有価証券報告書-第19期(2025/06/01-2026/05/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、提出日現在において当連結グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
私たち「E・Jグループ」は、現在と未来の人々にとって、真に価値ある環境を求めて「今、なにをすべきか」を常に念頭において、建設コンサルタント事業を中核とするインフラマネジメント全般に係わる事業を拡大・発展してまいります。「環境」「防災・保全」「行政支援」における3つの領域のマネジメント力・技術力をコア・コンピタンスとして、地球レベルから地域レベルまでを対象に、時代や社会が求める新たな事業モデルの構築による収益の向上に意欲的に取り組むことをグループ全体で共有し、社会の進化と人類の豊かさへの願いを胸に、高度化・多様化するニーズに応えて、世界へ羽ばたくコンサルティング企業集団、すなわち「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当連結グループは、持続可能な成長の実現と企業理念の実現を目指すべく、経営指標としては、顧客からの信頼性を反映する指標として売上高、企業の収益性を反映する指標として営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益、投資効率性を反映する指標として自己資本利益率(ROE)を、重要な経営指標として位置付けております。
また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、これらの指標に加え、収益性、効率性及び成長性の向上を重要な経営課題として位置付け、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当業界をとりまく今後の経営環境につきましては、激甚化・頻発化する自然災害への対応、人口減少や少子高齢化に伴う地域社会の変化、高度成長期以降に整備されたインフラの老朽化対策、デジタル技術やAIの急速な進展、グリーン社会(2050年カーボンニュートラル)の実現に向けた取組みの加速など、社会課題解決につながる需要は一層拡大していくものと考えております。
また、国内市場における受注環境につきましては、長期的視点では、国の財政状態の動向等を含め不確定要素も多く、現時点では明確な見通しはやや立てにくい状況にありますが、中期的視点では、気候変動に伴う自然災害の激甚化・頻発化への対応や巨大地震への備え、高度成長期以降に整備されたインフラの老朽化対応の必要性等を背景に、引き続き底堅く推移するものと考えております。特に、2025年6月に閣議決定された「第1次国土強靭化実施中期計画」では、2026年度からの5年間で約20兆円規模の国土強靭化施策が実施されることとなっており、当社グループが属する建設コンサルタント業界においては、国内事業を中心に底堅い経営環境が継続するものと見込まれます。他方で、世界経済は、地政学的リスクの高まりや中東情勢の不安定化、エネルギー価格や原材料価格の変動、インフレの進行、金融情勢の不安定化など不確実性が高まっております。また、国内においても人口減少の進行や人材確保競争の激化、継続的な賃金上昇への対応に加え、AI技術の急速な進展による産業構造の変化への対応など、新たな経営課題への対応が求められております。
今後の社会情勢の変化に伴い、社会資本のあり方や質も変わり、その整備や維持管理に携わる建設コンサルタントの役割・領域・分野も変化しながら拡張することが予想され、また一方では、地球環境・社会の持続可能性が問われ、企業経営においては「ESG経営の視点」が非常に重要になっております。加えて、企業には社会課題の解決に貢献することに加え、資本効率の向上や企業価値向上を通じて持続的な成長を実現することが求められております。
当連結グループは、このような社会的要請や事業環境の変化を踏まえ、2021年7月に公表した長期ビジョン「E・J-Vision2030」(2022年5月期~2031年5月期)を策定いたしました。本ビジョンは、ESG経営を軸に、「防災・保全」「環境」「行政支援」の3つのコア・コンピタンスを活かしながら、社会課題の解決から価値創造へと進化し、「未来型社会インフラ創造グループ」の実現を目指すものであります。当社グループは、長期ビジョンに掲げるこの基本理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組んでまいりました。また、そのビジョンの達成に向けた最初のステップとして、第5次中期経営計画「E・J-Plan2024」(2022年5月期~2025年5月期)を推進し、事業基盤の整備・強化や収益力の向上などにおいて一定の成果を上げてまいりました。
また、第5次中期経営計画における成果と課題を踏まえ、2026年5月期をスタート年度とする第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」(2026年5月期~2028年5月期)を策定し、現在その実現に向けた取組みを進めております。第6次中期経営計画は、長期ビジョン「E・J-Vision2030」における「拡大・進化」の期間として位置付けており、第5次中期経営計画において整備・強化した事業基盤や経営基盤を活かしながら、更なる事業規模の拡大と企業価値の向上を目指しております。
1)第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」の基本方針
第6次中期経営計画では、事業規模の拡大と企業価値向上に向け、以下の4つの基本方針を掲げております。
(基本方針1)基幹事業の拡充と新領域の開拓
①基幹事業における重点6分野の拡充
②新事業への参入
③新市場の開拓
(基本方針2)海外ビジネス本格化への挑戦
①地域×分野を活かす得意分野の拡大
②得意地域における拠点現地化の促進
③グループ企業とのパートナーシップ強化
(基本方針3)バリューチェーンの強化
①プロダクトイノベーション
②プロセスイノベーション
③共創イノベーション
(基本方針4)サステナビリティ経営の推進
①環境負荷軽減への取組み
②社会的責任・人的資本への取組み
③ガバナンスへの取組み
④資本コストや株価を意識した経営の実践
2)連結業績目標(2028年5月期)
なお、第5次中期経営計画における基盤整備・強化の成果等を踏まえると、当初のロードマップにおいて長期ビジョン達成時の目標として掲げていた売上高500億円、営業利益60億円及び親会社株主に帰属する当期純利益40億円に概ね相当する業績水準については、第6次中期経営計画期間中での実現が見込まれる状況となりました。
一方で、生産年齢人口の減少や人材不足の深刻化、AIをはじめとするデジタル技術の急速な進展等により、当社グループを取り巻く事業環境は当初想定を上回るスピードで変化しております。このような環境変化を踏まえると、今後は従来の事業規模の拡大を中心とした成長のみならず、新たな価値を創造するモデルの構築を通じた持続的な成長が重要になるものと認識しております。
こうした状況を踏まえ、当社グループは長期ビジョン「E・J-Vision2030」を最終的なゴールではなく“通過点”として位置付け、次の成長フェーズにおいては、事業規模の拡大に加え、資本コストや株価を意識した経営の実現を通じて、価値創造構造の高度化による企業価値向上に取り組んでまいります。
当社グループのROEは資本コストを上回る水準を維持しているものの、PBRは1倍を下回る状況が継続しており、市場からの評価向上が重要な課題であると認識しております。今後は事業規模の拡大に加え、資本効率および価値創造構造の高度化を通じた企業価値向上に取り組む必要があるものと認識しております。
このため、従来の長期的な数値目標の達成に重点を置いた経営から一歩進め、資本コストを上回る収益創出と市場における適正な評価の実現を目指し、収益力および資産効率の向上と成長性に対する市場の期待形成を一体的に高めてまいります。
その実現に向け、以下の方針に基づき経営を推進してまいります。
・資産効率の向上およびキャッシュ創出力の強化
・成長投資と株主還元のバランスを踏まえた資本政策の推進
・投資効率を意識した経営資源配分と資本規律の強化
・財務・非財務情報の充実および株主・投資家との対話の強化
さらに、当社グループは、次の成長フェーズにおいて、事業規模の拡大のみならず、企業価値の源泉となる各種資本を統合的に強化し、相互に連動させることで価値創造の高度化を図ってまいります。
具体的には、“財務資本”、“製造資本”、“知的資本”、“人的資本”、“社会・関係資本”及び“自然資本”からなる「6つの資本」を価値創造の基盤として位置付けております。これらの資本を個別に最適化するのではなく、相互に循環・強化させることで、事業の付加価値向上、生産性向上及び持続的な成長の実現を目指してまいります。
また、各資本の進展状況を適切に把握し経営に反映させるため、これらの資本に対してKPIを設定し、収益性(利益創出力)、効率性(資本回転・生産性)及び成長性(付加価値の拡大)の観点から継続的にモニタリングを実施してまいります。
これにより、事業運営の継続的な改善と経営資源配分の高度化を図り、持続的な企業価値向上の実現を目指してまいります。
(4)会社の優先的に対処すべき課題
当社グループは、第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」のもと、事業規模の拡大と企業価値向上の実現に向け、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
(基本方針1)基幹事業の拡充と新領域の開拓
国内事業については、重点6分野(環境・エネルギー分野、自然災害・リスク軽減分野、都市・地域再生分野、インフラメンテナンス分野、公共マネジメント分野、デジタルインフラソリューション分野)の拡充とともに、同業並びに異業種との新たなパートナーシップにより、新事業・新市場への参入や開拓への足掛かりを確実に進め、中長期的な成長を視野に入れた事業拡大を目指す。
(基本方針2)海外ビジネス本格化への挑戦
海外ビジネスについては、多くの実績を持つアフリカ地域での道路・橋梁・給水インフラの拡大、アジア地域における環境・防災分野の足固め、東南アジア地域における廃棄物分野のトップシェアの獲得など、得意分野を確実に拡大するとともに、これらの地域の営業拠点の整備や現地のパートナーシップ会社との協力体制の整備によって案件や生産の現地化によって事業拡大を目指す。また、株式会社エイト日本技術開発とタイのDynamic Engineering Consultants Co.,Ltd.やEJEC(Thailand)Co.,Ltd.、さらには株式会社東京ソイルリサーチなど、グループ企業とのパートナーシップ強化による事業拡大を着実に進める。
(基本方針3)バリューチェーンの強化
オープンイノベーションの活用やIT・AI企業との連携による差別化商品・技術の開発(プロダクトイノベーション)、基幹システムの高度化によるバリューチェーンの効率化やIT・AIの活用による業務プロセスの改善(プロセスイノベーション)、グループ内外の企業との共創による競争力や総合力の拡大(共創イノベーション)への取組みを推進することにより、グループ全体としてのバリューチェーンの強化を目指す。
(基本方針4)サステナビリティ経営の推進
温室効果ガス削減やSBT認証目標達成などの環境負荷軽減の取組みを継続するとともに、人権尊重への取組みの強化や企業価値を最大化する人的資本経営の実践、リスク対応を含めたガバナンス強化への取組みを継続する。また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、収益性、効率性及び成長性の向上を図るとともに、資本効率及び価値創造構造の高度化を重視した経営を推進する。あわせて、財務・非財務情報の充実や株主・投資家との建設的な対話の強化に取り組み、持続的な企業価値向上を目指す。
(1)会社の経営の基本方針
私たち「E・Jグループ」は、現在と未来の人々にとって、真に価値ある環境を求めて「今、なにをすべきか」を常に念頭において、建設コンサルタント事業を中核とするインフラマネジメント全般に係わる事業を拡大・発展してまいります。「環境」「防災・保全」「行政支援」における3つの領域のマネジメント力・技術力をコア・コンピタンスとして、地球レベルから地域レベルまでを対象に、時代や社会が求める新たな事業モデルの構築による収益の向上に意欲的に取り組むことをグループ全体で共有し、社会の進化と人類の豊かさへの願いを胸に、高度化・多様化するニーズに応えて、世界へ羽ばたくコンサルティング企業集団、すなわち「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当連結グループは、持続可能な成長の実現と企業理念の実現を目指すべく、経営指標としては、顧客からの信頼性を反映する指標として売上高、企業の収益性を反映する指標として営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益、投資効率性を反映する指標として自己資本利益率(ROE)を、重要な経営指標として位置付けております。
また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、これらの指標に加え、収益性、効率性及び成長性の向上を重要な経営課題として位置付け、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当業界をとりまく今後の経営環境につきましては、激甚化・頻発化する自然災害への対応、人口減少や少子高齢化に伴う地域社会の変化、高度成長期以降に整備されたインフラの老朽化対策、デジタル技術やAIの急速な進展、グリーン社会(2050年カーボンニュートラル)の実現に向けた取組みの加速など、社会課題解決につながる需要は一層拡大していくものと考えております。
また、国内市場における受注環境につきましては、長期的視点では、国の財政状態の動向等を含め不確定要素も多く、現時点では明確な見通しはやや立てにくい状況にありますが、中期的視点では、気候変動に伴う自然災害の激甚化・頻発化への対応や巨大地震への備え、高度成長期以降に整備されたインフラの老朽化対応の必要性等を背景に、引き続き底堅く推移するものと考えております。特に、2025年6月に閣議決定された「第1次国土強靭化実施中期計画」では、2026年度からの5年間で約20兆円規模の国土強靭化施策が実施されることとなっており、当社グループが属する建設コンサルタント業界においては、国内事業を中心に底堅い経営環境が継続するものと見込まれます。他方で、世界経済は、地政学的リスクの高まりや中東情勢の不安定化、エネルギー価格や原材料価格の変動、インフレの進行、金融情勢の不安定化など不確実性が高まっております。また、国内においても人口減少の進行や人材確保競争の激化、継続的な賃金上昇への対応に加え、AI技術の急速な進展による産業構造の変化への対応など、新たな経営課題への対応が求められております。
今後の社会情勢の変化に伴い、社会資本のあり方や質も変わり、その整備や維持管理に携わる建設コンサルタントの役割・領域・分野も変化しながら拡張することが予想され、また一方では、地球環境・社会の持続可能性が問われ、企業経営においては「ESG経営の視点」が非常に重要になっております。加えて、企業には社会課題の解決に貢献することに加え、資本効率の向上や企業価値向上を通じて持続的な成長を実現することが求められております。
当連結グループは、このような社会的要請や事業環境の変化を踏まえ、2021年7月に公表した長期ビジョン「E・J-Vision2030」(2022年5月期~2031年5月期)を策定いたしました。本ビジョンは、ESG経営を軸に、「防災・保全」「環境」「行政支援」の3つのコア・コンピタンスを活かしながら、社会課題の解決から価値創造へと進化し、「未来型社会インフラ創造グループ」の実現を目指すものであります。当社グループは、長期ビジョンに掲げるこの基本理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組んでまいりました。また、そのビジョンの達成に向けた最初のステップとして、第5次中期経営計画「E・J-Plan2024」(2022年5月期~2025年5月期)を推進し、事業基盤の整備・強化や収益力の向上などにおいて一定の成果を上げてまいりました。
また、第5次中期経営計画における成果と課題を踏まえ、2026年5月期をスタート年度とする第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」(2026年5月期~2028年5月期)を策定し、現在その実現に向けた取組みを進めております。第6次中期経営計画は、長期ビジョン「E・J-Vision2030」における「拡大・進化」の期間として位置付けており、第5次中期経営計画において整備・強化した事業基盤や経営基盤を活かしながら、更なる事業規模の拡大と企業価値の向上を目指しております。
1)第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」の基本方針
第6次中期経営計画では、事業規模の拡大と企業価値向上に向け、以下の4つの基本方針を掲げております。
(基本方針1)基幹事業の拡充と新領域の開拓
①基幹事業における重点6分野の拡充
②新事業への参入
③新市場の開拓
(基本方針2)海外ビジネス本格化への挑戦
①地域×分野を活かす得意分野の拡大
②得意地域における拠点現地化の促進
③グループ企業とのパートナーシップ強化
(基本方針3)バリューチェーンの強化
①プロダクトイノベーション
②プロセスイノベーション
③共創イノベーション
(基本方針4)サステナビリティ経営の推進
①環境負荷軽減への取組み
②社会的責任・人的資本への取組み
③ガバナンスへの取組み
④資本コストや株価を意識した経営の実践
2)連結業績目標(2028年5月期)
| 売上高 | 500億円 |
| 営業利益 | 59億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 39億円 |
| 自己資本利益率(ROE) | 10%以上 |
なお、第5次中期経営計画における基盤整備・強化の成果等を踏まえると、当初のロードマップにおいて長期ビジョン達成時の目標として掲げていた売上高500億円、営業利益60億円及び親会社株主に帰属する当期純利益40億円に概ね相当する業績水準については、第6次中期経営計画期間中での実現が見込まれる状況となりました。
一方で、生産年齢人口の減少や人材不足の深刻化、AIをはじめとするデジタル技術の急速な進展等により、当社グループを取り巻く事業環境は当初想定を上回るスピードで変化しております。このような環境変化を踏まえると、今後は従来の事業規模の拡大を中心とした成長のみならず、新たな価値を創造するモデルの構築を通じた持続的な成長が重要になるものと認識しております。
こうした状況を踏まえ、当社グループは長期ビジョン「E・J-Vision2030」を最終的なゴールではなく“通過点”として位置付け、次の成長フェーズにおいては、事業規模の拡大に加え、資本コストや株価を意識した経営の実現を通じて、価値創造構造の高度化による企業価値向上に取り組んでまいります。
当社グループのROEは資本コストを上回る水準を維持しているものの、PBRは1倍を下回る状況が継続しており、市場からの評価向上が重要な課題であると認識しております。今後は事業規模の拡大に加え、資本効率および価値創造構造の高度化を通じた企業価値向上に取り組む必要があるものと認識しております。
このため、従来の長期的な数値目標の達成に重点を置いた経営から一歩進め、資本コストを上回る収益創出と市場における適正な評価の実現を目指し、収益力および資産効率の向上と成長性に対する市場の期待形成を一体的に高めてまいります。
その実現に向け、以下の方針に基づき経営を推進してまいります。
・資産効率の向上およびキャッシュ創出力の強化
・成長投資と株主還元のバランスを踏まえた資本政策の推進
・投資効率を意識した経営資源配分と資本規律の強化
・財務・非財務情報の充実および株主・投資家との対話の強化
さらに、当社グループは、次の成長フェーズにおいて、事業規模の拡大のみならず、企業価値の源泉となる各種資本を統合的に強化し、相互に連動させることで価値創造の高度化を図ってまいります。
具体的には、“財務資本”、“製造資本”、“知的資本”、“人的資本”、“社会・関係資本”及び“自然資本”からなる「6つの資本」を価値創造の基盤として位置付けております。これらの資本を個別に最適化するのではなく、相互に循環・強化させることで、事業の付加価値向上、生産性向上及び持続的な成長の実現を目指してまいります。
また、各資本の進展状況を適切に把握し経営に反映させるため、これらの資本に対してKPIを設定し、収益性(利益創出力)、効率性(資本回転・生産性)及び成長性(付加価値の拡大)の観点から継続的にモニタリングを実施してまいります。
これにより、事業運営の継続的な改善と経営資源配分の高度化を図り、持続的な企業価値向上の実現を目指してまいります。
(4)会社の優先的に対処すべき課題
当社グループは、第6次中期経営計画「E・J-Plan2027」のもと、事業規模の拡大と企業価値向上の実現に向け、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
(基本方針1)基幹事業の拡充と新領域の開拓
国内事業については、重点6分野(環境・エネルギー分野、自然災害・リスク軽減分野、都市・地域再生分野、インフラメンテナンス分野、公共マネジメント分野、デジタルインフラソリューション分野)の拡充とともに、同業並びに異業種との新たなパートナーシップにより、新事業・新市場への参入や開拓への足掛かりを確実に進め、中長期的な成長を視野に入れた事業拡大を目指す。
(基本方針2)海外ビジネス本格化への挑戦
海外ビジネスについては、多くの実績を持つアフリカ地域での道路・橋梁・給水インフラの拡大、アジア地域における環境・防災分野の足固め、東南アジア地域における廃棄物分野のトップシェアの獲得など、得意分野を確実に拡大するとともに、これらの地域の営業拠点の整備や現地のパートナーシップ会社との協力体制の整備によって案件や生産の現地化によって事業拡大を目指す。また、株式会社エイト日本技術開発とタイのDynamic Engineering Consultants Co.,Ltd.やEJEC(Thailand)Co.,Ltd.、さらには株式会社東京ソイルリサーチなど、グループ企業とのパートナーシップ強化による事業拡大を着実に進める。
(基本方針3)バリューチェーンの強化
オープンイノベーションの活用やIT・AI企業との連携による差別化商品・技術の開発(プロダクトイノベーション)、基幹システムの高度化によるバリューチェーンの効率化やIT・AIの活用による業務プロセスの改善(プロセスイノベーション)、グループ内外の企業との共創による競争力や総合力の拡大(共創イノベーション)への取組みを推進することにより、グループ全体としてのバリューチェーンの強化を目指す。
(基本方針4)サステナビリティ経営の推進
温室効果ガス削減やSBT認証目標達成などの環境負荷軽減の取組みを継続するとともに、人権尊重への取組みの強化や企業価値を最大化する人的資本経営の実践、リスク対応を含めたガバナンス強化への取組みを継続する。また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、収益性、効率性及び成長性の向上を図るとともに、資本効率及び価値創造構造の高度化を重視した経営を推進する。あわせて、財務・非財務情報の充実や株主・投資家との建設的な対話の強化に取り組み、持続的な企業価値向上を目指す。