有価証券報告書-第17期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/31 16:29
【資料】
PDFをみる
【項目】
152項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループは「医療を創る」をミッションに掲げ、樹状細胞ワクチン療法をはじめとするがん免疫療法及びその関連サービスを開発・提供することで、がんで悩む患者やその家族の選択肢を広げ、企業価値の増大を目指してまいります。
また、自社の社会的責任(CSR)について考え、行動し、当社グループの発展が社会への貢献につながるよう取り組んでまいります。
当社グループは、①樹状細胞ワクチンの再生医療等製品としての創薬を目指す、②細胞製品の製造受託事業を拡大するという2つのビジョンの実現を通じて、当社グループの継続的な発展と企業価値の増大を目指します。
医薬品事業においては、樹状細胞ワクチンの再生医療等製品としての承認取得を目指し、膵臓がんを対象とした治験への治験製品の提供を行っております。2022年の製造販売承認申請を目指しており、保険収載されることにより、現状の膵臓がんにおける年間症例数の25倍である5,000症例程度の症例が見込まれます。
細胞医療事業においては、2019年19年3月4日付で特定細胞加工物製造許可を取得し、細胞加工の製造開発受託事業を開始いたしました。今後、提携先(医療機関、研究機関、企業等)を拡大していくことで、当社グループの収益事業の柱となる見込みです。また、海外展開を積極的に進めております。2018年18年9月に台湾の上場バイオテクノロジー企業であるVectorite Biomedical Inc.と業務提携を締結しました。すでに技術移転は完了し、2019年19年2月より当社の技術を用いたがん治療用細胞の加工が開始されています。Vectorite Biomedical Inc.での細胞加工実施件数に応じたロイヤリティが当社に支払われるため、細胞医療事業の収益回復に繋げてまいります。
(2) 経営環境
再生医療等製品を新たに定義し、条件及び期限付承認制度の実現等を明記した「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」及び細胞加工業の事業化の実現等を目指した「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療等安全性確保法)」が2014年11月25日より施行され、再生医療・細胞医療の実用化・産業化が加速されております。このような環境の下、当社は事業を展開しております。
(3) 特に優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
安定的な資金調達及び収益構造の改善
当社グループは、がん治療用再生医療等製品として樹状細胞ワクチンの承認取得へ向けた活動を含め、グループ事業運営のために十分な資金を調達する必要があります。当社グループは、営業活動の強化や事業コストの適正化に努めてまいりましたが、前期に引き続き当期においても売上高が著しく減少したことから資金繰りに懸念が生じております。
新株予約権の行使、無担保社債発行、第三者割当による新株式の発行による資金調達を実施したものの、治験費用、その他開発のための十分な資金を確保できていないこと、他の対応策も進捗の途上にあることから、現時点において継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。しかし、財務体質の改善をより確実なものとするために、積極的なエクイティファイナンスも検討し、機動的な資金調達を着実に実施していくことで、当社の経営基盤の安定化を図り、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に努めてまいります。
(4) その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、設立以来の企業理念である「医療を創る」を引き継ぎつつ、実現可能な新たな事業戦略による成長を目指し、「中期経営計画(2019年~2021年):テラ リバイバルプラン-企業価値向上へ向けた事業戦略-」を策定し、中期経営計画における次の重点戦略を推進しております。
(1)細胞医療事業の増収戦略
(2)開発品の拡大戦略
(3)次世代技術の研究開発戦略
(4)子会社の見直し
これら重点戦略のもと当社グループは、がん免疫療法の一つである樹状細胞ワクチン療法を中心に、研究開発を行い、独自のがん治療技術・ノウハウの提供を行っているほか、特定細胞加工物の受託製造事業を開始しており、対処すべき課題を以下のように考えております。
① 樹状細胞ワクチン療法の課題
a. 新たな人工抗原の獲得
人工抗原は、樹状細胞ワクチン療法を行う上で重要な物質の一つになります。抗原のラインナップを増やすことで、樹状細胞ワクチン療法の適応対象を拡げ、その効果を高めることができると考えられます。
当社グループはこれまでに、WT1※ペプチドについて樹状細胞ワクチン療法等への利用に関する独占的な特許実施権を保有しております。また、MAGE-A4及びサーバイビンペプチドについて特許権を保有しております。これらのペプチドは組み合わせることも可能であるため、今後、さらに当該療法の効果を高めることが期待されます。
※:WT1
2009年9月、米国癌研究会議(AACR)の学会誌であるClinical Cancer Research誌(2009年15巻5,323~37頁)において、75種類のがん抗原中、理想的ながん抗原として第1位に選ばれました。
b. 樹状細胞の品質及び培養効率の向上
樹状細胞ワクチン療法の臨床効果を高める大きな要素として、投与される樹状細胞の品質があります。当社グループの樹状細胞ワクチンの培養技術・ノウハウは、東京大学医科学研究所及び徳島大学における臨床研究に基づいており、また、実地医療で症例を重ねることにより常に改善がなされていますが、さらなる品質の向上、効率的かつ安定的な培養方法の確立に向けての改善を継続してまいります。
c. エビデンス(科学的根拠)の強化
多くの医療従事者からの賛同を獲得し、患者がより安心して受診できるよう、提携医療機関における実地医療のみならず大学等研究機関との共同研究の実施により、基礎及び臨床研究におけるデータの蓄積及び解析等によるエビデンス(科学的根拠)を強化してまいります。
② 医療従事者・患者の理解獲得
樹状細胞ワクチン療法は標準治療ではないこともあり、現状、これらに対する医療従事者及び患者の認知・理解は十分には広まっていないものと認識しております。樹状細胞ワクチン療法の普及を進めるには、医療従事者及び患者双方に理解いただく必要があります。
当社グループは、契約医療機関における症例実績や新たな技術・ノウハウについて引続き学会やセミナー、メディア活動を通じて情報提供することで、医療従事者及び患者のさらなる認知・理解を得られるよう進めてまいります。
③ 技術者の確保・教育
当社グループは、これまで契約医療機関の細胞培養技術者に対して、樹状細胞をはじめとする治療に用いる細胞を培養できる高度な技術について指導してまいりました。今後は細胞加工受託業も並行して行う予定であるため、当社内において高度な技術を有する細胞培養技術者をいかに確保・教育していくかが課題になります。
これらの課題に対しては、優秀な人材の計画的な採用及び教育管理体制の強化により、提携医療機関及び当社の細胞培養技術者を安定的に育成し、また、それらの人材を教育、監督できる体制を整えることで対応してまいります。
④ 関連法規に対応するための社内体制構築
「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「臨床研究法」等、再生医療や研究開発に関連する法規制に対応するための活動を今後とも推進してまいります。
⑤ 細胞加工の製造開発受託業への参入に伴うその他の課題
a. 特定細胞加工物製造許可の取得
2014年11月に施行された「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」によって、再生・細胞医療に係る細胞加工を民間企業が受託できるようになりました。また、細胞培養加工施設については、再生・細胞医療を迅速かつ安全に提供するための新たな基準が設けられ、特定細胞加工物の製造を行うための許可制が導入されました。当社は、2019年3月4日付けで近畿厚生局から「特定細胞加工物製造許可証」を受領し、これをもって特定細胞加工物の受託製造事業を開始しました。[施設所在地:京都府京都市、施設番号:FA5180002]細胞加工施設は既存の資源を活用し、準備費用の削減を実現しております。
b. 営業・フォロー体制の構築
特定細胞加工物の受託製造事業への参入に伴いこれまで以上に営業活動に注力することとなるため、強固な営業体制の構築が必要となります。また、樹状細胞ワクチンの受注から納品及び治療の提供までのフォロー体制構築も必要となります。
⑥ 違約金について
(CENEGENICS JAPAN株式会社(以下「セネジェニック社」)に対し金1,000百万円の違約金請求権が発生した理由・背景)
当社は、2020年12月17日付で開示致しました「第三者割当による新株式発行の払込完了及び一部失権並びに主要株主、主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関する取り消しのお知らせ」で公表の通り、当社は、本第三者割当増資の割当先であるセネジェニック社に対し金1,000百万円の違約金請求権が発生していると考えております。当社は、2020年12月21日付でセネジェニック社に対し通知書を送付し、当該違約金を直ちに支払うよう請求いたしましたが、本日現在、セネジェニック社からは何らの応答がない状況でございます。なお、2021年2月8日に登記簿においてセネジェニック社が登記されていることを確認しております。
当社としては、違約金1,000百万円の請求権が発生しておりますが、債権としての認識はございません。収益認識は、入金の可能性が高くなった段階又は入金時であると考えております。引き続き、当該違約金の請求は継続してまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。