有価証券報告書-第28期(2023/07/01-2024/06/30)
② 戦略
<前提となるシナリオ>当社では、脱炭素社会実現に向けた厳しい規制が課され気候変動の進展を抑えられた世界を想定した1.5℃シナリオと、規制が強化されず気候変動が進み台風や集中豪雨等の自然災害が激甚化する世界を想定した4℃シナリオを想定し、リスクと機会及び対応策について検討を行いました。
1.5℃の世界では、2050年まで道のりとして、政策と法の執行及びテクノロジーの進展などにより、カーボン・ニュートラルが達成されるシナリオを検討しました。
カーボン・ニュートラルとなる2050年までには、化石燃料の使用が削減され、再生可能エネルギー発電が拡大するとともに、大型車両はハイブリッド化を経て電動化が進むことが予測されます。
この際、最終的にカーボン・ニュートラルを達成するにはオフセットが必要となり、森林由来カーボン・クレジットが重要な役割を果たすものと考えられます。
<影響度の定義>当社への事業にあたえる影響 大:30億円以上、中:30億円未満、5億円以上、小:5億円未満
<シナリオ分析に基づく当社のリスクと機会>気候変動に関わる制度、市場、気象などの変化は、当社の事業活動にとってリスクとなりうる一方で、当社の事業構成上、大きな事業機会であると考えています。当社ではサステナビリティ推進会議の下、TCFD開示作業部会を設け、2022年10月より2023年2月まで、上記前提によるシナリオ分析に基づき気候変動の移行機会とリスク及び物理リスクの定性評価及び定量評価を行い、その結果についてサステナビリティ推進会議に報告し、サステナビリティ推進委員会、取締役会にて特定をしました。この際、1.5℃シナリオは、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のWEO2022(NZE)、4℃シナリオは、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)第5次評価報告書(RCP8.5)、第6次評価報告書(SSP5-8.5)を利用して分析しました。特定した主なリスクと機会、当社への影響と対応策は下記の通りです。
移行機会とリスク
※1.早生樹:「早く」「成長する」「樹種」の総称です。一般的には、スギやヒノキに比べて初期の樹高成長量や伐期までの材積成長量の大きな樹種を指します。10年から25年位の比較的短伐期での収穫が可能で、センダン・ユリノキ・チャンチンモドキ・コウヨウザン等の種類があります。(出典:近畿中国森林管理局)
※2.エリートツリー:各地の山で選抜された精英樹(第1世代)の中でも、特に優れたものを交配した苗木の中から選ばれた、第2世代以降の精英樹の総称です。主に成長性が改良されており、特に初期成長の早さが特徴です。材質や通直性にも優れています。(出典:森林総合研究所)
<対応策>(政策と法、市場、テクノロジー)
・純国産木材活用による森林資源循環型の再生可能エネルギーとして、木質バイオマス発電事業と電力小売事業を積極的に展開
・エネルギー消費量削減に寄与する革新技術の早期導入による、省エネルギー支援事業強化
・社有林の拡大と維持管理、苗木生産、植林を推進し、森林由来クレジットの創出
・林業就業者の人材育成を進めるほか、高性能林業機械、ICT、早生樹・エリートツリーの導入を進め、山林経営を効率化
・効率化された社有林から燃料調達量の拡大を進め、FIT・FIP後を見据えた燃料調達と発電コスト低減
・各拠点で使用する重機・大型トラックのハイブリッド化、電動化や電力の再エネ化等による、GHG排出量の削減
(評判)
・ステークホルダーへの情報開示による、企業価値向上
・純国産木材由来の木質バイオマス発電と山林の一体的な経営による、資源の循環再生や持続可能性に関する発信の強化
物理リスク
<対応策>・事業継続計画(BCP)による対策強化
・燃料調達網の強化
<前提となるシナリオ>当社では、脱炭素社会実現に向けた厳しい規制が課され気候変動の進展を抑えられた世界を想定した1.5℃シナリオと、規制が強化されず気候変動が進み台風や集中豪雨等の自然災害が激甚化する世界を想定した4℃シナリオを想定し、リスクと機会及び対応策について検討を行いました。
1.5℃の世界では、2050年まで道のりとして、政策と法の執行及びテクノロジーの進展などにより、カーボン・ニュートラルが達成されるシナリオを検討しました。
カーボン・ニュートラルとなる2050年までには、化石燃料の使用が削減され、再生可能エネルギー発電が拡大するとともに、大型車両はハイブリッド化を経て電動化が進むことが予測されます。
この際、最終的にカーボン・ニュートラルを達成するにはオフセットが必要となり、森林由来カーボン・クレジットが重要な役割を果たすものと考えられます。
<影響度の定義>当社への事業にあたえる影響 大:30億円以上、中:30億円未満、5億円以上、小:5億円未満
<シナリオ分析に基づく当社のリスクと機会>気候変動に関わる制度、市場、気象などの変化は、当社の事業活動にとってリスクとなりうる一方で、当社の事業構成上、大きな事業機会であると考えています。当社ではサステナビリティ推進会議の下、TCFD開示作業部会を設け、2022年10月より2023年2月まで、上記前提によるシナリオ分析に基づき気候変動の移行機会とリスク及び物理リスクの定性評価及び定量評価を行い、その結果についてサステナビリティ推進会議に報告し、サステナビリティ推進委員会、取締役会にて特定をしました。この際、1.5℃シナリオは、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のWEO2022(NZE)、4℃シナリオは、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)第5次評価報告書(RCP8.5)、第6次評価報告書(SSP5-8.5)を利用して分析しました。特定した主なリスクと機会、当社への影響と対応策は下記の通りです。
移行機会とリスク
| 区分 | 事業環境 | 機会/リスク | 当社への影響 | |||
| 内容 | 2030年 | 2050年 | ||||
| 政策と法 | ・規制強化によりカーボン・プライシングの導入が進み、非化石エネルギー、クレジット取引、脱炭素関連事業の市場が拡大する | 機会 | ・脱炭素規制強化による再エネ需要の拡大 | ・木質バイオマス発電事業、電力小売事業の売上増加 | 中 | 大 |
| ・カーボン・プライシングの導入による森林の新たな付加価値の向上 | ・社有林の森林由来クレジットの販売による収益拡大 | 中 | 大 | |||
| リスク | ・気候変動、脱炭素対策規制への対応 | ・燃料輸送コストの増加、対策設備・重機導入コストの増加 | 小 | 中 | ||
| 市場 | 機会 | ・環境保護意識の向上に伴う、中高層建築物等への国産木材の需要拡大 | ・木材価格の上昇及び販売量の増加による収益拡大 | 中 | 中 | |
| リスク | ・木質バイオマス発電所の増加を受けた、燃料チップ調達環境の変化 | ・燃料チップ調達コストの増加 | 中 | 大 | ||
| テクノロジー | ・技術革新を受けた発電コスト低減により非化石電源の導入が進む | 機会 | ・省エネ(素材、技術、手法等)の技術革新 | ・省エネ事業範囲、機会の拡大による売上増加 | 中 | 大 |
| ・早生樹(※1)、エリートツリー(※2)の普及 | ・販売量の増加による収益拡大 | 小 | 中 | |||
| ・技術開発により、エネルギー利用効率化や林業のイノベーションが進む | リスク | ・競合する再エネ電気の発電コスト低下 | ・FIT・FIP後の木質バイオマス発電事業、電力小売事業の売上減少 | 小 | 大 | |
| 評判 | ・社会の意識変化により、気候変動への取組状況が企業評価に影響 | 機会 | ・森林再生・環境貢献型企業に対する評価の高まり | ・企業価値、ブランド力の向上 | 中 | 大 |
| ・省エネ、木質バイオマス発電・電力小売り、山林事業の売上増加 | ||||||
| リスク | ・再エネ定義の見直し | ・木質バイオマス発電の持続可能性評価の厳格化 | 中 | 大 | ||
※1.早生樹:「早く」「成長する」「樹種」の総称です。一般的には、スギやヒノキに比べて初期の樹高成長量や伐期までの材積成長量の大きな樹種を指します。10年から25年位の比較的短伐期での収穫が可能で、センダン・ユリノキ・チャンチンモドキ・コウヨウザン等の種類があります。(出典:近畿中国森林管理局)
※2.エリートツリー:各地の山で選抜された精英樹(第1世代)の中でも、特に優れたものを交配した苗木の中から選ばれた、第2世代以降の精英樹の総称です。主に成長性が改良されており、特に初期成長の早さが特徴です。材質や通直性にも優れています。(出典:森林総合研究所)
<対応策>(政策と法、市場、テクノロジー)
・純国産木材活用による森林資源循環型の再生可能エネルギーとして、木質バイオマス発電事業と電力小売事業を積極的に展開
・エネルギー消費量削減に寄与する革新技術の早期導入による、省エネルギー支援事業強化
・社有林の拡大と維持管理、苗木生産、植林を推進し、森林由来クレジットの創出
・林業就業者の人材育成を進めるほか、高性能林業機械、ICT、早生樹・エリートツリーの導入を進め、山林経営を効率化
・効率化された社有林から燃料調達量の拡大を進め、FIT・FIP後を見据えた燃料調達と発電コスト低減
・各拠点で使用する重機・大型トラックのハイブリッド化、電動化や電力の再エネ化等による、GHG排出量の削減
(評判)
・ステークホルダーへの情報開示による、企業価値向上
・純国産木材由来の木質バイオマス発電と山林の一体的な経営による、資源の循環再生や持続可能性に関する発信の強化
物理リスク
| 区分 | 事業環境 | リスク | 当社への影響 | |||
| 内容 | 2030年 | 2050年 | ||||
| 急性的 | ・気候変動に起因する水害等の自然災害の増加 | リスク | ・異常気象による自然災害リスクの拡大 | ・送電機会の損失、復旧や対策建設費の増加 | 中 | 中 |
| ・燃料チップ調達障害、調達コスト増 | ||||||
<対応策>・事業継続計画(BCP)による対策強化
・燃料調達網の強化