訂正有価証券報告書-第5期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
研究開発活動
当社グループにおける研究開発活動は、各事業部門と開発技術部が一体となって「魅力ある商品に結びつく要素技術の開発」を目指して進めています。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は2,837百万円となりました。
(1)基礎研究
当社の成長シナリオを更に進めるため今期も『VALUE CREATION』をスローガンに常に新しい価値提案を行うべく開発を進めています。
デジタル化が進む中で、小型、軽量、省エネをテーマとし、より小型なアンプやスピーカーを製品化するための要素技術として、高効率ビットストリームアンプやスイッチング電源、小型/薄型/軽量スピーカーの開発に注力しています。
また、昨今、スマートフォンの普及やネットワーク通信の高速化により、ありとあらゆる製品がネットワークで接続される流れがあります。当社も上流としての当社音楽配信サイトe-onkyo musicと、スマートフォンアプリや当社ネットワーク製品など再生を行う一気通貫のエコシステムの構築をさらに進めています。
また、スピーカーメーカーとしての音の解析や、TVや車関連で要求される、薄型化をターゲットとした新振動板への取り組み、長年蓄積したスピーカー関連技術を流用した関連製品の開発も引き続き行っています。
(2)AV事業に関する研究開発活動
AVレシーバー
昨年は新音声フォーマットとしてDolby社よりDolby Atmosが発表され、当社のAVレシーバーは、エントリーモデルであるTX-NR636からハイクラスモデルのTX-NR3030まですべてに対応しました。
特にTX-NR3030は最大7.1.4chでのDolby Atmosによる再生が可能。Dolby Atmosのコンテンツだけでなく、従来のコンテンツを最大7.1.4chにアップミックスし、これまでにはない立体音場の形成が可能になる新サラウンド技術Dolby Surroundにも対応しています。加えて、ネットワーク経由によるDSD5.6MHzのネイティブ再生への対応、高スペックでの4K映像伝送が可能な4K/60p、および4Kコンテンツの著作権保護技術HDCP2.2にも準拠するなど、音声・映像の双方で 次世代コンテンツへの対応を実現しました。 また、デジタル信号特有のパルス性ノイズを完全に除去する当社独自技術VLSC回路や、基板を底板に固定しないフローティング構造、徹底したコンポーネント思想に基づいた電源のセパレート化など、不要なノイズを徹底して除去する技術を随所に採用。さらに、自在にスピーカーをドライブするために、全チャンネル独立構造のディスクリート基板や大型トランス電源、飛躍的 にスピーカードライブ能力を向上させる3段インバーテッドダーリントン出力段など、ピュアオーディオで培ったノウハウを凝縮しています。
ポータブルワイヤレススピーカー SAS200
SAS200は、スマートフォンやタブレットなどの音楽をBluetooth接続によりワイヤレスでお楽しみいただけるモバイル機器との親和性が高いスピーカーです。コンパクトなサイズの本体からは、想像を超えるクリアで迫力あるサウンドがお楽しみいただけます。コンパクトなスピーカーだからこそ音質を徹底して追求し、より高品位な音質を実現すべく、新技術「Smart Audio Technology」を開発しました。スピーカーの特性を把握し、音楽の持つエネルギーを最大限に発揮するスマートアンプや、強靭さとしなやかさを併せ持った新開発振動板「ODMD」などの技術やパーツを当社独自に総合的かつ効果的に組み合わせ、クリアに再現します。また、よりよい音質でお楽しみいただくため、CSR社の高音質Bluetooth伝送技術「aptX」に対応。従来のBluetooth接続に比べ、ノイズと歪みが少なく、よりクリアに音楽を再生します。 その他、スマートフォンなどから本機の電源を入れられる便利なスマートスタンバイ機能やSAS200を2台使用すればステレオ再生が可能な「TWS(トゥルーワイヤレスステレオ)」機能など便利で楽しくご使用いただける機能も搭載しています。また、4時間の充電で約8.5時間の連続再生が可能。ご自宅のリビングやキッチン、寝室など、あらゆる部屋への持ち運びや、アウトドアでもお使いいただくなど使用用途の幅が広がります。
マニュアルアナログレコードプレーヤー CP-1050
音源にこめられた制作者の想いまでもリスナーへ届ける。当社は「Emotion.Delivered.」というコンセプトを掲げ、アーティストや制作者の想いや情熱までも伝わるような製品をお届けするべく、製品開発を続けています。近年音源のデジタル化が進む中、「ハイレゾ音源=マスター音源」というイメージが定着しつつあります。しかし、「マスタークオリティ」はデジタルだけでなくアナログにも同様に言えます。このアナログ音源を「マスタークオリティ」で愉しみ尽くして頂くために、再生品質にこだわった本格マニュアルレコードプレーヤーを発売いたしました。正確で滑らかな回転が得られるダイレクトドライブ方式をベースに、共振を抑えるアルミダイキャスト製プラッター、軽針圧カートリッジにも対応する高感度トーンアームを装備するなど、アナログレコードに刻まれた音楽を余すことなく再生することを目標に、基本性能の充実を図りました。高度にバランスしたこれらのキーパーツは、制振性に優れハウリングに対しても有利となるよう、強固なMDF製キャビネットにマウントされています。また、レコードプレーヤーは正確な回転が必要とされるため、減速機構を持たない超低速ブラシレスDCサーボモーターを搭載。振動の発生を低減し、音溝に込められた繊細な音楽情報を正確に再現します。さらに、電流波形を見直すことにより、より滑らかな電流で駆動させることが可能となり、ダイレクトドライブの弱点とされるコギング現象を緩和しています。アーム部には、音溝に正確に追随する高感度スタティックバランス式S字アームを採用するなど、随所にこだわりの仕様を施しました。
音楽再生アプリ
「Onkyo HF Player」は、スマートフォンでハイレゾ音楽ファイルの再生を可能とする高品位な音楽再生アプリとして2013年にiOS端末向けをリリース、手軽にハイクオリティな音楽再生が楽しめる利便性と、DSDファイルにおいてはDOP(DSD audio Over PCM)出力も可能にするなどハイエンドオーディオに迫る先進性で大変好評を頂いています。
2015年2月、「Onkyo HF Player」はiOS向け及びAndroid向け共に、初のメジャーアップデートを行い、世界初となるDSDリアルタイム変換出力機能を搭載しました。
この機能の実現のため、Android端末向け「Onkyo HF Player Ver.1.0」(正式版)では、当社独自開発の「Onkyo USB Audio HF Driver」をアプリ内に実装することにより、標準のAndroid OSでは困難であったUSBサウンドデバイスへのハイレゾ音声出力を実現しました。
また、iOS端末向け「Onkyo HF Player Ver.2.0」はiOS8に正式対応。AirDrop機能にも対応し、ドラッグ&ドロップによるスマートな楽曲の転送も可能するなど利便性の向上も進めてきました。
今後もオンキヨーは、「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも」高品位な音で音楽を楽しんでいただける環境をご提案していきます。
(3)OEM事業に関する研究開発活動
車載用途のスピーカーは燃費向上の要求が更に大きくなると同時に脱レアアースの動きであるネオジウムマグネットを使った軽量化技術から、ネオジウムを使わない軽量化技術が求められるようになってきています。
従来のフェライトマグネットを使った磁気回路の最適化等のトータルの技術により、高音質を維持したまま、熱対策を行うことによって更に軽量化が可能になりましたので、現在、自動車メーカーへ提案を行っており高い評価を頂いています。
PC用途はハイレゾに対応した高音質化と、小型、薄型の両極に進んでおり、弊社が開発した低硬度エッジの2色成形振動板ODMDは小型サイズでありながら豊かな低音再生が可能となっておりますので、音質を重視するハイエンドPCに"Sound by ONKYO"のブランドのもとスピーカー/筐体を含めた音質設計を行って提案を進めています。
一方でノートPC,タブレットPCについては小型、薄型サイズで音質向上を目指すため、PCでの取付も含めた筐体設計の音質チューニングを行っています。
素材開発から、ユニット設計、筐体設計、音質設計とオーディオ専業メーカーとして、トータルな音作り提案が可能ですので、今後更に新しく伸びていく市場に対しても積極的に提案を行っていきます。
(1)基礎研究
当社の成長シナリオを更に進めるため今期も『VALUE CREATION』をスローガンに常に新しい価値提案を行うべく開発を進めています。
デジタル化が進む中で、小型、軽量、省エネをテーマとし、より小型なアンプやスピーカーを製品化するための要素技術として、高効率ビットストリームアンプやスイッチング電源、小型/薄型/軽量スピーカーの開発に注力しています。
また、昨今、スマートフォンの普及やネットワーク通信の高速化により、ありとあらゆる製品がネットワークで接続される流れがあります。当社も上流としての当社音楽配信サイトe-onkyo musicと、スマートフォンアプリや当社ネットワーク製品など再生を行う一気通貫のエコシステムの構築をさらに進めています。
また、スピーカーメーカーとしての音の解析や、TVや車関連で要求される、薄型化をターゲットとした新振動板への取り組み、長年蓄積したスピーカー関連技術を流用した関連製品の開発も引き続き行っています。
(2)AV事業に関する研究開発活動
AVレシーバー
昨年は新音声フォーマットとしてDolby社よりDolby Atmosが発表され、当社のAVレシーバーは、エントリーモデルであるTX-NR636からハイクラスモデルのTX-NR3030まですべてに対応しました。
特にTX-NR3030は最大7.1.4chでのDolby Atmosによる再生が可能。Dolby Atmosのコンテンツだけでなく、従来のコンテンツを最大7.1.4chにアップミックスし、これまでにはない立体音場の形成が可能になる新サラウンド技術Dolby Surroundにも対応しています。加えて、ネットワーク経由によるDSD5.6MHzのネイティブ再生への対応、高スペックでの4K映像伝送が可能な4K/60p、および4Kコンテンツの著作権保護技術HDCP2.2にも準拠するなど、音声・映像の双方で 次世代コンテンツへの対応を実現しました。 また、デジタル信号特有のパルス性ノイズを完全に除去する当社独自技術VLSC回路や、基板を底板に固定しないフローティング構造、徹底したコンポーネント思想に基づいた電源のセパレート化など、不要なノイズを徹底して除去する技術を随所に採用。さらに、自在にスピーカーをドライブするために、全チャンネル独立構造のディスクリート基板や大型トランス電源、飛躍的 にスピーカードライブ能力を向上させる3段インバーテッドダーリントン出力段など、ピュアオーディオで培ったノウハウを凝縮しています。
ポータブルワイヤレススピーカー SAS200
SAS200は、スマートフォンやタブレットなどの音楽をBluetooth接続によりワイヤレスでお楽しみいただけるモバイル機器との親和性が高いスピーカーです。コンパクトなサイズの本体からは、想像を超えるクリアで迫力あるサウンドがお楽しみいただけます。コンパクトなスピーカーだからこそ音質を徹底して追求し、より高品位な音質を実現すべく、新技術「Smart Audio Technology」を開発しました。スピーカーの特性を把握し、音楽の持つエネルギーを最大限に発揮するスマートアンプや、強靭さとしなやかさを併せ持った新開発振動板「ODMD」などの技術やパーツを当社独自に総合的かつ効果的に組み合わせ、クリアに再現します。また、よりよい音質でお楽しみいただくため、CSR社の高音質Bluetooth伝送技術「aptX」に対応。従来のBluetooth接続に比べ、ノイズと歪みが少なく、よりクリアに音楽を再生します。 その他、スマートフォンなどから本機の電源を入れられる便利なスマートスタンバイ機能やSAS200を2台使用すればステレオ再生が可能な「TWS(トゥルーワイヤレスステレオ)」機能など便利で楽しくご使用いただける機能も搭載しています。また、4時間の充電で約8.5時間の連続再生が可能。ご自宅のリビングやキッチン、寝室など、あらゆる部屋への持ち運びや、アウトドアでもお使いいただくなど使用用途の幅が広がります。
マニュアルアナログレコードプレーヤー CP-1050
音源にこめられた制作者の想いまでもリスナーへ届ける。当社は「Emotion.Delivered.」というコンセプトを掲げ、アーティストや制作者の想いや情熱までも伝わるような製品をお届けするべく、製品開発を続けています。近年音源のデジタル化が進む中、「ハイレゾ音源=マスター音源」というイメージが定着しつつあります。しかし、「マスタークオリティ」はデジタルだけでなくアナログにも同様に言えます。このアナログ音源を「マスタークオリティ」で愉しみ尽くして頂くために、再生品質にこだわった本格マニュアルレコードプレーヤーを発売いたしました。正確で滑らかな回転が得られるダイレクトドライブ方式をベースに、共振を抑えるアルミダイキャスト製プラッター、軽針圧カートリッジにも対応する高感度トーンアームを装備するなど、アナログレコードに刻まれた音楽を余すことなく再生することを目標に、基本性能の充実を図りました。高度にバランスしたこれらのキーパーツは、制振性に優れハウリングに対しても有利となるよう、強固なMDF製キャビネットにマウントされています。また、レコードプレーヤーは正確な回転が必要とされるため、減速機構を持たない超低速ブラシレスDCサーボモーターを搭載。振動の発生を低減し、音溝に込められた繊細な音楽情報を正確に再現します。さらに、電流波形を見直すことにより、より滑らかな電流で駆動させることが可能となり、ダイレクトドライブの弱点とされるコギング現象を緩和しています。アーム部には、音溝に正確に追随する高感度スタティックバランス式S字アームを採用するなど、随所にこだわりの仕様を施しました。
音楽再生アプリ
「Onkyo HF Player」は、スマートフォンでハイレゾ音楽ファイルの再生を可能とする高品位な音楽再生アプリとして2013年にiOS端末向けをリリース、手軽にハイクオリティな音楽再生が楽しめる利便性と、DSDファイルにおいてはDOP(DSD audio Over PCM)出力も可能にするなどハイエンドオーディオに迫る先進性で大変好評を頂いています。
2015年2月、「Onkyo HF Player」はiOS向け及びAndroid向け共に、初のメジャーアップデートを行い、世界初となるDSDリアルタイム変換出力機能を搭載しました。
この機能の実現のため、Android端末向け「Onkyo HF Player Ver.1.0」(正式版)では、当社独自開発の「Onkyo USB Audio HF Driver」をアプリ内に実装することにより、標準のAndroid OSでは困難であったUSBサウンドデバイスへのハイレゾ音声出力を実現しました。
また、iOS端末向け「Onkyo HF Player Ver.2.0」はiOS8に正式対応。AirDrop機能にも対応し、ドラッグ&ドロップによるスマートな楽曲の転送も可能するなど利便性の向上も進めてきました。
今後もオンキヨーは、「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも」高品位な音で音楽を楽しんでいただける環境をご提案していきます。
(3)OEM事業に関する研究開発活動
車載用途のスピーカーは燃費向上の要求が更に大きくなると同時に脱レアアースの動きであるネオジウムマグネットを使った軽量化技術から、ネオジウムを使わない軽量化技術が求められるようになってきています。
従来のフェライトマグネットを使った磁気回路の最適化等のトータルの技術により、高音質を維持したまま、熱対策を行うことによって更に軽量化が可能になりましたので、現在、自動車メーカーへ提案を行っており高い評価を頂いています。
PC用途はハイレゾに対応した高音質化と、小型、薄型の両極に進んでおり、弊社が開発した低硬度エッジの2色成形振動板ODMDは小型サイズでありながら豊かな低音再生が可能となっておりますので、音質を重視するハイエンドPCに"Sound by ONKYO"のブランドのもとスピーカー/筐体を含めた音質設計を行って提案を進めています。
一方でノートPC,タブレットPCについては小型、薄型サイズで音質向上を目指すため、PCでの取付も含めた筐体設計の音質チューニングを行っています。
素材開発から、ユニット設計、筐体設計、音質設計とオーディオ専業メーカーとして、トータルな音作り提案が可能ですので、今後更に新しく伸びていく市場に対しても積極的に提案を行っていきます。