有価証券報告書-第16期(2024/04/01-2025/03/31)
② 戦略
当社グループは、気候変動に起因するリスクが、戦略、財務、事業運営などに影響を与えるものと認識するとともに、持続可能な地域環境づくりのための再生可能エネルギー事業をはじめとしたサステナブルファイナンスをビジネス機会ととらえ積極的に取り組んでまいります。
また、サステナビリティ方針に基づく投融資方針を下記のとおり定め公表しております。
(気候変動に伴うリスクと想定される影響)
当社は、気候変動に伴うリスクと機会について、短期、中期、長期の時間軸で分析を行っており、その内容は以下のとおりとなっております。(以下、「短期」5年程度、「中期」10年程度、「長期」30年程度)
(ビジネス機会への取り組み)
お客さまの脱炭素経営への移行に向けたコンサルティング提供やSDGs/ESGの取組支援は、当社グループのビジネス機会になると認識しております。中長期的な目線でお取引先や地域のお客さまの課題やニーズを理解し、気候変動対応や脱炭素社会への移行の支援を行うことで、投融資をはじめとしたソリューションの提供などのビジネス機会の創出・拡大に取組んでおります。
(地域の脱炭素化への貢献 - 電力小売事業への参入)
当社グループの営業地盤である東北地方は、再生可能エネルギー資源を豊富に有する地域として、発電事業者による投資活動、開発が進んでおります。一方、その発電した電力の活用に向けた地域での取組みは限定的であり、地元で発電しているメリットを地域企業が享受できていないことが課題と認識しています。これに対応するため、2024年11月に当社の完全子会社として「フィデアエナジー株式会社」を設立しました。再生可能エネルギーの地産地消を実現するため、主に北都銀行において培ってきた再生可能エネルギー事業への知見を生かし、秋田県内で盛んな風力発電などを活用した電力小売事業に取り組むことで、地域の脱炭素化、地域経済活性化に積極的に貢献してまいります。
2025年3月28日に小売電気事業者としての登録手続き等が完了し、2025年度上半期の電力小売り開始を予定しております。当初は当社グループへの電力小売りからスタートし(2025年当社グループ50%へ電力小売り予定)、2026年度には地元県内の一般事業会社に電力小売りを開始することを計画しております。また、将来的には再生可能エネルギー発電事業、カーボンクレジット事業、脱炭素コンサルティング事業をあわせて取り扱う総合的な脱炭素支援体制の構築を目指してまいります。
(シナリオ分析)
シナリオ分析にあたっては、「環境省 TCFD提言に沿った気候変動リスク・機会のシナリオ分析実践ガイド(銀行セクター向け)ver.2.0」を参考とし、下記分析結果は、一定の前提条件のもとに試算しております。今回の分析範囲においては、当社グループの財務への影響は限定的なものとなりましたが、引き続きシナリオ分析の高度化に努めてまいります。
(イ) 移行リスク
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言が推奨するセクター等を対象に分析を行った結果、当社グループにおいて移行リスクの影響が大きいセクターとして、気候変動に関連する炭素税導入の影響が大きいと想定される「電力」「ガス」「石油」を選定しました。分析にあたっては、国際エネルギー機関(IEA)の「World Energy Outlook 2021」における、Net Zero Emissions by Scenario(NZE(1.5℃シナリオ))などを参考に、炭素税の導入等、脱炭素社会への移行に伴う与信コストの影響を試算しました。
(ロ) 物理的リスク
台風・洪水や高潮等の急性的な自然災害による浸水被害を分析しました。分析にあたっては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の8.5シナリオ(4℃シナリオ)を前提に、当社グループに担保を提供している取引先の与信コストの影響額及び当社グループの影響を試算しました。
当社グループは、気候変動に起因するリスクが、戦略、財務、事業運営などに影響を与えるものと認識するとともに、持続可能な地域環境づくりのための再生可能エネルギー事業をはじめとしたサステナブルファイナンスをビジネス機会ととらえ積極的に取り組んでまいります。
また、サステナビリティ方針に基づく投融資方針を下記のとおり定め公表しております。
| 「投融資方針」 1.フィデアグループは、国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)の趣旨を踏まえ、グループ経営理念に基づく企業活動を通じた地域社会と地域経済の持続的な発展の実現に向け、地域における環境及び社会問題の解決につながる投融資を推進します。 2.また、環境への負荷や人権問題など社会への影響の大きい事業等に対する投融資に関しては慎重に判断し、十分に留意します。 3.以下に例示するような事業に対して、積極的に支援を行います。 ① 地域社会や地域経済の持続的な発展に資する取り組み及びその事業(創業及び事業承継を含む) ② 気候変動リスクを低減する省エネルギーや再生可能エネルギー事業、脱炭素社会の実現に寄与する事業 ③ 水資源や森林資源、生物多様性などの保全に資する事業 ④ 少子高齢化に対応する教育、医療や福祉に資する事業 ⑤ 農林水産業や観光産業をはじめとした地域産業の振興に資する事業 ⑥ 防災や減災に資する取り組み及びその事業 ⑦ その他、持続可能な地域づくりに資する事業 4.以下のような先には投融資を行いません。 ① 反社会的勢力及び事業 ② 人権侵害や強制労働への関与先 ③ 非人道的な兵器の開発・製造の関与先や、規制・制裁対象先 ④ 新設の石炭火力発電所向け投融資 ただし、例外的に取り組みを検討する場合は、発電効率性能や環境への影響、地域社会への影響、個別案件毎の背景や特性等について総合的に勘案し、慎重に対応を検討 |
(気候変動に伴うリスクと想定される影響)
当社は、気候変動に伴うリスクと機会について、短期、中期、長期の時間軸で分析を行っており、その内容は以下のとおりとなっております。(以下、「短期」5年程度、「中期」10年程度、「長期」30年程度)
| 主なリスクと機会 | 時間軸 | |
| 移行リスク | ◇ 気候変動問題に対する適切な取り組みや開示が他社比劣後することによる企業価値の低下 | 短期~長期 |
| ◇ 気候変動に対応した規制や税制等が変更となり、お客さまの業績にネガティブな影響が及ぶことによる信用リスクの発生 | 中期~長期 | |
| ◇ 脱炭素関連技術の進捗、消費者の製品嗜好の変化等の市場環境の変化に伴い、お客さまの業績にネガティブな影響が及ぶことによる信用リスクの発生 | 中期~長期 | |
| 物理的リスク | ◇ 水害等に伴う不動産担保(建物等)の毀損や、お客さま事業施設が自然災害で被災し、事業が停滞することによる信用リスクの発生 | 短期~長期 |
| ◇ 当社グループ事業施設の毀損による事業コストの増加や浸水被害等による営業停滞リスクの発生 | 短期~長期 | |
| 機会 | ◇ 気候変動対策、脱炭素社会への移行を支援するための投融資やサービスの提供 (山形県や秋田県沖における洋上風力発電事業など、脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギー事業へのファイナンスや脱炭素化に関連するコンサルティング機会の拡大(脱炭素経営に必要となる『知る』『測る』『減らす』の各ステップに合わせた最適なソリューションの提供)など、環境負荷低減を目的とした商品・サービスの積極的な提供) | 短期~長期 |
| ◇ 当社グループの省資源・省エネルギー化の実施による事業コストの低下 | 短期~長期 | |
| ◇ 再生可能エネルギーの地産地消の実現及び地域脱炭素経営支援体制の構築 (フィデアエナジー株式会社による地域に豊富に存在する再生可能エネルギー資源を活用した発電プロジェクトへの支援や、地域内で発電した再生可能エネルギーの電力を最大限活用できる体制の整備等、カーボンニュートラルとグリーンビジネスの創出等を通じた地域のエネルギー収支改善と経済活性化を実現) | 短期~長期 |
(ビジネス機会への取り組み)
お客さまの脱炭素経営への移行に向けたコンサルティング提供やSDGs/ESGの取組支援は、当社グループのビジネス機会になると認識しております。中長期的な目線でお取引先や地域のお客さまの課題やニーズを理解し、気候変動対応や脱炭素社会への移行の支援を行うことで、投融資をはじめとしたソリューションの提供などのビジネス機会の創出・拡大に取組んでおります。
(地域の脱炭素化への貢献 - 電力小売事業への参入)
当社グループの営業地盤である東北地方は、再生可能エネルギー資源を豊富に有する地域として、発電事業者による投資活動、開発が進んでおります。一方、その発電した電力の活用に向けた地域での取組みは限定的であり、地元で発電しているメリットを地域企業が享受できていないことが課題と認識しています。これに対応するため、2024年11月に当社の完全子会社として「フィデアエナジー株式会社」を設立しました。再生可能エネルギーの地産地消を実現するため、主に北都銀行において培ってきた再生可能エネルギー事業への知見を生かし、秋田県内で盛んな風力発電などを活用した電力小売事業に取り組むことで、地域の脱炭素化、地域経済活性化に積極的に貢献してまいります。
2025年3月28日に小売電気事業者としての登録手続き等が完了し、2025年度上半期の電力小売り開始を予定しております。当初は当社グループへの電力小売りからスタートし(2025年当社グループ50%へ電力小売り予定)、2026年度には地元県内の一般事業会社に電力小売りを開始することを計画しております。また、将来的には再生可能エネルギー発電事業、カーボンクレジット事業、脱炭素コンサルティング事業をあわせて取り扱う総合的な脱炭素支援体制の構築を目指してまいります。
(シナリオ分析)
シナリオ分析にあたっては、「環境省 TCFD提言に沿った気候変動リスク・機会のシナリオ分析実践ガイド(銀行セクター向け)ver.2.0」を参考とし、下記分析結果は、一定の前提条件のもとに試算しております。今回の分析範囲においては、当社グループの財務への影響は限定的なものとなりましたが、引き続きシナリオ分析の高度化に努めてまいります。
(イ) 移行リスク
TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言が推奨するセクター等を対象に分析を行った結果、当社グループにおいて移行リスクの影響が大きいセクターとして、気候変動に関連する炭素税導入の影響が大きいと想定される「電力」「ガス」「石油」を選定しました。分析にあたっては、国際エネルギー機関(IEA)の「World Energy Outlook 2021」における、Net Zero Emissions by Scenario(NZE(1.5℃シナリオ))などを参考に、炭素税の導入等、脱炭素社会への移行に伴う与信コストの影響を試算しました。
| シナリオ | IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関) NZE(Net Zero Emissions)2050シナリオ |
| 分析内容 | ◇ リスクと機会の影響評価のためのパラメータを特定。シナリオ下におけるパラメータ変化を基に炭素税が導入された場合の費用負担増加による与信先の財務内容が悪化するシナリオを想定し、当社グループの与信コストの変化を分析 |
| 分析対象 | 「電力」「ガス」「石油」 |
| 観測期間 | 2050年まで |
| 分析結果 与信コスト等 | 最大7.3億円 |
(ロ) 物理的リスク
台風・洪水や高潮等の急性的な自然災害による浸水被害を分析しました。分析にあたっては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の8.5シナリオ(4℃シナリオ)を前提に、当社グループに担保を提供している取引先の与信コストの影響額及び当社グループの影響を試算しました。
| シナリオ | IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:国連気候変動に関する政府間パネル) RCP8.5(シナリオ) |
| 分析内容 | ◇ 河川の氾濫等による浸水を想定し、不動産担保の毀損及び投融資先の業績悪化による与信コストを分析 ① 直接影響:不動産担保の毀損 ② 間接影響:与信先の営業停止による売上や利益減少等を要因とした財務状況の悪化による信用格付の低下 ◇ 河川の氾濫等による浸水を想定し、当社が保有する店舗・ATM等への被害や営業停滞による影響を分析 |
| 分析対象 | 当社グループへ不動産担保(建物等)を提供している取引先 当社グループが保有する店舗・ATM、浸水被害による営業停滞日数等 |
| 観測期間 | 2050年まで |
| 分析結果 与信コスト等 | 最大24.6億円 |