有価証券報告書-第47期(令和2年4月21日-令和3年4月20日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化し、その後は経済活動の回復が続いていたものの、再び都市部を中心とした緊急事態宣言が発出される事態となり、先行き不透明な状況となりました。
当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数は利用関係別で持家、貸家、分譲ともに前年を下回る状況が続き、年度末にかけて持ち直しの動きは見られたものの、全体では前年同期と比べマイナスとなりました。
こうした状況において、当社グループでは当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画を立ち上げ、既存事業の効率化と資源の有効活用および国内における労働集約型ビジネスモデルの脱却を目指し、新たな市場開拓や新規事業の展開を進めました。
また、新型コロナウイルス感染症に対する全社的な対応として、マスク着用、手指のアルコール消毒、検温、本社・支店スタッフのテレワーク勤務、時差出勤などの感染防止策を継続して行い、受注量の減少による事業活動の縮小に対しては、全スタッフを対象にした一部の稼働日の休業を実施し、休業手当を100%支給するとともに、雇用調整助成金の助成を受けました。
なお、2020年8月3日に公表いたしました「公正取引委員会による勧告について」のとおり、公正取引委員会より請負契約の施工スタッフに対する消費税の転嫁不足に対する勧告を受け、2014年4月以降の支払い対価の不足額49百万円を特別損失として計上しております。また、当社の非連結子会社であるDRC株式会社について、IOT機器の開発に社内資源を集中させたことから、収益が大きく減少し、株式投資に対する将来の回収可能性に不確実性が生じたことから、関係会社株式評価損53百万円を特別損失として計上しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,653百万円(前年同期比8.9%減)、営業損失131百万円(前年同期は営業利益265百万円)、経常利益177百万円(前年同期比31.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益34百万円(前年同期比71.5%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、期首に政府が発出した緊急事態宣言を受け、多くの顧客が営業活動の自粛、建設現場の工事停止を決定したため、当社の受注活動も停滞するなど、厳しい状況が続きました。宣言解除後は、感染対策を徹底した上で積極的に営業を行い、徐々に受注が戻り始めたものの、再度、緊急事態宣言が発出されたことから、営業活動の制約や工事延期が業績に影響を与えることになりました。
そのような状況において、前事業年度より促進している請負契約の施工スタッフの社員化に取り組むとともに、営業担当者の業務効率化を図るため、現場調査のIT化やWEB会議システム活用を進め、現場管理用カメラ「魚眼くん」の拡販、CADを利用した足場計画図の提供など、将来を見据えた新しいビジネスモデルの構築に取り組みました。
以上の結果、売上高は6,690百万円(前年同期比6.3%減)、売上総利益は1,979百万円(同16.2%減)となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、景気悪化への懸念が高まり、主要顧客を中心に足場部材の買い控えが続いておりましたが、新販路への営業に注力したことで、新たに購入いただく機会が緩やかに増えました。しかし、下半期には緊急事態宣言が再発出されたため、感染リスクを考慮し、対面での営業活動を制約したこともあり、計画していた受注量の確保には至りませんでした。
このような中、中層大型建築物向けに安全性を高めた新製品「レボルト®」に対する今後の需要拡大と施工サービス事業への社内投入を目論み、生産工程の稼働率を最大限まで高め、専用の商品センターを開設するなど、在庫の確保に努めました。そのほか、建設現場で安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替えて、仕入れ価格を低減するとともに、「レボルト®」と同様、新たな収益源として、販売促進に取り組みました。
以上の結果、売上高は1,006百万円(前年同期比25.5%減)、売上総利益は269百万円(同19.9%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきまして、在外子会社のあるシンガポールでは、新型コロナウイルス感染症に関する政府の拡大防止策が徹底されたため、国内経済の停滞が続き、事業活動にも大きな影響を与えました。年度末に向けて段階的に規制が緩和され、現場への労働者派遣や各種工事の受注量は前期の水準に戻りつつありましたが、国外からの労働者入国に厳しい規制がなされ、労働力の確保が進みませんでした。
このような状況において、コロナ禍後を見込み、新たな取引先と受注を増やすため、前事業年度と同様に業界経験の豊富なマネージャーを採用し、今後、さらに成長が見込まれる製薬工場やデータセンター向けの仕事を積極的に受注し、大手の日系企業に対する働きかけを強めて関係強化を図ることで、先々の受注基盤の拡大に取り組みました。
以上の結果、売上高は887百万円(前年同期比4.5%減)、売上総利益は150百万円(同24.4%減)となりました。
なお、前連結累計期間は、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数は9ヵ月間となります。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は69百万円(前年同期比8.4%減)、売上総利益は51百万円(同2.2%減)となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ227百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が601百万円減少、賃貸用仮設材が383百万円増加したことによるものであります。
固定資産は4,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ168百万円減少いたしました。これは主に建物及び構築物が313百万円増加、のれんが62百万円減少、関係会社株式が53百万円減少、投資その他の資産のその他に含まれる投資不動産が188百万円減少、長期預金が100百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は10,000百万円となり、前連結会計年度末に比べ396百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,131百万円となり、前連結会計年度末に比べ67百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が155百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が77百万円減少したことによるものであります。
固定負債は1,155百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が163百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、3,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は6,713百万円となり、前連結会計年度末に比べ298百万円減少いたしました。これは主に資本剰余金が79百万円減少、利益剰余金が112百万円減少、非支配株主持分が76百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は66.4%(前連結会計年度末は66.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,488百万円と期首より601百万円減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は14百万円(前年同期は319百万円の収入)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が146百万円、減価償却費213百万円、仕入債務の増加104百万円に対し、たな卸資産の増加額84百万円、賃貸用仮設材の増加額382百万円、法人税等の支払額93百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は114百万円(前年同期は1,165百万円の支出)となりました。その主な要因は、定期預金の払戻による収入100百万円に対し、有形固定資産の取得による支出224百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は468百万円(前年同期は584百万円の収入)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出234百万円、配当金の支払額147百万円、連結の範囲を変更を伴わない子会社の取得による支出156百万円等があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で41.5%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社シズカ、株式会社興和工業所等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は仕入価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に以下の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損処理)
のれんについては、投資効果が及ぶ期間にわたり、均等償却しております。のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う必要があります。
(固定資産の減損処理)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(関係会社株式の評価)
関係会社株式については、純資産価額にもとづく実質価額が著しく下落している場合、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損を計上することにしております。業績悪化により純資産価額が減少し、事業計画に基づく回復可能性が認められないとされる場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、0.6%を目標として事業を進めましたが、結果として2.0%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.債務償還年数(年)は、2021年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
4.インタレスト・カバレッジ・レシオは、2021年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
b.契約債務
2021年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金、リース債務及び割賦未払金の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2021年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度における業績について、国内外とも期首よりコロナ禍による営業活動の自粛や建設現場の工事中断が当社の受注活動にも影響し、年度半ばには前年同期の水準にまで戻りつつあったものの、再度感染者が増え、緊急事態宣言が発出される事態となり、年度末までに前年の水準に戻ることはありませんでした。なお、営業損失に対し経常利益が生じておりますが、その要因として、コロナ禍による受注減少に対し、全従業員を対象にした休業取得を行い、100%の休業手当を支給いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例として、雇用調整助成金の支給を受けたことによるものです。これは、在外子会社のあるシンガポールにおいても同様で、外国籍の労働者に課せられる外国人税が還付、免除されるなど、コロナ禍に対する政府の助成を受けています。また、2020年8月3日には公正取引委員会による請負契約の施工スタッフに対する消費税の転嫁不足の勧告を受け、支払い対価の不足額を特別損失として計上しました。また、当社の非連結子会社であるDRC株式会社については、関係会社株式評価損を特別損失として計上しました。そのほか、長年保有していた政策保有株式を売却し、売却益を特別利益に計上しました。以上の結果、売上高、各段階利益とも前連結会計年度より減少いたしました。
セグメント別の状況について、足場の施工サービス事業では、戸建て分譲向けの受注が好調ではあったものの、大手ハウスメーカーによる各種活動の自粛が影響し、想定していたほどに受注が伸ばせず、前期まで好調であったマンションの修繕工事や工場、店舗等の中層大型建築物向けの足場施工についても、延期や中止の影響により大きく減少しました。特に利益面に関しては、前期から請負契約の施工スタッフ社員化を促進しているため、スタッフの定着率は大きく改善しましたが、施工作業費の固定化が受注の減少局面にあって、マイナスに作用しました。ただし、このようなコロナ禍後を見据えた方針として、新たなソフトウエアの開発やWEB会議システムの活用など、デジタル技術を利用した作業の効率化を目指し、生産性を向上させる取り組みを進めました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
足場部材を販売する製商品販売事業では、主要顧客による足場部材の買い控えが続き、購入機会が最も多くなる3月末までの期間においても景気の先行きに対する不透明感から、予定していた受注量の確保には至りませんでした。このような中でも、新製品である「レボルト®」は、コロナ禍後に中層大型建物向けの工事需要が高まると考え、専用の商品センターを開設するなど、在庫の確保に努めました。そのほか、建設現場で安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替え、仕入れ価格を低減し、新たな収益源として積極的に営業を行いました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
海外事業について、在外子会社のあるシンガポールでは、日本の国内以上に新型コロナウイルス感染症に対する政府の規制が厳しかったことから、国内全体で経済の停滞が続き、事業活動に大きな影響を与えたものの、政府による助成が想定以上の期間で行われたことから、利益面への影響は当初の予想より緩和されました。このような状況下にあっても、営業活動は強化し、今後成長が見込まれる製薬工場やデータセンター向けの仕事を積極的に受注し、大手日系企業に対する働きかけを強めて関係強化を図ることで、受注基盤の拡大を進めました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化し、その後は経済活動の回復が続いていたものの、再び都市部を中心とした緊急事態宣言が発出される事態となり、先行き不透明な状況となりました。
当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数は利用関係別で持家、貸家、分譲ともに前年を下回る状況が続き、年度末にかけて持ち直しの動きは見られたものの、全体では前年同期と比べマイナスとなりました。
こうした状況において、当社グループでは当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画を立ち上げ、既存事業の効率化と資源の有効活用および国内における労働集約型ビジネスモデルの脱却を目指し、新たな市場開拓や新規事業の展開を進めました。
また、新型コロナウイルス感染症に対する全社的な対応として、マスク着用、手指のアルコール消毒、検温、本社・支店スタッフのテレワーク勤務、時差出勤などの感染防止策を継続して行い、受注量の減少による事業活動の縮小に対しては、全スタッフを対象にした一部の稼働日の休業を実施し、休業手当を100%支給するとともに、雇用調整助成金の助成を受けました。
なお、2020年8月3日に公表いたしました「公正取引委員会による勧告について」のとおり、公正取引委員会より請負契約の施工スタッフに対する消費税の転嫁不足に対する勧告を受け、2014年4月以降の支払い対価の不足額49百万円を特別損失として計上しております。また、当社の非連結子会社であるDRC株式会社について、IOT機器の開発に社内資源を集中させたことから、収益が大きく減少し、株式投資に対する将来の回収可能性に不確実性が生じたことから、関係会社株式評価損53百万円を特別損失として計上しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,653百万円(前年同期比8.9%減)、営業損失131百万円(前年同期は営業利益265百万円)、経常利益177百万円(前年同期比31.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益34百万円(前年同期比71.5%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、期首に政府が発出した緊急事態宣言を受け、多くの顧客が営業活動の自粛、建設現場の工事停止を決定したため、当社の受注活動も停滞するなど、厳しい状況が続きました。宣言解除後は、感染対策を徹底した上で積極的に営業を行い、徐々に受注が戻り始めたものの、再度、緊急事態宣言が発出されたことから、営業活動の制約や工事延期が業績に影響を与えることになりました。
そのような状況において、前事業年度より促進している請負契約の施工スタッフの社員化に取り組むとともに、営業担当者の業務効率化を図るため、現場調査のIT化やWEB会議システム活用を進め、現場管理用カメラ「魚眼くん」の拡販、CADを利用した足場計画図の提供など、将来を見据えた新しいビジネスモデルの構築に取り組みました。
以上の結果、売上高は6,690百万円(前年同期比6.3%減)、売上総利益は1,979百万円(同16.2%減)となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、景気悪化への懸念が高まり、主要顧客を中心に足場部材の買い控えが続いておりましたが、新販路への営業に注力したことで、新たに購入いただく機会が緩やかに増えました。しかし、下半期には緊急事態宣言が再発出されたため、感染リスクを考慮し、対面での営業活動を制約したこともあり、計画していた受注量の確保には至りませんでした。
このような中、中層大型建築物向けに安全性を高めた新製品「レボルト®」に対する今後の需要拡大と施工サービス事業への社内投入を目論み、生産工程の稼働率を最大限まで高め、専用の商品センターを開設するなど、在庫の確保に努めました。そのほか、建設現場で安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替えて、仕入れ価格を低減するとともに、「レボルト®」と同様、新たな収益源として、販売促進に取り組みました。
以上の結果、売上高は1,006百万円(前年同期比25.5%減)、売上総利益は269百万円(同19.9%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきまして、在外子会社のあるシンガポールでは、新型コロナウイルス感染症に関する政府の拡大防止策が徹底されたため、国内経済の停滞が続き、事業活動にも大きな影響を与えました。年度末に向けて段階的に規制が緩和され、現場への労働者派遣や各種工事の受注量は前期の水準に戻りつつありましたが、国外からの労働者入国に厳しい規制がなされ、労働力の確保が進みませんでした。
このような状況において、コロナ禍後を見込み、新たな取引先と受注を増やすため、前事業年度と同様に業界経験の豊富なマネージャーを採用し、今後、さらに成長が見込まれる製薬工場やデータセンター向けの仕事を積極的に受注し、大手の日系企業に対する働きかけを強めて関係強化を図ることで、先々の受注基盤の拡大に取り組みました。
以上の結果、売上高は887百万円(前年同期比4.5%減)、売上総利益は150百万円(同24.4%減)となりました。
なお、前連結累計期間は、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数は9ヵ月間となります。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は69百万円(前年同期比8.4%減)、売上総利益は51百万円(同2.2%減)となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ227百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が601百万円減少、賃貸用仮設材が383百万円増加したことによるものであります。
固定資産は4,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ168百万円減少いたしました。これは主に建物及び構築物が313百万円増加、のれんが62百万円減少、関係会社株式が53百万円減少、投資その他の資産のその他に含まれる投資不動産が188百万円減少、長期預金が100百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は10,000百万円となり、前連結会計年度末に比べ396百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,131百万円となり、前連結会計年度末に比べ67百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が155百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が77百万円減少したことによるものであります。
固定負債は1,155百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が163百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、3,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は6,713百万円となり、前連結会計年度末に比べ298百万円減少いたしました。これは主に資本剰余金が79百万円減少、利益剰余金が112百万円減少、非支配株主持分が76百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は66.4%(前連結会計年度末は66.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,488百万円と期首より601百万円減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は14百万円(前年同期は319百万円の収入)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が146百万円、減価償却費213百万円、仕入債務の増加104百万円に対し、たな卸資産の増加額84百万円、賃貸用仮設材の増加額382百万円、法人税等の支払額93百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は114百万円(前年同期は1,165百万円の支出)となりました。その主な要因は、定期預金の払戻による収入100百万円に対し、有形固定資産の取得による支出224百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は468百万円(前年同期は584百万円の収入)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出234百万円、配当金の支払額147百万円、連結の範囲を変更を伴わない子会社の取得による支出156百万円等があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) | 前年同期比(%) |
| 施工サービス事業 | 施工能力㎡数(千平方メートル) | 1,283 | 97.3 |
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) | 前年同期比(%) |
| 製商品販売事業 | ビケ部材等(千円) | 1,053,924 | 76.4 |
| 一般仮設(千円) | 266,205 | 119.6 | |
| 合計(千円) | 1,320,130 | 82.4 | |
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で41.5%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社シズカ、株式会社興和工業所等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) | 前年同期比(%) |
| 製商品販売事業 | ビケ部材等(千円) | 233,556 | 118.0 |
| 一般仮設(千円) | 64,714 | 70.3 | |
| 合計(千円) | 298,270 | 102.9 | |
(注)1.金額は仕入価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント の名称 | 品目別 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 製商品 販売事業 | 製品 | ビケ部材等 | 588,653 | 61.6 | 25,824 | 70.1 |
| 一般仮設 | 286,557 | 137.3 | 14,552 | 192.6 | ||
| 商品 | ビケ部材等 | 68,687 | 84.5 | 2,573 | 122.6 | |
| 一般仮設 | 52,715 | 77.0 | 1,783 | 22.4 | ||
| 合計 | 996,614 | 75.9 | 44,733 | 82.2 | ||
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント の名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2020年4月21日 至 2021年4月20日) | 前年同期比(%) | |
| 施工サービス事業(千円) | 6,690,312 | 93.7 | ||
| 製商品 販売事業 | 製品 | ビケ部材等(千円) | 599,678 | 59.8 |
| 一般仮設(千円) | 279,562 | 134.8 | ||
| 計(千円) | 879,240 | 72.7 | ||
| 商品 | ビケ部材等(千円) | 68,213 | 85.0 | |
| 一般仮設(千円) | 58,879 | 95.4 | ||
| 計(千円) | 127,092 | 89.5 | ||
| 合計(千円) | 1,006,333 | 74.5 | ||
| 海外事業(千円) | 887,104 | 95.6 | ||
| 報告セグメント計(千円) | 8,583,750 | 91.1 | ||
| その他(千円) | 69,852 | 91.6 | ||
| 合計(千円) | 8,653,603 | 91.1 | ||
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますが、特に以下の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損処理)
のれんについては、投資効果が及ぶ期間にわたり、均等償却しております。のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う必要があります。
(固定資産の減損処理)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(関係会社株式の評価)
関係会社株式については、純資産価額にもとづく実質価額が著しく下落している場合、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損を計上することにしております。業績悪化により純資産価額が減少し、事業計画に基づく回復可能性が認められないとされる場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社グループは、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、0.6%を目標として事業を進めましたが、結果として2.0%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
| 2020年4月期 | 2021年4月期 | |
| 自己資本比率(%) | 66.0 | 66.4 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 39.0 | 42.3 |
| 債務償還年数(年) | 4.7 | - |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 26.2 | - |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
3.債務償還年数(年)は、2021年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
4.インタレスト・カバレッジ・レシオは、2021年4月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
b.契約債務
2021年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 区分 | 当期首残高 (千円) | 当期末残高 (千円) | 平均利率 (%) | 返済期限 |
| 短期借入金 | 102,954 | 258,022 | 2.2 | - |
| 1年以内に返済予定の長期借入金 | 235,815 | 158,416 | 0.5 | - |
| 1年以内に返済予定のリース債務 | 45,092 | 45,107 | 2.0 | - |
| 長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。) | 1,100,165 | 936,518 | 0.7 | 2022~2035年 |
| リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。) | 18,088 | 21,597 | 2.0 | 2022年 |
| その他有利子負債 1年以内に返済予定の割賦未払金 割賦未払金(1年以内に返済予定のものを除く。) | 18,352 25,226 | 15,311 9,515 | 2.0 2.0 | - 2022~2035年 |
| 合計 | 1,545,695 | 1,444,488 | - | - |
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金、リース債務及び割賦未払金の連結決算日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
| 1年以内 (千円) | 1年超2年以内 (千円) | 2年超3年以内 (千円) | 3年超4年以内 (千円) | 4年超5年以内 (千円) | |
| 長期借入金 | 158,416 | 134,249 | 123,089 | 109,841 | 110,505 |
| リース債務 | 45,107 | 21,597 | - | - | - |
| 割賦未払金 | 15,311 | 7,366 | 2,148 | - | - |
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2021年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度における業績について、国内外とも期首よりコロナ禍による営業活動の自粛や建設現場の工事中断が当社の受注活動にも影響し、年度半ばには前年同期の水準にまで戻りつつあったものの、再度感染者が増え、緊急事態宣言が発出される事態となり、年度末までに前年の水準に戻ることはありませんでした。なお、営業損失に対し経常利益が生じておりますが、その要因として、コロナ禍による受注減少に対し、全従業員を対象にした休業取得を行い、100%の休業手当を支給いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例として、雇用調整助成金の支給を受けたことによるものです。これは、在外子会社のあるシンガポールにおいても同様で、外国籍の労働者に課せられる外国人税が還付、免除されるなど、コロナ禍に対する政府の助成を受けています。また、2020年8月3日には公正取引委員会による請負契約の施工スタッフに対する消費税の転嫁不足の勧告を受け、支払い対価の不足額を特別損失として計上しました。また、当社の非連結子会社であるDRC株式会社については、関係会社株式評価損を特別損失として計上しました。そのほか、長年保有していた政策保有株式を売却し、売却益を特別利益に計上しました。以上の結果、売上高、各段階利益とも前連結会計年度より減少いたしました。
セグメント別の状況について、足場の施工サービス事業では、戸建て分譲向けの受注が好調ではあったものの、大手ハウスメーカーによる各種活動の自粛が影響し、想定していたほどに受注が伸ばせず、前期まで好調であったマンションの修繕工事や工場、店舗等の中層大型建築物向けの足場施工についても、延期や中止の影響により大きく減少しました。特に利益面に関しては、前期から請負契約の施工スタッフ社員化を促進しているため、スタッフの定着率は大きく改善しましたが、施工作業費の固定化が受注の減少局面にあって、マイナスに作用しました。ただし、このようなコロナ禍後を見据えた方針として、新たなソフトウエアの開発やWEB会議システムの活用など、デジタル技術を利用した作業の効率化を目指し、生産性を向上させる取り組みを進めました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
足場部材を販売する製商品販売事業では、主要顧客による足場部材の買い控えが続き、購入機会が最も多くなる3月末までの期間においても景気の先行きに対する不透明感から、予定していた受注量の確保には至りませんでした。このような中でも、新製品である「レボルト®」は、コロナ禍後に中層大型建物向けの工事需要が高まると考え、専用の商品センターを開設するなど、在庫の確保に努めました。そのほか、建設現場で安定した需要が見込まれる工事用メッシュシートを海外調達に切り替え、仕入れ価格を低減し、新たな収益源として積極的に営業を行いました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。
海外事業について、在外子会社のあるシンガポールでは、日本の国内以上に新型コロナウイルス感染症に対する政府の規制が厳しかったことから、国内全体で経済の停滞が続き、事業活動に大きな影響を与えたものの、政府による助成が想定以上の期間で行われたことから、利益面への影響は当初の予想より緩和されました。このような状況下にあっても、営業活動は強化し、今後成長が見込まれる製薬工場やデータセンター向けの仕事を積極的に受注し、大手日系企業に対する働きかけを強めて関係強化を図ることで、受注基盤の拡大を進めました。以上の結果、売上高、売上総利益とも前連結会計年度に比べ減少いたしました。