有価証券報告書-第20期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
文中の課題認識及び将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、インターネットを利用した動画や音声の配信を一般的なメディアとして普及させることを目的に平成9年5月に設立されました。この目的達成のため、事業開始から今日に至るまで、安定した配信・受信環境を提供するためのネットワークの構築を進めるとともに、コンテンツホルダーである当社顧客の様々な要望に応えながら多様な形式による配信サービスの拡充を図ってまいりました。ブロードバンドインターネット環境が拡大し、様々な利用方法が生まれていく中で、この市場における当社の役割はこれまで以上に重要になってくると認識し、事業の拡大を図っていくことが当社の経営の基本方針であります。
当社では、「もっと素敵な伝え方を。」をコーポレートメッセージとして、あらゆる形式の動画、音声(音楽)コンテンツをあらゆる方法であらゆる端末へ配信できるストリーミング、ダウンロードサービス提供能力や、動画の企画から制作・配信・分析までをサポートできるサービスの多様性と、豊富な経験による専門性を有しております。当社は今後も予想される通信インフラの発展、ソフトウェアの技術革新などに対応しながら、最先端の動画ソリューション提供会社であり続けるよう努めてまいります。
顧客の成果に最大限コミットできるよう、自社サービスだけではなく、顧客の求めるソリューションを持つパートナーとの連携も推進し、あらゆる動画ニーズに応えられるエコシステムを創造して事業基盤の拡大に邁進いたします。
(2)経営戦略
経営戦略として、以下の点に注力してまいります。
第一に当社グループが提供する動画配信プラットフォームの商品力を強化し、外部の販売パートナーとの連携も含めて顧客基盤を拡充することであります。当社グループが顧客に向け常に最先端の動画ソリューションを提供できるよう、「J-Stream Equipmedia」「J-Stream CDNext」等の機能を継続強化し、他社の提供する営業支援システムや学習管理システム等の多様なビジネスアプリケーションプラットフォームとの連携を行うためのAPI開発にも注力致します。こうした連携を通じて、Jストリーム単独では解決策を提供できない顧客の課題にも対応し、顧客基盤を拡大することに努めてまいります。
第二にコンテンツ企画制作・開発力の向上と、制作サービスのプラットフォーム化の推進であります。顧客の目的達成の為の企画からその制作、必要とされるシステム開発に関するグループとしての対応総合力を高め、総合的ソリューションを提供して顧客の成果達成に貢献することに注力致します。大量の映像制作ニーズや企業内のコミュニケーションにおける動画の利用が増大していることを鑑み、これらの領域に対応できる制作サービスのメニューを構築し、潜在顧客に訴求、顧客基盤を拡大することに努めてまいります。
第三に広告領域の開拓の継続、並びに新規事業の開拓であります。動画広告はその市場が急速に拡大しつつあり、顧客から求められるサービスの内容も急速な変化を続けています。当社グループとしては、動画配信・制作を実施できる専業会社であることにとどまらず、動画を配信する場所や機器の選定から、コンテンツの制作や制作にかかるコンサルティング、効果測定と分析に至るまでの、動画を軸にした広告にかかるトータルソリューションを顧客に提供できる体制を築き、成長する市場において独自の地位を確立することを目指してまいります。
動画広告に加えて、更に新しい領域の事業開拓についても推進致します。担当する専任部署を設置し、動画配信の周辺領域を中心に自社開発に因われず多様な手法で事業開拓を進めてまいります。
第四に人材の育成及び社内管理体制の充実であります。インターネットを利用した動画や音声の配信業界での先駆者的立場において、継続的に売上を拡大していくためには、営業スタッフの育成による営業力の強化が不可欠であります。また、ネットワーク技術者がインターネット業界では不足しており、サービス拡大にあわせた技術者養成も必要であります。更に付加価値サービスの提供に不可欠な、Web制作者、映像制作者を充実させていくことも重要になってきております。こうした業務拡大、サービス拡充にそった社内スタッフの確保、育成、研修には今後とも注力していくこととしております。
また、内部管理体制の充実も重要な課題としております。子会社を含めた利益管理体制の強化、技術部門においては原価削減のための工数管理、内製と外注のバランス管理、他社との協業体制を進めることにより、利益幅を拡大するべく努めてまいります。
また、グループにおける機能分担の最適化と内部統制体制の充実は重要な課題であり、継続して体制改善を進めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループにおいては、インターネット上の動画を利用したマーケティング活動や情報発信、情報共有や各種コンテンツ配信の市場は成長基調にあると認識しており、こうした環境下においては、まず小規模であっても動画の利用をする顧客層を拡大し、その後顧客の動画利用を促進する知識や情報を提供し、利用実績を積み重ねることを通じて更に利用を拡大し、取引規模を拡大していくことが重要であると判断しております。この方針の達成状況を判断するために重視している指標は、取引先数、また新規の取引先獲得数であります。また、構築した配信基盤を利用して、こうした顧客に適切なサービスを提供して利益をあげられているかの目安として、営業利益率を重要な指標としております。
(4)経営環境
インターネット上の動画を利用したマーケティング活動や情報発信、情報共有や各種コンテンツ配信の市場は成長基調にあり、このような環境下において当社グループの業績が長期的に急激に悪化する可能性は低いと認識しております。こうした市場環境下にある企業として健全な成長を遂げるためには、市場において確固たる地位を占め続けることが重要であると認識しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社では、以下の点を重要な課題として掲げております。これらの重要課題への対応策を具体的な施策に反映させ、業容拡大や会社の健全な運営、社会貢献に努めてまいります。
・スマートフォン、各種携帯情報端末など各種配信先デバイスへの対応
・企業のマーケティング活動への貢献に直結するサービス展開(集客支援、効果測定、高いユーザビリティー等)
・これらのサービスを利用した新規顧客層の効率的開拓
・新ネットワーク(IPv6、無線、P2P配信等)への対応
・コンテンツビジネスに対応するプラットフォーム作り
・海外向け配信の更なる拡充
・クリエイティブ(制作)競争力の向上と制作・運用体制の充実・効率化
・新商品開発と新領域へのチャレンジ
・代理店施策の充実
・動画広告等の新しい事業領域の確立
ステークホルダーに信頼される企業となるための課題
・グループ経営の一層の効率化
・社員の働きがいの向上と能力開発
・新技術への取り組み・チャレンジの促進
・業界最先端の知識・スキル習得研修制度の充実
・充実した職場環境づくり
公共性への配慮と社会的貢献の為の課題
・内部統制システムの継続的改善