有価証券報告書-第20期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)

【提出】
2019/08/28 16:10
【資料】
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【項目】
98項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社の経営の基本方針は、「コンピュータの基盤環境における日本の標準化」を目指していくということです。それに加え、いわゆる「製品を持たないという中立性」です。あくまでもIT業界の中での中立性であり、メーカーや1つの製品に肩入れせず、特化しないということです。
もう1つは、当社は社内運営をオペレーションと呼んでおりますが、オペレーション・モデルの経営理念として、「責任ある自由の共存」を掲げています。当社は、ビジネスの責任を果たしながら、お互いの自由を尊重し仕事を進め、社員の創造性を豊かにすべく個人の多様性に対応した組織運営を目指しています。
情報技術と自由な発想を基軸に社会とお客様に貢献し、私達自身も高め、お互いに幸せになること、私達はそんなビジネスチームであり、そして常にそうあり続けたいと考えています。
(2)目標とする経営指標
当社は、売上高経常利益率を重要な経営指標とし、高収益企業の実現に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、今後の数年間で企業向けの小型コンピュータ分野は大きな変化が起こる可能性があるとの認識を有しており、これに基づいて中長期展望を確立してゆく所存であります。
すなわち、現在は「インターネットがモバイルデバイスと融合して最終的普及段階に入る可能性」、「高速ワイアレス通信の拡大」、「IT資源及びデータのセンター側への集約を促進する新技術や新製品」、「燃料電池などに代表される新型動力による小型情報機器の超長時間使用の為の技術的方向性の確立」などの新技術が個人的な利用を中心として開発、研究されていますが、当社は、これらの新しいIT技術が世の中で認識された後数年以内に、その利便性を認識した利用者によって、必ずビジネス分野にも適用範囲が広がるものと予測しております。特に「高速ワイアレス通信の拡大」や「燃料電池などに代表される新型動力による小型情報機器の超長時間使用の為の技術的方向性の確立」については、ワーキングスタイルの多様性や時と場所を問わないITの利用と云う意味において、ビジネス分野での先行利用も想定されています。
長期的成長を目指す当社としては、これらの動きを取り入れて長期的ビジネスの方向性を決定する必要があり、その為にIT分野の展望予測がより重要であると捉えております。なお、この予測を継続し、中期的事業展開を視野に入れてビジネスモデル強化に繋げてまいります。
また、これらの新技術の台頭により小型コンピュータ分野は益々多数の技術が氾濫し、その取りまとめ即ち当社が得意とする「利用技術」や「中立性」が重要性を増してくると予測され、これらを少人数の社内リソースに頼るリスクを敬遠し、組織的に専業で行っている当社のアウトソースサービスを利用する顧客は増加傾向にあります。
従って、当社のアウトソースサービスをより多くの顧客に提供する為の、認知度の向上や営業力の強化を継続し、ビジネスの拡大に努めてまいります。
(4)会社の対処すべき課題
1.主力サービスの標準化・パターン化
業務効率及び利益率の向上と新規契約迄の効率化の為に、現在の主力サービスであるITASサービスにおける提供サービスの標準化を継続してまいります。同時に今まで人手に頼っていたサービスを一部自動化し、効率向上とサービスレベルの向上の同時達成も目指していきます。これらにより多くの新規顧客の獲得が可能になり特定契約への依存度合いを平準化し、また将来のフランチャイズ及び代理店展開の基礎を築いていく所存であります。
なお、上記の提供サービスの標準化の努力につきましては、当社の事業の特徴は、顧客企業毎の情報システムに合わせたフレキシブルな対応であるものと認識しておりますので、それを損なわない範囲において行うものであります。当面ITASサービスにおける主要サービス項目を、可能な限り標準化することを目標として、業務効率等の向上を目指す所存であります。
2.人材育成の強化
今後の中期的な競争力を支える為に、人材の育成は重要事項であると認識しております。長期的な人材の採用~育成を視野に入れて、来期はレイヤー毎の育成メソッドを開始します。
3.その他の課題
上記以外にも以下の課題に積極的に取り組んでまいります。
①会計監査/業務監査の強化による社会的公正さの更なる追求
②企業の社会的責任(CSR)へのコミット
③社員の多様化する価値観への対応
④社員の就業不能時の損失をカバーするための施策