有価証券報告書-第35期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/24 16:20
【資料】
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【項目】
171項目
(2)戦略
①TCFD(シナリオ分析)
当社グループは、不動産をはじめとする当事業活動にともない排出される温室効果ガスが気候変動に大きな影響を与えると考えており、主要なリスクだと捉えています。そのため、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言へ賛同しております。
TCFDはサステナビリティ委員会内の分科会として位置づけられ、気候関連のリスク及び機会の評価、戦略策定ならびに温室効果ガスの排出量算出等に取り組んでおります。
戦略の検討では、「ADVANTAGE CLUB(アドバンテージクラブ、以下「AD」)」をシナリオ分析の対象といたしました。ADは2025年における総売上高比率約68%、CO₂排出量比率約69%を占め、当社における代表的な商品であり、また主要なCO₂排出源となっております。シナリオ分析の結果を将来的に経営戦略へと反映させ、今後一層環境に配慮した施策に取り組み、資産価値の向上と社会的課題解決に貢献し、お客様・テナント様のニーズに応えてまいります。
前提条件
選択シナリオ:2℃、4℃
移行リスク:2030年時点を想定、物理リスク:2050年時点を想定
不動産業界(不動産小口化商品)におけるリスクと機会は以下のように推測します。
0102010_003.pngIEA、環境省等のデータに基づき、それぞれのシナリオ(2℃、4℃)における世界観を想定し、各リスクが財務へ及ぼす影響について、試算をいたしました。いずれのシナリオにおいても組成規模の拡大により粗利額は増加しますが、気候変動リスクによるインパクトまたはその対策費用により粗利額へ影響が出ることを想定しています。いずれのシナリオにも対応できるよう、社内外関係者からのフィードバックを通じて、戦略のブラッシュアップ・経営戦略への反映をサステナビリティ委員会が中心となって実施してまいります。引き続きADVANTAGE CLUBの安定した運用に努め、お客様の大切な資産を守ってまいります。
②人的資本
当社グループにおいて、コンサルティングの源泉である「人的資産(資本)」は極めて重要な経営資本です。社員の能力と人間力を向上させ高品質なサービスを提供するとともに、社員の多様性を高めることでお客様のさまざまな価値観・ご要望に応え、財産コンサルティングのさらなる高付加価値化を促してまいります。人的資本への投資は事業基盤やその土台となるサステナビリティ経営への投資であり、当社グループが持続的に成長していくために不可欠なものです。人的資本への投資に対するリターンの総合的な指標として、従業員一人当たり営業利益をモニタリングしております。人的資本に関する各施策の進捗により、従業員一人当たり営業利益の向上を目指します。2025年度を初年度とする3ヵ年計画においては、AIを活用した業務構造の変革に注力しております。AIエージェントを活用し社内業務を大幅に削減することにより、お客様との面談時間を増加させ、提案の質と量を向上させてまいります。AIエージェントの本格稼働は2027年以降を予定しており、従業員一人当たり営業利益につきましては2027年以降にさらなる向上を目指しております。
0102010_004.png2024年実績については、営業利益に株式会社チェスター、株式会社チェスターライフパートナー、株式会社チェスターコンサルティング、株式会社アーバンクレストの実績を含まないため、社員数から当該会社の社員数を除して算定しています。
経営目標の達成へ向け、人材戦略が「財産コンサルティング事業」の「営業利益」ならびに「営業利益率」の向上に寄与するための要素を検討いたしました。
営業利益についてロジックツリーを作成し、可視化された要素に対する人材戦略を検討しました。その結果、今後事業を拡大していく当社が取り組むべき人材戦略上のポイントを「採用」「教育」「人間力の向上」「働く環境の整備」の4点に集約いたしました。
0102010_005.png
a.採用
地域金融機関等の提携数の増加に伴い、コンサルティング案件や、ADVANTAGE CLUB等の商品販売に繋がる顧客の紹介を受けた結果、当社グループの顧客数は順調に増加傾向にあります。社内体制の効率化(組織体制、業務の標準化、DX)を推進しておりますが、それを上回る紹介数であるため、対応するコンサルタントの採用を進めております。採用施策として採用要件の明確化と採用チャネルの強化・最適化について重点的に取り組んでおります。
b.教育
従来は中途採用による即戦力を重視しておりましたが、在籍しているコンサルタントへの教育体系を整え、教育・研修にも注力しております。コンサルタント全体のレベルを引き上げることにより、当社の提供価値の向上と標準化を行います。当社グループの根幹であるコンサルティング分野の品質向上は新たなお客様からのご相談に繋がり、更なる好循環を生む起点となります。
コンサルタント育成
コンサルタントに関する専門スキルの体系化を行い、当社グループのコンサルタントとして必要な要件を整理いたしました。専門スキルの体系化により業務の標準化と専門スキルの均一化(底上げ)を促し、生産性を改善、お客様へ均一で高品質なコンサルティングを提供いたします。教育内容は「専門知識」と「営業総合力」に大別され、「専門知識」では税務・会計等のコンサルティングを行うにあたり必要となる専門知識を、「営業総合力」では商談をまとめていくために必要となる一般的な営業上の知識・テクニックを学習します。数年間におよぶ研修プログラムを通して、より難易度が高く高単価な案件に取り組める力を培います。
幹部人材育成
当社グループを牽引する幹部人材の育成にも取り組みます。外部研修を活用し経営において必要となる知識を学び、異業種との交流により見識を深めるプログラムと、現役役員と連携しながら課題解決に取り組む高密度体験プログラムを並行して進めます。推薦を受けた候補者は数年をかけプログラムへ参加し、グループを牽引するのに必要な力を培います。
DXを活用した人材育成の高度化
当社では、コンサルタント一人ひとりの専門性と付加価値を最大限に引き出すため、人材育成とDX推進を一体で進めています。
デジタル技術やAIを活用し、情報収集や資料作成、業務プロセスの高度化・効率化を図ることで、コンサルタントが本来注力すべき思考・提案・顧客対応といった高付加価値業務に集中できる環境づくりを進めています。また、DXは単なる業務効率化の手段ではなく、人材育成を支える基盤であると捉えています。デジタルツールを活用した教育・情報共有の仕組みを整備するとともに、変化の激しい環境に対応できる人材の育成を通じて、コンサルティング品質の向上と持続的な企業価値の創出につなげています。
c.人間力向上
お客様の大切な財産や事業についてご相談いただくには、コンサルタントがお客様から信頼を得ることが最も重要です。そのためには、誠実さ、優しさ、思いやりなどを兼ね備えた「人間力」が高いコンサルティング集団へと成長することが欠かせません。また、財産や事業の承継などに「正解」はありません。大切なのは合理的な「正解」ではなく、お客様にとっての「最適」を目指すことです。お客様の目線に立ち、お客様と伴走するためにも「人間力」が必須です。人間力向上は直接的に経営目標に寄与するものではございませんが、当社グループの基本的価値観として重要視しております。当社グループの価値は、一人一人の人間力の総和です。
d.働く環境の整備
従業員エンゲージメントと生産性には正の相関関係がみられることが各種調査で明らかになってきております。また、従業員エンゲージメントの向上は生産性に限らず、一般的に離職率の低下や採用成功率の上昇などにも寄与すると言われており、事業規模を拡大している当社グループにとって重要な課題です。
健康経営
当社グループは、これまでも社員の健康増進のために、専門家による社員向けの健康セミナーやリフレッシュルームへの酸素ボックスの設置、またマインドフルネスを導入し、瞑想ルームの設置等、様々な取り組みを行ってまいりました。また、2022年7月には健康経営宣言を制定いたしました。宣言の目的は、「弊社グループ社員の心と体の健康を守ることで、社員満足度を高めていくこと」、「社員満足度向上により、社員が自身の能力を最大限発揮でき、お客様への貢献にも繋がり、弊社グループの持続的成長と企業価値の向上につながること」の2点としています。
健康経営宣言
当社グループは「社員の健康が全ての基本」を経営課題とし、経営目的の「お客様の幸せに貢献し、共に働くメンバーの物心両面の幸せを目指す」を実現します。
健康経営優良法人2026への認定
上記の取組みの結果、当社は経済産業省と日本健康会議が共同で運営する「健康経営優良法人認定制度」において、「健康経営優良法人 2026(大規模法人部門)」に認定され、3年連続の認定となりました。引き続き、グループを挙げて健康経営への取り組みを推進してまいります。
0102010_006.jpg組織サーベイの実施
当社では、従業員の働きがいや働きやすさを把握し、人的資本経営およびサステナビリティ施策の高度化につなげることを目的として、従業員を対象としたアンケートを実施しています。
2025年度からは、従来のアンケートを刷新し、サステナビリティ委員会の各分科会活動と連動した内製の「サステナビリティアンケート」として実施しています。
本アンケートは、理念浸透、働きがい・働きやすさ、社会貢献活動、ガバナンス強化、マーケティングといったサステナビリティの重点領域に関する設問を通じて、会社と従業員の関係性を全社俯瞰の視点で定量的に把握することを目的としています。
2025年度のサステナビリティアンケートでは、エンゲージメントや働きやすさを中心に現状を把握し、その結果を踏まえて、オフィス環境の改善や研修制度の拡充など、具体的な施策につなげています。
今後も本アンケートを通じて、人的資本およびサステナビリティに関する取り組みの効果を継続的に確認し、社員一人ひとりが働きがいを持ち、能力を発揮できる環境づくりを進めてまいります。

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