有価証券報告書-第15期(2023/04/01-2024/03/31)
(戦略)
2023年度は抽出された移行リスクと物理的リスクから、2つのシナリオ(1.5℃上昇シナリオ、4℃上昇シナリオ)でリスクと機会に分類し、今後の対応を整理しました。将来的には現在取り組んでいるTNFDと統合を目指します。また、2030年と2050年を時間軸として、事業インパクト評価を実施しました。
気候変動リスク・機会と当社における対応
事業インパクト評価
■影響度「大、中、小」の定義(金額範囲について) 大:50億~30億、中:30億~10億、小:10億未満
2023年度は抽出された移行リスクと物理的リスクから、2つのシナリオ(1.5℃上昇シナリオ、4℃上昇シナリオ)でリスクと機会に分類し、今後の対応を整理しました。将来的には現在取り組んでいるTNFDと統合を目指します。また、2030年と2050年を時間軸として、事業インパクト評価を実施しました。
気候変動リスク・機会と当社における対応
| 「炭素価格」 | ||
| 移行リスク | 機会 | |
| ・気候変動への対応遅れにより、炭素税の負担など、事業全体の競争力が低下 ・カーボンニュートラルを実現する努力を怠ること により、ブランドイメージが毀損(信頼性の低下) | ・炭素税の負担を低減するため、ICP活用により 積極的な設備投資(省エネ、太陽光発電設備等)を 行う ・積極的に次世代エネルギーを活用することにより 新しいサプライチェーン構築とブランドイメージ の向上 | |
| 2023年度の アクション | ・CO₂排出量50%削減 ・廃棄物排出量30%削減 | ・太陽光発電設備導入(海老名・阿見・京都工場) ・サステナビリティリンクローン及びグリーンボン ドによる資金調達 ・ICP導入(2024年度~) |
| 「消費者意識の変化」 | ||
| 移行リスク | 機会 | |
| ・環境、人権に配慮した資材、包材の採用による 調達コストの増加 ・サーキュラーエコノミーを実現する努力を怠る ことにより、ブランドイメージが毀損(信頼性低下) | ・環境、人権に配慮した資材、包材の積極的な採用 による企業価値の向上 ・環境、消費者トレンド(消費者意識の変化)に配慮 した製品開発による新市場の形成 | |
| 2023年度の アクション | ・認証パーム油100%調達(コストアップ) ・石油由来のプラスチックの使用量25%削減 (コストアップ) | ・使用する紙を100%環境に配慮した原材料にする ・紙・バイオプラスチック利用の推進 ・廃棄物リサイクル率98%以上 ・食品廃棄物リサイクル率95% ・環境に配慮した商品開発の推進 |
| 「平均気温の上昇」 | ||
| 物理的リスク | 機会 | |
| ・暑熱対策による原材料調達コストの増加 ・水資源の枯渇による酪農生産の停滞、および生産 ができない事による売上減少と企業価値の毀損 | ・森林保全による水源涵養の拡大(生物多様性にも 貢献) ・緑肥作物種子による作付面積の拡大 | |
| 2023年度の アクション | ・生産拠点の用水使用量9%削減(生産拠点の節水 の取組み) | ・緑肥作物種子による作付面積を2019年度比で 20%拡大する ・J-クレジット(森林由来)の購入量拡大 |
| 「異常気象の頻発化と深刻化」 | ||
| 物理的リスク | 機会 | |
| ・自然災害による製造物流設備への影響 ・国内の食料需給の更なる減少と世界的なたんぱく 質需給崩壊 | ・自然災害を考慮した生産物流体制の再構築と BCP強化による強靭性の獲得 ・フードテックなど代替食品市場の拡大による持続 可能な食の提供 | |
| 2023年度の アクション | ・生産拠点の水リスクを確認し、事業継続のリスク 評価を行う | ・プラントベースフードなど代替食品の売上高を 200億円以上とする ・機能付加商品の売上高を1,000億円以上とする ・BCP強化 |
| NEW「酪農基盤」 | ||
| 移行リスク | 機会 | |
| ・酪農生産の環境負荷(牛のゲップ等)に対する厳し い視線 ・国際的な生乳生産減少、コストアップ | ・乳牛用配合飼料などの新製品開発と飼養管理技術 の普及取組み ・国内酪農生産基盤の強化(乳や乳製品の競争力・ 価値向上) ・輸入飼料に依存しない酪農経営の実現 | |
| 2023年度の アクション | ・牛の腸管由来温室効果ガス削減の取組み (ゲップに含まれているメタンガス) | ・自給飼料型酪農推進のため、雪印種苗の牧草・ 飼料作物種子による作付面積を2019年度比で 3%拡大する ・酪農総合研究所シンポジウム開催(酪農生産基盤 強化) |
事業インパクト評価
| 重要項目 | 当社への影響 | 想定パラメータ | 2030年 影響度 | 2050年 影響度 | |||
| 1.5℃ | 4℃ | 1.5℃ | 4℃ | ||||
| 移 行 リ ス ク | 炭素価格 | ・炭素税の導入による製造・輸送コストおよ び売上原価の増加。 | 炭素税 | 中 | - | 大 | - |
| 消費者意識の 変化 | ・消費者の自然素材の利用や包装資材リサイ クル、CO₂排出等への関心。 ・気候変動対策に積極的な企業の製品購入に よる、売上高の増加/減少。 | 脱プラ施策等による影響額 | 小 | - | 中 | - | |
| 物 理 的 リ ス ク | 平均気温の 上昇 | ・平均気温の上昇による水資源不足。 ・暑熱対策による原材料調達コストの増加。 | 生乳の生産量 | 小 | 小 | 中 | 中 |
| 畜舎運営費用の増加 | - | 中 | - | 大 | |||
| 異常気象の 頻発化と深刻化 (豪雨、洪水等) | ・自然災害(豪雨、洪水等)による製造・物 流設備への影響(操業中止、配送停止等)。 | 集中豪雨の年間発生日数 | - | - | - | 小 | |
■影響度「大、中、小」の定義(金額範囲について) 大:50億~30億、中:30億~10億、小:10億未満