訂正有価証券報告書-第21期(令和2年5月1日-令和3年4月30日)

【提出】
2022/07/22 11:12
【資料】
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【項目】
151項目
事業の状況において使用する名称の正式名称及びその説明は、下記のとおりであります。
使用名称正式名称説 明
AIArtificial Intelligence計算機(コンピュータ)を用いて、人間の知的行動を研究または行わせる技術
Trusted Internetフリービットが提唱する、データへのアクセスのコントロールを、それが本来帰属すべき利用者である個人・法人等が行い、データの活用から生じる価値をマネージできる安心・安全なネットワークの構想
5G5th Generation第5世代移動通信システムの略称で、次世代通信規格の1つ
クラウドCloud Computingソフトウェア等をネットワーク越しに利用者に提供する仕組みやそのデータが蓄積・運用されているデータセンターやサーバー群の総称
サブスクリプション型ネットサービス契約期間中は定額で利用し放題のサービス課金方式
AMPUAverage Margin Per User1ユーザー又は1回線あたりの平均粗利
MVNOMobile Virtual Network Operator仮想移動体通信事業者
MVNEMobile Virtual Network EnablerMVNOの支援事業者
IoTInternet of Thingsモノに通信機能を持たせてモノ同士が相互通信することにより、ヒト が介在することなく自動認識や自動制御などが行える仕組み
DaaSDesktop as a Serviceデスクトップ仮想化サービス
VPNVirtual Private Networkバーチャルプライベートネットワーク
運用型広告膨大なデータを処理するプラットフォームの活用により最適な広告を自動・即時に表示する方式の広告
フリービットEPARK
ヘルスケア
旧株式会社フリービットEPARKヘルスケア
現株式会社くすりの窓口
元当社連結子会社
CaaSCar as a Serviceサービスとしての自動車。カーシェアや配車サービス、IoT化された自動車サービス等、自動車を活用したサービス
PWINSPlug-in Wi-Fi Network Systemギガプライズが提供する集合住宅向けISPサービスの1つ
SPESSingle-Pair Ethernet Serviceギガプライズが提供する集合住宅向けISPサービスの1つ
DSPDemand Side Platform広告主の広告効果最適化を目指すプラットフォーム

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
「Being The NET Frontier!(Internetをひろげ、社会に貢献する)」という企業理念に基づき、インターネットに関わるコアテクノロジーの開発、大規模システムの運用といった技術力の蓄積を強みとして、主に法人向け、個人向けにインターネット関連サービスを提供することとしています。
(2)経営戦略等
当社グループは、2022年4月期を初年度とする新中期経営計画『SiLK VISION 2024』の達成にあたっては、AI、量子コンピュータといった破壊的テクノロジーや、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患リスクを発端とする社会の新常態(“New Normal”)への対応が不可欠であると捉えています。そして、2021年4月期は、新中期経営計画『SiLK VISION 2024』の達成を見据え、「Trusted Internet」構想の元、これまでの中期経営計画に沿った買収・提携で当社のグループとした会社の有する多様なデータを徹底的に統合/連携/活用することとし、その連携後は垂直統合もしくは非グループ化により、「インフラ」、「プラットフォーム」をコア領域としたグループ再編を順次行っていく“トランスフォーメーション・ターム”と位置付けて運営してきました。
(3)経営環境
(インフラテック市場)
光アクセス回線を主とする固定網による通信サービス市場は、高速ブロードバンド環境の普及が一巡したことに加え、5Gをはじめとしたモバイル通信サービスの高速化が進んでいることで、成長は緩やかなものとなりました。しかし、同感染症拡大の影響に伴うテレワークや自宅学習の普及により、宅内Wi-Fi環境を通じたオンラインでの会議や授業の利用増加に加え、同感染症拡大により不要不急の外出を控える“巣ごもり”が増加傾向にあるため、在宅でのネット動画視聴、ゲーム等のリッチコンテンツやSNSの娯楽系サービスの利用増加等により固定回線網サービスの原価率は高い状況が続いています。
当社においても、ネット動画視聴やゲーム等のリッチコンテンツの利用増、クラウドサービスの利用拡大等による通信トラフィックの増加及びSNSやサブスクリプション型ネットサービスのようなアクセス頻度の高い製品の普及によりネットワーク原価は上昇しているため、AMPUは低下傾向にあります。
MVNO・MVNE市場においては、大手モバイル通信キャリアによる格安プランの提供やサブブランドでの展開が独自型MVNOサービス事業者の成長に影響を与える傾向が続いています。しかし、モバイル市場全体としての成長基調は継続しており、今後も拡大していく見込みです。
クラウド市場においては、様々なコンテンツ配信や電子商取引等に加え、IoT関連サービスのプラットフォームとしてもクラウドが不可欠な基盤となっており、それらの規模も引き続き伸張することが想定されます。
また、同感染症の影響によるテレワークの増加に伴い、光アクセス回線やモバイル通信サービスを利用したDaaSやVPNといったクラウドサービス等の需要が急速に高まっており、今後もその需要は拡大していくものと想定されます。
(不動産テック市場)
光アクセス回線を主とする固定網による通信サービス市場自体は普及が一巡しているものの、当社グループがサービスを提供している集合住宅向けインターネット接続サービス市場分野においては、高速ブロードバンド環境導入による資産価値や入居率の向上を目的にその導入がより一層進んでいることに加え、同感染症の拡大を機にテレワークやオンライン授業、動画コンテンツ視聴等の利用が増えたことで、より安定したインターネット環境の重要性が改めて認識されたことから、その規模は引き続き拡大することが予想されます。また、不動産業界全体においては、AIやIoT、VR等のテクノロジーを活用した不動産Techへの関心度が高く、各種IoT機器を活用することで、地域の課題を解決し暮らしに安全・安心等の新たな価値を創出するスマートシティや、多様化する生活スタイルに合わせたスマートホームの実現等、新たなサービスの需要は更に拡大する見込みです。
(インターネット広告市場)
広告市場において、インターネット広告市場は一貫して成長を続け、2020年はインターネット広告費がテレビメディア広告費を超え、2.2兆円を超える市場に成長しました。その中でも従来型の予約型広告からリスティング広告やアドテクノロジー活用広告といった運用型広告への移行がより一層進むとともに、動画広告やソーシャルメディア広告が牽引する形で市場が拡大し、特にモバイル向け広告の成長が顕著となりました。しかしながら、同感染症の影響を受けやすい市場でもありますので、今後の動向を注視する必要あるものと捉えています。
(ヘルステック市場)
当市場において、お薬手帳アプリ利用者や調剤薬局向けソリューションサービスの提供を行っていたフリービットEPARKヘルスケアの全株式を第2四半期連結会計期間において売却したため、経営環境の分析対象から当セグメントを除外しております。
(エドテック市場)
当市場において、語学教育サービスを提供していた株式会社アルクの全株式を第3四半期連結会計期間において売却したため、経営環境の分析対象から当セグメントを除外しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症により経済活動や国民生活に大きな影響が及んでおり、いまだ先行きが不透明な状況が懸念されている一方で、インターネットはあらゆる産業において改めて重要なインフラとしての役割が期待されております。近時では移動通信キャリアの料金の大幅な値下げや5Gのサービス開始など大きな構造の変化も進んでおり、MVNE・MVNOサービスについても個人・法人向けの一般的なデータ通信サービスに限らず多様な利用方法が増えてきました。これらの事業環境は通信事業者の収益獲得のための活動をさらに活発にさせると同時に通信事業者の競争の激化を促進しております。
こうした状況下において、当連結会計年度は次の中期経営計画にむけた「トランスフォーメーション・ターム」と位置づけ、グループ事業の再編と中長期的な視点にたった戦略投資を行ってまいりました。また、これらの再編・投資を行うにあたり、当社グループシナジーを最大化するため、事業の垂直統合、グループ内の技術やデータ、人的リソースの連携、ネットワーク資産の効率化などを進めております。
(インフラテック事業における市場環境への対応)
インターネットへの接続がこれまでの固定回線によるものからモバイルデータ通信へと加速度的にシフトしている中、ブロードバンドの固定回線のIPv6(IPoE)への移行が進み、同時にモバイル通信においては各社のサービスの多様化による競争の激化が進んでおります。また、5Gサービスが開始され、MVNE・MVNO事業者においてもインフラの提供のみならず、そのインフラ上で提供できる顧客体験が求められるようになっており、各事業者の次世代通信網への対応も進みつつあります。
当社グループでは、このような環境の変化を機敏に捉え、長年のインターネット接続サービスの提供で培ってきたネットワーク技術やノウハウを活用し、ユーザーのニーズを見据えた新たなサービスを開発することにより差別化を図るとともに、AIやBlockchainを活用した様々なサービスを提供することにより得た顧客の意見をサービスに反映することで、サービス向上及び差別化の優れた環境を目指してまいります。
(アドテク事業におけるテクノロジーによる差別化)
インターネット広告市場は、景気の変動に比例して広告支出量が変化するため、市場の変化や景気の影響を受けやすい特徴があります。今後も景気の見通しが不透明な中、アドテクノロジー事業を行うフルスピードは、この影響を受けにくい事業構造へ転換し、市場における国内外の経済動向や景気変動に大きく影響を受ける広告代理店事業中心の事業から、安定的に顧客に対してテクノロジーによる差別化を図った商品を提供するように努めてまいりました。今後も、アドテクノロジー分野においては、様々な新しい技術やGoogleやYahooといった大手プラットフォーム会社の方針、各国の広告に対する規制が大きな影響を与えることから、これらの環境の変化に即応するためのリサーチ体制を充実させ、研究開発に努めることで、特徴あるサービスの提供を目指してまいります。
(IoT/AI市場への対応)
インターネットの普及により、通信分野では、これまでの人対人を中心としたものに加え、機器と機器がデータをやりとりするIoTが急激に拡大しています。また、近年AI技術が急速に発達しており、通信とAIの技術が連携することにより、日々新たなビジネス手法が生まれています。これらの技術は新型コロナウイルス感染症が終息した後にも中心的役割を担う可能性もあると期待されています。
当社グループでは、これらの新たな市場において重要な役割を担うべく、グループ内で保有する技術やデータを有機的に管理するように推進し、国内外を問わず多くのパートナー企業との連携を充実させるように努めております。今後、積極的に当社グループの技術・サービスを多くの顧客に提供すべく、新技術に関する営業力の強化、継続的な技術開発による最先端のサービスの提供及び当社グループの技術を保護するための知財関連の強化等を推進してまいります。
(関係会社管理の徹底及び社内管理体制と従業員教育の強化)
当社グループでは、当社のみならず各連結子会社を通じて、インターネットインフラを中心として多岐にわたる事業を展開しており、各社にて新規人員の採用や教育を行っています。人員の交流も積極的に行っていますが、事業の拡大に伴い、さらにグループ全体の管理の徹底及び従業員教育の向上が必要であると認識しています。
そのため、子会社の計数管理の徹底、統一的な監査の実施を通じて適切な子会社管理を行い、グループ内の内部通報制度の周知等を通じてコンプライアンス意識の向上に努めるとともに、企業理念や経営方針、統一的な教育プログラムをグループ各社で共有し浸透させることで、当社グループ社員の連帯意識の強化を図り、グループ会社間の枠に捉われない発展を促してまいります。
(新型コロナウイルス感染症の影響について)
当社グループにおける新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響について、短期的にはインフラテック事業におけるインターネットインフラに対する需要の増加による売上の拡大が見込まれる一方、アドテク事業においては国内の景気の影響による広告市場の縮減傾向に伴う減益など、個々の事業により夫々影響はあるものの、総合的には当社グループへの影響は限定的であると判断しております。当社グループの主要なサービスであるインターネットインフラは、「新常態」時代において新たな需要が見込まれ、事業機会の拡大の可能性があると想定しております。
当社グループでは、顧客、取引先及び従業員の健康と安全を第一に考え、また更なる感染拡大を防ぐために、比較的早い段階から国及び地方自治体の指針に従った感染防止策を徹底してまいりました。従業員の移動を伴う業務の自粛や、社内会議やイベント・セミナー等の集会のオンライン化、テレワーク(在宅勤務)の推進等の対応を行うことで事業への影響の低減を図ることはもちろんのこと、AIやセンサーを駆使した当社独自のアプリ/システムによる従業員の総合的な健康管理に資する就業コントロールを行っております。また、インターネットのインフラを担う企業であるという自負のもと、取引先に対してもオンラインを活用した対策を提言することで、社会経済活動の支えとなるようなサービスの提供を目指しております。

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