有価証券報告書-第31期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、経営の基本方針として、Mission(存在意義)、Vision(めざす姿)、Value(大切にすべき価値観)を策定し、利害関係者に向けて宣言しております。
また、当社の連結子会社についても、この基本方針に基づく管理を行っております。
(2) 経営戦略等
当期の業績は、連結売上高が2期連続の増収となり、最終損益では連単ともにリーマン・ショック後の最高益を更新いたしました。当社グループは「中四国№1」の総合人材サービス企業への飛躍を掲げ、中四国重視と収益性向上の視点に立った営業戦略の徹底による増収増益基調への早期回帰をめざしております。この方針の下、平成28年7月に、旧東京支店に係る人材派遣事業を事業譲渡したほか、株式会社イルミネート・ジャパン(旧商号:株式会社クリエ・イルミネート)の株式を全部譲渡してIT関連事業を廃止いたしました。また、平成29年3月には、前期に子会社化した愛媛県の株式会社ミウラチャレンディを合併して当社松山支店に統合いたしました。これらはいずれも外形的には当社グループの事業規模を縮小する施策でしたが、実質的に当社グループの中四国での強さを発揮する方向に作用したことは、それを業績が明確に証明しております。
第2次安倍政権の発足時(平成24年12月)から続く景気拡大は、バブル景気を超えて戦後3位の長さに達しました。長期にわたる緩やかな景気回復を背景に、有効求人倍率が25年ぶりの高水準、完全失業率が22年ぶりの低水準を記録するなど、雇用情勢は改善を続けております。
このような経営環境において、当社グループは引き続き中四国重視の方針に従った施策を機動的に実行していくことで、政府が推進する「働き方改革」や「地方創生」による様々な変化を好機として、増収増益基調への回帰をより確実なものとしてまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、株主資本利益率(ROE)を重視しており、この経営指標の改善に注力することが、結果的に株主利益の増大に繋がるものと考えております。また、収益性向上の視点から売上高総利益率に着目し、その向上に努めております。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
最近、CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)という言葉を耳にする機会が増えてきました。米国の経営学者マイケル・ポーター氏が提唱した経営概念で、事業を通じて社会的な課題を解決することから生まれる社会価値と企業価値を両立させようとするものです。中四国を基盤に人材サービス事業を営む当社グループがCSVの実現をめざそうとするとき、率先して取り組むべき社会的な課題とは何でしょうか?
それはきっと、国の重要政策である「地方創生」と「働き方改革」の2つを実現することではないでしょうか。過密で出生率が極めて低い大都市圏への地方の若者の流出が国全体の少子化・人口減少に繋がっております。少子高齢化によって労働力人口が減少していく中で、経済と社会の活力を維持するには多様な働き手の活躍が欠かせません。かかる厳しい社会情勢を改善しない限り、わが国に明るい未来はありません。その処方箋とも言える「地方創生」と「働き方改革」の実現に寄与することが、当社グループの社会的使命であると考えております。
大都市圏から地方への人材還流は「地方創生」の実現に不可欠な1つの大きな要素です。平成28年8月、当社グループは中四国への人材還流を促進するために「中国・四国UIターンセンター」を東京都渋谷区に開設いたしました。当社グループには、30年余にわたる地道な営業活動を通して培われた中四国の労働市場での信頼と実績があります。中四国へのUIターンを希望される求職者に対して、適切な助言とより多くの求人・転職情報をご提供できるという自負もあります。更には、当社の親会社である穴吹興産株式会社を中核として不動産関連事業を営む「あなぶきグループ」各社との連携により、UIターン時の転職先から住居までをワンストップで支援することも可能です。中四国におけるこれらの強みを活かし、また、他の大都市圏へのUIターンセンターの展開も進めながら、中四国への人材還流の促進に寄与していきたいと考えております。
一方、大都市圏より速いスピードで少子高齢化による労働力人口の減少が進む地方にとって、多様な働き手が活躍できる環境の整備は喫緊の課題といえます。既存の働き手がより良い将来の展望を持てる環境、女性・若者やアクティブシニアが仕事に就きやすい環境、UIターン人材や外国人材が力を発揮しやすい環境など。これらの環境を早急に整備していくことが、地域経済の活性化、ひいては「地方創生」の実現に欠かせません。
「働き方改革」の動向に関しては、政府の実現会議での議論をもとに実行計画が取り纏められたばかりで、法制度の変更はこれからですが、ポイントの1つに非正規雇用の処遇改善が挙げられていることからも、人材派遣を主力事業とする当社グループにとって負担を伴う改革となることは明らかです。もっとも、派遣労働者の地位向上は当社グループが本来望むべき方向性に沿った前向きな変化です。また、改革によって起こるであろう変化の多くは、非正規雇用から正規雇用への転換を促す紹介予定派遣、雇用吸収力の高い産業への人材紹介や再就職支援など、多様な人材サービスをワンストップで提供できる当社グループにとって、事業領域を拡大する方向に作用するものだと予想されます。
「地方創生」と「働き方改革」の2つの潮流によって起こりつつある変化は、中四国の地域社会にとっても、当社グループにとっても、必ずや大きな好機となるはずです。当社グループは、この好機を確実にとらえ、地域社会と共に明るい未来を切り拓いてまいります。
(1) 経営方針
当社は、経営の基本方針として、Mission(存在意義)、Vision(めざす姿)、Value(大切にすべき価値観)を策定し、利害関係者に向けて宣言しております。
また、当社の連結子会社についても、この基本方針に基づく管理を行っております。
| Mission(存在意義) CRIEは人が「活かされ」「活きる」をコーディネートします 私たちがいつも考えていることは、“事業を通じて関わっていくすべての人やお客様が、よりよく生きるために何ができるのだろうか”ということです。私たちは、このテーマに基づいて、機会を創り出すことと、価値を生み出すことに意味をおいています。人が「活かされ」「活きる」を考え続け、一歩ずつ近づいていきたい、それが私たちにできる貢献ではないかと考えます。 |
| Vision(めざす姿) CRIEは提供するサービスにおいて国内最高のクオリティをめざします 私たちがめざしているところ、それは“提供するサービスクオリティの高さで評価をいただく”ことです。そのためには、私たち自身のヒューマンクオリティを最大化し、そこから生まれるサービスで、お客様から常に支持される、そんな存在になってはじめて可能になると考えています。 |
| Value(大切にすべき価値観) 私たちには大切にしているものがあります [クオリティとスピード] われわれが提供するサービスの本質は、クオリティとスピードである。 クオリティは安心をもたらし、スピードは価値を生み出す。 [Think Win-Win] 永続的な信頼関係を作り上げる唯一の方法は、Win-Winを考えることである。 われわれは常に正直かつ誠実に向き合う。 [三つの勇気] 革新し続けるためには、「自己を否定する、リスクに挑戦する、責任を取る」 この三つの勇気が必要である。その決意があってはじめて革新への前進が始まる。 [楽しさと感動] 本物の楽しさや感動は、プロフェッショナルな仕事の中から生まれる。 われわれはそれを共有する文化を大切にする。 [目的共有体] 仕事は、主体的な参加である。 われわれは自らの意思により目的を共有する存在である。 |
(2) 経営戦略等
当期の業績は、連結売上高が2期連続の増収となり、最終損益では連単ともにリーマン・ショック後の最高益を更新いたしました。当社グループは「中四国№1」の総合人材サービス企業への飛躍を掲げ、中四国重視と収益性向上の視点に立った営業戦略の徹底による増収増益基調への早期回帰をめざしております。この方針の下、平成28年7月に、旧東京支店に係る人材派遣事業を事業譲渡したほか、株式会社イルミネート・ジャパン(旧商号:株式会社クリエ・イルミネート)の株式を全部譲渡してIT関連事業を廃止いたしました。また、平成29年3月には、前期に子会社化した愛媛県の株式会社ミウラチャレンディを合併して当社松山支店に統合いたしました。これらはいずれも外形的には当社グループの事業規模を縮小する施策でしたが、実質的に当社グループの中四国での強さを発揮する方向に作用したことは、それを業績が明確に証明しております。
第2次安倍政権の発足時(平成24年12月)から続く景気拡大は、バブル景気を超えて戦後3位の長さに達しました。長期にわたる緩やかな景気回復を背景に、有効求人倍率が25年ぶりの高水準、完全失業率が22年ぶりの低水準を記録するなど、雇用情勢は改善を続けております。
このような経営環境において、当社グループは引き続き中四国重視の方針に従った施策を機動的に実行していくことで、政府が推進する「働き方改革」や「地方創生」による様々な変化を好機として、増収増益基調への回帰をより確実なものとしてまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、株主資本利益率(ROE)を重視しており、この経営指標の改善に注力することが、結果的に株主利益の増大に繋がるものと考えております。また、収益性向上の視点から売上高総利益率に着目し、その向上に努めております。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
最近、CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)という言葉を耳にする機会が増えてきました。米国の経営学者マイケル・ポーター氏が提唱した経営概念で、事業を通じて社会的な課題を解決することから生まれる社会価値と企業価値を両立させようとするものです。中四国を基盤に人材サービス事業を営む当社グループがCSVの実現をめざそうとするとき、率先して取り組むべき社会的な課題とは何でしょうか?
それはきっと、国の重要政策である「地方創生」と「働き方改革」の2つを実現することではないでしょうか。過密で出生率が極めて低い大都市圏への地方の若者の流出が国全体の少子化・人口減少に繋がっております。少子高齢化によって労働力人口が減少していく中で、経済と社会の活力を維持するには多様な働き手の活躍が欠かせません。かかる厳しい社会情勢を改善しない限り、わが国に明るい未来はありません。その処方箋とも言える「地方創生」と「働き方改革」の実現に寄与することが、当社グループの社会的使命であると考えております。
大都市圏から地方への人材還流は「地方創生」の実現に不可欠な1つの大きな要素です。平成28年8月、当社グループは中四国への人材還流を促進するために「中国・四国UIターンセンター」を東京都渋谷区に開設いたしました。当社グループには、30年余にわたる地道な営業活動を通して培われた中四国の労働市場での信頼と実績があります。中四国へのUIターンを希望される求職者に対して、適切な助言とより多くの求人・転職情報をご提供できるという自負もあります。更には、当社の親会社である穴吹興産株式会社を中核として不動産関連事業を営む「あなぶきグループ」各社との連携により、UIターン時の転職先から住居までをワンストップで支援することも可能です。中四国におけるこれらの強みを活かし、また、他の大都市圏へのUIターンセンターの展開も進めながら、中四国への人材還流の促進に寄与していきたいと考えております。
一方、大都市圏より速いスピードで少子高齢化による労働力人口の減少が進む地方にとって、多様な働き手が活躍できる環境の整備は喫緊の課題といえます。既存の働き手がより良い将来の展望を持てる環境、女性・若者やアクティブシニアが仕事に就きやすい環境、UIターン人材や外国人材が力を発揮しやすい環境など。これらの環境を早急に整備していくことが、地域経済の活性化、ひいては「地方創生」の実現に欠かせません。
「働き方改革」の動向に関しては、政府の実現会議での議論をもとに実行計画が取り纏められたばかりで、法制度の変更はこれからですが、ポイントの1つに非正規雇用の処遇改善が挙げられていることからも、人材派遣を主力事業とする当社グループにとって負担を伴う改革となることは明らかです。もっとも、派遣労働者の地位向上は当社グループが本来望むべき方向性に沿った前向きな変化です。また、改革によって起こるであろう変化の多くは、非正規雇用から正規雇用への転換を促す紹介予定派遣、雇用吸収力の高い産業への人材紹介や再就職支援など、多様な人材サービスをワンストップで提供できる当社グループにとって、事業領域を拡大する方向に作用するものだと予想されます。
「地方創生」と「働き方改革」の2つの潮流によって起こりつつある変化は、中四国の地域社会にとっても、当社グループにとっても、必ずや大きな好機となるはずです。当社グループは、この好機を確実にとらえ、地域社会と共に明るい未来を切り拓いてまいります。