有価証券報告書-第10期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/09/25 15:02
【資料】
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【項目】
153項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社経営の基本方針
当社は経営理念(ビジョン)として「VALUE CREATION」を掲げております。当社は、創業以来、人類の共通語ともいえる音楽の理想的な再生装置の開発を目指してきました。そういった長年のものづくりで培ってきた技術やノウハウに “新しい何かを加えること(+Something NEW)” で、新たな価値提案を行い、驚きと感動を提供していくことを目標とし、下記の「経営方針」の達成に向けて真剣な取り組みを続けてまいります。
①世界の市場で最高水準の品質と性能を維持し、心の琴線に触れる商品・サービスを提供し続けます。
②環境との共生、調和をスローガンとし、広く社会から信頼される企業活動を行います。
③グループ全体で経営効率の向上を図り、利益を創出することで、企業価値の向上に努めます。
(2)経営環境
当連結会計年度におけるグローバル経済は、米国や国内では雇用環境の改善や堅調な個人消費を背景に緩やかな回復基調が続いておりましたが、米中間の貿易摩擦の長期化による金融資本市場への影響や、中国や欧州の政治・経済の不確実性などに加え、年度末の新型コロナウイルス感染症が各国に広がるなど、世界経済に大きな減速要因も多くみられております。
このような事業環境の下、当社は、2018年10月に欧州子会社の事業譲渡、2019年3月には国内子会社2社の譲渡を行い、構造改革による経営の効率化を進めてまいりました。また、今後当社グループの経営成績を回復させ、再び成長路線へ事業活動を戻すため、これまでの方針を変更し、2020年7月31日付「グループ再編(子会社との吸収合併及び会社分割(新設分割)による子会社設立)及び定款の一部変更(商号変更他)に関するお知らせ」のとおり、固定費の削減が実現し、営業債務の支払い遅延が解消され、従来から強みのあったビジネスに注力できれば、利益を確保できる体制が整ったホームAV事業を中核事業化し、OEM事業、その他事業のさらなる成長を目的として、これらの事業を分社化し、資本調達やその株式の一部売却など将来的な資本提携等に向け、外部との協議・交渉を進めることといたします。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、キャッシュ・フローの最大化を目指して経営を進め、当面の目標として有利子負債から現金及び現金同等物を控除したネットデットをゼロとすることを目標といたします。この目標を実現するため、グループ全体での的確な市場予測に基づく生産・販売・在庫計画の精度向上を推進するとともに、他社との協業をさらに深化させることによる新しい価値提案と固定費の削減を両立させるべく目標達成に取り組んでまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの主力事業をとりまく外部環境及び市場は、ここ数年で激変しており、もはや独自技術に頼った自社生産・自社販売という従来の製造業の経営活動のみでは、変化と競争の激しい世界市場では生き残ることが困難となってきております。
このような状況により、当社グループはホームAV事業を譲渡することを方針とし、これまで、複数の候補先と詳細な協議を行い、譲渡合意書を締結し、譲渡の対価をもって支払い遅延を大きく解消することを目指しておりましたが、大規模な合理化策により固定費の削減が実現し、営業債務の支払い遅延を解消され、従来から強みのあったビジネスに注力することができれば、利益を確保できる体制が整ったホームAVを中核事業化し、OEM事業、その他事業のさらなる成長を目的として、これらの事業を分社化し、資本調達やその株式の一部売却など将来的な資本提携等に向け、外部との協議・交渉を進める方針に変更しております。
ホームAV事業では、最大市場のアメリカにおいて、新しくVOXXグループを販売代理店とする合意ができました。これにより、早期の代金回収で安定的な商品供給を実現し、また、米国内の量販店、専門店と強固な関係をすでに築いているVOXXグループの販売網による将来の売上拡大が見込まれます。さらに構造改革の実施により大幅に固定費の削減が実現したことにより、今後は、外部への譲渡を模索することを止め、当社の中核事業と位置づけ、経営成績回復の柱とするべく事業戦略を推進してまいります。これらに加え、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う、在宅エンターテイメントやテレワーク環境構築ニーズの増加に対応した、Withコロナ時代に向けた新しい価値提案を行うことにより、利益ある成長を目指してまいります。
デジタルライフ事業では、ワイヤレスイヤホンに代表される高付加価値製品や、補聴器や集音器をラインナップする聴こえサポート商品、人気アニメやファッションとのコラボレーションモデル等の販売強化に取り組み、ゲーミングをはじめとする新規分野へのビジネス展開や、ショールーム「ONKYO BASE」とのクロスマーケティングを駆使した幅広い顧客層に対してのブランド発信を進めてまいります。
OEM事業では、インド合弁会社を核としたグローバル販売拡大の体制を確立し、市場開拓・拡大を推進してまいります。車載スピーカーや「Sound by Onkyo」などのサブブランドを付したテレビ用スピーカーを成長軌道に乗せ、加振器と音声技術の優位性を活かしたAI/IoT化するクルマ・商業設備・生活用品・家電製品等へのソリューション開発に取り組み、中長期的な事業の拡大を図ってまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
グローバル経済はより複雑な市場構造へと変化し、国内市場も少子高齢化や生活ニーズの多様化等を背景に、一段と変化の激しさが増してきております。さらに新型コロナウイルス感染症の拡大により、厳しい経済状況が続くことが見込まれ、収束までの期間が長期化した場合、世界経済が更に下振れするリスクも懸念されます。
このように企業を取り巻く環境が大きく変化する中、多様な事業展開を進める当社グループは、事業構造改革や経営資源の最適化によって、各事業セグメントにおける設計・生産・販売プロセスを常に適正な体制に刷新し続け、市場規模の変化に応じた体制を構築していくことが経営上の重要な課題となっております。
ホームAV事業に関わる国内従業員の約30%に相当する100人規模の人員削減及び役職ポスト数の見直しによる組織のスリム化、さらに開発機種削減による開発費の削減、拠点集約による固定費の削減を行うことで販売管理費の削減を目的とした合理化策を策定したことは、その重要課題に対する実践的な取り組みとなります。
また当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大により、在宅エンターテイメントやテレワーク環境構築ニーズが増加していることから、在宅シアターやテレワークライフスタイルオーディオの提案を行う等、新しい生活様式に応じた提案を行っていくことが、継続して取り組むべき重要課題と認識しております。
さらに、AIやIoTの次世代の世界は、住宅、家電、クルマなど、その活用分野が広がっており、スマートホームやスマートタウン、クルマとの連携など、当社が従来取り組んでこなかった分野に技術の強みを結び付け、また多様な企業とコラボレーションを進めて当社の技術も磨き、既成概念に捉われない新たな価値提案を進めてまいります。

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