有価証券報告書-第46期(平成31年4月21日-令和2年4月20日)
当社は、当連結会計年度から連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度中頃まで景気は横ばい圏で推移したものの、年度後半には、消費税増税や新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響が、個人消費をはじめ、インバウンド需要や輸出・生産に対して大きなインパクトを与え、年度末にかけて景気は急速に悪化いたしました。
当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数は、持家、貸家、分譲とも前年を下回り、全体でも前期比でマイナスとなりましたが、特に11月以降の持家と分譲の落ち込みが大きくなりました。
こうした状況において、当社グループでは当連結会計年度を2年目とする中期経営計画を立ち上げ、3連結会計年度の売上拡大や施工サービス事業の資源を利用した事業領域の拡大、多様な人財の獲得と働きやすい職場環境の構築など5つの重点戦略を掲げております。年度前半については、シンガポールにおいて足場工事、熱絶縁工事等の事業を展開する海外子会社を取得したことにより、新たな市場への挑戦として掲げている海外市場の進出を果たしました。また、年度後半には、施工サービス事業の基幹システム刷新が完了し、業務の効率化を進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は9,499百万円、営業利益265百万円、経常利益257百万円、親会社株主に帰属する当期純利益121百万円となりました。
なお、2019年5月10日に「Mirador Building Contractor Pte. Ltd.」の株式を取得し、子会社化したことによるアドバイザリー費用等101百万円を一時に販売費及び一般管理費に計上しております。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、当連結会計年度前半は、昨年度より継続していた自然災害に対する復旧工事のほか、中層大型建築物向け足場施工の受注が好調でしたが、年度の中頃以降は、住宅向け中心に、想定以上の受注減少が続きました。また、年度後半には、新型コロナウイルス感染症の流行により、工事中断や営業活動自粛などの顧客による対応が受注の減少に影響いたしました。
そのような中、当社の請負契約の施工スタッフに対して、雇用の安定と適切な休暇取得による定着化、並びに社員数を増やすことによる外国人技能実習生の受入れ枠拡大を目的に、請負から社員への転換を当初予定より早期に進めたことから、施工原価となる人件費が増加いたしました。また、中層大型建築物向け足場施工の受注量を増やすため、新型足場「レボルト®」の社内投入を先行して実施したことから、施工原価が増加いたしました。
以上の結果、売上高は7,142百万円、売上総利益は2,361百万円となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、施工サービス事業における外部環境と同様に、当連結会計年度の前半は足場施工を行う取引先でのビケ足場に対する需要が増え、新規取引先への積極的な営業も奏功したことから、販売量は大きく増加いたしました。しかしながら、年度中頃からは、消費税増税後の市況悪化や新型コロナウイルス感染症による先行き不透明な状況を受け、主要顧客による買い控えの影響もあったことから、受注は大きく減少いたしました。また、新製品である「レボルト®」の生産効率を上げるため、工程の改善コストが増加いたしました。
以上の結果、売上高は1,351百万円、売上総利益は336百万円となりました。
(海外事業)
海外事業につきまして、在外子会社のあるシンガポールでは、米中貿易摩擦の影響が継続し、2019年12月末頃からは、新型コロナウイルス感染症の流行に対する懸念が拡がりました。このような中、子会社においては引き続き小規模な工事が増えました。また、これまで石油化学プラント向けの工事や人材派遣が中心でしたが、今後を見据え、事業領域の拡大を目的に、公共事業向け足場工事を請け負うための登録をいたしました。さらに、足場工事の受注量拡大と業務の効率化を図るため、多数の化学工場が集まるシンガポールのジュロン島内に新たな事業拠点を設け、レンタル用の足場部材を積極的に投入する計画を進めました。
以上の結果、売上高は928百万円、売上総利益は198百万円となりました。
なお、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数は2019年5月から2020年1月までの9ヵ月間となります。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は76百万円、売上総利益は52百万円となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は10,397百万円となり、流動資産合計5,381百万円、固定資産合計5,015百万円となりました。
流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,089百万円、受取手形及び売掛金1,798百万円、商品及び製品543百万円であります。
固定資産の内訳は、有形固定資産2,639百万円、無形固定資産797百万円、投資その他の資産1,579百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は3,385百万円となり、流動負債合計2,064百万円、固定負債合計1,321百万円となりました。
流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金401百万円、1年内返済予定の長期借入金235百万円であります。
固定負債の主な内訳は、長期借入金1,100百万円、資産除去債務82百万円であります。
当連結会計年度末における純資産合計は7,012百万円となり、自己資本比率は66.0%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,089百万円と期首より263百万円減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は319百万円となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が264百万円、売上債権の減少額566百万円に対し、仕入債務の減少額321百万円、法人税等の支払額225百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は1,165百万円となりました。その主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,143百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は584百万円となりました。その主な要因は、長期借入れによる収入1,039百万円に対し、長期借入金の返済による支出216百万円があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で39.4%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社シズカ、株式会社興和工業所等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は仕入価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損処理)
のれんについては、投資効果が及ぶ期間にわたり、均等償却により償却しております。のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。
(固定資産の減損処理)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(非連結子会社株式の評価)
関係会社株式については、純資産価額にもとづく実質価額が著しく下落している場合、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損を計上することにしております。業績悪化により純資産価額が減少し、事業計画に基づく回復可能性が認められないとされる場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社は、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、2.6%を目標として事業を進めましたが、結果として2.7%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.契約債務
2020年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金、リース債務及び割賦未払金の貸借対照表日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2020年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度における業績については、連結会計の初年度であることから前年度比較はできませんが、単体での前年度比較については、売上高は横ばい、営業利益、経常利益、当期純利益は大きく減少致しました。上半期は期首予想の通り順調に推移していたものの、下半期は当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数が当社の想定を大きく下回る中で、戸建て向け足場の工事受注量が大きく減少致しました。
セグメント別では、足場の施工付レンタルを行う施工サービス事業において、上半期は前期より継続していた災害の復旧工事と中層大型建築物向け工事の受注が好調であったため、業績は堅調に推移致しましたが、下半期は消費税増税後の景況感の悪化に加え、新型コロナウイルス感染症の対策として、お客様による営業活動自粛や工事停止等の対応が受注減少に繋がりました。そのような中、当社の請負契約の施工スタッフに対して、雇用安定と適切な休暇の取得など、働く環境の改善を目指し、社員への転換を進めました。また、中層大型建築物向け工事の受注量を増やすため、より安全性を高めた新型足場「レボルト®」の社内投入を進めました。そのほか、中期経営計画にて進めておりました施工管理用の基幹システムを刷新し、業務効率化を図るとともに、新卒施工スタッフの施工技術向上と定着率向上のため、全国3ヵ所の既存事業所を研修施設“アカデミー”に指定し、施工力増強に努めました。
以上の結果、売上高は横ばいでしたが、売上総利益は社内投資を積極的に進めたことから減少致しました。
足場部材の企画、開発、生産、販売を行う製商品販売事業につきましては、施工サービス事業における外部環境と同様に、上半期は足場工事を行う取引先にてビケ足場に対する需要が増え、新規取引先への販売も好調であったことから、販売量は大きく増加致しましたが、下半期は消費税増税後の市況の悪化や新型コロナウイルス感染症流行による先行き不透明な状況から、主要顧客による買い控えも影響し、受注は大きく減少致しました。また、新製品である「レボルト®」の生産効率を上げるため、工程改善のコストが増加致しました。
以上の結果、売上高は微増でしたが、売上総利益は減少致しました。
シンガポールで石油化学等のプラント向けメンテナンス工事を行う海外事業においては、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数が2019年5月から2020年1月までの9ヵ月間となりますが、国内経済は米中貿易摩擦の影響から景気は低調に推移し、年末以降は新型コロナウイルス感染症の流行に対する懸念が拡がりました。このような中、子会社では、プラント増設など大型のプロジェクト自体が無かったものの、小規模な工事の受注が増えました。また、これまでは石油化学プラント向けの工事や人材派遣が中心でしたが、今後を見据えた事業領域の拡大のために、建設向け足場工事の受注獲得に向けた取組みとして、2019年12月に公共事業を請け負うための足場工事の登録を致しました。さらに、既存事業の受注量拡大と業務の効率化を図るため、多数の化学工場が集まるジュロン島内に新たな事業拠点を設け、足場部材に対して積極的に社内投入する計画を進めました。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度中頃まで景気は横ばい圏で推移したものの、年度後半には、消費税増税や新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響が、個人消費をはじめ、インバウンド需要や輸出・生産に対して大きなインパクトを与え、年度末にかけて景気は急速に悪化いたしました。
当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数は、持家、貸家、分譲とも前年を下回り、全体でも前期比でマイナスとなりましたが、特に11月以降の持家と分譲の落ち込みが大きくなりました。
こうした状況において、当社グループでは当連結会計年度を2年目とする中期経営計画を立ち上げ、3連結会計年度の売上拡大や施工サービス事業の資源を利用した事業領域の拡大、多様な人財の獲得と働きやすい職場環境の構築など5つの重点戦略を掲げております。年度前半については、シンガポールにおいて足場工事、熱絶縁工事等の事業を展開する海外子会社を取得したことにより、新たな市場への挑戦として掲げている海外市場の進出を果たしました。また、年度後半には、施工サービス事業の基幹システム刷新が完了し、業務の効率化を進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は9,499百万円、営業利益265百万円、経常利益257百万円、親会社株主に帰属する当期純利益121百万円となりました。
なお、2019年5月10日に「Mirador Building Contractor Pte. Ltd.」の株式を取得し、子会社化したことによるアドバイザリー費用等101百万円を一時に販売費及び一般管理費に計上しております。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(施工サービス事業)
施工サービス事業につきましては、当連結会計年度前半は、昨年度より継続していた自然災害に対する復旧工事のほか、中層大型建築物向け足場施工の受注が好調でしたが、年度の中頃以降は、住宅向け中心に、想定以上の受注減少が続きました。また、年度後半には、新型コロナウイルス感染症の流行により、工事中断や営業活動自粛などの顧客による対応が受注の減少に影響いたしました。
そのような中、当社の請負契約の施工スタッフに対して、雇用の安定と適切な休暇取得による定着化、並びに社員数を増やすことによる外国人技能実習生の受入れ枠拡大を目的に、請負から社員への転換を当初予定より早期に進めたことから、施工原価となる人件費が増加いたしました。また、中層大型建築物向け足場施工の受注量を増やすため、新型足場「レボルト®」の社内投入を先行して実施したことから、施工原価が増加いたしました。
以上の結果、売上高は7,142百万円、売上総利益は2,361百万円となりました。
(製商品販売事業)
製商品販売事業につきましては、施工サービス事業における外部環境と同様に、当連結会計年度の前半は足場施工を行う取引先でのビケ足場に対する需要が増え、新規取引先への積極的な営業も奏功したことから、販売量は大きく増加いたしました。しかしながら、年度中頃からは、消費税増税後の市況悪化や新型コロナウイルス感染症による先行き不透明な状況を受け、主要顧客による買い控えの影響もあったことから、受注は大きく減少いたしました。また、新製品である「レボルト®」の生産効率を上げるため、工程の改善コストが増加いたしました。
以上の結果、売上高は1,351百万円、売上総利益は336百万円となりました。
(海外事業)
海外事業につきまして、在外子会社のあるシンガポールでは、米中貿易摩擦の影響が継続し、2019年12月末頃からは、新型コロナウイルス感染症の流行に対する懸念が拡がりました。このような中、子会社においては引き続き小規模な工事が増えました。また、これまで石油化学プラント向けの工事や人材派遣が中心でしたが、今後を見据え、事業領域の拡大を目的に、公共事業向け足場工事を請け負うための登録をいたしました。さらに、足場工事の受注量拡大と業務の効率化を図るため、多数の化学工場が集まるシンガポールのジュロン島内に新たな事業拠点を設け、レンタル用の足場部材を積極的に投入する計画を進めました。
以上の結果、売上高は928百万円、売上総利益は198百万円となりました。
なお、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数は2019年5月から2020年1月までの9ヵ月間となります。
(その他)
その他につきましては、業務受託料および保険代理店収入等で構成されており、売上高は76百万円、売上総利益は52百万円となりました。
b.資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は10,397百万円となり、流動資産合計5,381百万円、固定資産合計5,015百万円となりました。
流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,089百万円、受取手形及び売掛金1,798百万円、商品及び製品543百万円であります。
固定資産の内訳は、有形固定資産2,639百万円、無形固定資産797百万円、投資その他の資産1,579百万円であります。
当連結会計年度末の負債合計は3,385百万円となり、流動負債合計2,064百万円、固定負債合計1,321百万円となりました。
流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金401百万円、1年内返済予定の長期借入金235百万円であります。
固定負債の主な内訳は、長期借入金1,100百万円、資産除去債務82百万円であります。
当連結会計年度末における純資産合計は7,012百万円となり、自己資本比率は66.0%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,089百万円と期首より263百万円減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は319百万円となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益が264百万円、売上債権の減少額566百万円に対し、仕入債務の減少額321百万円、法人税等の支払額225百万円等があったことを反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は1,165百万円となりました。その主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,143百万円等があったことを反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は584百万円となりました。その主な要因は、長期借入れによる収入1,039百万円に対し、長期借入金の返済による支出216百万円があったことを反映したものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.施工能力
施工用資産であるビケ部材の当社の保有高は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2019年4月21日 至 2020年4月20日) |
| 施工サービス事業 | 施工能力㎡数(千平方メートル) | 1,318 |
(注)当社の施工用資産は極めて多種多様にわたり、かつ同種の品目であっても仕様、構造、形式は一様ではありません。このため、保有する主要部材で施工可能な広さを建物の架㎡数で表示しております。
ここに、主要部材とは、支柱・踏板・布材・ブラケット・ジャッキベースのことであります。
b.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2019年4月21日 至 2020年4月20日) |
| 製商品販売事業 | ビケ部材等(千円) | 1,379,088 |
| 一般仮設(千円) | 222,641 | |
| 合計(千円) | 1,601,729 | |
(注)1.金額は販売価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.外注の実績
当社は、製商品販売事業における製品の製造及び部品加工の大部分を外注に依存しております。その依存度は、外注費が総製造費用に対し当連結会計年度で39.4%を占めております。
なお、主な外注先は、株式会社山本興業、株式会社シズカ、株式会社興和工業所等であります。
d.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2019年4月21日 至 2020年4月20日) |
| 製商品販売事業 | ビケ部材等(千円) | 197,987 |
| 一般仮設(千円) | 92,012 | |
| 合計(千円) | 290,000 | |
(注)1.金額は仕入価格によります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
e.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント の名称 | 品目別 | 受注高(千円) | 受注残高(千円) | |
| 製商品 販売事業 | 製品 | ビケ部材等 | 955,163 | 36,849 |
| 一般仮設 | 208,724 | 7,556 | ||
| 商品 | ビケ部材等 | 81,261 | 2,098 | |
| 一般仮設 | 68,425 | 7,947 | ||
| 合計(千円) | 1,313,576 | 54,452 | ||
(注)1.数量については、種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。
2.受注高は出荷額をベースに記載しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
f.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント の名称 | 品目別 | 当連結会計年度 (自 2019年4月21日 至 2020年4月20日) | |
| 施工サービス事業(千円) | 7,142,359 | ||
| 製商品 販売事業 | 製品 | ビケ部材等(千円) | 1,002,249 |
| 一般仮設(千円) | 207,380 | ||
| 計(千円) | 1,209,630 | ||
| 商品 | ビケ部材等(千円) | 80,204 | |
| 一般仮設(千円) | 61,723 | ||
| 計(千円) | 141,927 | ||
| 合計(千円) | 1,351,558 | ||
| 海外事業(千円) | 928,885 | ||
| 報告セグメント計(千円) | 9,422,803 | ||
| その他(千円) | 76,240 | ||
| 合計(千円) | 9,499,043 | ||
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(のれんの減損処理)
のれんについては、投資効果が及ぶ期間にわたり、均等償却により償却しております。のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。
(固定資産の減損処理)
固定資産については、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額までの下落額を減損損失として計上しております。事業計画や市場環境の変化により、見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(非連結子会社株式の評価)
関係会社株式については、純資産価額にもとづく実質価額が著しく下落している場合、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損を計上することにしております。業績悪化により純資産価額が減少し、事業計画に基づく回復可能性が認められないとされる場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析
当社は、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載の通り、「売上高経常利益率」を重要な経営指標として捉えています。
当連結会計年度においては、2.6%を目標として事業を進めましたが、結果として2.7%となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.資産、負債及び純資産の状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと下記のとおりであります。
| 2020年4月期 | |
| 自己資本比率(%) | 66.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 39.0 |
| 債務償還年数(年) | 4.7 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 26.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
2.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.契約債務
2020年4月20日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 区分 | 当期首残高 (千円) | 当期末残高 (千円) | 平均利率 (%) | 返済期限 |
| 短期借入金 | - | 102,954 | - | - |
| 1年以内に返済予定の長期借入金 | 100,000 | 235,815 | 0.7 | - |
| 1年以内に返済予定のリース債務 | - | 45,092 | 2.6 | - |
| 長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。) | 125,000 | 1,100,165 | 0.7 | 2021~2035年 |
| リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。) | - | 18,088 | 2.6 | 2021~2022年 |
| その他有利子負債 1年以内に返済予定の割賦未払金 割賦未払金(1年以内に返済予定のものを除く。) | - - | 18,352 25,226 | 2.6 2.6 | - 2023年 |
| 合計 | 225,000 | 1,545,695 | - | - |
(注)1.「平均利率」については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.長期借入金、リース債務及び割賦未払金の貸借対照表日後5年間の返済予定額は以下のとおりであります。
| 1年以内 (千円) | 1年超2年以内 (千円) | 2年超3年以内 (千円) | 3年超4年以内 (千円) | 4年超5年以内 (千円) | |
| 長期借入金 | 235,815 | 161,757 | 137,703 | 126,103 | 112,029 |
| リース債務 | 45,092 | 9,351 | 8,736 | - | - |
| 割賦未払金 | 18,352 | 15,547 | 7,491 | 2,187 | - |
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備投資資金については、内部資金を充てるほか、銀行等の金融機関からの借入金や社債発行により資金調達することとしております。
2020年4月20日現在の契約債務の状況は「b.契約債務」に記載のとおりであります。
⑤ 経営成績の分析
当連結会計年度における業績については、連結会計の初年度であることから前年度比較はできませんが、単体での前年度比較については、売上高は横ばい、営業利益、経常利益、当期純利益は大きく減少致しました。上半期は期首予想の通り順調に推移していたものの、下半期は当社に関連の深い住宅業界について、新設住宅着工戸数が当社の想定を大きく下回る中で、戸建て向け足場の工事受注量が大きく減少致しました。
セグメント別では、足場の施工付レンタルを行う施工サービス事業において、上半期は前期より継続していた災害の復旧工事と中層大型建築物向け工事の受注が好調であったため、業績は堅調に推移致しましたが、下半期は消費税増税後の景況感の悪化に加え、新型コロナウイルス感染症の対策として、お客様による営業活動自粛や工事停止等の対応が受注減少に繋がりました。そのような中、当社の請負契約の施工スタッフに対して、雇用安定と適切な休暇の取得など、働く環境の改善を目指し、社員への転換を進めました。また、中層大型建築物向け工事の受注量を増やすため、より安全性を高めた新型足場「レボルト®」の社内投入を進めました。そのほか、中期経営計画にて進めておりました施工管理用の基幹システムを刷新し、業務効率化を図るとともに、新卒施工スタッフの施工技術向上と定着率向上のため、全国3ヵ所の既存事業所を研修施設“アカデミー”に指定し、施工力増強に努めました。
以上の結果、売上高は横ばいでしたが、売上総利益は社内投資を積極的に進めたことから減少致しました。
足場部材の企画、開発、生産、販売を行う製商品販売事業につきましては、施工サービス事業における外部環境と同様に、上半期は足場工事を行う取引先にてビケ足場に対する需要が増え、新規取引先への販売も好調であったことから、販売量は大きく増加致しましたが、下半期は消費税増税後の市況の悪化や新型コロナウイルス感染症流行による先行き不透明な状況から、主要顧客による買い控えも影響し、受注は大きく減少致しました。また、新製品である「レボルト®」の生産効率を上げるため、工程改善のコストが増加致しました。
以上の結果、売上高は微増でしたが、売上総利益は減少致しました。
シンガポールで石油化学等のプラント向けメンテナンス工事を行う海外事業においては、子会社化の時期の関係上、連結対象となる月数が2019年5月から2020年1月までの9ヵ月間となりますが、国内経済は米中貿易摩擦の影響から景気は低調に推移し、年末以降は新型コロナウイルス感染症の流行に対する懸念が拡がりました。このような中、子会社では、プラント増設など大型のプロジェクト自体が無かったものの、小規模な工事の受注が増えました。また、これまでは石油化学プラント向けの工事や人材派遣が中心でしたが、今後を見据えた事業領域の拡大のために、建設向け足場工事の受注獲得に向けた取組みとして、2019年12月に公共事業を請け負うための足場工事の登録を致しました。さらに、既存事業の受注量拡大と業務の効率化を図るため、多数の化学工場が集まるジュロン島内に新たな事業拠点を設け、足場部材に対して積極的に社内投入する計画を進めました。