住宅の受注は全体で昨年並みとなりました。
このような状況の中、当事業においては、商品別では販促を進めてきた中層大型建築物向け工事の売上が伸長しましたが、売上全体では微増となりました。利益面では、昨年来の物価上昇を背景に、業界及び施工スタッフの地位向上に向けた値上げ交渉の成果が出始めたものの、給与のベースアップや、レンタル市場の開拓を目論んだ部材の追加投入による減耗費の増加等もあり、当期間における利益への影響は限定的となりました。
以上の結果、売上高は7,161百万円(前年同期比1.0%増)、売上総利益は1,900百万円(同5.9%減)となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、鋼材価格の高止まりとそれに伴うレンタル需要の高まり、市場における施工人員の不足などから、市況全体で購買意欲の低下が見られました。
このような状況の中、当事業においては、商品別では中層大型建築物向けに安全性を高めた次世代足場「レボルト」の売上が伸長し、また2024年問題の運送費増加を見込んだ駆け込み需要による引き合いも見られましたが、前年同期では販売価格引き上げ前の一時的な買い増しの動きがあったことから、売上、利益ともに前年同期比で減少となりました。
以上の結果、売上高は1,077百万円(前年同期比32.8%減)、売上総利益は305百万円(同39.1%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきましては、在外子会社のあるシンガポールでは、欧州及び中国の景気減速への懸念などを受けて、景気は鈍化しました。
このような状況の中、当事業ではコロナ規制撤廃によるワーカー採用正常化により売上は拡大し、利益面では現場管理の厳格化による採算性の改善、前期に計上した減損損失による減価償却費の減少などにより、利益が大きく伸長しました。
以上の結果、売上高は2,099百万円(前年同期比19.8%増)、売上総利益は561百万円(同56.9%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は69百万円(前年同期比2.3%増)、売上総利益は53百万円(同1.2%減)となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は6,628百万円となり、前連結会計年度末に比べ446百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が429百万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が190百万円減少、賃貸用仮設材が272百万円増加したことによるものであります。
固定資産は3,743百万円となり、前連結会計年度末に比べ170百万円減少いたしました。これは主に投資その他の資産のその他に含まれる投資不動産が203百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は10,372百万円となり、前連結会計年度末に比べ275百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,173百万円となり、前連結会計年度末に比べ379百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が268百万円増加、電子記録債務が117百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が66百万円増加したことによるものであります。
固定負債は844百万円となり、前連結会計年度末に比べ79百万円減少いたしました。これは主に債務保証損失引当金が34百万円減少、長期借入金が26百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、5,017百万円となり、前連結会計年度末に比べ299百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ24百万円減少いたしました。これは主に為替換算調整勘定が49百万円増加、利益剰余金が74百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は51.6%(前連結会計年度末は53.3%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,697百万円と期首より429百万円増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は312百万円(前年同期は439百万円の支出)となりました。その主な要因は、減価償却費214百万円、売上債権の減少額203百万円に対し、賃貸用仮設材の増加額265百万円、仕入債務の減少額88百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は143百万円(前年同期は415百万円の支出)となりました。その主な要因は、投資不動産の売却による収入246百万円に対し、貸付けによる支出49百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は61百万円(前年同期は680百万円の収入)となりました。その要因は、短期借入金の増加額188百万円、長期借入れによる収入200百万円に対し、長期借入金の返済による支出159百万円、リース債務の返済による支出156百万円、配当金の支払額134百万円があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2023年4月21日 至 2024年4月20日) | 前年同期比(%) |
| 施工サービス事業 | 施工能力㎡数(千平方メートル) | 1,219 | 90.3 |
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2023年4月21日 至 2024年4月20日) | 前年同期比(%) |
| 製商品販売事業 | ビケ部材等(千円) | 981,517 | 63.7 |
| 一般仮設(千円) | 330,477 | 96.3 | |
| 合計(千円) | 1,311,995 | 69.6 | |
(注)金額は販売価格によります。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で34.3%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社興和工業所、株式会社カワモト等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2023年4月21日 至 2024年4月20日) | 前年同期比(%) |
| 製商品販売事業 | ビケ部材等(千円) | 210,237 | 70.0 |
| 一般仮設(千円) | 180,208 | 94.3 | |
| 合計(千円) | 390,445 | 79.4 | |
(注)金額は仕入価格によります。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント の名称 | 品目別 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 製商品 販売事業 | 製品 | ビケ部材等 | 605,226 | 64.4 | 14,869 | 62.7 |
| 一般仮設 | 318,236 | 85.0 | 2,071 | 9.1 | ||
| 商品 | ビケ部材等 | 56,224 | 62.9 | 1,934 | 26.0 | |
| 一般仮設 | 55,919 | 42.5 | 57 | 0.9 | ||
| 合計 | 1,035,607 | 67.5 | 18,932 | 31.3 | ||
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント の名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2023年4月21日 至 2024年4月20日) | 前年同期比(%) | |
| 施工サービス事業(千円) | 7,161,621 | 101.0 | ||
| 製商品 販売事業 | 製品 | ビケ部材等(千円) | 614,063 | 60.1 |
| 一般仮設(千円) | 339,027 | 94.4 | ||
| 計(千円) | 953,090 | 69.0 | ||
| 商品 | ビケ部材等(千円) | 61,718 | 69.5 | |
| 一般仮設(千円) | 62,274 | 47.0 | ||
| 計(千円) | 123,993 | 56.0 | ||
| 合計(千円) | 1,077,084 | 67.2 | ||
| 海外事業(千円) | 2,099,447 | 119.8 | ||
| 報告セグメント計(千円) | 10,338,153 | 99.0 | ||
| その他(千円) | 69,470 | 102.3 | ||
| 合計(千円) | 10,407,623 | 99.0 | ||
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、そのうち特に重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、△0.3%を目標として事業を進めましたが、結果として0.4%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
| 2023年4月期 | 2024年4月期 | |
| 自己資本比率(%) | 53.3 | 51.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 36.6 | 35.4 |
| 債務償還年数(年) | - | 9.6 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | - | 9.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.債務償還年数(年)は、2023年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
4.インタレスト・カバレッジ・レシオは、2023年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
b.契約債務
2024年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 区分 | 当期首残高 (千円) | 当期末残高 (千円) | 平均利率 (%) | 返済期限 |
| 短期借入金 | 1,792,640 | 2,060,660 | 1.8 | - |
| 1年以内に返済予定の長期借入金 | 139,996 | 206,656 | 0.3 | - |
| 1年以内に返済予定のリース債務 | 83,285 | 114,072 | 3.0 | - |
| 長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。) | 618,353 | 592,255 | 0.2 | 2025~2029年 |
| リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。) | 40,963 | 23,390 | 3.7 | 2025~2029年 |
| その他有利子負債 1年以内に返済予定の割賦未払金 割賦未払金(1年以内に返済予定のものを除く。) | - - | - - | - - | - - |
| 合計 | 2,675,237 | 2,997,033 | - | - |
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金及びリース債務の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
| 1年以内 (千円) | 1年超2年以内 (千円) | 2年超3年以内 (千円) | 3年超4年以内 (千円) | 4年超5年以内 (千円) | |
| 長期借入金 | 206,656 | 206,656 | 177,234 | 99,996 | 99,996 |
| リース債務 | 114,072 | 18,258 | 1,790 | 1,876 | 1,465 |
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2024年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、売上高については、足場施工サービス事業の販路拡大、部材のみのレンタルの国内での本格始動、シンガポール子会社においては受注基盤拡大により増収となりましたが、2000年の株式上場以来最高となった前期から比べ微減となりました。しかし、営業利益においては、施工サービス事業部の値上げ交渉、シンガポール子会社の現場管理厳格化による採算性の改善や前期に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少などの影響により、4連結会計年度ぶりに黒字に転じました。

セグメント別状況について、足場施工サービス事業では、中層大型建築物向けの売上が微増となったほか、グローバル人財の積極受け入れにより特定技能などの人財拡充が進みました。利益面においては、物価上昇を背景とした業界及び施工スタッフの地位向上に向けた値上げ交渉の成果が第4四半期連結会計期間より出始めたものの、給与のベースアップや、レンタル市場の開拓を目論んだ部材の追加投入による減耗費の増加等もあり、当連結会計年度における利益への影響は限定的となりました。
製商品販売事業では、鋼材価格の高止まりとそれに伴うレンタル需要の高まり、市場における施工人員の不足などから、市況全体で購買意欲の低下が見られました。このような状況の中、当事業においては、2024年問題の運送費増加・2024年4月の足場に関する法改正に伴う足場仕様が厳格化を見込んだ駆け込み需要による引き合いも見られましたが、前期では販売価格引き上げ前の一時的な買い増しの動きがあったことから、売上・利益ともに前期比で減少となりました。
海外事業では、在外子会社のあるシンガポールにおいて、欧州及び中国の景気減速への懸念などを受けて、景気は鈍化しました。このような状況の中、当事業ではコロナ規制撤廃によるワーカー採用正常化により売上が拡大しました。利益面においても、現場管理の厳格化による採算性改善や受注構成の見直し、原価の見直しに加え、前期に計上した減損損失による減価償却費の減少などにより、大きく伸長しました。
