有価証券報告書-第35期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/31 11:12
【資料】
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【項目】
144項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「IoT(Internet of Things)を実現する技術」を競争力の源泉として、家電製品や家庭用品等を簡単にインターネットに繋げることで、世界中の人々の生活をより豊かに、便利にすることを使命として事業を営んでおります。当社が20年以上に渡って展開してきた組込みソフトウェア事業、及び10年以上に渡る半導体開発を含む組込みハードウェア事業の知識と経験を根幹とした、当社のコアコンピタンスでありIoT/CPS時代の要素技術でもある「総合的な組込み技術」を基に、まだ繋がっていないデバイスとクラウド等を繋ぐことのみならず、デバイスとデバイス、サービスとサービス、システムとシステム、プラットフォームとプラットフォーム、及びこれら同士の連携(=繋がっていること)を実現することで当社サービスを拡充し、ひいては当社の中長期的な業績向上及び企業価値の向上を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、純利益を毎期継続して計上することを目標としております。当社のコアコンピタンスでありIoT/CPS時代の要素技術でもある「総合的な組込み技術」を基にした製品やサービスと、データ通信やクラウド等を用いたソリューションを提供し、高い収益性を実現できる体制を構築してまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、平成22年以来、様々な機器をインターネットに繋げるIoTの基礎となる技術とノウハウを蓄積することで、いち早く家電製品や家庭用品のIoT化を実現してまいりました。当社グループの競争力の源泉である「IoTを実現する技術」を中心に、テクノロジー事業及びソリューション事業を当社グループの柱として持続的に発展させていくことで、企業価値の拡大と株主に対する利益還元を目指してまいります。
(4)経営環境及び対処すべき課題等
当連結会計年度(平成31年1月1日~令和元年12月31日)における我が国の経済は、内閣府による令和元年12月の月例経済報告で、「景気は、輸出が引き続き弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増しているものの、緩やかに回復している。」と報告されています。先行きについては同報告の中で「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。」とされながらも、通商問題を巡る動向、中国経済の先行き、英国のEU離脱等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要がある、と述べられています。
このような環境の下、当社グループは、総合エンターテインメント事業を中心とした事業から、スマートフォン用のアプリケーションやクラウドサービス開発等のIoTソリューションを中心とする事業への転換を行ってまいりました。当該事業転換に伴い、ゲーム、アニメーション及び出版の事業会社売却、旧来のソフトウェア事業を推進していた海外子会社の清算、非収益部門の廃止や本社移転等、様々な施策を行ってきたこと等により、前連結会計年度まで7期連続となる売上高の著しい減少及び営業損失の計上が継続しております。当連結会計年度においては、前連結会計年度と比較して売上高は843,748千円(前連結会計年度の売上高336,890千円)と150.5%増加し、また営業損失は177,869千円(前連結会計年度の営業損失444,130千円)、経常損失は182,301千円(前連結会計年度の経常損失456,607千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は216,022千円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失458,793千円)といずれも前連結会計年度と比較して改善しました。しかしながら、当連結会計年度においても営業損失の計上が継続していることから、依然として継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当社グループは、こうした状況を解消するため、以下のとおり当該状況の解消又は改善に努めております。
当社では、平成29年11月9日に策定した新事業ビジョンにおいて掲げた「広範な技術分野への対応等」、販売と取り扱いを容易にする「応用分野毎のサービス等のパッケージ化」、及び「販路拡大」の3点の施策を着実に実行することにより、継続的な業績向上及び中長期的な企業価値向上が実現できるものと考えております。引き続き、通信モジュールからスマートフォン用のアプリケーション、クラウドサービスまでIoT製品化に必要なトータルソリューションを提供し、顧客のIoT化ニーズの実現と今後の更なる受注拡大を目指すとともに、当該新事業ビジョンにおける3点の施策の着実な実行に伴う継続的な業績向上及び中長期的な企業価値向上の実現をより確実なものとするため、既存の当社IoTソリューションサービスを更に拡充するための必要資金及び続々と登場する新世代の高度な技術をいち早く取り入れて、広範かつ高い市場訴求力を備える製品・サービス等を開発するための必要資金並びに事業提携及びM&A等の必要資金の調達を目的として、平成30年2月14日開催の取締役会において投資事業有限責任組合インフレクションⅡ号及びフラッグシップアセットマネジメント投資組合70号に対する第M-2回新株予約権及び第M-3回新株予約権(第三者割当)(以下「本新株予約権」)の発行を決議いたしました。本新株予約権については、当初の調達資金の総額を2,024,800千円と予定しておりましたが、行使価額修正条項が付された第M-2回新株予約権については、令和元年10月31日においてすべての新株予約権の行使が完了した結果、総額で1,145,845,910円(第M-2回新株予約権の行使に係る当初予定調達額1,818,000千円に対する割合は63.03%)を調達したものの、第M-3回新株予約権については、本新株予約権の行使期間終了日である令和元年3月2日までに割当先による行使に至らず、発行した個数5,000個(500,000株)がすべて消滅しております。しかしながら、今回の資金調達については、調達した資金額の範囲において本新株予約権の各資金使途(「①当社ソリューション及びプロダクトライン拡充のための投資資金」、「②新技術開発及び新事業立ち上げに要する投資資金調達資金」、「③資本・業務提携及びM&A」)に充当し、また都度調達した資金を「①当社ソリューション及びプロダクトライン拡充のための投資資金」に優先的に充当する方針であり、すでに令和元年10月31日付で行使が完了した第M-2回新株予約権の資金調達額については、当該方針に基づき「①当社ソリューション及びプロダクトライン拡充のための投資資金」に優先的に充当した結果、令和元年12月期通期連結決算において売上高が前年比150.5%と増加し、また各利益についても改善する等、一定の成果は得られたものと考えております。
また、令和元年7月24日に当社取締役会において、株式会社光通信(以下「光通信」)の連結子会社であるスマートモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下「SMC」)と、令和元年8月15日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社、SMCを株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」)を行うことを決議し、同日、両社の間で株式交換契約(以下「本株式交換契約」)を締結いたしました。SMCはMVNOサービス「スマモバ」を運営するMVNO事業者であり、当社がMVNO事業の中の一つとしてSIMの販売を手掛けるSMCを取得することで、当社が新事業ビジョンで掲げた通信規格の拡充の分野において、現状当社のIoT製品・サービスで主に用いている近距離無線通信技術のBluetooth Low Energyに加えて、無線通信システムである第3世代(3G)、第4世代(4G)及び将来的には第5世代(5G)移動通信システムを用いた新たな新製品・サービスや、費用対効果の高いサービスが創出できる等のシナジー効果が期待できると考えております。また、本株式交換の結果、光通信が当社の大株主及び筆頭株主になるとともに、本株式交換契約締結日同日である令和元年7月24日に当社取締役会にて光通信と資本業務提携契約を締結することについて決議し、同日付で両社の間で資本業務提携契約を締結いたしました。当社は、本資本業務提携を通じて、光通信グループが有する高い営業力及び強力な販売体制を活用した当社IoTソリューションの拡販を更に強化できると考えております。
当社では、これらの対応策を実行していくことにより売上高の増加、収益性の改善及び営業キャッシュ・フローの増加等が可能となり、ひいては当社の財務健全性の向上が実現できるものと考えておりますが、事業計画については今後の経済環境の変化による影響を受ける等により、計画どおりに推移しない可能性があり、この場合当社の財務状況や資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。したがって現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
(5) 株式会社の支配に関する基本方針について
当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上のため、大量買付行為を行おうとするものに対し、適切な情報の開示を求めるとともに、当社の判断や意見等も公表することで、株主の皆様が適切な判断を行うための情報と時間の確保に努めるだけでなく、明らかに企業価値・株主価値を毀損する大量買付行為に対処するため、必要に応じて金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

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