有価証券報告書-第44期(2023/04/01-2024/03/31)
18.従業員給付
(1) 退職給付
① 制度の概要
当社グループは、主に退職一時金制度と確定拠出年金制度を採用しております。なお、退職一時金制度について退職給付信託を設定しております。確定給付制度における給付の水準は、主として退職時点における給与と勤務期間により決定されます。
退職給付信託における制度資産は健全な運用を基礎としておりますが、金融商品に係る投資リスクに晒されております。また、確定給付制度債務は割引率等の様々な年金数理計算上の仮定に基づき測定されているため、それらの仮定の変動によるリスクに晒されております。
確定拠出年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的義務を負わない退職給付制度であります。
また、一部の国内連結子会社は、複数事業主制度による企業年金基金に加入しております。
② 確定給付制度
(a) 連結財政状態計算書において認識した金額
連結財政状態計算書で認識した金額は、次のとおりであります。
(b) 確定給付制度債務の現在価値
確定給付制度債務の現在価値の調整表は次のとおりであります。
(注) 確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度末は主として15.2年、当連結会計年度末は主として14.2年であります。
(c) 制度資産の公正価値
制度資産の公正価値の調整表は次のとおりであります。
(d) 制度資産の公正価値の内訳
制度資産の公正価値の内訳は次のとおりであります。
制度資産の運用は、受給者に対する給付の支払を将来にわたり安定的に行うため、許容されるリスクのもとで必要とされる総合収益を長期的に確保することを目的としております。この目的を達成するため、長期にわたって安定的な資産構成で運用を行う方針としております。また、資産構成割合は、必要に応じて見直しを行うものとしております。
(e) 重要な数理計算上の仮定
確定給付制度債務の測定に用いられる重要な数理計算上の仮定は、次のとおりであります。
(f) 数理計算上の仮定の感応度分析
他の仮定に変更がないとして、以下に示された割合で割引率が変動した場合、確定給付制度債務は次のとおり変動します。感応度分析はその他の仮定に変更がないことを前提としておりますが、実際には他の仮定の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
③ 確定拠出年金制度及び前払退職金制度
確定拠出年金制度への拠出額及び前払退職金制度の支給額は次のとおりであります。
④ 複数事業主制度
一部の国内連結子会社は、企業年金基金制度に加入しております。当該制度は総合設立型の確定給付制度であり、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算することができないため、要拠出額を退職給付費用として会計処理しております。
当該制度は、以下の点で単一事業主制度と異なります。
a 事業主が複数事業主制度に拠出した資産は、他の加入事業主の従業員の給付に使用される可能性があります。
b 一部の事業主が掛金拠出を中断した場合、他の加入事業主に未積立債務の負担が求められる可能性があります。
企業年金基金への掛金の額は、加入員の標準給与等の額に一定の率を乗ずる方法により算定されます。また、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように、少なくとも5年ごとに掛金の額が見直されます。
同基金が解散し清算する場合は、算定された最低積立基準額等に基づき、不足金の徴収もしくは残余財産の分配が行われます。また、事業者が脱退する場合は、脱退により生ずると見込まれる債務及び不足金が徴収されます。
拠出額は、次のとおりであります。
翌連結会計年度における予想拠出額は10百万円であります。
直近で入手可能な情報に基づく制度全体の積立状況は、次のとおりであります。
(2) その他の従業員給付
短期従業員給付及び退職給付制度以外の長期従業員給付として、連結財政状態計算書で認識した金額は次のとおりであります。
(3) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度において連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれている従業員給付費用の合計は、それぞれ71,710百万円及び76,481百万円であります。
従業員給付費用には、給与、賞与、法定福利費及び退職給付費用等が含まれております。
(1) 退職給付
① 制度の概要
当社グループは、主に退職一時金制度と確定拠出年金制度を採用しております。なお、退職一時金制度について退職給付信託を設定しております。確定給付制度における給付の水準は、主として退職時点における給与と勤務期間により決定されます。
退職給付信託における制度資産は健全な運用を基礎としておりますが、金融商品に係る投資リスクに晒されております。また、確定給付制度債務は割引率等の様々な年金数理計算上の仮定に基づき測定されているため、それらの仮定の変動によるリスクに晒されております。
確定拠出年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的義務を負わない退職給付制度であります。
また、一部の国内連結子会社は、複数事業主制度による企業年金基金に加入しております。
② 確定給付制度
(a) 連結財政状態計算書において認識した金額
連結財政状態計算書で認識した金額は、次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度末 (2023年3月31日) | 当連結会計年度末 (2024年3月31日) | |
積立型の確定給付制度債務の現在価値(制度資産あり) | - | 6,835 |
制度資産の公正価値 | - | △6,595 |
積立状況 | - | 239 |
非積立型の確定給付制度債務の現在価値(制度資産なし) | 10,944 | 4,493 |
連結財政状態計算書に認識した確定給付負債(資産)の純額 | 10,944 | 4,732 |
退職給付に係る負債 | 10,944 | 4,732 |
(b) 確定給付制度債務の現在価値
確定給付制度債務の現在価値の調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
確定給付制度債務の現在価値(期首) | 11,205 | 10,944 |
勤務費用 | 1,149 | 1,100 |
利息費用 | 70 | 116 |
給付支払額 | △550 | △666 |
確定給付負債(資産)の再測定 | ||
数理計算上の差異(人口統計上の仮定) | △60 | △114 |
数理計算上の差異(財務上の仮定) | △757 | △328 |
実績修正 | 333 | 273 |
過去勤務費用 | △3 | - |
確定拠出年金制度への移行に伴う減少額 | △443 | - |
その他の増減 | 3 | 4 |
確定給付制度債務の現在価値(期末)(注) | 10,944 | 11,328 |
(注) 確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度末は主として15.2年、当連結会計年度末は主として14.2年であります。
(c) 制度資産の公正価値
制度資産の公正価値の調整表は次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
制度資産の公正価値(期首) | - | - |
利息収益 | - | 0 |
確定給付負債(資産)の再測定 | ||
制度資産に係る収益(上記利息収益を除く) | - | △0 |
退職給付信託の設定 | - | 6,596 |
制度資産の公正価値(期末) | - | 6,595 |
(d) 制度資産の公正価値の内訳
制度資産の公正価値の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||||
前連結会計年度末 (2023年3月31日) | 当連結会計年度末 (2024年3月31日) | |||
活発な市場における公表市場価格があるもの | 活発な市場における公表市場価格がないもの | 活発な市場における公表市場価格があるもの | 活発な市場における公表市場価格がないもの | |
現金及び現金同等物 | - | - | 6,595 | - |
合計 | - | - | 6,595 | - |
制度資産の運用は、受給者に対する給付の支払を将来にわたり安定的に行うため、許容されるリスクのもとで必要とされる総合収益を長期的に確保することを目的としております。この目的を達成するため、長期にわたって安定的な資産構成で運用を行う方針としております。また、資産構成割合は、必要に応じて見直しを行うものとしております。
(e) 重要な数理計算上の仮定
確定給付制度債務の測定に用いられる重要な数理計算上の仮定は、次のとおりであります。
前連結会計年度末 (2023年3月31日) | 当連結会計年度末 (2024年3月31日) | |
割引率(%) | 主として1.17% | 主として1.38% |
(f) 数理計算上の仮定の感応度分析
他の仮定に変更がないとして、以下に示された割合で割引率が変動した場合、確定給付制度債務は次のとおり変動します。感応度分析はその他の仮定に変更がないことを前提としておりますが、実際には他の仮定の変化が感応度分析に影響する可能性があります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度末 (2023年3月31日) | 当連結会計年度末 (2024年3月31日) | |
割引率(%) | ||
0.5%上昇した場合 | △738 | △700 |
0.5%下落した場合 | 762 | 725 |
③ 確定拠出年金制度及び前払退職金制度
確定拠出年金制度への拠出額及び前払退職金制度の支給額は次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
確定拠出年金制度への拠出額 | 1,404 | 1,425 |
前払退職金制度の支給額 | 24 | 25 |
④ 複数事業主制度
一部の国内連結子会社は、企業年金基金制度に加入しております。当該制度は総合設立型の確定給付制度であり、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算することができないため、要拠出額を退職給付費用として会計処理しております。
当該制度は、以下の点で単一事業主制度と異なります。
a 事業主が複数事業主制度に拠出した資産は、他の加入事業主の従業員の給付に使用される可能性があります。
b 一部の事業主が掛金拠出を中断した場合、他の加入事業主に未積立債務の負担が求められる可能性があります。
企業年金基金への掛金の額は、加入員の標準給与等の額に一定の率を乗ずる方法により算定されます。また、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように、少なくとも5年ごとに掛金の額が見直されます。
同基金が解散し清算する場合は、算定された最低積立基準額等に基づき、不足金の徴収もしくは残余財産の分配が行われます。また、事業者が脱退する場合は、脱退により生ずると見込まれる債務及び不足金が徴収されます。
拠出額は、次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
拠出額 | 8 | 9 |
翌連結会計年度における予想拠出額は10百万円であります。
直近で入手可能な情報に基づく制度全体の積立状況は、次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度末 (2023年3月31日) 2022年3月31日時点 | 当連結会計年度末 (2024年3月31日) 2023年3月31日時点 | |
年金資産 | 56,574 | 55,007 |
年金財政計算上の給付債務 | 50,957 | 52,959 |
差引 | 5,616 | 2,048 |
制度全体に占める当社グループの掛金拠出割合 | 0.40% | 0.49% |
(2) その他の従業員給付
短期従業員給付及び退職給付制度以外の長期従業員給付として、連結財政状態計算書で認識した金額は次のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度末 (2023年3月31日) | 当連結会計年度末 (2024年3月31日) | |
従業員給付(流動負債) | 13,271 | 13,997 |
従業員給付(非流動負債) | 1,367 | 1,286 |
(3) 従業員給付費用
前連結会計年度及び当連結会計年度において連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれている従業員給付費用の合計は、それぞれ71,710百万円及び76,481百万円であります。
従業員給付費用には、給与、賞与、法定福利費及び退職給付費用等が含まれております。