当社は創業以来、樹状細胞ワクチンによるがん治療に特化してビジネスを展開してまいりましたが、次世代技術の研究として、当社はT細胞等リンパ球によるがん治療の研究開発を開始いたしました。2021年1月5日付開示でお知らせしましたように、当社は、慶應義塾大学医学部より樹状細胞以外の免疫細胞の1つである腫瘍浸潤Tリンパ球(以下、「TIL療法」)製品製造に係る業務を受託しました。TIL療法はメラノーマ悪性黒色腫で効果があることがわかっている免疫細胞療法ですが、本研究開発では、日本でより需要の高い子宮頸癌をターゲットとしています。慶應義塾大学医学部は進行・再発子宮頸癌に対する治療薬開発を目指し、臨床試験を計画し、2020年12月3日に、当該臨床試験は厚生労働省先進医療会議において当該臨床試験が先進医療として許可されました。当社は、引き続き当該研究開発をサポートし、新たなパイプラインとなるように次世代技術の研究開発を推進して参ります。
当連結会計年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により海外からのがん患者の日本国内における受診、いわゆるインバウンド需要の消失などがマイナス要因となったものの、2021年7月及び8月に大型案件として受注した新型コロナウイルス簡易抗体検査キットを中心に、特定細胞加工物の受託製造事業における受注及びロイヤリティ収入等は前年実績を上回り、売上高は106,408千円(前年同期比30,047千円増、39.3%増)となりました。
コスト面においては、2021年12月13日付適時開示「特別損失(投資有価証券評価損)及び商品評価損の計上に関するお知らせ」にてお知らせしましたが、当社の主要事業である細胞医療事業の当社独自の樹状細胞ワクチン療法における「がん抗原ペプチド」(棚卸資産)については、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、海外からのがん患者の日本国内における受診、いわゆるインバウンドの予測及び台湾における自由診療の治療拡大の予測が困難であることなどから、今後の販売予測等の見直しを行った結果、2021年12月期第3四半期決算において、商品の評価損40,933千円を売上原価に計上いたしました。また、販売費及び一般管理費については、前年度発行した新株予約権にかかるコスト(株式報酬費用)について、当期は発行しなかったこと及び前年度CENEGENICS JAPAN株式会社と契約を締結し、現在は解約している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療新薬開発に関する研究開発費が当期は発生しなかったこと等、前期比で大きな減少要因があったことで販売費及び一般管理費は、695,473千円(前年同期比33.9%減)となりました。一方で、2021年12月13日付適時開示「特別損失(投資有価証券評価損)及び商品評価損の計上に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社が株式会社AI医療福祉介護機器研究開発機構から153,000千円で取得した株式会社CESデカルトの株式について、同社の将来の収益性等の検討を行った結果、投資有価証券評価損153,000千円を特別損失に計上しました。その結果、営業損失は794,062千円(前年同期は1,089,236千円の損失)、経常損失は792,232千円(前年同期は1,099,333千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は948,759千円(前年同期は1,067,085千円の損失)となりました。
2022/03/31 15:17