有価証券報告書-第31期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:43
【資料】
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【項目】
172項目

有報資料

(1)リスクマネジメントの考え方
当社グループは、リスクマネジメント委員会及びリスクマネジメント室にて、事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクを定期的に評価・特定し、その対応状況をモニタリングしております。それにより、事業を取り巻くリスクの発生を未然に防ぐとともに、リスクが顕在化した場合の損失を最小限に抑制する運用をしております。
(2)リスクマネジメントの推進体制
当社グループのリスクマネジメント推進体制は、社長執行役員を最高責任者、コーポレート本部長を委員長とするリスクマネジメント委員会を中心に、「スリーラインモデル」を採用しております。
第1線である事業部門及び連結子会社は、リスクオーナーとして日々の業務遂行において、リスクの特定・評価・対応といった活動を行っております。第2線であるリスクマネジメント室等のリスク管理所管部門は、第1線に対する支援・モニタリングを行い、リスク管理の運用・改善をはかっております。第3線である内部監査室は、独立した立場から、リスク管理の有効性を評価しております。
リスクマネジメント委員会における審議内容は、経営会議及び取締役会に対して定期的に報告し、リスク管理・評価に反映しております。
0102010_002.png(3)リスクマネジメントプロセス
当社グループは、以下の4段階の体系的なプロセスによりリスクマネジメントを運用しております。
第1段階〈見える化〉では、各部門・委員会がリスクを網羅的に洗い出し、現状を把握し、第2段階〈評価・優先順位付け〉では、影響度及び脆弱性を評価し、重点管理領域を特定します。さらに、第3段階〈リスク対応計画〉では、識別したリスクに対する予防策・低減策を具体化して計画に落とし込み、第4段階〈実施とモニタリング〉では、各リスクオーナーが対策を実行し、リスクマネジメント室が進捗を監視したうえで、リスクマネジメント委員会にて状況を確認・評価し、経営会議及び取締役会に定期的に報告しております。
これらの継続的な管理プロセスにより、リスクを適切にコントロールしつつ、持続的成長の実現を目指しております。
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(4)リスク評価
当社グループは、リスクマネジメントプロセスにおいて、リスクを「戦略リスク」「財務リスク」「オペレーショナルリスク」「ハザードリスク」の4区分に大別し、さらに15項目に細分化しております。洗い出した各リスクについて、「影響度」(事業継続性・経営判断への影響)及び「脆弱性」(リスク顕在化の可能性・管理体制の成熟度)の2軸・各5段階で評価を行っております。
当該評価結果を可視化したリスクマップにより、リスクの重要度を俯瞰的に把握し、重点管理領域を特定することで、経営資源の優先配分と効果的なリスク対策の策定に活用しております。
リスク区分戦略リスク財務リスクオペレーショナルリスクハザードリスク
リスク分類:
リスクシナリオ概要
①新事業分野への進出にかかわるリスク
②サービス・事業戦略にかかわるリスク
③事業投資にかかわるリスク
④信用リスク
⑤市場リスク
⑥流動性リスク
⑦システムリスク
⑧事務リスク
⑨法務・コンプライアンスリスク
⑩人的リスク
⑪風評リスク
⑫情報セキュリティリスク
⑬サードパーティリスク
⑭自然災害・特殊災害リスク
⑮サイバー攻撃リスク

以下では、上記のリスク評価の結果等を踏まえ、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境に係るリスク
市場環境の変化について
[リスク]
当社グループが事業を展開する決済市場及びeコマース市場は継続的に拡大しておりますが、今後、個人消費動向の変化及び景気動向等により、市場規模の拡大が停滞した場合には、当社グループの業績成長に影響を及ぼす可能性があります。
[対処方針]
当社グループはこれまで、インターネットをはじめとしたテクノロジーの進化に合わせ、時代に即したサービス展開を行うことで継続的な成長を実現してまいりました。足もとでは、決済事業を中核としつつ、それ以外の事業領域にもサービスを拡充しているほか、次世代テクノロジーを活用した新たなサービス開発にも注力し、収益の多層化に取り組んでおります。
競合について
[リスク]
当社グループは、決済やインターネット関連業務について技術面、情報面等の強化をはかっておりますが、一層の競争激化等により価格競争や広告宣伝費等の費用増加があった場合、業績に影響を与える可能性があります。また、技術の進歩が目覚ましい決済分野やインターネット関連分野においては、新たな技術による競争力を有した競合他社の出現により、将来の競争力が低下する可能性があります。現在取り組む新規事業等におきましても、他社との競合や事業環境の急速な変化等により計画通りに進捗しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
当社グループでは、顧客のニーズに合致したサービスの開発・提供を継続的に行うとともに、当社グループサービスの多様化とシナジーによる付加価値の向上に取り組むことにより、競合他社との差別化及び競争力の強化に注力しております。また、創業来培ってきたグローバルネットワークを軸として、世界中のスタートアップ企業にリーチすることにより、いち早く新たなテクノロジーの情報収集が可能となる体制を築いており、今後もネットワークの維持拡大に取り組んでまいります。

法的規制の可能性及び影響について
[リスク]
当社グループが展開する事業は、各種法令による規制を受けているほか、監督官庁の指針、ガイドライン等を踏まえた対応を行っております。これら法令の制定や改正、新たなガイドライン等や自主規制ルールの策定又は改定等により、事業の一部が制約を受けた場合、業績に重大な影響を与える可能性があります。
[対処方針]
弁護士や外部諸団体等の第三者からの助言・情報収集を通じて、コーポレート本部を中心とする関係部署が事業に係る法的規制の導入・改廃に関する対応を行っております。今後も法令改正や規制変更等に伴う業績影響の可能性を低減できるよう、体制を強化してまいります。
自然災害等について
[リスク]
大規模な自然災害等が発生した場合は、事業所等が直接被害を受け、事業の遅延、中断等が生じることにより、業績に影響を与える可能性があります。また、今後新たな感染症が発生・拡大した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
[対処方針]
自然災害、火災、感染症の流行等に対する損害を最小限にするための危機管理体制を重要なものと位置付けており、リスクマネジメント室を中心に事業継続計画(BCP)の整備を進めております。また、気候変動に関連する中長期的なリスクについても、当社のサステナビリティへの取り組みの一環として対応を検討しております。
(2)セキュリティ及びシステムに係るリスク
情報セキュリティについて
[リスク]
何らかの理由により顧客情報が外部漏洩した場合は、社会的信用問題や損害賠償等の発生から、業績に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
事業毎に外部認証を取得するとともに、必要なセキュリティ対策、情報セキュリティ部門の強化、定期的なセキュリティ教育を実施しております。
システムセキュリティについて
[リスク]
ハードウェア・ソフトウェアの不具合、人為的ミス、通信回線の障害、コンピュータウィルス、サイバーテロのほか、自然災害等によりシステム障害が発生した場合、又は適切な対応ができなかった場合には、業績に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
通信ネットワーク・システムの二重化及び適切なセキュリティ手段等による障害回避の取り組みのほか、設備投資、セキュリティ対策、運用技術者教育の充実等、必要な対策を講じております。
サイバー攻撃リスクへの対応として、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、セキュリティインシデントへの対応体制を整備しております。
(3)人材に係るリスク
人材の流動化及び人材の確保について
[リスク]
計画に沿った採用ができない場合、あるいは従業員の離職が増加した場合には、事業拡大に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
優秀な人材の獲得及び育成は当社グループの成長戦略上重要な要素であると認識しており、人的資本への適切な投資の一環として、賃金水準の引き上げをはじめとした待遇向上のほか、能力や実績を重視した人材登用を実施しております。
また、「人財マネジメントポリシー」を定め、従業員が活躍・成長していける土台作りに努めております。
競争優位性のある報酬体系の整備や、社内研修プログラムの充実等を通じて、人材の確保・定着・育成に注力しております。
経営人材の不足について
[リスク]
事業戦略上の重要ポジションの従業員が離職した場合、あるいは重要ポジションの後継者育成が遅れた場合、事業の進化や継続性に影響を及ぼす可能性があります。
[対処方針]
将来の経営幹部の育成を目的に候補者を選抜し、役員との対話プログラムを通じた経営視座の醸成をはかる等、次世代経営人材の育成に注力しております。


(4)投資関連事業に係るリスク
スタートアップ企業への投資について
[リスク]
当社グループで投資するスタートアップ企業は、将来性において不確定要因を多々含んでおり、景気動向、技術革新、株式市場の変化等により、業績に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
投資先選定にあたり専門知識を有するメンバーで構成する会議体にて慎重に検討し、投資実行後も投資先における事業の成長と企業価値の向上に関与する等により、極力リスクを回避しております。
また、投資ポートフォリオの分散化をはかり、特定分野への過度な集中を避けることで、市場変動リスクの低減に努めております。
投資関連事業における業績変動について
[リスク]
投資先スタートアップ企業の成長状況及び経済環境や新規公開を含む株式市場全般の動向等に大きく影響を受け、コントロールが及ばない外部要因が業績に重大な影響を与える可能性があります。
[対処方針]
定期的に投資先の時価、財務状況、資金調達状況及び競争環境等を把握することにより継続的なリスクのモニタリングを行うとともに、当社グループの財務状況とリスクのバランスを適切に管理しております。また、リスクや投資先との関係を勘案しながら、投資ポートフォリオを継続的に見直しております。加えて、中期経営計画に基づき、投資先株式の売却、ファンド型投資へのシフトを推進し、オフバランス化を進め、公正価値の変動が連結業績に与える影響の低減をはかっております。
(5)その他事業に係るリスク
知的財産権について
[リスク]
第三者が保有する特許権等を侵害している場合、損害賠償義務を負う可能性や技術等の使用を継続できなくなる可能性があります。また、他社の特許権等の使用が認められた場合、ロイヤリティーの支払い等により業績に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
第三者が保有する商標権、特許権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払い、知的財産権専門の弁護士や弁理士に随時相談する等の対策を行っております。
訴訟の可能性について
[リスク]
顧客や第三者等との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟が発生した場合には、業績に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
「コンプライアンス・プログラム」を策定し業務の運営を行うことで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。
M&Aについて
[リスク]
事業環境の悪化等により当初想定していた成果やシナジーが得られない場合、又は買収先企業の企業価値が大きく下落した場合等には、減損損失が生じる等、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[対処方針]
当社グループは、市場環境の変化に柔軟に対応できる組織体制の構築に取り組み、変化に迅速に対応できる意思決定プロセスの確立を目指してまいります。

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