当連結会計年度の事業進展につきましては、コロナ禍の一服後もITサービス利用の需要は堅調に推移し、加えて、社内外ネットワーク更改等のネットワークサービスとシステムインテグレーションを複合した大型案件の提案機会が増加しました。それらの結果、売上高が想定以上に伸長し、システムインテグレーションの受注額及び受注残高も順調に増加しました。ネットワークサービス分野では、月額計上される法人向けネットワークサービス(除くモバイル関連サービス(*))の売上高は前年同期比10.5%増と堅調に推移しました。その内訳といたしまして、IPサービス(*)は、既存顧客のIT利用増加等に伴う契約帯域の大容量化及び新規案件獲得等により売上高及び契約総帯域が増加しました。アウトソーシングサービスは、サイバー攻撃等の脅威への対策としてセキュリティ関連サービスの需要が活況で、売上高は前年同期比15.5%増と増収を牽引しました。WANサービスは、多拠点の社内網を接続するネットワーク案件等が堅調に推移しました。モバイル関連サービスにおいては、法人向けは継続した案件需要と既存案件の回線数増加等により売上高及び回線数が伸長し、個人向けはIIJmioモバイルサービスの回線数の大幅増加が前期初開始のギガプランへの旧プラン顧客の順次移行による平均顧客単価の継続低下影響を吸収し増収となりました。システムインテグレーション分野では、ネットワーク構築を中心とした需要が活況でシステム構築売上高は前年同期比21.4%増となり、受注額及び受注残高は各々14.6%増及び10.8%増となりました。システム運用保守は、構築案件より生じる継続的なシステム運用の増収に加えて、マルチクラウド(*)需要の高まりによるクラウドコンピューティング関連サービスの増収等もあり売上高は前年同期比13.4%増となり、受注額及び受注残高は各々22.0%増及び14.3%増となりました。国際事業の売上高(上記ネットワークサービス及びシステムインテグレーション売上高の一部)はグローバルSASE(*)案件の複数獲得や前期初に子会社となったシステムインテグレーターであるシンガポールのPTC SYSTEM (S) PTE LTDの増収等により前年同期比43.2%増となりました。また、直近で30億円規模の海外データセンター構築案件も受注しました。サービス開発においては、既存サービスの継続的な機能拡充による付加価値向上に加え、オンプレミス(*)環境とクラウド間の接続サービス「IIJプライベートバックボーンサービス/Smart HUB」、自社開発SASEサービス「IIJセキュアアクセスサービス」、オンプレミス環境とクラウド間のデータ連携サービス「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」、法人向けモバイルサービス「IIJモバイルサービス/タイプD for IIJmio Biz」等の新サービスを開発しました。設備面では、インターネットバックボーンの継続増強や自社データセンターの追加建設等により旺盛なサービス需要への対応を進めております。人材の確保については、当期は新卒採用178名に加え中途採用による増員もあり、当連結会計年度末の連結従業員数は前年度末比304名増の4,451名となりました。また、更なる事業成長に向けて、2023年4月入社の新卒採用は246名へと拡大しました。サステナビリティの取り組みとしては、TCFD提言に基づく情報開示や温室効果ガス削減に向けた自社データセンターでのオンサイト太陽光発電等を推進しました。
当連結会計年度の業績につきまして、総売上高は前年同期比11.7%増の252,708百万円(前年同期 226,335百万円)となりました。売上原価は前年同期比11.5%増の194,800百万円(前年同期 174,707百万円)となり、売上総利益は前年同期比12.2%増の57,908百万円(前年同期 51,628百万円)となりました。その内訳といたしまして、ネットワークサービスの売上高は前年同期比8.4%増の138,922百万円(前年同期 128,213百万円)、売上総利益は前年同期比7.1%増の38,146百万円(前年同期 35,618百万円)となりました。ネットワークサービスの売上原価におきましては、第3四半期においてNTTドコモのモバイルデータ接続料の2021年度利用分単価確定による費用戻し効果5億円強(前年同期においては10.8億円の効果)がありました。システムインテグレーション(含む機器販売)の売上高は前年同期比16.4%増の110,944百万円(前年同期 95,338百万円)、売上総利益は前年同期比24.2%増の18,553百万円(前年同期 14,942百万円)となりました。ATM運営事業の売上高は前年同期比2.1%増の2,842百万円(前年同期 2,784百万円)、売上総利益は前年同期比13.2%増の1,209百万円(前年同期 1,068百万円)となりました。販売管理費等(販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用の合計)は前年同期比9.3%増の30,687百万円(前年同期 28,081百万円)となりました。営業利益は、前年同期比15.6%増の27,221百万円(前年同期 23,547百万円)となりました。税引前利益は、ファンドに係る金融資産評価益303百万円(前年同期 3,055百万円の評価益)、為替差益365百万円(前年同期 327百万円の利益)、支払利息等の金融費用552百万円(前年同期 556百万円)、持分法損失204百万円(前年同期 2,335百万円の損失)等があり、前年同期比13.0%増の27,309百万円(前年同期 24,162百万円)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比20.2%増の18,838百万円(前年同期 15,672百万円)となりました。
(2) 財政状態の状況
2023/06/30 10:20