有価証券報告書-第16期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 13:11
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有報資料

わが国経済は、コロナ禍の3年間を乗り越え、改善しつつあり、30年ぶりとなる高水準の賃上げや企業の高い投資意欲など、経済には前向きな動きが見られ、デフレから脱却し、経済の新たなステージに移行する千載一遇のチャンスを迎えました。他方、賃金上昇は輸入価格の上昇を起点とする物価上昇に追い付いておらず、個人消費や設備投資は、依然として力強さを欠いていました。
このような中、当公庫におきましては、セーフティネット機能の発揮、民間金融機関との連携、成長分野等への支援、お客さまサービスの向上、地域活性化への貢献などに取り組みました。
当事業年度の経営課題及び取組内容を踏まえ、基本理念のもと、「政策金融の担い手として、安心と挑戦を支え、共に未来を創る。」という使命の実現に向け、関係機関とも連携して、あらゆる危機への対処をはじめ、政策金融機関として求められる機能を発揮するとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
基本理念、使命、経営方針及び業務運営計画の内容は、次のとおりです。
なお、本項への記載項目のうち、将来に関する事項については、当事業年度末現在において判断したものであります。
基本理念
1 政策金融の的確な実施
国の政策の下、民間金融機関の補完を旨としつつ、社会のニーズに対応して、種々の手法により、政策金融を機動的に実施する。
2 ガバナンスの重視
高度なガバナンスを求め、透明性の高い効率的な事業運営に努めるとともに、国民に対する説明責任を果たす。
さらに、継続的な自己改革に取組む自律的な組織を目指す。

使命
政策金融の担い手として、安心と挑戦を支え、共に未来を創る。
政策金融を担い続ける者として、お客さまに寄り添い、地域の関係機関と共に安心と挑戦を支え、日本の未来を創る。

経営方針
事業運営方針
1 セーフティネット機能を発揮し、いかなる危機でもお客さまの事業継続を支える
2 重点事業分野を支援し、地域を担うお客さまの発展を支える
3 民間金融機関や関係機関と連携し、お客さまと地域を共に支える
組織運営方針
1 危機に対応できる強靭な組織を確立し、いかなる時も政策金融機能を堅持する
2 DX等の業務改革を組織一体となって推進し、新たな価値を創出する
3 人的資本への投資を推進し、職員の能力・働きがい及び組織力を高める

業務運営計画(2024年度~2026年度)
<事業運営計画>1 セーフティネット機能の発揮
(1)お客さまへのセーフティネット機能の発揮
イ 自然災害、感染症の流行、経済情勢等による経営環境変化の影響を受けたお客さま及び経営改善に取り組むお客さまへの支援
ロ 危機発生に即応した指定金融機関への信用供与等を実施
(2)信用補完の着実な実施
イ 中小企業・小規模事業者への信用補完制度を通じた支援
ロ 保証協会等との連携強化
2 重点事業分野の支援
(1)創業・スタートアップ・新事業支援
イ 創業企業への支援
ロ スタートアップに対する資金供給と事業化・成長の支援
ハ 新たな農業の担い手確保に向けた取組みを支援
ニ 新事業に取り組む中小企業への資金供給と成長支援
ホ ベンチャーキャピタル、イノベーションの創出に取り組む大学等、創業・スタートアップ・新事業支援機関との連携強化
ヘ 「高校生ビジネスプラン・グランプリ」開催による将来を担う若者の創業マインド向上
(2)事業再生支援
イ 事業再生に取り組むお客さまへの支援
ロ 中小企業活性化協議会等との連携強化
ハ DDS、DES等により抜本再生を支援
(3)事業承継支援
イ 事業承継に取り組むお客さまへの資金支援及び事業承継マッチング等のコンサルティング支援
ロ 地域における事業承継ネットワークへの参画及びネットワーク活性化への貢献
(4)海外展開支援
イ 海外展開を図る中小企業・小規模事業者及び海外現地法人への支援
ロ 輸出力強化に取り組む農林漁業者・食品関係企業等を支援
ハ 海外展開支援機関との連携強化
(5)農林水産業の持続可能な成長への支援
イ 成長を目指す農林漁業者の持続可能な経営への転換に向けた支援
ロ 国産材の利用促進に向けた木材関連事業者の取組みを支援
ハ 持続性のある水産業の成長産業化に向けた代船建造、養殖基盤強化を支援
ニ 農林漁業者との連携強化に取り組む食品関係企業等の関連産業を支援
(6)ソーシャルビジネス支援
イ ソーシャルビジネスに取り組むお客さまへの支援
ロ ソーシャルビジネス支援機関との連携強化
(7)その他重点事業分野の支援
イ DX・デジタル化の推進への支援
DX・デジタル化に取り組むお客さまを支援
ロ 環境・エネルギー対策への支援
(イ)中小企業・小規模事業者のGXを含む環境・エネルギー対策への取組みを支援
(ロ)農林漁業者等の環境負荷低減、生物多様性の保全等、グリーン化に向けた取組みを支援
ハ 企業活力の向上を支援
(イ)飛躍的成長を目指す中小企業を支援
(ロ)「賃上げ」や「健康経営」など人的資本の充実に取り組むお客さまを支援
(ハ)生産性向上等による経営基盤の強化に取り組むお客さまを支援
ニ 教育の機会均等への貢献
(イ)教育費負担の軽減に向け、教育貸付を周知推進
(ロ)多様化する相談ニーズへの対応
ホ 我が国を取り巻く環境変化への対応を支援
経済社会情勢の変化への対応や安全保障の強化に資する取組み等を支援
3 民間金融機関や関係機関との連携
(1)民間金融機関連携の深化
イ 協調融資等の継続的な推進及びお客さま対応に係る連携強化
ロ 役員レベルを含めた組織的な対話の促進
ハ 協調融資商品の創設・活性化
(2)関係機関をつなぐ役割の発揮
イ お客さまや地域が抱える課題の解決に向けた取組みを、関係機関と共に推進
ロ 商工会議所・商工会、税理士会等の関係機関との連携を強化
(3)地方自治体との連携強化
地方版総合戦略参画による各種施策への貢献
4 サービス向上・地域支援
(1)支援策の高度化・推進
イ リスクテイク機能の適切な発揮
ロ お客さまニーズに合致した有益な情報提供とコンサルティング機能の強化
ハ お客さま満足度調査等の実施による、お客さま目線に立った支店運営や各種サービス向上策の推進
(2)全国152支店のネットワーク活用
地域の垣根を越え、お客さまのマッチング等を推進
(3)政策提言による制度・施策の改善
お客さまや地域の声を収集し、政策提言や施策に反映
(4)対外発信の強化
イ 日本公庫に対する理解と信頼を高めるための広報活動を推進
ロ 独自性ある手法を用いた高水準な研究成果の発信強化によるシンクタンクとしての評価向上
<事業運営計画における計画値>2 重点事業分野の支援
(1)創業・スタートアップ・新事業支援
新規開業貸付(企業数)[創業前及び創業後1年以内]:26,000企業〈国民生活事業〉
新たに農業経営を開始する者及び新規就農者を雇用する農業経営体への融資先数:2,400先〈農林水産事業〉
新事業に取り組む事業者、スタートアップへの貸付契約社数:1,400社〈中小企業事業〉
(2)事業再生支援
事業再生に取り組む事業者に対する経営改善計画の策定支援社数:2,400社〈中小企業事業〉
(4)海外展開支援
海外展開を行う事業者への貸付件数:3,200件〈国民生活事業〉
農林水産物・食品の輸出に取り組む経営体への融資先数:390先〈農林水産事業〉
海外展開に取り組む事業者への貸付契約社数:950社〈中小企業事業〉
(5)農林水産業の持続可能な成長への支援
成長を目指す担い手農業経営体への融資先数:6,370先〈農林水産事業〉
(6)ソーシャルビジネス支援
ソーシャルビジネスを行う事業者への貸付件数:13,000件〈国民生活事業〉
<組織運営計画>1 強靭な組織の確立
(1)危機管理態勢の一層の強化
イ 首都直下地震といった自然災害を想定した訓練等の継続実施による危機管理態勢の整備・強化
ロ 職場内ディスカッション、研修等の継続実施により自律的に適切な行動ができる職員を育成
ハ 有事下における人員体制等の態勢を整備し、有事対応力を強化
ニ 有事においても、円滑な業務継続を可能とする、非対面のお客さま向けデジタルサービスを充実
ホ システムを外部のクラウド基盤に移行し、システム面での有事対応力を強化
ヘ 有事を念頭に置いた店舗等の改善により、お客さまや職員が安心できる環境を整備
(2)適切なリスク管理の実施
イ 適切な与信管理の実施
ロ リスクテイク機能の適切な発揮等に向けた信用リスクの管理
ハ 信用補完機能発揮に向けた信用保険引受リスクの管理
ニ 政策金融機能の持続的な発揮に向けたオペレーショナルリスクの管理
(3)コンプライアンス態勢の強化
イ 反社会的勢力(暴力団員・共生者)及びそれに準ずる者(詐欺関与先及び経済制裁対象先)の排除態勢を強化
ロ 政策金融の担い手として責任ある行動に繋がるコンプライアンス意識の強化
ハ ハラスメントの未然防止・早期発見に向けた取組み継続及びハラスメントを看過しない組織風土の醸成
(4)システムの安定稼動とセキュリティ対策の強化
イ 将来にわたるシステムの安定稼働に向けたシステム刷新を推進
ロ 安定稼動に配慮したシステム開発・運用の効率化
ハ 最新のサイバーセキュリティ状況や技術動向を踏まえたセキュリティ対策の強化
2 DX等の業務改革
(1)デジタル化・DXの推進等による業務の効率化・高度化
イ お客さまの利便性向上や業務の効率化に繋がるデジタル化・DXを推進
ロ 最適なITの活用に向け、他機関におけるデジタル化の動向及び最新デジタル技術を研究
ハ 事業の特性に応じたシステムの機能改善
ニ 申込みの急増にも対応を可能とする事務見直し等を推進
ホ 現場からの意見、要望を広く収集し、業務改善に活用
ヘ 全体最適を見据えた組織の効率化を推進
(2)業務及びシステムの共通化・統合
イ 業務効率化やお客さまサービスの向上を目的とした3事業の業務共通化を推進
ロ 将来にわたるシステムの安定稼働に向けたシステム刷新を推進
3 人的資本への投資
(1)職員教育の充実
イ 基本理念・使命・経営方針・業務運営計画浸透による自律的な行動の定着
ロ 階層別教育による、政策金融の担い手育成
ハ マネジメント能力強化による職員の能力を最大限に引き出すことができる管理職の育成
ニ 職員のDXリテラシーの向上及びDXを推進できる人材の育成
ホ システムの品質向上・安定稼動及びサイバーセキュリティ脅威に対応する人材の育成
ヘ 専門能力向上に役立つ資格取得推進
(2)人材活用の推進
イ 柔軟な人事異動、社内公募、外部との人事交流等の積極的な運用により、多様な業務に対応できる人材を育成
ロ 業務職育成制度等によるエリア職の活躍範囲拡大
ハ 採用活動における認知度向上による政策金融を担える人材の獲得
ニ シニア職員の活躍推進
ホ 管理職キャリアアップ支援による管理職候補者の育成
(3)多様な人材が活躍できる職場づくり
イ 職員のエンゲージメント向上に向けた取組みの実施
ロ ダイバーシティ推進活動の実施
ハ ワークライフ・マネジメント(WLM)の実践をサポート
ニ 職員一人ひとりの健康保持増進をサポート
ホ 女性活躍の推進
ヘ 職員の多様な働き方、働きがいにつながる人事給与制度の運用
ト 転勤制度の見直し
<組織運営計画における計画値>3 人的資本への投資
(3)多様な人材が活躍できる職場づくり
男性職員の育児に伴う休暇・休業1か月以上の取得率:90%
ノー残業デー週2日の実施率:90%
管理職に占める女性の割合:12%以上(2028年4月時点)

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