有価証券報告書-第19期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/26 15:39
【資料】
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【項目】
61項目

有報資料

(1)経営方針
当社グループは、「組織を超えた連携を実現するソフトウェアを開発し世界規模で提供する」ことを使命(ミッション)としております。そのために、当社自体が「『つなぐ』エキスパート」として社会的な価値を生み出し、社会に貢献することを目指しております。
また、当社グループは「『売上収益』は当社が社会に生み出した価値、『利益』は当社が生み出した価値と消費した価値の差分」との考え方を基本に、社会的価値の提供を通じて企業価値の増大に努めてまいります。
(2)経営戦略
当社グループは、これから起こることとして4つの”D”「Data(データ)」、「Device(デバイス)」、「Decentralized(分散化)」及び「Design(デザイン)」について考えております。クラウドをベースとしたビジネス基盤が構築される現代において、当社がこの4つの”D”を実現し、加速させるソフトウェアを提供してまいります。
<「Data(データ)」データのみがIT資産になる>これからも新たな技術、新たなソリューションをつないで、新たな価値を創造するベースとして、ASTERIAは領域を拡大してまいります。
<「Device(デバイス)」デバイスが不可欠なインフラになる>Handbookは、スマートフォンでの利用、新Windowsへの対応など、その利用用途をさらに拡大してまいります。
<「Decentralized(分散化)」分散して強調ができるようになる>3つの新たなソフトウェア「Tristan」、「Platio」及び「Gravio」は、ASTERIAを中心に、データを中心とするビジネス基盤をノンプログラミングで構築することができる環境を提供してまいります。
<「Design(デザイン)」機能ファーストからデザインファーストへのシフトが起こる>企業向けソフトウェアにおいても、近い将来デザイン志向のソフトウェア開発が重要になる時代が訪れると確信しております。当社が買収したデザイン戦略コンサルティング企業のThis Place社とのシナジーを活かし、デザイン指向の次世代ソフトウェアの研究開発を行ってまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが重視している経営指標は、従業員一人当たり売上収益、売上総利益率および営業利益率です。それぞれの指標の今期の実績は以下のとおりです。
前期実績当期実績
従業員一人当たり売上収益22,370千円21,335千円
売上総利益率82.3%86.6%
営業利益率17.1%18.6%

また、これらの指標を高水準に保つためには、競争力の高い製品とマーケティングが必要であり、従来より積極的に研究開発投資とマーケティング投資を行ってまいりました。今後とも、研究開発投資額は売上収益の7~10%を目処に、マーケティング投資額は売上収益の10%程度を上限に、積極的な投資を行っていく計画です。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
2017年3月期において、当社グループは過去最高の売上収益を達成することができました。しかし、今後継続的な成長のためには以下に挙げるような対処すべき課題が存在します。
① コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、コーポレート・ガバナンス強化のため、2015年11月にはコーポレート・ガバナンスに対する当社の取り組みを公表し、2016年4月15日には「業務の適正を確保するための体制」を一部改定しております。また当社は創業時より一貫して社外取締役を2名以上選任し、社外の目と知見による取締役会の監督を実行しております。今後も株主との対話を重視したコーポレート・ガバナンスの更なる強化・充実を意識した経営が必要であると認識しております。
② 戦略的な投資と事業連携強化
当社は、新たな技術の獲得や将来的な投資先企業との協業により市場拡大を期しています。投資先企業の財務状況や市場環境によっては減損処理を行う必要性が生じることもあるため、ガイドラインに則った慎重な投資判断及び投資後の管理(PMI = Post Merger Integration)を行うことが今後ますます重要となると認識しております。
③ マルチプロダクト/サービス化
2017年3月期において、当社の売上収益の約8割を「ASTERIA」一製品に依存しています。第二の主力製品「Handbook」は大きく成長してはいるものの、売上収益全体の2割に満たない状況です。このことは、「ASTERIA」の売上そのものが当社の事業成績に直結することを示していますが、特に「ASTERIA」のライセンス売上収益は、半永久的な使用許諾権の販売に基づくため販売時1回限りの計上であることから、月次、四半期そして市場環境によっての偏差が大きくなっています。当社が継続的な成長を実現するにあたっては、「ASTERIA」と同様に基幹となるプロダクト/サービスを育て、特定の製品の影響を受けにくい事業ポートフォリオを組み立てることが大きな課題であると認識しております。
④ 製品パートナーの強化
当社製品「ASTERIA」や「Handbook」の販売増大のためには、パートナーの販売力強化が課題となります。2017年3月31日現在、「ASTERIA」販売の中核となるパートナーとして「ASTERIA マスターパートナー」が26社、「Handbook」販売の中核となるパートナーとして「Handbookトータルパートナー」が22社、「Handbookセールスパートナー」が14社となっております。今後の業績拡大のためには各パートナーの営業力、技術力の向上を図っていくことが課題であると認識しております。
⑤ 新市場の開拓
当社製品による売上収益のさらなる伸長のためには、当社製品を活用した具体的な用途を提案し、その市場に確固たる地位を確立することが課題となります。当社グループとしては、特に市場性の見込まれる以下のような新たな市場開拓を図る計画です。
(ア) クラウド連携市場
企業で進展している情報システムのクラウド化において、データ連携基盤は新たにクラウド連携の基盤としての用途も大きな成長が期待されています。「ASTERIA」シリーズは、クラウドの課金形態に即した月額課金モデル「サブスクリプション」の販売を開始し、中期的に売上収益の安定化に貢献できる製品に成長させてまいります。
(イ) フィンテック連携市場
フィンテックの進展において、データ連携とブロックチェーンによる価値移転、自律的契約履行は中長期的に大きな市場に育つと見込まれています。このような市場において、「ASTERIA」シリーズだけでなく、新製品においてもブロックチェーンやフィンテック連携の機能やサービスを提供していくことが重要であり、各種アダプターや連携機能の研究開発を進めてまいります。
(ウ) IoT連携市場
IoTは、大きな市場拡大が見込まれています。企業におけるIoT活用のためには、機器連携、クラウド連携、システム連携が重要であり、これは当社の得意とする領域でもあるため、IoT連携における市場開拓を進めてまいります。当連結会計年度においては、2017年2月にIoTソフトウェア基盤事業の第1弾としてIoT機器の現場業務での活用を実現するモバイルクラウド基盤「Platio」の販売を開始いたしました。
⑥ ブロックチェーン技術の普及
当社は、フィンテックの中核技術であるブロックチェーンと「ASTERIA」との接続アダプターを通じ、さまざまな業種におけるブロックチェーンの適用を推進し、「ASTERIA」シリーズを拡販してまいります。ブロックチェーン技術は金融業界だけでなく、幅広い分野で応用できる技術と注目されております。このような新技術が幅広く活用されるためには、市場における新たな技術の普及促進、啓発活動が課題となります。
⑦ 海外市場への展開
当社グループは、設立時より海外に通用するソフトウェアの開発と提供を目指しております。特に世界的にプラットフォーム(技術基盤や販売環境)が統一されているネットサービスにおいては、積極的に海外展開を行っています。当社グループのソフトウェアは、日本語、英語、中国語の3ヶ国語で開発しています。海外における当社のソフトウェア販売比率は、中期経営計画を大きく下回っており、多言語展開を含めた海外市場への取り組みが引き続き重要な課題であると認識しております。
⑧ 成長のための人材の強化
「ASTERIA」や「Handbook」の顧客企業数が増え、ターゲットとなる業種業態も幅が大きく広がっています。また、今後マルチプロダクト/サービス化、グローバル化により様々なターゲット分野における成長をより確固たるものにするために、開発、マーケティング、営業、管理などの各職務において優秀な人材をタイムリーに採用することが重要な課題となっており、グローバル化の強化の為に、日本国籍以外の人材採用を積極的に行っております。
また、グローバルビジネスを展開する上で必要な海外の法的リスクに関する研修を充実し、グローバル人材を育成することが重要であると認識しております。

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