有価証券報告書-第33期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
(1)経営方針・経営戦略等
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営方針
当社グループのビジネスは、(a)クラウドコンピューティング時代に技術革新をもたらす、情報基盤技術をインテグレーションする「情報基盤事業」、(b)最先端のアプリケーション・ソフトウェア技術と、蓄積されたベストプラクティスにより、顧客の抱える問題にソリューションを提供する「アプリケーション・サービス事業」の二つの事業モデルにより構成されています。
情報基盤(ネットワーク、セキュリティ、サーバ、ストレージ等)事業では、個別企業(エンタープライズ)向けのビジネスに加え、クラウドサービスを提供する事業者(通信キャリア、データセンター、大手システム・インテグレーター等)へのビジネス展開を加速させます。グループ企業と一体となって、保守、運用・監視を含むシステムのライフサイクル全てに跨るソリューションの提供を行います。
アプリケーション・サービス事業では、特定市場、特定業務向けのアプリケーション・パッケージの開発を加速し、パッケージ販売のみならず、クラウドサービス(SaaS)事業を積極的に推し進めます。インターネットサービス(含む金融)、医療、CRMの各分野で特徴ある製品とサービスの創出に努めます。また、組込み分野を中心にソフトウェアの品質(機能安全)を高めるための様々な技術とサービスも積極的に展開して行きます。
当社は平成26年8月に創業30年の節目を迎えたことを機に、平成27年5月22日に「次の30年に向けた土台固めと方向付け(成長遺伝子の確立)」を目的に中期経営計画「TMX 3.0」を発表しました。「TMX 3.0」では、従来のIT産業の労働集約的な請負型ビジネスからの脱却を標榜し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する「次世代のITサービスクリエーター」、「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌を実現することを基本方針としています。
目標とする経営指標としては、当社グループが経営の最重要課題の一つに掲げる「株主価値の向上」のための事業規模拡大が挙げられますが、収益力の強化及び収益の安定性向上も必要と考えております。収益力の指標として売上高営業利益率を、安定性向上の指標としてはストック比率を重視しており、当該指標の向上を目指しております(情報基盤事業におけるストック比率は適正範囲内で維持)。
② 経営戦略
当社グループの基本戦略については以下のとおりです。
a. 連結経営(グループ経営)の強化・拡大
グループ経営を通して、(a)インフラからアプリケーションまでの全てのソリューション・レイヤーをカバーしつつ、(b)要件定義から設計・開発・テスト、そして、保守、運用・監視までの全てのライフサイクルを網羅する「総合ベンダー」へと進化を図ります。ワンストップでこれらの機能を提供することにより、顧客とのグリップ力を強化することを目指します。レバレッジ成長戦略の一環として、M&Aも積極的に検討してまいります。
b. ストック型ビジネスの推進
保守、運用・監視、クラウドサービス(SaaS、HaaS等)、継続取引(キーアカウント創造)、キーアカウントへのクロスセル等、ストック型ビジネスの推進により、安定収益の拡大と持続的な成長を実現します。
c. 増収・増益基調の維持・拡大
技術革新が速く、ビジネスモデルの進化も速いIT業界において、変化への対応力を磨くと共に、時代を先取りする事業を推進し、継続してビジネス規模の拡大と収益力の向上を目指します。また、持続可能性を重視し、安定成長を実現するために、積極的に事業構造の変更にもチャレンジします。ITサービスは、ますます社会インフラ化し、IT設備を「保有」せず、「利用」する「クラウド」という大きな流れは加速度的に進展して行きます。従量課金方式や月額請求方式の利用料の徴収が基本となる「クラウド」サービスにおいては、売上と利益の認識が期間帰属する形で長期に亘り繰り延べ(経過処理)されることとなり、短期的には収益へのマイナス影響が発生しますが、短期的な痛みを伴っても、当社グループでは、中長期的な収益基盤の強化、安定成長の実現を推進します。
d. 専門性の追求
求められる技術的な専門性と対象業務領域の専門性をより深く追求して行きます。受動的に顧客要望に応えるのではなく、差別化できるソリューションを基にした業務改善提案を能動的に行います。対面市場(成長セクター)の見極めを行いつつ、業務ノウハウの蓄積と技術力の強化に努めます。
e. パートナー戦略
アプリケーション・サービスレイヤーのビジネスは、直接取引を中心に、補完事業者とのパートナーシップによる水平分業による顧客獲得を図ります。情報基盤レイヤーのビジネスは、チャネル活用(垂直統合)による間接取引を中心に顧客ベースの拡大を図ります。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
① 収益の平準化
当社グループの収益構造は、顧客企業の予算執行のタイミングや開発システムの工期との兼ね合いから、第2四半期末(9月末)及び通期決算期末(3月末)に役務の提供の完了及び売上計上が集中する傾向があります。現在、ストック型ビジネスの推進により、売上高が特定時期に偏重する季節性は薄れてきておりますが、顧客の決算が集中する3月の売上が他月と比較して依然多い状況が見られます。キャッシュ・フローを平準化し、また、技術者の業務集中及び不測の事態等により売上が翌期にずれる、いわゆる期ズレを防ぐためには、受注を平準化することが課題となります。対策として以下の4点が挙げられます。
a. 当決算期に受注を確定して、翌決算期に売上が計上されるような案件の受注を増加させる。
b. 特定顧客との安定的、長期的なビジネスを軸に年間を通してコンスタントに受注していく。
c. 継続的な保守サービス及びクラウドサービスの受注によりストック型ビジネスの比率を上げ、安定的な収益の計上を行う。
d. 積極的に新しいサービス(従量課金型クラウドサービス等)を立ち上げ、持続性、安定性のあるビジネスモデルを構築する。
② 技術者の確保と生産性の向上(コスト削減・品質向上・納期遵守)
事業の拡大のためには、IT技術者の確保が生命線となり、優秀な技術者を継続的に採用して行くことが必要です。このニーズに対応すべく、新卒採用や若年者採用を積極的に行い、研修制度等育成システムを充実させることにより、人材の早期戦力化を図ります。また、人的リソースの量的拡充だけに頼らず、事業規模の拡大と同時に採算性を向上するためには、PMO室(Project Management Office)を中心に、開発効率の向上(コスト削減)、サービス品質の向上、納期の遵守のための努力を継続する必要があります。加えてオフショア開発(開発業務を海外に委託)、ニアショア開発(開発業務を国内の遠隔地に委託)への取り組みも推進します。
③ 市場環境(ニーズ)の変化への迅速な対応
情報サービス産業では、クラウドの進展という大きな地殻変動が起きております。当社のユーザ企業においても、ITを資産としてもつのではなく、インターネット越しにサービスとして利用しようという流れが一層強まってきております。当社グループの対応としては以下の3点が挙げられます。
a. 個別企業(エンタープライズ)向けのビジネスに加えて、クラウドサービスを提供する事業者(通信キャリア、データセンター、大手システム・インテグレーター等)へのビジネス展開を加速させます。
b. 特定市場、特定業務向けの従来のアプリケーション・パッケージの開発、販売のみならず、クラウドサービス(SaaS)事業を積極的に推し進めます。IT技術を活用したサービス・クリエーター、サービス・プロデューサー、サービス・プロバイダーとしての変貌を実現します。
c. 製品販売とサービス展開における即効性のあるシェア拡大策、事業規模拡大策として、同業他社や当社グループの事業を補完しうる事業者に対する事業提携やM&Aについても積極的に検討を進めていきます。
④ 海外市場の開拓
国内情報サービス産業においては、クラウドサービスが普及し、IT投資に分野毎の濃淡が出始めている中、よりグローバルな視点で当社事業を拡大する必要があります。成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場に対して自社開発の製品やサービスの輸出事業を展開していきます。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営方針
当社グループのビジネスは、(a)クラウドコンピューティング時代に技術革新をもたらす、情報基盤技術をインテグレーションする「情報基盤事業」、(b)最先端のアプリケーション・ソフトウェア技術と、蓄積されたベストプラクティスにより、顧客の抱える問題にソリューションを提供する「アプリケーション・サービス事業」の二つの事業モデルにより構成されています。
情報基盤(ネットワーク、セキュリティ、サーバ、ストレージ等)事業では、個別企業(エンタープライズ)向けのビジネスに加え、クラウドサービスを提供する事業者(通信キャリア、データセンター、大手システム・インテグレーター等)へのビジネス展開を加速させます。グループ企業と一体となって、保守、運用・監視を含むシステムのライフサイクル全てに跨るソリューションの提供を行います。
アプリケーション・サービス事業では、特定市場、特定業務向けのアプリケーション・パッケージの開発を加速し、パッケージ販売のみならず、クラウドサービス(SaaS)事業を積極的に推し進めます。インターネットサービス(含む金融)、医療、CRMの各分野で特徴ある製品とサービスの創出に努めます。また、組込み分野を中心にソフトウェアの品質(機能安全)を高めるための様々な技術とサービスも積極的に展開して行きます。
当社は平成26年8月に創業30年の節目を迎えたことを機に、平成27年5月22日に「次の30年に向けた土台固めと方向付け(成長遺伝子の確立)」を目的に中期経営計画「TMX 3.0」を発表しました。「TMX 3.0」では、従来のIT産業の労働集約的な請負型ビジネスからの脱却を標榜し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する「次世代のITサービスクリエーター」、「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌を実現することを基本方針としています。
目標とする経営指標としては、当社グループが経営の最重要課題の一つに掲げる「株主価値の向上」のための事業規模拡大が挙げられますが、収益力の強化及び収益の安定性向上も必要と考えております。収益力の指標として売上高営業利益率を、安定性向上の指標としてはストック比率を重視しており、当該指標の向上を目指しております(情報基盤事業におけるストック比率は適正範囲内で維持)。
② 経営戦略
当社グループの基本戦略については以下のとおりです。
a. 連結経営(グループ経営)の強化・拡大
グループ経営を通して、(a)インフラからアプリケーションまでの全てのソリューション・レイヤーをカバーしつつ、(b)要件定義から設計・開発・テスト、そして、保守、運用・監視までの全てのライフサイクルを網羅する「総合ベンダー」へと進化を図ります。ワンストップでこれらの機能を提供することにより、顧客とのグリップ力を強化することを目指します。レバレッジ成長戦略の一環として、M&Aも積極的に検討してまいります。
b. ストック型ビジネスの推進
保守、運用・監視、クラウドサービス(SaaS、HaaS等)、継続取引(キーアカウント創造)、キーアカウントへのクロスセル等、ストック型ビジネスの推進により、安定収益の拡大と持続的な成長を実現します。
c. 増収・増益基調の維持・拡大
技術革新が速く、ビジネスモデルの進化も速いIT業界において、変化への対応力を磨くと共に、時代を先取りする事業を推進し、継続してビジネス規模の拡大と収益力の向上を目指します。また、持続可能性を重視し、安定成長を実現するために、積極的に事業構造の変更にもチャレンジします。ITサービスは、ますます社会インフラ化し、IT設備を「保有」せず、「利用」する「クラウド」という大きな流れは加速度的に進展して行きます。従量課金方式や月額請求方式の利用料の徴収が基本となる「クラウド」サービスにおいては、売上と利益の認識が期間帰属する形で長期に亘り繰り延べ(経過処理)されることとなり、短期的には収益へのマイナス影響が発生しますが、短期的な痛みを伴っても、当社グループでは、中長期的な収益基盤の強化、安定成長の実現を推進します。
d. 専門性の追求
求められる技術的な専門性と対象業務領域の専門性をより深く追求して行きます。受動的に顧客要望に応えるのではなく、差別化できるソリューションを基にした業務改善提案を能動的に行います。対面市場(成長セクター)の見極めを行いつつ、業務ノウハウの蓄積と技術力の強化に努めます。
e. パートナー戦略
アプリケーション・サービスレイヤーのビジネスは、直接取引を中心に、補完事業者とのパートナーシップによる水平分業による顧客獲得を図ります。情報基盤レイヤーのビジネスは、チャネル活用(垂直統合)による間接取引を中心に顧客ベースの拡大を図ります。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
① 収益の平準化
当社グループの収益構造は、顧客企業の予算執行のタイミングや開発システムの工期との兼ね合いから、第2四半期末(9月末)及び通期決算期末(3月末)に役務の提供の完了及び売上計上が集中する傾向があります。現在、ストック型ビジネスの推進により、売上高が特定時期に偏重する季節性は薄れてきておりますが、顧客の決算が集中する3月の売上が他月と比較して依然多い状況が見られます。キャッシュ・フローを平準化し、また、技術者の業務集中及び不測の事態等により売上が翌期にずれる、いわゆる期ズレを防ぐためには、受注を平準化することが課題となります。対策として以下の4点が挙げられます。
a. 当決算期に受注を確定して、翌決算期に売上が計上されるような案件の受注を増加させる。
b. 特定顧客との安定的、長期的なビジネスを軸に年間を通してコンスタントに受注していく。
c. 継続的な保守サービス及びクラウドサービスの受注によりストック型ビジネスの比率を上げ、安定的な収益の計上を行う。
d. 積極的に新しいサービス(従量課金型クラウドサービス等)を立ち上げ、持続性、安定性のあるビジネスモデルを構築する。
② 技術者の確保と生産性の向上(コスト削減・品質向上・納期遵守)
事業の拡大のためには、IT技術者の確保が生命線となり、優秀な技術者を継続的に採用して行くことが必要です。このニーズに対応すべく、新卒採用や若年者採用を積極的に行い、研修制度等育成システムを充実させることにより、人材の早期戦力化を図ります。また、人的リソースの量的拡充だけに頼らず、事業規模の拡大と同時に採算性を向上するためには、PMO室(Project Management Office)を中心に、開発効率の向上(コスト削減)、サービス品質の向上、納期の遵守のための努力を継続する必要があります。加えてオフショア開発(開発業務を海外に委託)、ニアショア開発(開発業務を国内の遠隔地に委託)への取り組みも推進します。
③ 市場環境(ニーズ)の変化への迅速な対応
情報サービス産業では、クラウドの進展という大きな地殻変動が起きております。当社のユーザ企業においても、ITを資産としてもつのではなく、インターネット越しにサービスとして利用しようという流れが一層強まってきております。当社グループの対応としては以下の3点が挙げられます。
a. 個別企業(エンタープライズ)向けのビジネスに加えて、クラウドサービスを提供する事業者(通信キャリア、データセンター、大手システム・インテグレーター等)へのビジネス展開を加速させます。
b. 特定市場、特定業務向けの従来のアプリケーション・パッケージの開発、販売のみならず、クラウドサービス(SaaS)事業を積極的に推し進めます。IT技術を活用したサービス・クリエーター、サービス・プロデューサー、サービス・プロバイダーとしての変貌を実現します。
c. 製品販売とサービス展開における即効性のあるシェア拡大策、事業規模拡大策として、同業他社や当社グループの事業を補完しうる事業者に対する事業提携やM&Aについても積極的に検討を進めていきます。
④ 海外市場の開拓
国内情報サービス産業においては、クラウドサービスが普及し、IT投資に分野毎の濃淡が出始めている中、よりグローバルな視点で当社事業を拡大する必要があります。成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場に対して自社開発の製品やサービスの輸出事業を展開していきます。