訂正有価証券報告書-第24期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/04/18 15:06
【資料】
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【項目】
123項目
(1)会社の経営の基本方針
当社は、次の3点を経営の基本理念としています。
① 金融サービス業におけるベストカンパニーを目指すこと。
② 中立な姿勢と公正な思考に徹すること。
③ 個の価値を尊び、和の精神を重んじること。
当社は社会的資産の最適な配分実現のため、あらゆる状況下の金融や投資に係る市場の調査・分析・予測結果を情報(コンテンツ)やアドバイスとして提供し、来るべき成熟社会の一翼を担いたいと考えております。そのため、専門性はもとより利益相反を徹底的に排除する中立公正な思考に徹する企業姿勢、そして優れた「個」の力が発揮される社内環境を維持してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、高付加価値による収益性の高い企業グループを目指しており、経営指標としては、売上高営業利益率及び売上高当期純利益率を重要な指標として考えております。中長期目標として、売上高営業利益率15%、売上高当期純利益率10%を目指しております。また、持続的成長の競争力を高めるため、資本効率を意識した経営を推進してまいります。
また、M&A等の投資につきましては、グループ戦略上の意義と回収の態様、そして回収期間を明確にしてガバナンスを効かせることによりバランスを図っております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は創業以来一貫して、中立・公正を是とした金融情報配信事業を、金融機関向けを中心に行ってまいりました。現在では、金融機関、インターネット金融商品取扱業者並びに機関投資家だけでなく、ヤフーをはじめとするポータルサイトへの情報配信やスマートフォンアプリ及びウェブ版『株・企業報』(以下『株・企業報』といいます。)により個人投資家にも金融情報を提供しており、インターネット空間における金融情報配信業者として圧倒的な知名度を誇っています。
当社は、企業IR支援サービス、『株・企業報』を情報サービス事業における新たなビジネスの中核とすべく位置付けております。企業IR支援サービスにつきましては、顧客拡大及びチャイニーズウォールの構築の観点から「企業調査レポート」の営業主体を株式会社フィスコIRに移管しております。これにより、統合レポート、アニュアル・レポート、株主通信、企業調査レポートなどの制作業務を同社に集約することで企業IR・PRサービスの一気通貫で受注することが可能となりました。今後ますます多様化するニーズに対応し、企業IR・PRの総合的なサービスを重層的に提供してまいります。
一方で、『株・企業報』は、アナリストの企業分析ノウハウや銘柄選定テクニックが詰まった企業情報や分析機能を、投資家に対して提供するもので、インターネット上に分散した企業情報をワンストップで簡単に収集することが可能になるものです。当社は当該サービスを無料で提供することにより、投資家層の需要に対応するとともに、ビッグ・データの活用によって新たな収益源を確保するツールとして活用してまいります。また、ビックデータ解析における人工知能(AI)の研究・活用にも注力する方針です。
これらの事業の推進により、「フィスコ」のインターネット空間での圧倒的な知名度が梃子となり、投資家と企業IRを齟齬なくつなぐという、唯一無比の情報配信業者となることを目指しております。これは、企業のみならず投資家や消費者を含む巨大なネットワーク化を可能とするため、金融情報だけでない様々なコミュニケーションが行われることとなり、単なるIRや情報配信を超えた様々なサービス・事業の機会を内包したものとなります。
そしてグループ全体としては、金融情報配信事業で培ったブランド力及び迅速かつ正確な情報の分析力・編集力・配信力を中核とする戦略資産を、能動的に各事業会社へ転用し収益化することと、その事業が持つノウハウの吸収を目的として、周辺事業のポートフォリオの構築を行っており、業界内で一定以上の競争力を有する事業でポートフォリオ構築に成功しております。これらポートフォリオ企業と進化するフィスコ本体事業とのシナジーは、お互いに高めあい、高い収益率を生むことになります。
今後、フィスコは、より変化の激しい社会において、人々の投資、経済行動における意思決定に必要とされる最適なインテリジェンスを提供するため、常に創造・変革を求道する企業グループを目指してまいります。
ビジネスとしては、金融情報配信事業に加え、上場企業のIR受託業務のトップランナーとなり、「上場企業の経営課題ソリューション企業」へと転身を図ってまいります。売上の向上には、自律成長の他、引き続き、M&Aを積極的に推進する予定ですが、M&Aにおいては低PBRや高キャッシュフロー企業の買収を堅持し、企業価値の大幅な向上を目指してまいります。当該中期経営計画の達成のためには、当社自体の成長と傘下のポートフォリオ企業の成長の両輪が必要になると考えております。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、経営方針に基づく経営戦略の実践において、投資家の皆様のご期待にお応えし、友好かつ継続的な関係を維持していただくためには、健全な財務体質強化と持続的な成長拡大が必要であると認識しております。そのため、下記の対処すべき課題を掲げ、その対応に取り組んでまいります。
① コンテンツ制作体制の増強・整備と品質管理体制の強化
当社グループは、既存事業の中核である情報サービス事業におけるコンテンツの品質を高めるため、オペレーションの最適化を進めております。
すべてのコンテンツ作業を戦略的に分析し、コンテンツの属性に応じて作業を標準化する一方、個性を生かす作業時間を増加させ、迅速性・正確性の確保と同時に高付加価値を追求するリソース配分を進め、コンテンツ制作から情報配信までを一元管理できる体制を構築しております。今後も更なるオペレーションの最適化及びコンテンツ制作の多極化に取り組んでまいります。また、より専門化、より多様化する商品を開発するため、持続的なアナリスト教育とスタッフ個々のレベルアップに取り組んでまいります。
② 販売・マーケティング体制の強化
個人投資家、機関投資家、金融法人及び事業法人等の様々なニーズに即応するサービスの開発提供及び高付加価値化のために、主に金融機関向けの営業を担当する営業開発部と事業法人向けのサービス提供を目的とした株式会社フィスコIRを中核に営業活動を展開しております。ますます激動する株式市場及び為替市場を中心としたマーケット・プレイヤーの多様化するニーズに応えるサービスを提供できるよう顧客サービスの強化に取り組んでまいります。
③ ウェブサイト及びスマートフォンアプリ運営の拡充
無料スマートフォンアプリ及びウェブ版『株・企業報』並びに有料課金サイト「クラブフィスコ」においては、定性情報とともに定量情報を横断的に提供しておりますが、特に個別銘柄に関してのデータベースの構築、インターフェイス改良及びデータ処理速度の向上、システムトラブルの対応等に経営資源を継続的・計画的に投下してまいります。
④ システムの強化、バックアップシステムの拡充
コンテンツ供給の多様化、個人顧客をはじめとする供給先の増加、社内情報ネットワークの複雑化、ますます重要となったコンプライアンス上の要請などにより、社内インフラをはじめとするシステムの強化と災害等に対応したバックアップ体制の強化を図っております。今後もこのような内外の体制を厳格に維持する必要があるため重点的に資本投下を継続してまいります。
⑤ コンテンツ配信における最新テクノロジーの適正な評価
当社グループのコンテンツ販売にシステム開発や維持は欠かせないものですが、テクノロジーの進化が思わぬ陳腐化や競争力低下を引き起こす可能性があります。当社グループでは、いたずらに新技術を追い求めるのではなく、俯瞰的にこれをとらえ、適時適切に最新テクノロジーを評価した上で設備投資計画を策定、実行すべきと考えております。
⑥ ブランドリテールプラットフォーム事業の拡充、安定化
ブランドリテールプラットフォーム事業につきましては、引き続き株式会社チチカカ、株式会社バーサタイルを中心とし、ファッション業界向けのIoT関連サービスの開発と普及に向けた取り組みを行うと共に、服飾品の販売、輸入販売を行っている「CoSTUME NATIONAL」のトレードマーク(商標権)のライセンス事業、また、服飾品のみならず、ワインその他の小売事業やそれを足がかりとしたアジアでの事業展開も視野に入れ、本事業を新たな収益基盤の一つとなる様に拡充、安定化を図ってまいります。
⑦ 仮想通貨・ブロックチェーン事業の拡充、安定化
新規セグメントの仮想通貨・ブロックチェーン事業につきましては、フィスコ仮想通貨取引所において、引き続きセキュリティ及びシステムの拡充を進めてまいります。
また、自己勘定による仮想通貨のトレーディングを行うとともに、幅広い種類の仮想通貨に対する裁定取引を行い、仮想通貨ファンドの運営、ブロックチェーンを利用したアートの所有権登録と移転登記サービスのスマートフォンアプリ上での提供、仮想通貨トレーディングシステムの有料サービスの提供を行ってまいります。
⑧ 連結子会社とのシナジー効果の追及
当社グループは、それぞれの事業の特性や強みを活かし、グループ全体の最適化を進めることが重要な課題であると認識しております。今後、さらに顧客に付加価値の高いサービスの提供を可能とするため、グループ全体でのシナジー効果を追求し企業価値の増進に努めてまいります。
⑨ グループ会社間のサービスの提供
国内のみならず在外グループ間でのサービスの提供が拡大するにつれ、その代価の決定に、より客観的な根拠が必要となっております。このため、きめ細かなコスト計算を図るとともに第三者価格などの情報を入手し、合理的な算定根拠を明示して、厳格な承認手続のもとにグループ間の取引を進めてまいります。
⑩ チャイニーズウォールの拡充
連結子会社の増加に伴い、当社のみならず連結子会社にも内部監査体制を充実させ、フロントランニング行為や利益相反を起こす可能性のあるリスクに備えて組織的な内部監査体制のもとにチャイニーズウォールを拡充する必要があります。
⑪ 関係会社の適時適切な計数管理
海外子会社を含め、連結財務諸表作成のための各子会社の適時適切な会計記録の作成と予算管理が課題となっており、月次報告を基礎とする定期的な計数管理の精度を高めるために当社及び各子会社の連携を強化してまいります。
⑫ 全社的な課題
内部統制の運用及びその評価については取締役による検証のほか、一定の計画に従った定期的な内部監査や外部専門家によるチェックを実施しており、継続的に有効な管理体制の維持を図っております。直近の課題として国際会計基準導入を視野に、全社統制、決算・財務報告プロセスにおける統制及びIT全般統制を整備してまいります。

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