有価証券報告書-第29期(2023/04/01-2024/03/31)
(2)戦略
当社のビジネスモデルは、デジタルクリエイターによる労働集約型のプロフェッショナルサービスを主体としているため、当社の成長ドライバーは人的資本の拡充となります。具体的には、デジタルクリエイターを育成・輩出することとその稼働率を最大限に高めることであり、そのために採用者数を増やし、営業体制を強化するとともに、従来のWebサイト運用に加えて、より高度な専門領域を拡大させるべく、強力に投資を実行してまいりました。
しかしながら、2024年3月期においては、グループ全体で新卒中途問わず採用先行の売上成長を重視したマネジメントにより、グループ全体のデジタルクリエイターの稼働率が低下し、収益性が大幅に悪化しました。
2025年3月期以降は、新卒をメインとした採用を抑制し、収益性の回復に最優先に取り組むことで、先行投資型のマネジメントから利益重視マネジメントへと転換いたします。
採用と稼働のバランスをとることで、2026年3月期には営業利益率5%の達成を、2027年3月期には営業利益率10%の達成を目指します。
当社の人的資本戦略は単なるリソース戦略ではなく、経営戦略の根幹であり、CSV経営の実践でもあります。具体的には、「人的資本」と「組織資本」を最大化させることで、真の「クリエイターが最も成長し活躍する会社」となり、事業戦略を遂行し、DX現場支援ナンバー1のポジションを獲得、高成長、高収益の事業を確立します。人的資本を最大化させるべく育成戦略および採用戦略を推進することで、高単価かつ高稼働率を実現する専門職種人材を増やし、クリエイターの価値向上につなげ、結果としてクリエイターの基準年収を引き上げることを目指します。並行して、組織資本を最大化させるべく、一人ひとりが自律した多種多様なクリエイターが集まる組織の価値を高めることで、より集団としてのシナジーをも高め、グループとしてのエンゲージメントの向上を図ります。そこにクリエイター一人ひとりの価値が加わることで、相乗効果となり企業の人的価値も高めてまいります。
当社のビジネスモデルは、デジタルクリエイターによる労働集約型のプロフェッショナルサービスを主体としているため、当社の成長ドライバーは人的資本の拡充となります。具体的には、デジタルクリエイターを育成・輩出することとその稼働率を最大限に高めることであり、そのために採用者数を増やし、営業体制を強化するとともに、従来のWebサイト運用に加えて、より高度な専門領域を拡大させるべく、強力に投資を実行してまいりました。
しかしながら、2024年3月期においては、グループ全体で新卒中途問わず採用先行の売上成長を重視したマネジメントにより、グループ全体のデジタルクリエイターの稼働率が低下し、収益性が大幅に悪化しました。
2025年3月期以降は、新卒をメインとした採用を抑制し、収益性の回復に最優先に取り組むことで、先行投資型のマネジメントから利益重視マネジメントへと転換いたします。
採用と稼働のバランスをとることで、2026年3月期には営業利益率5%の達成を、2027年3月期には営業利益率10%の達成を目指します。
当社の人的資本戦略は単なるリソース戦略ではなく、経営戦略の根幹であり、CSV経営の実践でもあります。具体的には、「人的資本」と「組織資本」を最大化させることで、真の「クリエイターが最も成長し活躍する会社」となり、事業戦略を遂行し、DX現場支援ナンバー1のポジションを獲得、高成長、高収益の事業を確立します。人的資本を最大化させるべく育成戦略および採用戦略を推進することで、高単価かつ高稼働率を実現する専門職種人材を増やし、クリエイターの価値向上につなげ、結果としてクリエイターの基準年収を引き上げることを目指します。並行して、組織資本を最大化させるべく、一人ひとりが自律した多種多様なクリエイターが集まる組織の価値を高めることで、より集団としてのシナジーをも高め、グループとしてのエンゲージメントの向上を図ります。そこにクリエイター一人ひとりの価値が加わることで、相乗効果となり企業の人的価値も高めてまいります。
| 人的資本ストーリー | 対応する指標 | |
| 1.人的資本の最大化 | 当社の人的資本とは、当社の社員、人材そのものであり、当社の競争力の源泉であるとともに、経営指針の重要な一項目かつ長期ビジョンの要となっています。当社の社員が、デジタルクリエイターとしてスキルを高め、顧客企業に求められ、価値を提供することで、当社の事業が成長、事業体として拡大し、ミッションやビジョンの実現に近づいてまいります。そのためには、デジタルクリエイターの数、クリエイター一人あたりの単価、顧客企業へ価値を提供するための稼働率を最大化させる必要があります。中期的には育成のための投資は惜しまず実行し、高稼働率を目指します。なお、当社の人的資本の価値として以下の計算式のとおり明示することが可能です。 人的資本額=デジタルクリエイターの数 × 単価 × 稼働率 | |
| 1-ⅰ.育成方針 ミッション・ビジョンを実現させるためには、自律的かつ協働して業務を遂行し、業務を通じて社会課題の解決を図ろうとするクリエイター志向性の高い人材が必要です。評価制度への組み入れや、全社員が参加するミッション・ビジョン研修への参加を通じて、ミッション・ビジョンの実現をリードできる人材を育成してまいります。 また、事業戦略を遂行するために、デジタルクリエイターとしての価値も向上させるべく、クリエイターの専門性の向上、カスタマーサクセスを追求するプロデューサー人材およびPMO人材輩出により、一人あたりの売上単価向上を目指してまいります。具体的には、2年目以降の若手社員の専門スキルを育成し、高度な案件や専門スキルが必要とされる案件を担わせていきます。専門スキルとは、データ分析やUXデザイン、SaaS(※1)開発・導入、AI導入・活用支援など、従来のWebサイト運用以外の専門性の高い領域のスキルであり、当社では、これらに特化した社内カンパニーを専門カンパニーと称し、数多く設立しています。また、カスタマーサクセスを追求するプロデューサー人材は若手社員を積極的に登用するとともに、顧客企業のDX投資効果最大化の実現に貢献するべくプロジェクト全体のマネジメントを支援するPMO(※2)人材を2025年3月期から積極的に輩出してまいります。 中長期的には、社会に有用なデジタル人材を多数育成・輩出する方針に変更はなく、収益性の改善の後、新卒・中途採用・育成モデルを継続し高収益・高成長を持続的に維持する方針としております。 当社グループは引き続き専門スキル育成等への人材投資を通じて、顧客への価値創造の源泉であるデジタルクリエイターのスキルの向上ならびに社員エンゲージメントの向上等、人的資本の拡充に取組み、顧客企業へのDX支援を通じ、顧客と共に社会変革をリードすることを目指してまいります。 (※1)SaaS(「サース」または「サーズ」:Software as a Service)とは、インターネットなどのネットワーク経由でソフトウェアの機能を提供するクラウドサービスの一種。必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)もしくはその提供形態のこと。 (※2)PMO(Project Management Office)とは、企業や各組織のプロジェクトを円滑に進めるために、部署の枠をこえて横断的にプロジェクトマネジメントを統括する部門や体制を指す。プロジェクトを統括し、様々な意思決定を担う立場であるPM(Project Manager)に対し、PMOはPMが円滑に意思決定できるよう情報収集や関係各所との調整を行い、PMのプロジェクトマネジメントを支援する立場。 | <短期的な指標>a.売上全体に占めるWeb運用以外の領域の比率 b.PMO人材 c.一人あたり売上単価 <中長期的な指標>d.ミッション・ビジョン研修受講率 a.売上全体に占めるWeb運用以外の領域の比率 e.専門特化型カンパニー数 b.PMO人材 c.一人あたり売上単価 | |
| 人的資本ストーリー | 対応する指標 | |
| 1-ⅱ.採用方針 当社ではコアバリューである「貢献」「挑戦」「誠実」「仲間」があらゆる活動の根幹となっており、ミッションやビジョン、経営指針もそれに則ったものです。従ってこのコアバリューやミッション・ビジョンに対する共感度が最も重要な採用基準となります。加えて、変化の激しい当社が属する業界(以下、当業界という。)において継続的に学び続ける学習意欲や、変化に率先して対応する、もしくは自ら変化を起こしていく変革リーダーシップを重視します。これは新卒・中途どちらの採用においても同様であり、スキル・経験があってもコアバリューがマッチしていなければ、長期の就業は見込めず、結果的には高いパフォーマンスが発揮できないと考えられるためであります。当業界においては、たとえ未経験であっても、継続的な学習意欲を持った人材が長期的に就業することの方が結果的には高いパフォーマンスにつながると考えます。 当社は、デジタル人材が不足する未来を見据え、新卒採用に注力することで採用した人材をデジタルクリエイターとして育成し、顧客企業へのご支援のみならず、世の中に不足する人材を輩出してまいりました。その結果、総社員数に対する新卒社員の割合が増加したことに伴う収益性の悪化により、短期的に採用を抑制し、既存社員の稼働率の向上に最注力する方針としております。 しかしながら、中長期的には社会に有用なデジタル人材を輩出する方針に変更はなく、人材ポートフォリオおよび収益性の改善の後、新卒、中途採用とともに採用・育成モデルを継続し、高収益の基盤を構築することで、高成長を持続的に維持する方針としております。 また、新卒採用に加えて中途採用においても、コアバリューおよびミッションを強く訴求することで、他社との差別化を図り、これに共感する人材の獲得が可能になると考えております。 | <短期的な指標>c.一人あたり売上単価 f.稼働率 <中長期的な指標>g.社員(デジタルクリエイター)数 h.離職率 | |
| 1-iii.人的資本の投資 育成と採用によりスキルの高いデジタルクリエイターの数を増やすだけでなく、営業への投資も積極的に実行し、案件獲得も並行して強力に推進することで、クリエイター一人あたりの単価や稼働率を向上させます。育成への投資は付加価値売上高の2%と投資枠を設け実行いたします。 また、2025年3月期より専門カンパニーを含むグループ全体を4事業領域に分け、事業ごとのクロスセルを推進するとともに、顧客企業毎のアカウントマネジメントを向上させることで、当社のサービス力を強化します。具体的には、一人あたり売上単価、PMO人材を含む認定専門スキルの獲得数、若手管理職者数、稼働率の向上を目指してまいります。 | b.PMO人材 c.一人あたり売上単価 i.教育投資額 f.稼働率 | |
| 人的資本ストーリー | 対応する指標 | |
| 2.組織資本の最大化 | 人的資本の価値を向上させるためには、人的資本の最大化のみならず、人材が置かれる環境、すなわち、組織資本の最大化が必須であると考えております。具体的には、当社は、自律分散協働型の組織であり、かつ、多様なデジタルクリエイターが集まるプラットフォームとして組織を強化いたします。自律分散協働型の組織とは、分散して存在する個々人が自律的に行動し、協働的に相互作用しながら一つの組織として成り立つ体制であり、これにより個々人のコミットメントや責任感、主体性や創造性が高まりやすくなるものと捉えています。当社は、一人ひとりの社員が自律的に考え行動しつつ、ともにミッションビジョンの実現を目指す組織の実現を目指します。 また、多様な人材が集まることで、集団としてのシナジーも最大化させ、一人では成しえることができない『DX支援ナンバー1』と『CSVのリーディングカンパニー』を実現させます。 | |
| 2-i.自律分散協働型組織の実現 一人ひとりの社員が自律的に考え行動するための権限委譲を推進し、小さい組織単位での意思決定が可能な組織を目指します。当社は高付加価値な専門領域を拡大するための社内カンパニーの社長を社長公募制度により募ります。設立したカンパニーは一つの会社とみなされ、カンパニー社長は運営に十分な権限を移譲されています。また、当社ミッションに共感する社員が積極的かつ主体的に、自身にできることを考え行動し、経営に参画することを「全員参加型経営」と称し、2023年4月に策定を発表した新行動指針も用いて自律分散協働型の組織力を向上させます。全員参加型経営を体現するべく、当社では社員が当社株式を保有することも推奨しております。 | <中長期的な指標>e.専門特化型カンパニー数 j.従業員持株会加入率 | |
| 2-ii. 多様性の確保 当社は、多様性を確保するべく、社内環境を整備しております。具体的には、男女ともに長く働きやすい働き方として、子育て社員への勤務時間の短縮や有給の看護休暇などの制度を設けています。また、国籍や性別を問わず採用や評価を実施しており、障がい者雇用も積極的に推進しています。働き方も、自律した社員であれば、リモートワークや地方での勤務も可能であり、社員の移住を支援する制度も設けています。 | <中長期的な指標>k.地方勤務社員 l.女性社員比率 m.男性育児休業取得率 n.女性管理職比率 | |
| 2-iii. 組織資本への投資 自律した社員の働きやすさを追求し、社員一人ひとりのキャリアの充実化にむけた社内異動制度やカンパニー社長の公募制度なども整備しており、社員がチャレンジできる環境を整えております。これにより、社員エンゲージメント、離職率、女性管理職比率、男性育児休業取得率、従業員持株会加入率(エンゲージメントを高めるために経営に参画)、といった複数の指標から、組織資本の最大化が十分に進捗しているか確認していきます。これらの指標が改善することで、グループとしてのエンゲージメントが高まり、デジタルクリエイターの価値が掛け合わされることで、当社の人的資本価値は向上すると考えています。 また、社員エンゲージメントスコアを活用し、当社の人的資本の拡充のための定点観測を行うことで、中長期的な成長基盤を確立し当社グループの継続的な成長に繋げてまいります。 | <中長期的な指標>o.社員エンゲージメントスコア h.離職率 n.女性管理職比率 m.男性育児休業取得率 j.従業員持株会加入率 | |
| 3.より高度な全員参加型経営の実践 | 人的資本と組織資本の最大化により、企業価値を向上させると同時に、自律分散協働型の組織風土を作ることで、全員参加型経営をよりバージョンアップさせることを目指します。全員参加型経営とは、ミッションに共鳴する社員が積極的かつ主体的に、自身にできることを考え行動し、経営に参画することであり、まさに自律分散協働型の組織により実現が可能なものです。2023年4月から新たな取組みとして、評価制度の変更、社員のエンゲージメントスコア向上に向けた活動、新行動指針の浸透活動などを通して、社員が受け身姿勢ではなく、自らスキル向上や稼働率向上、顧客企業のビジネス成果の向上やCSV普及に取り組む姿勢を持つ、自律型の個人を育成し、自律分散かつチーム協働型の組織風土を作っていきます。 | |